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公開番号2024130566
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023040381
出願日2023-03-15
発明の名称ゲート駆動装置
出願人国立大学法人 東京大学
代理人弁理士法人アイテック国際特許事務所
主分類H03K 17/567 20060101AFI20240920BHJP(基本電子回路)
要約【課題】装置全体を小型化する。
【解決手段】パワートランジスタのゲートを駆動するゲート駆動装置であって、パワートランジスタのエミッタまたはソースと配線により接続され基準電圧が供給される基準電圧端子に対するエミッタまたはソースの電圧に基づくセンス電圧を用いて、パワートランジスタのゲート電流を調整する。これにより、パワートランジスタのエミッタまたはソースに電流が流れると、配線の寄生インダクタンスにより、基準電圧端子に対してエミッタまたはソースの電圧が変化する。一般に、配線の寄生インダクタンスは小さいことから、基準電圧端子圧に対するエミッタまたはソースの電圧の振幅は比較的小さいから、装置全体の小型化を図ることができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
パワートランジスタのゲートを駆動するゲート駆動装置であって、
前記パワートランジスタのエミッタまたはソースと配線により接続され基準電圧が供給される基準電圧端子と前記エミッタまたは前記ソースとの間の電圧に基づくセンス電圧を用いて、前記パワートランジスタのゲート電流を調整する
ゲート駆動装置。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
請求項1記載のゲート駆動装置であって、
前記センス電圧と複数の参照電圧とを比較し、比較結果を示す信号を出力する検出回路と、
前記比較結果を示す前記信号に基づくタイミングで前記ゲート電流を複数回に亘って変化させながら、前記パワートランジスタのゲート電圧の立ち上げおよび/または立ち下げを行なうゲート電流調整回路と、
を備えるゲート駆動装置。
【請求項3】
請求項2記載のゲート駆動装置であって、
前記検出回路は、前記センス電圧が前記基準電圧より低い第1参照電圧以下になったときには、第1比較結果信号を出力し、前記センス電圧が前記基準電圧より高い第2参照電圧以上になったときには、第2比較結果信号を出力し、
前記ゲート電流調整回路は、前記ゲート電圧を立ち上げるときには、前記ゲート電流をソース電流である第1ソース電流とした後に前記第1比較結果信号が入力されたタイミングで、前記ゲート電流を前記第1ソース電流より小さいソース電流である第2ソース電流とし、前記ゲート電流を前記第2ソース電流とした後に前記第2比較結果信号が入力されたタイミングで、前記ゲート電流を前記第2ソース電流より大きい第3ソース電流とする
ゲート駆動装置。
【請求項4】
請求項2記載のゲート駆動装置であって、
前記検出回路は、前記センス電圧が前記基準電圧より高い第3参照電圧以上になったときには、第3比較結果信号を出力し、前記センス電圧が前記第3参照電圧未満になったときには、第4比較結果信号を出力し、
前記ゲート電流調整回路は、前記ゲート電圧を立ち下げるときには、前記ゲート電流をシンク電流である第1シンク電流とした後に前記第3比較結果信号が入力されたタイミングで、前記ゲート電流を前記第1シンク電流より小さいシンク電流である第2シンク電流とし、前記ゲート電流を前記第2シンク電流とした後に前記第4比較結果信号が入力されたタイミングで、前記ゲート電流を前記第2シンク電流より大きいシンク電流である第3シンク電流とする
ゲート駆動装置。
【請求項5】
請求項2記載のゲート駆動装置であって、
前記検出回路は、
入力と出力とが接続されたインバータと、
前記センス電圧が入力される入力端子と前記インバータの前記入力とに接続されるコンデンサと、
を有し、前記インバータの前記入力に複数の前記参照電圧を供給する
ゲート駆動装置。
【請求項6】
請求項2記載のゲート駆動装置であって、
前記ゲート電流調整回路は、
電源と前記パワートランジスタの前記ゲートとの間に並列接続されるn個のP型トランジスタを有するプルアップ回路と、
前記ゲート電圧を立ち上げるときに、前記プルアップ回路の前記n個の前記P型トランジスタのうちオンする前記P型トランジスタの個数を調整する第1調整回路と、
を有する
ゲート駆動装置。
【請求項7】
請求項2記載のゲート駆動装置であって、
前記ゲート電流調整回路は、
前記パワートランジスタの前記ゲートと接地との間に並列接続されるm個のN型トランジスタを有するプルダウン回路と、
前記ゲート電圧を立ち下げるときに、前記プルダウン回路の前記m個の前記N型トランジスタのうちオンする前記N型トランジスタの個数を調整する第2調整回路と、
を有する
ゲート駆動装置。
【請求項8】
請求項1または2記載のゲート駆動装置であって、
前記センス電圧は、前記基準電圧端子に対する前記エミッタまたは前記ソースの電圧である
ゲート駆動装置。
【請求項9】
請求項1または2記載のゲート駆動装置であって、
前記基準電圧端子に対する前記エミッタまたは前記ソースの電圧の振幅を減衰させて出力する減衰回路
を備え、
前記センス電圧は、前記減衰回路の出力電圧である
ゲート駆動装置。
【請求項10】
請求項1または2記載のゲート駆動装置であって、
前記基準電圧端子に対する前記エミッタまたは前記ソースの電圧に含まれる所定周波数以上の交流成分をカットして出力するローパスフィルタ
を備え、
前記センス電圧は、前記ローパスフィルタの出力電圧である
ゲート駆動装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲート駆動装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、この種のゲート駆動装置としては、パワートランジスタ(SiC MOSFET)のゲートを駆動する装置が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。この装置は、パワートランジスタのドレイン電流を検出し、検出したドレイン電流の時間変化量に基づいてゲート・ソース間電圧を調整している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
"Active Gate Driver for Improving Current Sharing Performance of Paralleled High-Power Sic MOSFET Modules", Yan Wen, Yuan Yang, and Yong Gao, IEEE TRANSACTIONS ON POWER ELECTRONICS, VOL.36, NO.2, FEBRUARY 2021, pp. 1491-1505.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述のゲート駆動装置では、パワートランジスタのドレイン電流の振幅が大きいため、装置全体を1つの基板に搭載することができない。例えば、ドレイン電流を検出する電流検出部と、ゲート電圧を調整する電圧調整部と、を分けて異なる基板に搭載する必要があり、この場合、装置全体が大型化してしまう。
【0005】
本発明のゲート駆動装置は、装置全体を小型化がすることを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のゲート駆動装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明のゲート駆動装置は、
パワートランジスタのゲートを駆動するゲート駆動装置であって、
前記パワートランジスタのエミッタまたはソースと配線により接続され基準電圧が供給される基準電圧端子と前記エミッタまたは前記ソースとの間の電圧に基づくセンス電圧を用いて、前記パワートランジスタのゲート電流を調整する
ことを要旨とする。
【0008】
この本発明のゲート駆動装置では、パワートランジスタのエミッタまたはソースと配線により接続され基準電圧が供給される基準電圧端子とエミッタまたはソースのとの間の電圧に基づくセンス電圧を用いて、パワートランジスタのゲート電流を調整する。パワートランジスタのエミッタまたはソースに電流が流れると、配線の寄生インダクタンスにより、基準電圧端子とエミッタまたはソースとの間の電圧が変化する。一般に、配線の寄生インダクタンスは小さいことから、基準電圧端子とエミッタまたはソースとの間の電圧の振幅は比較的小さい。また、一般に、電圧の振幅が低いときには高いときに比して装置全体
を小型化できる。この結果、装置全体の小型化を図ることができる。
【0009】
こうした本発明のゲート駆動装置において、前記センス電圧と複数の参照電圧とを比較し、比較結果を示す信号を出力する検出回路と、前記比較結果を示す前記信号に基づくタイミングで前記ゲート電流を複数回に亘って変化させながら、前記パワートランジスタのゲート電圧の立ち上げおよび/または立ち下げを行なうゲート電流調整回路と、を備えていてもよい。こうすれば、パワートランジスタのエネルギー損失の抑制と装置全体の小型化を両立させることができる。
【0010】
検出回路とゲート電流調整回路とを備える態様の本発明のゲート駆動装置において、前記検出回路は、前記センス電圧が前記基準電圧より低い第1参照電圧以下になったときには、第1比較結果信号を出力し、前記センス電圧が前記基準電圧より高い第2参照電圧以上になったときには、第2比較結果信号を出力し、前記ゲート電流調整回路は、前記ゲート電圧を立ち上げるときには、前記ゲート電流をソース電流である第1ソース電流とした後に前記第1比較結果信号が入力されたタイミングで、前記ゲート電流を前記第1ソース電流より小さいソース電流である第2ソース電流とし、前記ゲート電流を前記第2ソース電流とした後に前記第2比較結果信号が入力されたタイミングで、前記ゲート電流を前記第2ソース電流より大きい第3ソース電流としてもよい。こうすれば、パワートランジスタのエネルギー損失の抑制と装置全体の小型化とを両立させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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