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公開番号
2025017331
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-05
出願番号
2024111091
出願日
2024-07-10
発明の名称
Gd-Co系金属粉体、その製造方法、導電成形体、および熱電変換素子
出願人
国立大学法人 東京大学
,
DOWAホールディングス株式会社
代理人
個人
主分類
B22F
1/00 20220101AFI20250129BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約
【課題】異常ネルンスト効果を利用した、ゼロ磁場で高いネルンスト係数が得られる熱電変換素子を、生産性良く製造するために適した技術を提供する。
【解決手段】金属間化合物GdCo
5
を主成分とする粉体であって、レーザー回折・散乱法による体積基準の粒度分布において、累積50%粒子径D50が1~150μm、累積90%粒子径D90が250μm以下である金属粉体。この金属粉体は、例えば、金属間化合物GdCo
5
を主成分とする合金塊を粉砕することにより得ることができる。
【選択図】図8
特許請求の範囲
【請求項1】
金属間化合物GdCo
5
を主成分とする粉体であって、レーザー回折・散乱法による体積基準の粒度分布において、累積50%粒子径D50が1~150μm、累積90%粒子径D90が250μm以下である金属粉体。
続きを表示(約 510 文字)
【請求項2】
Gd-Co系合金の溶融金属を凝固させ、金属間化合物GdCo
5
を主成分とする合金塊を得る合金塊作製工程、
前記合金塊を粉砕することにより粉体を得る粉砕工程、
を有する請求項1に記載の金属粉体の製造方法。
【請求項3】
金属間化合物GdCo
5
を主成分とする粉体の導電成形体。
【請求項4】
前記金属間化合物GdCo
5
を主成分とする粉体は、レーザー回折・散乱法による体積基準の粒度分布において、累積50%粒子径D50が1~150μm、累積90%粒子径D90が250μm以下のものである、請求項3に記載の導電成形体。
【請求項5】
金属間化合物GdCo
5
を主成分とする粉体の焼結体である、請求項3に記載の導電成形体。
【請求項6】
温度300Kにおいて、磁場の印加がない状態で0.2μV/K以上のネルンスト係数を呈する、請求項3に記載の導電成形体。
【請求項7】
請求項3~6のいずれか1項に記載の導電成形体を用いた熱電変換素子。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱電変換素子の素材として有用なGd-Co系金属粉体、およびその製造方法に関する。また本発明は、Gd-Co系金属粉体の導電成形体、および前記導電成形体を用いた熱電変換素子に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、異常ネルンスト効果を利用した熱電変換素子の研究が進められている。異常ネルンスト効果は、自発的に磁化している磁性体に磁化と直交する向きの熱流を付与したとき、磁化と熱流の双方に垂直な方向の起電力が生じる現象である。異常ネルンスト効果を利用すると熱流と直角方向に電流が取り出せるため、ゼーベック効果を利用する場合とは異なり、薄くシート化した熱電変換デバイスが構築できるといったメリットが得られる。常温で大きい異常ネルンスト効果を示す物質として、例えば強磁性金属間化合物Co
2
MnGaが知られている。
【0003】
特許文献1には、チョクラルスキー法によってCo
2
MnGa単結晶を作製し、異常ネルンスト係数を測定した実験例が記載されている。Co
2
MnGa単結晶の室温(300K)でのネルンスト係数は、磁場の付与方向が結晶の[100]、[110]、[111]方向のいずれに平行な場合も、6μV/K程度の高い値に達している(段落0021、図4)。
【0004】
特許文献2には、熱流センサと温度センサを有する複合センサにおいて、その熱流センサに異常ネルンスト材料膜を使用することが記載されている。異常ネルンスト材料としていくつかの物質が列挙されている(段落0026)。異常ネルンスト材料膜の成膜方法としてスパッタ法が示されている(段落0030)。
【0005】
熱電変換素子の主な用途として、熱電発電デバイスおよび熱流センサが挙げられる。
【0006】
熱電発電デバイスを実現するための熱電変換素子は、厚さ数ミリメートル程度のバルク体であることが望ましい。チョクラルスキー法による単結晶体を用いると、上記のようなサイズのバルク体を作製することは可能である。しかし、チョクラルスキー法などの単結晶製造技術はコストが高く生産性が低いので、熱電発電デバイス用素材の工業的生産においては実用的でない。一方、スパッタ法などの成膜技術を、熱電発電デバイス用のバルク素材の工業的生産に適用することは困難である。
【0007】
熱流センサを実現するための熱電変換素子は、微小な回路パターンの一部に組み込んで使用することを考慮すると、小サイズの素子であることが望まれる。小サイズの素子を、チョクラルスキー法などで得られる単結晶体から多数切り出すことは、コスト面で工業的に実用化することが難しい。また、所定形状の小サイズ素子をチョクラルスキー法で直接形成させることも困難である。一方、スパッタ法などの成膜技術によれば、所定の回路パターンに応じた小サイズの素子を絶縁基板上に直接形成させることは可能である。しかし、そのような成膜方法は生産性が低く、熱流センサの製造コストは高くなる。
【0008】
特許文献3には、種々の形状・サイズの熱電変換素子の製造に幅広く対応できる素材として、Co
2
MnGaの粉体が開示されている。この粉体を使用した導電成形体では、単結晶のCo
2
MnGaと同様に高いネルンスト係数が得られている。
【0009】
一方、特許文献4には、反強磁性のMn
3
Sn粉体は0.25~0.5T程度の保磁力を呈し、磁場の印加がない状態(以下これを「ゼロ磁場」と言うことがある。)においても異常ネルンスト効果による熱電変換作用を示すことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
国際公開第2019/009308号
特開2020-153668号公報
特開2023-2425号公報
特開2021-145116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
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