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公開番号2025018471
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-06
出願番号2023122193
出願日2023-07-27
発明の名称シアン酸エステル化合物及びその製造方法、樹脂組成物、並びに硬化物
出願人三菱瓦斯化学株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C07C 261/02 20060101AFI20250130BHJP(有機化学)
要約【課題】硬化物製造時における重合反応を制御しやすく、所望の特性を有する硬化物の製造に好適に用いられるシアン酸エステル化合物及びその製造方法、樹脂組成物、並びに硬化物を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のシアン酸エステル化合物は、分子内に2個以上のシアナト基を有するシアン酸エステル化合物であって、カルバメート基を1つ有する化合物の含有量がHPLC面積百分率で0.5面積%以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
分子内に2個以上のシアナト基を有するシアン酸エステル化合物であって、カルバメート基を1つ有する化合物の含有量がHPLC面積百分率で0.5面積%以下である、シアン酸エステル化合物。
続きを表示(約 3,900 文字)【請求項2】
前記シアン酸エステル化合物が、下記式(1)で表される化合物、又は下記式(2)で表される化合物である、請求項1に記載のシアン酸エステル化合物。
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2025018471000032.jpg
30
170
(式(1)中、Ar

は、各々独立に、芳香環を表し、
Raは、各々独立に、水素原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、炭素数2以上6以下のアルケニル基、炭素数6以上12以下のアリール基、又は炭素数1以上4以下のアルコキシ基を示し、
aは、Ar

に対するシアナト基の結合個数を示し、各々独立に、1以上3以下の整数であり、
bは、Ar

に対するRaの結合個数を示し、各々独立に、Ar

の置換可能基数から(a+2)を引いた数を示し、
cは、1以上50以下の整数であり、
Xは、各々独立に、単結合、水素原子がヘテロ原子で置換されていてもよい炭素数1以上50以下の2価の有機基、窒素数1以上10以下の2価の有機基、カルボニル基、カルボキシ基、カルボニルジオキサイド基、スルホニル基、2価の硫黄原子又は2価の酸素原子を示す。)。
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2025018471000033.jpg
30
170
(式(2)中、Ar

は、芳香環を示し、
Rbは、各々独立に、水素原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、炭素数2以上6以下のアルケニル基、炭素数6以上12以下のアリール基、又は炭素数1以上4以下のアルコキシ基を示し、
dは、Ar

に対するシアナト基の結合個数を示し、2以上3以下の整数であり、
eは、Ar

に対するRbの結合個数を示し、Ar

の置換可能基数から(d+2)を引いた数を示す。)。
【請求項3】
前記式(1)におけるXが、各々独立に、
下記式(3):
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2025018471000034.jpg
27
170
(式(3)中、Ar

は、各々独立に、芳香環を示し、Rc、Rd、Rg、及びRhは、各々独立に、水素原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、又は炭素数6以上12以下のアリール基を示し、Re及びRfは、各々独立に、水素原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、炭素数6以上12以下のアリール基、又は炭素数1以上4以下のアルコキシ基を示し、fは0以上5以下の整数を示す。)で表される炭素数1以上50以下の2価の有機基、
下記式(4):
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2025018471000035.jpg
28
170
(式(4)中、Ar

は、各々独立に、芳香環を示し、Ri及びRjは、各々独立に、水素原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、炭素数6以上12以下のアリール基、又は炭素数1以上4以下のアルコキシ基を示し、gは0以上5以下の整数を示す。)で表される炭素数1以上50以下の2価の有機基、並びに、
下記式(5)乃至(14):
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2025018471000036.jpg
74
170
(式(8)中、hは4以上7以下の整数を示し、式(13)中、Rkは、各々独立に、水素原子又は炭素数1以上6以下のアルキル基を示す。)で表される2価の基からなる群より選ばれる、請求項2に記載のシアン酸エステル化合物。
【請求項4】
前記シアン酸エステル化合物が、下記式(15)で表される化合物、又は下記式(16)で表される化合物である、請求項1に記載のシアン酸エステル化合物。
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2025018471000037.jpg
28
170
(式(15)中、Ar

は、各々独立に、芳香環を表し、
Rlは、各々独立に、メチレン基、メチレンオキシ基、メチレンオキシメチレン基、あるいは、オキシメチレン基、又はこれらの2つ以上が連結した基を示し、
Rm及びRnは、各々独立に、水素原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、炭素数6以上12以下のアリール基、又は炭素数1以上4以下のアルコキシ基を示し、
iは、Ar

に対するシアナト基の結合個数を示し、各々独立に、1以上3以下の整数であり、
jは、Ar

に対するRmの結合個数を示し、Ar

の置換可能基数から(i+2)を引いた数を示し、
kは、Ar

に対するRnの結合個数を示し、Ar

の置換可能基数から2を引いた数を示し、
lは、1以上の整数を示し、mは、1以上の整数を示し、各繰り返し単位の配列は任意である。)。
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2025018471000038.jpg
30
170
(式(16)中、Ar

は、各々独立に、芳香環を示し、
Roは、各々独立に、メチレン基、メチレンオキシ基、メチレンオキシメチレン基、あるいは、オキシメチレン基、又はこれらの2つ以上が連結した基を示し、
Rp及びRqは、各々独立に、水素原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、炭素数6以上12以下のアリール基、又は炭素数1以上4以下のアルコキシ基を示し、
nは、Ar

に対するシアナト基の結合個数を示し、2以上3以下の整数であり、
oは、Ar

に対するRpの結合個数を示し、Ar

の置換可能基数から(n+2)を引いた数を示し、
pは、Ar

に対するRqの結合個数を示し、Ar

の置換可能基数から2を引いた数を示し、
iは、1以上の整数を示す。)。
【請求項5】
前記シアン酸エステル化合物が、下記式(17)で表される化合物である、請求項1に記載のシアン酸エステル化合物。
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2025018471000039.jpg
36
170
(式(17)中、nは、1以上50以下の整数を示す。)。
【請求項6】
前記カルバメート基を1つ有する化合物が、下記式(18)で表される化合物である、請求項1に記載のシアン酸エステル化合物。
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2025018471000040.jpg
41
170
【請求項7】
請求項1に記載のシアン酸エステル化合物の製造方法であって、
ハロゲン化水素と、有機溶媒と、水と、を含む混合溶媒中で、ハロゲン化シアンとヒドロキシ置換芳香族化合物とを塩基性化合物の存在下で反応させて、シアネート化することにより前記シアン酸エステル化合物を含む反応液を得るシアネート化工程と、
前記反応液から、前記ハロゲン化水素と、前記水と、を含む第1の水相と、前記シアン酸エステル化合物と、前記有機溶媒と、を含む第1の有機相とを、前記第1の有機相に前記第1の水相の一部が混入するように分液して、第2の水相と第2の有機相とを有する第1の溶液を得る工程と、
前記第2の水相に水を供給して、前記第2の水相を希釈することで、第3の水相と第3の有機相とを有する第2の溶液を得る工程と、
前記第2の溶液から、前記第3の水相と、前記第3の有機相とを、前記第3の有機相に前記第3の水相の一部が混入するように分液して、第4の水相と第4の有機相とを有する第3の溶液を得る工程と、を含み、
前記ヒドロキシ置換芳香族化合物の使用量に対する、前記第3の溶液における前記第4の有機相へのハロゲン化水素混入率が、1.00%以下である、製造方法。
【請求項8】
前記シアネート化工程において、
前記ハロゲン化シアンと、前記ハロゲン化水素と、前記水と、を含むハロゲン化シアン溶液と、前記ヒドロキシ置換芳香族化合物と、前記塩基性化合物と、前記有機溶媒と、を含む溶液Aと、を接触させる、
請求項7に記載のシアン酸エステル化合物の製造方法。
【請求項9】
前記シアネート化工程において、
前記ハロゲン化シアンと、前記ハロゲン化水素と、前記水と、を含むハロゲン化シアン溶液と、前記ヒドロキシ置換芳香族化合物と、前記塩基性化合物と、前記有機溶媒と、を含む溶液Aと、を接触させて溶液Bを得た後、前記溶液Bに、前記塩基性化合物と、前記有機溶媒と、を含む溶液Cを注下させる、
請求項7に記載のシアン酸エステル化合物の製造方法。
【請求項10】
前記シアネート化工程において、
前記ハロゲン化シアンの原料仕込み量が、前記ヒドロキシ置換芳香族化合物のヒドロキシ基1molに対して、0.5mol以上5.0mol以下である、
請求項7に記載のシアン酸エステル化合物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シアン酸エステル化合物及びその製造方法、樹脂組成物、並びに硬化物に関する。
続きを表示(約 990 文字)【背景技術】
【0002】
シアン酸エステル化合物は、硬化によってトリアジン環を形成する熱硬化性樹脂として知られている。シアン酸エステル化合物により得られる硬化物は、ガラス転移温度が高く、誘電率及び誘電正接が低く、電気絶縁性や難燃性にも優れるなどの性質を有する。従来、シアン酸エステル化合物は、構造用複合材料、接着剤、電気絶縁材料、及び電気電子部品など、種々の機能性高分子材料の原料として幅広く用いられている。
【0003】
そのため、より優れた性質を有するシアン酸エステル及びその製造方法の開発が進められている(例えば、特許文献1及び2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-264154号公報
WO2014/065422A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1及び2に記載のシアン酸エステル化合物では、硬化物製造時における重合反応を制御し難く、所望の特性を有する硬化物が得られ難い。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、硬化物製造時における重合反応を制御しやすく、所望の特性を有する硬化物の製造に好適に用いられるシアン酸エステル化合物及びその製造方法、樹脂組成物、並びに硬化物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねてきた結果、特定のシアン酸エステル化合物を用いることにより、上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明は以下のとおりである。
【0009】
[1]分子内に2個以上のシアナト基を有するシアン酸エステル化合物であって、カルバメート基を1つ有する化合物の含有量がHPLC面積百分率で0.5面積%以下である、シアン酸エステル化合物。
【0010】
[2]前記シアン酸エステル化合物が、下記式(1)で表される化合物、又は下記式(2)で表される化合物である、[1]に記載のシアン酸エステル化合物。
(【0011】以降は省略されています)

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