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公開番号2025022664
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-14
出願番号2023187994
出願日2023-11-01
発明の名称人流導線情報推定装置および人流導線情報推定システム
出願人西日本電信電話株式会社
代理人個人,個人
主分類G06Q 50/10 20120101AFI20250206BHJP(計算;計数)
要約【課題】所定の領域の人口動態情報に基づいて当該所定の領域の特定の時間帯の人流導線情報を推定する仕組みは提案されていない。
【解決手段】情報処理システム1000は、少なくとも所定の時おいて所定の領域に所在する人の数の情報を含む所定の人口動態情報2302と、一群の領域に含まれる交通手段に関する交通経路情報2304と、に基づいて、一群の各領域間の距離と交通経路情報に基づく移動可能距離とに応じて、所定の時における各領域の人の動きを示す人流導線情報を推定する人流導線推定部2102を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
人流導線情報推定装置であって、
一連の時系列で、一群の領域に所在する人の数の情報を含む所定の人口動態情報と、前記一群の領域に含まれる交通手段に関する交通経路情報とを格納する記憶装置と、
前記人口動態情報と前記交通経路情報とに基づいて、人流導線情報の推定処理を実行する演算装置とを備え、
前記演算装置は、
前記一群の各領域間の距離と前記交通経路情報に基づく移動可能距離とに応じて、所定の時における各領域の人の動きを示す人流導線情報を推定する人流導線推定手段と、
前記人流導線の推定結果を画像情報として生成する画像生成手段との機能を実行する、人流導線情報推定装置。
続きを表示（約 1,600 文字）【請求項２】
前記人口動態情報は、携帯電話網によって収集される携帯電話ユーザについての集約データとしての人口統計情報であり、
前記交通経路情報は、交通手段の種類と、交通手段の経路との情報を含む、請求項１記載の人流導線情報推定装置。
【請求項３】
前記記憶装置は、ネットワーク経由で外部サーバから取得したデータとして、前記人口動態情報と、前記交通経路情報と、生活情報と、領域場所情報とを格納し、
前記人口動態情報は、第１の時間間隔ごとの人口統計データの集約データであり、前記所定の領域に、前記第１の時間間隔で所定領域メッシュごとに所在する人の年齢および性別ごとの人の数の情報であり、
前記生活情報は、所定の時間単位ごとの情報であって、前記所定の時間単位は、前記第１の時間間隔よりも短い第２の時間間隔であって、前記生活情報は、前記人の年齢、性別および前記人の生活および行動の所定の分類と、前記人の職種とを対応付け可能な情報であり、
前記領域場所情報は、所定の区画ごとの場所情報であって、前記所定の領域内の施設の延べ床面積と前記施設内での職種の情報を含んでおり、
前記生活情報を前記所定の区画ごとに推定する領域生活情報推定手段をさらに備え、前記領域生活情報推定手段は、
ｉ）前記人口動態情報と前記生活情報とに基づき、前記第２の時間間隔ごとに、前記所定の領域に所在する人の職種別の就業人数を推定し、
ｉｉ）前記職種別の就業人数を、前記延べ床面積と各前記施設の職種に割り当てられる面積に基づいて、各前記施設に按分し、前記人口動態情報の前記所定領域メッシュより小さい推定領域メッシュでの人数の集約データを推定する、請求項１または２記載の人流導線情報推定装置。
【請求項４】
前記人流導線推定手段は、前記推定領域メッシュでの人数の集約データと、前記交通経路情報に基づく移動可能距離とに基づいて、少なくとも所定の時における所定の領域ごとに、前記人流導線情報を推定する、請求項３記載の人流導線情報推定装置。
【請求項５】
前記生活情報は、所定の職種別就業情報を含み、前記人流導線推定手段は、前記職種別就業情報に基づいて前記人流導線情報を出力する、請求項４記載の人流導線情報推定装置。
【請求項６】
前記画像生成手段は、前記推定した前記所定の時における各領域の人の動きを示す人流導線情報を、各領域に関連付けて地図上に出力するマップ出力手段を含む、請求項１記載の人流導線情報推定装置。
【請求項７】
前記領域場所情報は、所定の場所の領域を特定する情報を含み、
前記人流導線推定手段は、前記所定の場所の境界線の情報に基づいて、前記推定領域メッシュを、前記領域にフィッティングして設定する領域設定手段を含み、前記領域について、前記人流導線情報を推定する、請求項３記載の人流導線情報推定装置。
【請求項８】
前記推定領域メッシュは、前記所定領域メッシュの各辺を２の累乗分の１とした大きさであり、人間が徒歩で所定時間内に移動できる距離に相当する、請求項３記載の人流導線情報推定装置。
【請求項９】
前記人流導線推定手段は、所定期間に含まれる一連の時系列で、前記所定の人口動態情報に基づいて、前記一連の時系列にわたる前記人流導線情報を推定する、請求項１記載の人流導線情報推定装置。
【請求項１０】
前記人流導線推定手段は、推定対象となる領域について、前記一連の時系列にわたる前記所定の人口動態情報に基づいて、前記領域を含むまちを構成する情報を推定して出力する構成情報出力手段を含む、請求項３記載の人流導線情報推定装置。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、所定の領域の交通手段を利用して移動する人流導線を推定する人流導線情報推定装置および人流導線情報推定システムに関する。
続きを表示（約 1,000 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、携帯電話ネットワークのしくみを使用して作成される人口の統計情報を提供するサービスが存在する（例えば、非特許文献１参照）。
【０００３】
図２０ないし図２２は、このような人口統計情報を提供するサービスの概要を示す図である。
【０００４】
図２０ないし図２２では、一例として、株式会社ＮＴＴドコモが提供する「モバイル空間統計（登録商標）」について説明している。
【０００５】
このような「モバイル空間統計（登録商標）」については、たとえば、非特許文献２に説明がある。
【０００６】
「モバイル空間統計（登録商標）」とは、携帯電話ネットワークのしくみを使用して作成される人口の統計情報である。この空間統計は、集団の人数のみをあらわす人口統計情報であるため、携帯電話やスマートフォンのユーザ個人を特定することはできない、という特徴を有する。この点で、いわゆる「個人情報」としての扱いとは異なり、情報の当事者の同意等を得ることなく、ある地域のある時間での人口の統計情報を第三者に提供することができる。
【０００７】
ここで、この空間統計によれば、日本全国について１時間ごとの人口分布を、２４時間３６５日把握することができる。しかも、この空間統計によれば、性別・年齢層別・居住エリア別に人口構成を把握でき、目的に合わせた分析が可能である。２０１３年１０月にサービスを開始して以来、観光庁、自治体、民間企業等において広く活用されている。
【０００８】
より詳しくは、携帯電話ネットワークは、電話やメールなどを、いつでも・どこでも、ユーザが利用できるよう、各基地局のエリアごとに所在する携帯電話を周期的に把握している。このしくみを利用して携帯電話の台数を集計し、携帯電話キャリアの普及率を加味することで人口を推計することができる。これがモバイル空間統計（登録商標）である。
【０００９】
まちづくりや防災計画といった公共分野における実証実験が実施され、この空間統計が広く社会で活用できることが確認された。そして、公共分野だけでなく学術分野・産業分野においても活用できるように、上述のとおり、２０１３年１０月に提供が開始された。
【００１０】
この空間統計により、性別・年齢階層・居住エリア別（国内居住者）、国・地域別（訪日外国人）を目的に応じて、時間帯別に分析が可能である。
（【００１１】以降は省略されています）

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