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公開番号
2024143775
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-11
出願番号
2023056645
出願日
2023-03-30
発明の名称
磁場発生装置
出願人
国立大学法人 東京大学
,
日本ケミコン株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H01F
7/20 20060101AFI20241003BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】比較的長い時間に亘り、比較的強い磁場を発生させることができ、さらに製造コスト、運用コストを低減できる磁場発生装置を提供する。
【解決手段】蓄電手段と、この蓄電手段に電荷を供給して蓄積させる充電器と、直流抵抗値を低減した状態とした電磁石と、蓄電手段と電磁石との間に介在するスイッチ回路と、を有し、スイッチ回路がオフである状態で充電器により蓄電手段に電荷を蓄積させ、蓄電手段に電荷が蓄積された状態でスイッチ回路をオンとして蓄電手段の放電電流を、直流抵抗値を低減した状態の電磁石に供給して磁場を生じさせる磁場発生装置である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
蓄電手段と、
前記蓄電手段に電荷を供給して蓄積させる充電器と、
直流抵抗値を低減した状態とした電磁石と、
前記蓄電手段と前記電磁石との間に介在するスイッチ回路と、
を有し、
前記スイッチ回路がオフである状態で前記充電器により前記蓄電手段に電荷を蓄積させ、前記蓄電手段に電荷が蓄積された状態で前記スイッチ回路をオンとして前記蓄電手段の放電電流を、前記直流抵抗値を低減した状態の電磁石に供給して磁場を生じさせる磁場発生装置。
続きを表示(約 550 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の磁場発生装置であって、
前記電磁石は、高純度金属を巻き回して形成され、直流抵抗値を低減した状態とされた電磁石である磁場発生装置。
【請求項3】
請求項1に記載の磁場発生装置であって、
前記電磁石は、
所定の冷却手段により冷却され、直流抵抗値を低減した状態とされた電磁石である磁場発生装置。
【請求項4】
請求項1に記載の磁場発生装置であって、
前記電磁石は、高純度金属を巻き回して形成されるとともに、所定の冷却手段により冷却され、直流抵抗値を低減した状態とされた電磁石である磁場発生装置。
【請求項5】
請求項3または4に記載の磁場発生装置であって、
前記冷却手段は、前記電磁石を50°K以下に冷却する磁場発生装置。
【請求項6】
請求項2または4に記載の磁場発生装置であって、
前記電磁石は、6N以上の高純度の銅線または無酸素銅以上の純度の銅を用いた銅線を巻き回して形成した磁場発生装置。
【請求項7】
請求項1から4のいずれか一項に記載の磁場発生装置であって、
前記蓄電手段は、電気二重層コンデンサである磁場発生装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁場発生装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、磁場を発生させる装置として、大きくわけて一巻コイル法など(準)破壊的方法、非破壊的パルスマグネットを用いる方法、静的方法などが知られている。
【0003】
破壊的方法によると、1000T程度の強磁場が得られるものの、磁場発生装置が一度で破壊されてしまい、磁場の持続時間も10
-6
から10
-5
秒程度と短いものとなる。非破壊的パルスマグネットを用いる方法では、3Tから100T程度の強い磁場が得られ、磁場の持続時間は10
-3
から1秒程度となる。
【0004】
静的方法には種々の方法があり、装置に費用をかければ、数十T程度の磁場を、数十秒から10
4
秒程度の期間発生させるものもあるが、比較的安価なものでは数T程度の磁場を発生させることができる程度となる(非特許文献1)。
【0005】
このように従来一般的なパルス磁場発生装置では、磁場発生時間のスケールが短いため、得られるパルス磁場及びパルス電流の大きさへの影響は、負荷(コイル)の実抵抗成分よりも、インダクタンス成分が支配的であった。そこで従来例では、コイルの材料の直流抵抗値については配慮していない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
R.Battesti, et.al., High magnetic fields for fundamental physics, Physics Reports, Vol. 765-766, 10 November 2018, pp.1-39
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、非破壊的パルスマグネットは、精密な物性の計測など、強磁場を必要とする物性科学研究に広く利用されているが、その設置コストは小さくない。このため、比較的長い時間、比較的強い磁場を発生させることができ、また製造コストや運用コストを低減できる磁場発生装置が求められているのが現状である。
【0008】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、比較的長い時間に亘り、比較的強い磁場を発生させることができ、さらに製造コスト、運用コストを低減できる磁場発生装置を提供することを、その目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記従来例の問題点を解決する本発明の一態様は、磁場発生装置であって、蓄電手段と、前記蓄電手段に電荷を供給して蓄積させる充電器と、直流抵抗値を低減した状態とした電磁石と、前記蓄電手段と前記電磁石との間に介在するスイッチ回路と、を有し、前記スイッチ回路がオフである状態で前記充電器により前記蓄電手段に電荷を蓄積させ、前記蓄電手段に電荷が蓄積された状態で前記スイッチ回路をオンとして前記蓄電手段の放電電流を、前記直流抵抗値を低減した状態の電磁石に供給して磁場を生じさせることとしたものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の磁場発生装置は、比較的長い時間に亘り、比較的強い磁場を発生させることが可能となる。またこの磁場発生装置によれば、製造コストや運用コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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