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公開番号
2025002254
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-09
出願番号
2023102304
出願日
2023-06-22
発明の名称
人工培養皮膚およびその製造方法
出願人
国立大学法人 東京大学
,
株式会社アルビオン
代理人
個人
,
個人
主分類
C12N
5/071 20100101AFI20241226BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】良好な皮膚組織(例えば、角層の良好な形成、遺伝子の良好な発現など)を有する人工培養皮膚を提供する。
【解決手段】本発明は、脂肪由来幹細胞およびゲルを含む、基部組織層;基部組織層の上に設けられ、線維芽細胞およびゲルを含む、真皮組織層;および、真皮組織層の上に設けられ、表皮細胞を含む、表皮層、を含む、人工培養皮膚に関する。好ましくは、ゲルは、コラーゲンゲルまたはフィブリンゲルである。好ましくは、脂肪由来幹細胞は、ヒト脂肪由来幹細胞である。好ましくは、線維芽細胞は、正常ヒト皮膚線維芽細胞である。好ましくは、表皮細胞は、正常ヒト表皮角化細胞である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
脂肪由来幹細胞およびゲルを含む、基部組織層、
基部組織層の上に設けられ、線維芽細胞およびゲルを含む、真皮組織層、および、
真皮組織層の上に設けられ、表皮細胞を含む、表皮層、
を含む、人工培養皮膚。
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【請求項2】
基部組織層のゲルが、コラーゲンゲルまたはフィブリンゲルであり、および、真皮組織層のゲルが、コラーゲンゲルまたはフィブリンゲルである、請求項1に記載の人工培養皮膚。
【請求項3】
脂肪由来幹細胞が、ヒト脂肪由来幹細胞であり、線維芽細胞が、正常ヒト皮膚線維芽細胞であり、および、表皮細胞が、正常ヒト表皮角化細胞である、請求項1または2に記載の人工培養皮膚。
【請求項4】
表皮層が、気液界面培養によって表皮細胞が分化して形成された角層を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の人工培養皮膚。
【請求項5】
表皮層が、基底膜関連因子、基底細胞関連因子、バリア機能関連因子、および保湿関連因子から選ばれる1つ以上の遺伝子発現が活性化した表皮層である、請求項1~4のいずれか1項に記載の人工培養皮膚。
【請求項6】
COL17A1、KRT15、COL4A1、COL7A1、OCLN、HAS1、COL1A1、FGF10、およびVEGFから選ばれる1つ以上の遺伝子の発現が活性化されているか、またはMMP-1の遺伝子の発現が抑制されている、請求項1~5のいずれか1項に記載の人工培養皮膚。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の人工培養皮膚を製造する方法であって、
(a)脂肪由来幹細胞およびゲルを含む混合物を供給して基部組織層を形成する工程、
(b)基部組織層の上に、線維芽細胞およびゲルを含む混合物を供給して真皮組織層を形成する工程、
(c)真皮組織層の上に、表皮細胞を供給して表皮層を形成する工程、および、
(d)基部組織層、真皮組織層および表皮層を含む積層物を培養する工程、
を含む、人工培養皮膚の製造方法。
【請求項8】
工程(b)の後に、基部組織層および真皮組織層を含む積層物を培養する工程、をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
工程(d)が、未分化用の培地に積層物を浸漬して培養する工程、分化用の培地に積層物を浸漬して培養する工程、および、分化用の培地で積層物を気液界面培養する工程、を含む、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
工程(d)が、内壁に突起を有する筒状のデバイスを用い、突起を基部組織層または真皮組織層に係合させて、培養を行うものである、請求項7~9のいずれか1項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚科学に関連する研究(例えば化粧品または皮膚外用剤のスクリーニングなど)に使用することが可能な、人工培養皮膚およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、3次元的に細胞を培養して形成される人工培養皮膚が開発されている。人工培養皮膚は、化粧品および皮膚外用剤のスクリーニング試験などに有用である。特許文献1には、真皮組織層および表皮層を含んだ人工皮膚組織の製造方法が開示されている。特許文献2には、ヒト脂肪組織幹細胞を、ヒト線維芽細胞およびヒトケラチノサイトと共に培養する再生ヒト皮膚組織の製造方法が開示されている。
【0003】
しかしながら、人工培養皮膚の開発においては、ヒト皮膚にさらに近い人工培養皮膚が求められており、特に、皮膚各層の状態(例えば、角層の良好な形成、遺伝子発現など)がより実際の皮膚に近い良好な皮膚組織を有する人工培養皮膚が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6933855号公報
特開2022-018946号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、良好な皮膚組織(例えば、角層の良好な形成、遺伝子の良好な発現など)を有する人工培養皮膚を提供することを目的とする。また、良好な皮膚組織を有する人工培養皮膚の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記に挙げる実施態様を含むが、これらに限定されるものではない。
[1] 脂肪由来幹細胞およびゲルを含む、基部組織層、
基部組織層の上に設けられ、線維芽細胞およびゲルを含む、真皮組織層、および、
真皮組織層の上に設けられ、表皮細胞を含む、表皮層、
を含む、人工培養皮膚。
[2] 基部組織層のゲルが、コラーゲンゲルまたはフィブリンゲルであり、および、真皮組織層のゲルが、コラーゲンゲルまたはフィブリンゲルである、項[1]に記載の人工培養皮膚。
[3] 脂肪由来幹細胞が、ヒト脂肪由来幹細胞であり、線維芽細胞が、正常ヒト皮膚線維芽細胞であり、および、表皮細胞が、正常ヒト表皮角化細胞である、項[1]または[2]に記載の人工培養皮膚。
[4] 表皮層が、気液界面培養によって表皮細胞が分化して形成された角層を有する、項[1]~[3]のいずれか1項に記載の人工培養皮膚。
[5] 表皮層が、基底膜関連因子、基底細胞関連因子、バリア機能関連因子、および保湿関連因子から選ばれる1つ以上の遺伝子発現が活性化した表皮層である、項[1]~[4]のいずれか1項に記載の人工培養皮膚。
[6] COL17A1、KRT15、COL4A1、COL7A1、OCLN、HAS1、COL1A1、FGF10、およびVEGFから選ばれる1つ以上の遺伝子の発現が活性化されているか、またはMMP-1の遺伝子の発現が抑制されている、項[1]~[5]のいずれか1項に記載の人工培養皮膚。
[7] 項[1]~[6]のいずれか1項に記載の人工培養皮膚を製造する方法であって、
(a)脂肪由来幹細胞およびゲルを含む混合物を供給して基部組織層を形成する工程、
(b)基部組織層の上に、線維芽細胞およびゲルを含む混合物を供給して真皮組織層を形成する工程、
(c)真皮組織層の上に、表皮細胞を供給して表皮層を形成する工程、および、
(d)基部組織層、真皮組織層および表皮層を含む積層物を培養する工程、
を含む、人工培養皮膚の製造方法。
[8] 工程(b)の後に、基部組織層および真皮組織層を含む積層物を培養する工程、をさらに含む、項[7]に記載の方法。
[9] 工程(d)が、未分化用の培地に積層物を浸漬して培養する工程、分化用の培地に積層物を浸漬して培養する工程、および、分化用の培地で積層物を気液界面培養する工程、を含む、項[7]または[8]に記載の方法。
[10] 工程(d)が、内壁に突起を有する筒状のデバイスを用い、突起を基部組織層または真皮組織層に係合させて、培養を行うものである、項[7]~[9]のいずれか1項に記載の方法。
[11] 工程(d)が、上下に貫通する複数の穴を有する台座を用い、前記デバイスを前記台座に載せて、培養を行うものである、項[10]に記載の方法。
[12] 項[1]~[6]のいずれか1項に記載の人工培養皮膚に、薬剤を接触させること、および、
薬剤接触後の人工培養皮膚を分析して、人工培養皮膚の状態の変化、および人工培養皮膚中の薬剤の状態、から選ばれる少なくとも1つを調べること、
を含む、人工培養皮膚を用いた薬剤の評価方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、良好な皮膚組織(例えば、角層の良好な形成、遺伝子の良好な発現など)を有する人工培養皮膚を提供することができる。また、良好な皮膚組織を有する人工培養皮膚の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
人工培養皮膚1を模式的に示した斜視断面図である。
人工培養皮膚1を製造するためのデバイス40を示し、図2Aは概略的な断面図、図2Bは平面図である
人工培養皮膚1の製造を示す概略的な断面図であり、特に、基部組織層10の形成を示している。
人工培養皮膚1の製造を示す概略的な断面図であり、特に、真皮組織層20の形成を示している。
人工培養皮膚1の製造を示す概略的な断面図であり、特に、基部組織層10および真皮組織層20を含む積層物の培養を示している。
人工培養皮膚1の製造を示す概略的な断面図であり、特に、基部組織層10および真皮組織層20を含む積層物の培養後の状態を示している。
人工培養皮膚1の製造を示す概略的な断面図であり、特に、表皮層30の形成の準備を示している。
人工培養皮膚1の製造を示す概略的な断面図であり、特に、積層物の培養の準備を示している。
人工培養皮膚1の製造に用いる台座の平面図である。
人工培養皮膚1の製造を示す概略的な断面図であり、特に、積層物の培養を示している。
人工培養皮膚1の製造を示す概略的な断面図であり、特に、積層物の気液界面培養を示している。
比較例の人工培養皮膚1Aを示す概略的な断面図である。
実施例1および比較例1により得た人工培養皮膚の皮膚切片の画像である。
実施例1および比較例1により得た人工培養皮膚の皮膚切片の画像である。
実施例2により得た人工培養皮膚の皮膚切片の画像である。
実施例2、比較例2および3により得た人工培養皮膚の皮膚切片の画像である。
実施例2、比較例2および3により得た人工培養皮膚の皮膚切片の画像である。
免疫染色の結果(Collagen4、Collagen17)を示す画像である。
免疫染色の結果(Collagen7、Occludin)を示す画像である。
免疫染色の結果(CK15、Loricrin)を示す画像である。
免疫染色の結果(FLG、HAS1)を示す画像である。
PCR測定の結果を示すグラフ(COL4A1)である。
PCR測定の結果を示すグラフ(COL7A1)である。
PCR測定の結果を示すグラフ(COL17A1)である。
PCR測定の結果を示すグラフ(CK15)である。
PCR測定の結果(OCLN)を示すグラフである。
PCR測定の結果(HAS1)を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の人工培養皮膚およびその製造方法の実施の形態を、図1~図11を参照して説明する。
なお、以下の実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、本発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている。
【0010】
人工培養皮膚
まず、本発明に係る人工培養皮膚(以下、「本発明人工培養皮膚」とも称する)について、図1を参照して説明する。図1は、人工培養皮膚の一実施形態である人工培養皮膚1を模式的に示した斜視断面図である。
(【0011】以降は省略されています)
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