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公開番号
2025063464
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-16
出願番号
2023172683
出願日
2023-10-04
発明の名称
射出成形体およびその製造方法
出願人
株式会社カネカ
代理人
弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類
C08L
101/00 20060101AFI20250409BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】耐衝撃性、金型離型性および耐ブリードアウト性に優れる射出成形体の提供。
【解決手段】熱可塑性樹脂(A)40重量部~99重量部、及び、ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂を含み、かつ、ゲル分率が50%以上である架橋樹脂粒子(B)1重量部~60重量部を含み、厚さ110μmのフィルム状に成形した際のエルメンドルフ引裂強度が5N/mm以上である熱可塑性樹脂組成物を成形してなる、射出成形体。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
熱可塑性樹脂組成物を成形してなる射出成形体であって、
前記熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂(A)40重量部~99重量部、及び、架橋樹脂粒子(B)1重量部~60重量部[但し、(A)と(B)の合計量を100重量部とする]、を含み、
前記架橋樹脂粒子(B)は、ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂を含み、かつ、ゲル分率が50%以上であり、
前記熱可塑性樹脂組成物は、以下の(1)~(4)に示す方法で測定されるエルメンドルフ引裂強度が5N/mm以上である、射出成形体;
(1)前記熱可塑性樹脂組成物を、厚さ110μmのシート状となるように成形してプレスシートを得る。
(2)工程(1)にて得られた前記プレスシートを23℃50%RHの条件下で7日間養生して、フィルムサンプルを得る。
(3)工程(2)にて得られた前記フィルムサンプルを対象として、JIS K7128-2に規定されるエルメンドルフ引裂法に準拠した方法にて引裂強度(単位:N)を測定する。
(4)(3)で測定された引裂強度を、前記フィルムサンプルの厚さ(単位:mm)で除して、前記エルメンドルフ引裂強度を算出する。
続きを表示(約 590 文字)
【請求項2】
シャルピー衝撃強度が、5kJ/m
2
以上である、請求項1に記載の射出成形体。
【請求項3】
前記ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂が、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂である、請求項1に記載の射出成形体。
【請求項4】
前記架橋樹脂粒子(B)は体積平均粒子径が0.10μm~10.00μmである、請求項1に記載の射出成形体。
【請求項5】
前記架橋樹脂粒子(B)が、過酸化物を用いて架橋されたものである、請求項1に記載の射出成形体。
【請求項6】
前記架橋樹脂粒子(B)が、更に多官能性化合物の存在下で架橋されたものである、請求項1に記載の射出成形体。
【請求項7】
前記架橋樹脂粒子(B)が発泡していないものである、請求項1に記載の射出成形体。
【請求項8】
前記架橋樹脂粒子(B)中の前記ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂の割合が、80重量%以上である、請求項1に記載の射出成形体。
【請求項9】
前記熱可塑性樹脂(A)が生分解性樹脂を含む、請求項1に記載の射出成形体。
【請求項10】
前記生分解性樹脂が、ポリエステル系樹脂である、請求項9に記載の射出成形体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、射出成形体およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
プラスチック廃棄物が、生態系への影響、燃焼時の有害ガス発生、大量の燃焼熱量による地球温暖化等、地球環境に負荷を与える原因となっており、この問題を解決できる材料として、生分解性プラスチックの開発が盛んになっている。
【0003】
特許文献1では、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)100重量部に対して、平均粒径300μm以下のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)粒子0.1~20重量部を配合してなる、生分解が可能で環境適合性に優れた熱可塑性樹脂組成物が記載されている。特許文献1には、前記熱可塑性樹脂組成物を射出成形等により成形品へ加工し得ることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-161802号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されているような、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)粒子を熱可塑性樹脂に配合する技術によると、熱可塑性樹脂の柔軟性を向上させることができるが、熱可塑性樹脂の耐衝撃性の向上には寄与しない。よって、特許文献1に記載の前記熱可塑性樹脂組成物を成形してなる射出成形品には、耐衝撃性の面にて、改善の余地がある。
【0006】
また、特許文献1には、前記熱可塑性樹脂組成物に可塑剤をさらに添加することによって、結晶化促進効果が得られることが開示されている。ここで、結晶化が促進される場合、熱可塑性樹脂組成物の機械的強度が向上し、射出成形品等の成形品の耐衝撃性等の物性も向上することが知られている。しかしながら、本発明者らは、可塑剤が更に添加された前記熱可塑性樹脂組成物からなる射出成形品には、金型離型性が低いこと、および、ブリードアウトが発生するとの問題点が存在することを見出した。
【0007】
本発明は、上記現状に鑑み、優れた耐衝撃性に加えて、金型離型性および耐ブリードアウト性に優れる射出成形体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、鋭意検討した結果、ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂から構成され特定のゲル分率を満たす架橋樹脂粒子を熱可塑性樹脂に配合してなる熱可塑性樹脂組成物において、衝撃強度等の機械強度が改善されることを見出した。また、本発明者らは、前記架橋樹脂粒子を熱可塑性樹脂に配合してなる熱可塑性樹脂組成物を成形してなる射出成形体は、優れた耐衝撃性に加えて、金型離型性および耐ブリードアウト性に優れることを見出した。本発明者らは、前述の事項に基づき、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明の一実施形態に係る射出成形体は、熱可塑性樹脂組成物を成形してなる射出成形体であって、
前記熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂(A)40重量部~99重量部、及び、架橋樹脂粒子(B)1重量部~60重量部[但し、(A)と(B)の合計量を100重量部とする]、を含み、
前記架橋樹脂粒子(B)は、ポリヒドロキシアルカノエート系樹脂を含み、かつ、ゲル分率が50%以上であり、
前記熱可塑性樹脂組成物は、以下の(1)~(4)に示す方法で測定されるエルメンドルフ引裂強度が5N/mm以上である、射出成形体に関する;
(1)前記熱可塑性樹脂組成物を、厚さ110μmのシート状となるように成形してプレスシートを得る。
(2)工程(1)にて得られた前記プレスシートを23℃50%RHの条件下で7日間養生して、フィルムサンプルを得る。
(3)工程(2)にて得られた前記フィルムサンプルを対象として、JIS K7128-2に規定されるエルメンドルフ引裂法に準拠した方法にて引裂強度(単位:N)を測定する。
(4)(3)で測定された引裂強度を、前記フィルムサンプルの厚さ(単位:mm)で除して、前記エルメンドルフ引裂強度を算出する。
【0010】
また、本発明の一実施形態に係る射出成形体の製造方法は、本発明の一実施形態に係る射出成形体を製造する方法であって、
前記熱可塑性樹脂組成物を金型の内部に射出する、射出工程、
前記射出工程にて射出された、前記金型内の前記熱可塑性樹脂組成物を冷却して固めて、射出成形体を形成する、冷却工程、および
前記冷却工程にて得られた射出成形体を前記金型の内部から取り出す、取り出し工程を含む、射出成形体の製造方法に関する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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