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公開番号2025018149
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-06
出願番号2023121622
出願日2023-07-26
発明の名称洗掘防止ユニットの撤去方法
出願人前田工繊株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類E02B 3/08 20060101AFI20250130BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】長期間経過しても洗掘防止ユニットの吊り部を簡単に摘出できて、容易に洗掘防止ユニットを吊り上げ撤去できる、洗掘防止ユニットの撤去方法を提供すること。
【解決手段】吊り部25を具備した洗掘防止ユニット10を海底に平置きまたは複数層に段積みして敷設してあり、洗掘防止ユニット10の吊り部25に、フロート30が取り付けてあり、水中で浮遊するフロート30を目印として洗掘防止ユニット10の吊り部25を吊り上げ可能とした。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
吊り部を具備した網製の袋体に塊状の中詰材を封入した洗掘防止ユニットを使用し、水底に平置きまたは複数層に段積みして敷設してある洗掘防止ユニットの撤去方法であって、
前記洗掘防止ユニットの吊り部に、浮力を受けて浮遊可能なフロートが取り付けてあり、
水中で浮遊する前記フロートを目印として前記洗掘防止ユニットの吊り部を吊り上げ可能としたことを特徴とする、
洗掘防止ユニットの撤去方法。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
係留ロープを介して洗掘防止ユニットの吊り部に前記フロートが取り付けてあることを特徴とする、請求項1に記載の洗掘防止ユニットの撤去方法。
【請求項3】
洗掘防止ユニットの吊り部に前記フロートが直接取り付けてあることを特徴とする、請求項1に記載の洗掘防止ユニットの撤去方法。
【請求項4】
前記洗掘防止ユニットの吊り部が吊りロープであることを特徴とする、請求項1乃至3の何れか一項に記載の洗掘防止ユニットの撤去方法。
【請求項5】
前記洗掘防止ユニットを複数層に段積みしてあるとき、上層から下層へ向けて順次洗掘防止ユニットを撤去することを特徴とする、請求項1に記載の洗掘防止ユニットの撤去方法。
【請求項6】
前記フロートに洗掘防止ユニットに対応したナンバリングが表示されていることを特徴とする、請求項1に記載の洗掘防止ユニットの撤去方法。
【請求項7】
前記フロートに防藻剤を混ぜた蛍光塗料を塗布してあることを特徴とする、請求項1に記載の洗掘防止ユニットの撤去方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、吊り部を具備した袋体に塊状の中詰材を封入した洗掘防止ユニットの撤去方法に関するものである。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
洋上風力発電施設の基礎形式は、多くの場合においてモノパイル(単杭)が採用されている。
一般に、モノパイル型の基礎は基礎径が大口径となることから、波浪や潮流等による基礎周囲の洗掘を防止する洗掘防止工が施される。
洗掘防止工のひとつとして、例えば、モノパイルの周囲の地盤に複数の洗掘防止ユニットを平置きまたは段積みして敷設することが知られている(特許文献1)。
洗掘防止ユニットとは、網製の袋体に塊状の中詰材を封入した透水性を有する構造体であり、根固材や洗堀防止材として機能する(特許文献2)。
【0003】
洋上風力発電施設には耐用年数(約30年)があり、耐用年数に達したときは、原状復帰のために洗掘防止ユニットを含めた発電施設の撤去が求められている。
一般的に重量物である洗掘防止ユニットの撤去方法としては、クレーン等を搭載した海上作業船を使用し、洗掘防止ユニットに設けた吊りロープにフックを掛止して吊上げ移動する方法が採用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-169625号公報
特開平11-131447号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の洗掘防止ユニットにはつぎのような解決すべき課題を内包している。
<1>洗掘防止ユニットを撤去するには、洗掘防止ユニットの吊りロープにクレーンのフックを掛止して吊り上げる必要がある。
しかしながら、水中または海中で非常に長い年月が経過すると、洗掘防止ユニットに組み付けたロープ類や編地が水底または海底の堆積土砂等に埋没し易く、さらに水深が深くなるほど視界が悪くなる。
そのため、洗掘防止ユニットの吊り部を潜水士の目視により見つけ出すことは極めて困難である。
<2>例えば、潜水士が堆積土砂を手掘りして埋没した洗掘防止ユニットの吊り部を探し出すことが考えられるが、潜水士の作業負担が膨大なものとなる。
<3>洗掘防止ユニットを撤去するための潜水士による潜水時間が長くなる。
潜水時間が長くなるほど、潜水士の危険度(潜水病)が増すだけでなく、最終的な洗掘防止ユニットの撤去費用が増大する。
<4>従来は、30年ほどの長期間が経過した後に洗掘防止ユニットを簡易に撤去することを想定していないため、その対応技術の提案が求められている。
【0006】
本発明は既述した課題を解決するためになされた発明であり、本発明の課題は長期間経過しても洗掘防止ユニットの吊り部を簡単に摘出できて、容易に洗掘防止ユニットを吊り上げ撤去できる、洗掘防止ユニットの撤去方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、吊り部を具備した網製の袋体に塊状の中詰材を封入した洗掘防止ユニットを使用し、水底に平置きまたは複数層に段積みして敷設してある洗掘防止ユニットの撤去方法であって、前記洗掘防止ユニットの吊り部に、浮力を受けて浮遊可能なフロートが取り付けてあり、水中で浮遊する前記フロートを目印として前記洗掘防止ユニットの吊り部を吊り上げ可能とした。
本発明の他の形態において、係留ロープを介して洗掘防止ユニットの吊り部に前記フロートが取り付けてあってもよいし、洗掘防止ユニットの吊り部に前記フロートが直接取り付けてあってもよい。
本発明の他の形態において、前記洗掘防止ユニットの吊り部が吊りロープである。
本発明の他の形態において、前記洗掘防止ユニットを複数層に段積みしてあるとき、上層から下層へ向けて順次洗掘防止ユニットを撤去する。
本発明の他の形態において、前記フロートに洗掘防止ユニットに対応したナンバリングが表示されていてもよい。
本発明の他の形態において、前記フロートに防藻剤を混ぜた蛍光塗料を塗布してあってもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明は少なくともつぎのひとつの効果を奏する。
<1>洗掘防止ユニットの吊り部にフロートを付設することによって、水中で浮遊するフロートを目印として洗掘防止ユニットの吊り部の位置を把握できるので、洗掘防止ユニットを簡易に撤去することができる。
<2>敷設後に数十年ほどの長期間が経過して、洗掘防止ユニットの吊りロープや袋体の編地に藻や貝等が付着したり、洗掘防止ユニットが堆積土砂等に埋没したりして敷設環境が変化していても、洗掘防止ユニットの上方に浮遊するフロートを目印にして、洗掘防止ユニットの吊り部を探し出すことができる。
そのため、洋上風力設備の耐用年数(約30年)が経過したときに、洗掘防止ユニットを撤去して効率よく原状復旧を行うことができる。
<3>洗掘防止ユニットの撤去時に潜水士による潜水時間を短縮して、潜水士のリスクを低減しつつ、洗掘防止ユニットの撤去費用を低減できる。
<4>洗掘防止ユニットに接続したフロートが、海中で浮遊して可動し続けるため、フロートに藻や貝等が付着し難い。
<5>係留ロープを介して洗掘防止ユニットの吊り部にフロートを取り付けた場合は、係留ロープを介してフロートが浮遊するため、フロートが見つけやすくなる。
<6>係留ロープの長さを調整することで、フロートが堆積土砂等に埋没しても埋もれる心配がない。
<7>洗掘防止ユニットを多段的に積層した場合には、上層から撤去すれば次層の洗掘防止ユニットに設けたフロートが浮力で浮遊する。
そのため、上下の洗掘防止ユニットの間にフロートが挟み込まれても問題がないので、洗掘防止ユニットの敷設作業をラフに行うことができる。
<8>フロートに洗掘防止ユニットに対応したナンバリングを表示しておくと、撤去時における洗掘防止ユニットの個数管理を容易に行える。
<9>フロートにナンバリングを表示して洗掘防止ユニットを段積みした場合には、各層毎の敷設数を番号で管理できる。各層毎の洗掘防止ユニットの敷設数を管理できることで、撤去時に間違えて次層の洗掘防止ユニットを間違えて吊上げることがなくなる。
<10>フロートに防藻剤を混ぜた蛍光塗料を塗布すると、フロートの視認性がよくなるだけでなく、海藻の付着に起因してフロートが沈降するのを効果的に防止できる。
<11>係留ロープの長さを調整することで、近くを航行する船舶、調査を行う船舶、点検業務を行う船舶等の航行に影響なく設置できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明で使用する洗掘防止ユニットの斜視図
洗掘防止ユニットを構成する袋体の側面図
洗掘防止ユニットの敷設方法の説明図
段積みした敷設後の洗掘防止ユニットの説明図
洗掘防止ユニットの撤去方法の説明図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を参照しながら本発明について説明する。
本例では、洋上風力発電施設のモノパイルの周囲の海底地盤に洗掘防止ユニット10を敷設する形態について説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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