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公開番号2025010771
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-23
出願番号2023112972
出願日2023-07-10
発明の名称膵炎モデル動物及びその製造方法
出願人国立大学法人 東京大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類A01K 67/027 20240101AFI20250116BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】膵炎モデル動物及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】以下の(1)~(3)の全ての性質を有する、齧歯動物。
(1)SLC29A3の機能が低下している、(2)TLR7の機能が低下している、及び(3)(i)配列番号1で示されるアミノ酸配列を含むペプチド、(ii)配列番号1で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド、又は(iii)配列番号1で示されるアミノ酸配列の1又は複数個のアミノ酸が付加、置換又は欠失を有するアミノ酸配列を含むペプチド、及び(i)配列番号2で示されるアミノ酸配列を含むペプチド、(ii)配列番号2で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド、又は(iii)配列番号2で示されるアミノ酸配列の1又は複数個のアミノ酸が付加、置換又は欠失を有するアミノ酸配列を含むペプチド、を発現している
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
以下の(1)~(3)の全ての性質を有する、齧歯動物。
(1)SLC29A3の機能が低下している
(2)TLR7の機能が低下している
(3)
(i)配列番号1で示されるアミノ酸配列を含むペプチド、
(ii)配列番号1で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド、又は
(iii)配列番号1で示されるアミノ酸配列の1又は複数個のアミノ酸が付加、置換又は欠失を有するアミノ酸配列を含むペプチド、及び
(i)配列番号2で示されるアミノ酸配列を含むペプチド、
(ii)配列番号2で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド、又は
(iii)配列番号2で示されるアミノ酸配列の1又は複数個のアミノ酸が付加、置換又は欠失を有するアミノ酸配列を含むペプチド、
を発現している
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
膵炎の病態モデルである、請求項1に記載の齧歯動物。
【請求項3】
機能の低下が、遺伝子変異による、請求項1に記載の齧歯動物。
【請求項4】
SLC29A3及びTLR7の二重欠損である、請求項1に記載の齧歯動物。
【請求項5】
TLR8が単球及び/又はマクロファージ特異的に発現している、請求項1に記載の齧歯動物。
【請求項6】
TLR8が、ヒトTLR8である、請求項5に記載の齧歯動物。
【請求項7】
齧歯動物がマウスである、請求項1に記載の齧歯動物。
【請求項8】
膵炎が、急性膵炎、慢性膵炎又は自己免疫性膵炎である、請求項2に記載の齧歯動物。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかに記載の齧歯動物に由来する、細胞。
【請求項10】
SLC29A3及びTLR7の機能を低下させる工程、
TLR8を発現させる工程を含む、
以下の(1)~(3)の全ての性質を有する齧歯動物の製造方法。
(1)SLC29A3の機能が低下している
(2)TLR7の機能が低下している
(3)
(i)配列番号1で示されるアミノ酸配列を含むペプチド、
(ii)配列番号1で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド、又は
(iii)配列番号1で示されるアミノ酸配列の1又は複数個のアミノ酸が付加、置換又は欠失を有するアミノ酸配列を含むペプチド、及び
(i)配列番号2で示されるアミノ酸配列を含むペプチド、
(ii)配列番号2で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド、又は
(iii)配列番号2で示されるアミノ酸配列の1又は複数個のアミノ酸が付加、置換又は欠失を有するアミノ酸配列を含むペプチド、
を発現している

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、膵炎モデル動物及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
急性・慢性膵炎の発症にはアルコールの過剰摂取又は胆石が原因とされているが、詳細な発症の分子基盤は明らかとなっていない。また自己免疫性膵炎は、未だに原因不明である。これら膵炎発症メカニズムを解析するためのモデル動物として、胆管結紮マウスやラット、胆汁酸又はセルレイン等の薬剤を逆行性に膵管へ注入した膵炎誘導モデルが一般的に知られている。しかし、自然発症的に膵炎を発症するモデル動物の報告は皆無である。
【0003】
TLR7及びTLR8は、エンドリソソームに局在するRNAセンサーである。その構造学的解析からヌクレオシドとオリゴリボヌクレオチドに異なる2ヶ所のサイトで結合する事が知られている。SLC29A3もエンドリソソームに局在し、細胞質とのヌクレオシド輸送を担うトランスポーターである。
特許文献1には、SLC29A3の遺伝子変異により、エンドリソソーム内のヌクレオシドが蓄積するとTLR7とTLR8が恒常的に活性化することが開示されている。また、特許文献1には、SLC29A3単独欠損マウスではマウスTLR7が恒常的に活性化されており、ヒトSLC29A3異常症様の病態を示すことも開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-85370号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、新規な膵炎モデル動物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、SLC29A3及びTLR7の機能が低下しているマウスにおいて、ヒトTLR8を発現させることにより膵炎を自然発症することを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の発明を包含する。
[1]
以下の(1)~(3)の全ての性質を有する、齧歯動物。
(1)SLC29A3の機能が低下している
(2)TLR7の機能が低下している
(3)
(i)配列番号1で示されるアミノ酸配列を含むペプチド、
(ii)配列番号1で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド、又は
(iii)配列番号1で示されるアミノ酸配列の1又は複数個のアミノ酸が付加、置換又は欠失を有するアミノ酸配列を含むペプチド、及び
(i)配列番号2で示されるアミノ酸配列を含むペプチド、
(ii)配列番号2で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド、又は
(iii)配列番号2で示されるアミノ酸配列の1又は複数個のアミノ酸が付加、置換又は欠失を有するアミノ酸配列を含むペプチド、
を発現している
[2]
膵炎の病態モデルである、[1]に記載の齧歯動物。
[3]
機能の低下が、遺伝子変異による、[1]又は[2]に記載の齧歯動物。
[4]
SLC29A3及びTLR7の二重欠損である、[1]~[3]のいずれかに記載の齧歯動物。
[5]
TLR8が単球及び/又はマクロファージ特異的に発現している、[1]~[4]のいずれかに記載の齧歯動物。
[6]
TLR8が、ヒトTLR8である、[5]に記載の齧歯動物。
[7]
齧歯動物がマウスである、[1]~[6]のいずれかに記載の齧歯動物。
[8]
膵炎が、急性膵炎、慢性膵炎又は自己免疫性膵炎である、[2]~[7]のいずれかに記載の齧歯動物。
[9]
[1]~[8]のいずれかに記載の齧歯動物に由来する、細胞。
[10]
SLC29A3及びTLR7の機能を低下させる工程、
TLR8を発現させる工程を含む、
以下の(1)~(3)の全ての性質を有する齧歯動物の製造方法。
(1)SLC29A3の機能が低下している
(2)TLR7の機能が低下している
(3)
(i)配列番号1で示されるアミノ酸配列を含むペプチド、
(ii)配列番号1で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド、又は
(iii)配列番号1で示されるアミノ酸配列の1又は複数個のアミノ酸が付加、置換又は欠失を有するアミノ酸配列を含むペプチド、及び
(i)配列番号2で示されるアミノ酸配列を含むペプチド、
(ii)配列番号2で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド、又は
(iii)配列番号2で示されるアミノ酸配列の1又は複数個のアミノ酸が付加、置換又は欠失を有するアミノ酸配列を含むペプチド、
を発現している
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、膵炎モデル動物及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、slc29a3 KOマウス及びslc29a3/tlr7 dKOマウスの表現型の調査結果を示す。
図2は、slc29a3/tlr7 dKO-huTLR8-Lyz2-Creマウスの樹立設計図を示す。
図3は、slc29a3/tlr7 dKO-huTLR8-Lyz2-Creマウスの表現型(生存率及び体重変化)の調査結果を示す。
図4は、slc29a3/tlr7 dKO-huTLR8-Lyz2-Creマウスの表現型(空腸及び回腸の食物残差、大腸の未消化便並びに虫垂重量)の調査結果を示す。
図5は、slc29a3/tlr7 dKO-huTLR8-Lyz2-Creマウスの生化学検査結果及び膵重量の調査結果を示す。
図6は、slc29a3/tlr7 dKO-huTLR8-Lyz2-Creマウスの膵病理所見の調査結果を示す。「HE」は、Hematoxylin及びEosinによる対比染色の結果を示す。「CD11b」は、CD11b陽性マクロファージを抗原とする免疫組織染色の結果を示す。
図7は、血清中における膵炎特異的ケモカインの上昇の結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という)について説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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