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公開番号
2025000381
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-07
出願番号
2023100205
出願日
2023-06-19
発明の名称
窒化物半導体装置
出願人
ローム株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H10D
30/47 20250101AFI20241224BHJP()
要約
【課題】ゲート層に起因する閾値電圧の変動を抑制すること。
【解決手段】窒化物半導体装置10は、電子走行層16と、電子供給層18と、ゲート層30と、第1ゲート電極51と、ソース電極及びドレイン電極と、第1ゲート電極51とは異なる材料によって構成された第2ゲート電極52と、を備えている。第1ゲート電極51及び第2ゲート電極52は、ゲート層30の上面30aに接している。第2ゲート電極52とゲート層30との接触面積である第2接触面積S2は、第1ゲート電極51とゲート層30との接触面積である第1接触面積S1よりも小さい。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
窒化物半導体によって構成された電子走行層と、
前記電子走行層上に形成され、前記電子走行層よりも大きなバンドギャップを有する窒化物半導体によって構成された電子供給層と、
前記電子供給層上に形成され、アクセプタ型不純物を含む窒化物半導体によって構成されたゲート層と、
前記ゲート層の上面に接している第1ゲート電極と、
前記ゲート層を挟むように配置され、前記電子供給層の上面に接しているソース電極およびドレイン電極と、
前記第1ゲート電極とは異なる材料によって構成され、前記ゲート層の上面に接している第2ゲート電極と、
を備え、
前記第2ゲート電極と前記ゲート層との接触面積である第2接触面積は、前記第1ゲート電極と前記ゲート層との接触面積である第1接触面積よりも小さい窒化物半導体装置。
続きを表示(約 880 文字)
【請求項2】
前記第2ゲート電極は、前記第1ゲート電極よりも仕事関数が大きい材料によって構成されている、請求項1に記載の窒化物半導体装置。
【請求項3】
前記第2ゲート電極は、前記ゲート層に対してオーミック接合するように構成されている、請求項2に記載の窒化物半導体装置。
【請求項4】
前記第2ゲート電極は、Ti、Pd、Niのいずれかを含む、請求項2に記載の窒化物半導体装置。
【請求項5】
前記第2ゲート電極は、前記ソース電極及び前記ドレイン電極と同一材料によって構成されている、請求項1に記載の窒化物半導体装置。
【請求項6】
前記第2接触面積は、前記第1接触面積の1/100以下である、請求項1に記載の窒化物半導体装置。
【請求項7】
前記第1ゲート電極は、前記ゲート層とショットキー接合するように構成されている、請求項1に記載の窒化物半導体装置。
【請求項8】
前記第1ゲート電極は、TiN、TaN、WN、TiSiN、TaSiN、WSi、WSiNのいずれかを含む、請求項1に記載の窒化物半導体装置。
【請求項9】
前記電子走行層及び前記電子供給層は、
二次元電子ガスが発生する活性領域と、
前記活性領域よりも前記二次元電子ガスが発生しにくい不活性領域と、
を含み、
前記ゲート層は、
前記活性領域上に形成された第1パーツと、
前記不活性領域上に形成された第2パーツと、
を含み、
前記第1ゲート電極の少なくとも一部は、前記第1パーツ上に形成されており、
前記第2ゲート電極は、前記第2パーツ上に形成されている、請求項1~8のうちいずれか一項に記載の窒化物半導体装置。
【請求項10】
前記不活性領域には、前記二次元電子ガスを発生しにくくするための不純物が含まれている、請求項9に記載の窒化物半導体装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、窒化物半導体装置に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
現在、窒化ガリウム(GaN)等のIII族窒化物半導体(以下、単に「窒化物半導体」と言う場合がある)を用いた高電子移動度トランジスタ(HEMT)の製品化が進んでいる。HEMTは、半導体ヘテロ接合の界面付近に形成された二次元電子ガス(2DEG)を導電経路(チャネル)として使用する。HEMTを利用したパワーデバイスは、典型的なシリコン(Si)パワーデバイスと比較して低オン抵抗および高速・高周波動作を可能にしたデバイスとして認知されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の窒化物半導体装置は、窒化ガリウム(GaN)層によって構成された電子走行層と、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)層によって構成された電子供給層とを含む。これら電子走行層と電子供給層とのヘテロ接合の界面付近において電子走行層中に2DEGが形成される。
【0004】
また、特許文献1の窒化物半導体装置では、アクセプタ型不純物を含むゲート層(例えばp型GaN層)が電子供給層上に設けられているとともに、ゲート層の上にゲート電極が配置されている。この構成では、ゲート層の直下の領域において、ゲート層が電子走行層と電子供給層との間のヘテロ接合界面付近における伝導帯のバンドエネルギーを持ち上げることによりゲート層の直下のチャネルが消失し、ノーマリーオフが実現される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-73506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように、ゲート層と、ゲート層の上に形成されたゲート電極とを備えた窒化物半導体装置では、ゲート層に起因して閾値電圧が変動する場合があり得る。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様である窒化物半導体装置は、窒化物半導体によって構成された電子走行層と、前記電子走行層上に形成され、前記電子走行層よりも大きなバンドギャップを有する窒化物半導体によって構成された電子供給層と、前記電子供給層上に形成され、アクセプタ型不純物を含む窒化物半導体によって構成されたゲート層と、前記ゲート層の上面に接している第1ゲート電極と、前記ゲート層を挟むように配置され、前記電子供給層の上面に接しているソース電極およびドレイン電極と、前記第1ゲート電極とは異なる材料によって構成され、前記ゲート層の上面に接している第2ゲート電極と、を備え、前記第2ゲート電極と前記ゲート層との接触面積である第2接触面積は、前記第1ゲート電極と前記ゲート層との接触面積である第1接触面積よりも小さい。
【発明の効果】
【0008】
本開示の窒化物半導体装置によれば、ゲート層に起因する閾値電圧の変動を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、第1実施形態に係る例示的な窒化物半導体装置の概略平面図である。
図2は、図1の2-2線概略断面図である。
図3は、図1の3-3線概略断面図である。
図4は、窒化物半導体装置の製造方法の一例を示す2-2線概略断面図である。
図5は、窒化物半導体装置の製造方法の一例を示す3-3線概略断面図である。
図6は、図4に続く窒化物半導体装置の製造方法の一例を示す2-2線概略断面図である。
図7は、図5に続く窒化物半導体装置の製造方法の一例を示す3-3線概略断面図である。
図8は、図6に続く窒化物半導体装置の製造方法の一例を示す2-2線概略断面図である。
図9は、図7に続く窒化物半導体装置の製造方法の一例を示す3-3線概略断面図である。
図10は、図8に続く窒化物半導体装置の製造方法の一例を示す2-2線概略断面図である。
図11は、図9に続く窒化物半導体装置の製造方法の一例を示す3-3線概略断面図である。
図12は、図10に続く窒化物半導体装置の製造方法の一例を示す2-2線概略断面図である。
図13は、図11に続く窒化物半導体装置の製造方法の一例を示す3-3線概略断面図である。
図14は、窒化物半導体装置を模式的に示す等価回路図である。
図15は、第1実施形態の窒化物半導体装置の変更例を示す概略平面図である。
図16は、図15の16-16線概略端面図である。
図17は、図15の17-17線概略端面図である。
図18は、第1実施形態の窒化物半導体装置の変更例を示す概略平面図である。
図19は、図18の19-19線概略断面図である。
図20は、第2実施形態に係る例示的な窒化物半導体装置の概略平面図である。
図21は、図20の21-21線概略断面図である。
図22は、図20の22-22線概略断面図である。
図23は、窒化物半導体装置の製造方法の一例を示す21-21線概略断面図である。
図24は、窒化物半導体装置の製造方法の一例を示す22-22線概略断面図である。
図25は、図23に続く窒化物半導体装置の製造方法の一例を示す21-21線概略断面図である。
図26は、図24に続く窒化物半導体装置の製造方法の一例を示す22-22線概略断面図である。
図27は、図25に続く窒化物半導体装置の製造方法の一例を示す21-21線概略断面図である。
図28は、図26に続く窒化物半導体装置の製造方法の一例を示す22-22線概略断面図である。
図29は、図27に続く窒化物半導体装置の製造方法の一例を示す21-21線概略断面図である。
図30は、図28に続く窒化物半導体装置の製造方法の一例を示す22-22線概略断面図である。
図31は、図29に続く窒化物半導体装置の製造方法の一例を示す21-21線概略断面図である。
図32は、図30に続く窒化物半導体装置の製造方法の一例を示す22-22線概略断面図である。
図33は、図31に続く窒化物半導体装置の製造方法の一例を示す21-21線概略断面図である。
図34は、図32に続く窒化物半導体装置の製造方法の一例を示す22-22線概略断面図である。
図35は、第2実施形態の窒化物半導体装置の変更例を示す概略平面図である。
図36は、図35の36-36線概略端面図である。
図37は、図35の37-37線概略端面図である。
図38は、ゲート層の変更例を例示的に示す概略断面図である。
図39は、リセス領域の変更例を例示的に示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本開示における窒化物半導体装置の実施形態を説明する。
なお、説明を簡単かつ明確にするために、図面に示される構成要素は必ずしも一定の縮尺で描かれていない。また、理解を容易にするために、断面図では、ハッチング線が省略されている場合がある。添付の図面は、本開示の実施形態を例示するに過ぎず、本開示を制限するものとみなされるべきではない。
(【0011】以降は省略されています)
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