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公開番号2025019988
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-07
出願番号2024053437
出願日2024-03-28
発明の名称薄膜トランジスタ及びX線センサ
出願人Tianma Japan株式会社
代理人藤央弁理士法人
主分類H10D 30/67 20250101AFI20250131BHJP()
要約【課題】X線センサに使用される薄膜トランジスタの特性を改善する。
【解決手段】X線センサに使用される薄膜トランジスタは、ゲート電極と、半導体層と、上記半導体層と上記ゲート電極との間のゲート絶縁層とを含む。上記ゲート絶縁層は、上記ゲート電極と界面を形成する第1領域と、上記半導体層と界面を形成する第2領域と、上記第1領域と上記第2領域との間の第3領域と、を含む。上記第1領域及び上記第2領域それぞれの電子トラップ準位密度及びホールトラップ準位密度は、上記第3領域の電子トラップ準位密度及びホールトラップ準位密度の内より低い密度より高い。
【選択図】図11
特許請求の範囲【請求項1】
X線センサに使用される薄膜トランジスタであって、
ゲート電極と、
半導体層と、
前記半導体層と前記ゲート電極との間のゲート絶縁層と、
を含み、
前記ゲート絶縁層は、
前記ゲート電極と界面を形成する第1領域と、前記半導体層と界面を形成する第2領域と、前記第1領域と前記第2領域との間の第3領域と、を含み、
前記第1領域及び前記第2領域それぞれの電子トラップ準位密度及びホールトラップ準位密度は、前記第3領域の電子トラップ準位密度及びホールトラップ準位密度の内より低い密度より高い、
薄膜トランジスタ。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の薄膜トランジスタであって、
前記第1領域と前記第2領域それぞれの水素濃度は、前記第3領域の水素濃度より高い、
薄膜トランジスタ。
【請求項3】
請求項1に記載の薄膜トランジスタであって、
前記第1領域と前記第2領域それぞれの電子トラップ準位密度は、7e11cm
-2
eV
-1
以上である、
薄膜トランジスタ。
【請求項4】
請求項1に記載の薄膜トランジスタであって、
前記第1領域及び前記第2領域はそれぞれ窒化物領域であり、前記第3領域は酸化物領域である、
薄膜トランジスタ。
【請求項5】
請求項1に記載の薄膜トランジスタであって、
前記ゲート絶縁層は3層構造を有する、
薄膜トランジスタ。
【請求項6】
請求項1に記載の薄膜トランジスタであって、
前記第1領域及び前記第2領域のそれぞれは、略同一の電子トラップ準位密度及びホールトラップ準位密度を有する、
薄膜トランジスタ。
【請求項7】
X線センサに使用される薄膜トランジスタであって、
ゲート電極と、
半導体層と、
前記半導体層と前記ゲート電極との間のゲート絶縁層と、
を含み、
前記ゲート絶縁層は、
前記ゲート電極と界面を形成する第1領域と、前記半導体層と界面を形成する第2領域とを含み、
前記第1領域及び前記第2領域のそれぞれは、略同一の電子トラップ準位密度及びホールトラップ準位密度を有する、
薄膜トランジスタ。
【請求項8】
請求項7に記載の薄膜トランジスタであって、
前記ゲート絶縁層は、さらに、前記第1領域と前記第2領域との間の第3領域を含み、
前記第1領域と前記第2領域それぞれの水素濃度は、前記第3領域の水素濃度より高い、
薄膜トランジスタ。
【請求項9】
請求項7に記載の薄膜トランジスタであって、
前記第1領域と前記第2領域それぞれの電子トラップ準位密度は、7e11cm
-2
eV
-1
以上である、
薄膜トランジスタ。
【請求項10】
請求項7に記載の薄膜トランジスタであって、
前記第1領域及び前記第2領域はそれぞれ窒化物領域である、
薄膜トランジスタ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、X線センサに使用される薄膜トランジスタの構造に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
X線の透過像により検体の内部を非破壊で検査する技術は、医療、工業用非破壊検査の分野などにおいて、欠くことのできない技術となっている。特にX線の透過像を電子データとして直接取り込むDR(Digital Radiography)は、読影の迅速性、画像処理による読影補助などの理由から、広く用いられるようになった。DRは、FPD(Flat Panel Detector)と呼ばれるデバイスを使用する。
【0003】
X線センサに利用されるFPDは、一般に、直接変換型と間接変換型に分類される。直接変換型のFPDは、X線を電気信号に直接変換する。間接変換型のFPDは、X線検出パネルにX線を光、例えば可視光や紫外光に変換する蛍光体(シンチレータ)と、光を電気信号に変換する光電変換素子アレイとを含む。FPDは、アレイ状に配置された画素を含む。FPDの各画素は、X線又は光を電気信号に変換する変換素子と、電気信号を読み出すためのスイッチ薄膜トランジスタを含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
米国特許出願公開第2022/0344517号
米国特許出願公開第2008/0090341号
米国特許第10852447号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
発明者らの研究によれば、FPDに使用されるスイッチ薄膜トランジスタは、X線に対して大きな特性変動を示し得ることがわかった。具体的には、強いX線を照射している環境下でゲート電極に電圧を印加すると、薄膜トランジスタのON/OFF特性が失われてしまうことがわかった。これは、X線照射によってゲート絶縁膜中で発生する電子がゲート電極又は半導体層(活性層)へ流れ込むことが原因と考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様の装置のX線センサに使用される薄膜トランジスタは、ゲート電極と、半導体層と、前記半導体層と前記ゲート電極との間のゲート絶縁層とを含む。前記ゲート絶縁層は、前記ゲート電極と界面を形成する第1領域と、前記半導体層と界面を形成する第2領域と、前記第1領域と前記第2領域との間の第3領域と、を含む。前記第1領域及び前記第2領域それぞれの電子トラップ準位密度及びホールトラップ準位密度は、前記第3領域の電子トラップ準位密度及びホールトラップ準位密度の内より低い密度より高い。
【0007】
本開示の一態様の装置のX線センサに使用される薄膜トランジスタは、ゲート電極と、半導体層と、前記半導体層と前記ゲート電極との間のゲート絶縁層と、を含み、前記ゲート絶縁層は、前記ゲート電極と界面を形成する第1領域と、前記半導体層と界面を形成する第2領域とを含み、前記第1領域及び前記第2領域のそれぞれは、略同一の電子トラップ準位密度及びホールトラップ準位密度を有する。
【0008】
本開示の一態様の装置のX線センサに使用される薄膜トランジスタは、ゲート電極と、半導体層と、前記半導体層と前記ゲート電極との間のゲート絶縁層と、を含み、前記ゲート絶縁層は、前記ゲート電極と界面を形成する第1領域と、前記半導体層と界面を形成する第2領域と、前記第1領域と前記第2領域との間において、前記第1領域及び前記第2領域と異なる材料の第3領域と、を含み、前記第1領域及び前記第2領域は窒化物で形成されている。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一態様によれば、X線センサに使用される薄膜トランジスタの特性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
X線センサの構成例を示すブロック図である。
画素の等価回路構成例を示す回路図である。
画素の断面構造を示す。
画素の平面図を示す。
関連技術に係る薄膜トランジスタ構造を模式的に示す断面図である。
図5に示す構造を有する薄膜トランジスタに対して660GyのX線を照射した状態で+16Vのゲート電圧Vgを与えた前後の、Vg-Id特性の変化を示す。
図5に示す構造を有する薄膜トランジスタに対して660GyのX線を照射した状態で-8Vのゲート電圧Vgを与えた前後の、Vg-Id特性の変化を示す。
関連技術に係る薄膜トランジスタ構造を模式的に示す断面図である。
図7に示す構造を有する薄膜トランジスタに対して660GyのX線を照射した状態で+16Vのゲート電圧Vgを与えた前後の、Vg-Id特性の変化を示す。
図7に示す構造を有する薄膜トランジスタに対して660GyのX線を照射した状態で-8Vのゲート電圧Vgを与えた前後の、Vg-Id特性の変化を示す。
図5-6Bを参照して説明した特性変化を説明するためのバンド図を示す。
図7-8Bを参照して説明した特性変化を説明するためのバンド図を示す。
本明細書の一実施形態に係るスイッチ薄膜トランジスタの構造例を示す断面図である。
図11を参照して説明した薄膜トランジスタ構造における、ゲート電極、ゲート絶縁層及び半導体層のバンド図を示す。
本明細書の一実施形態に係る、X線センサのスイッチ薄膜トランジスの構造例を模式的に示す断面図である。
図13に示す薄膜トランジスタに対するX線照射時のキャリアの動きを説明するためのバンド図を示す。
トップゲート構造を有するスイッチ薄膜トランジスタの構造例を示す断面図である。
デュアルゲート構造を有するスイッチ薄膜トランジスタの構造例を示す断面図である。
ボトムゲート/ボトムコンタクト構造を有するスイッチ薄膜トランジスタの構造例を示す断面図である。
デュアルゲート構造を有するスイッチ薄膜トランジスタの構造例を示す断面図である。
デュアルゲート構造を有するスイッチ薄膜トランジスタの構造例を示す断面図である。
デュアルゲート構造を有するスイッチ薄膜トランジスタの構造例を示す断面図である。
デュアルゲート構造を有するスイッチ薄膜トランジスタの構造例を示す断面図である。
実験に用いた薄膜トランジスタ構造を模式的に示す断面図である。
実験に用いた、もうひとつの薄膜トランジスタ構造を模式的に示す断面図である。
スイッチ薄膜トランジスタに対して行ったX線照射実験のX線照射条件を示す。
図22Aに示す構造を有する薄膜トランジスタに対して1000GyのX線を照射した状態で+15Vのゲート電圧Vgを与えた前後の、Vg-Id特性の変化を示す。
図22Aに示す構造を有する薄膜トランジスタに対して1000GyのX線を照射した状態で-15Vのゲート電圧Vgを与えた前後の、Vg-Id特性の変化を示す。
図22Bに示す構造を有する薄膜トランジスタに対して1000GyのX線を照射した状態で+15Vのゲート電圧Vgを与えた前後の、Vg-Id特性の変化を示す。
図22Bに示す構造を有する薄膜トランジスタに対して1000GyのX線を照射した状態で-15Vのゲート電圧Vgを与えた前後の、Vg-Id特性の変化を示す。
図22A及び図22Bに示す構造を有する薄膜トランジスタに対して、X線照射下で様々なVg+又はVg-ストレスを与えて試験を行った結果を示す。
図22Aに示す構造を有する薄膜トランジスタに対するX線照射時のキャリアの動きを説明するためのバンド図を示す。
図22Aに示す構造を有する薄膜トランジスタに対するX線照射時のキャリアの動きを説明するためのバンド図を示す。
図22Bに示す構造を有する薄膜トランジスタに対するX線照射時のキャリアの動きを説明するためのバンド図を示す。
図22Bに示す構造を有する薄膜トランジスタに対するX線照射時のキャリアの動きを説明するためのバンド図を示す。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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