TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025016532
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-04
出願番号2024182545,2023005159
出願日2024-10-18,2016-05-25
発明の名称抗CD19抗体およびブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤の組み合わせ、およびその使用
出願人インサイト コーポレイション
代理人弁理士法人北青山インターナショナル
主分類A61K 39/395 20060101AFI20250128BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病および/または急性リンパ芽球性白血病の処置のための、抗CD19抗体およびブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤の医薬品の組み合わせを提供する。
【解決手段】配列SYVMH(配列番号1)のHCDR1領域、配列NPYNDG(配列番号2)のHCDR2領域、配列GTYYYGTRVFDY(配列番号3)のHCDR3領域、配列RSSKSLQNVNGNTYLY(配列番号4)のLCDR1領域、配列RMSNLNS(配列番号5)のLCDR2領域および配列MQHLEYPIT(配列番号6)のLCDR3領域を含む、CD19に特異的な抗体と、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤とを含む相乗効果のある組み合わせにおいて、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病および/または急性リンパ芽球性白血病の処置に使用されることを特徴とする、相乗効果のある組み合わせである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
配列SYVMH(配列番号1)のHCDR1領域、配列NPYNDG(配列番号2)のHCDR2領域、配列GTYYYGTRVFDY(配列番号3)のHCDR3領域、配列RSSKSLQNVNGNTYLY(配列番号4)のLCDR1領域、配列RMSNLNS(配列番号5)のLCDR2領域および配列MQHLEYPIT(配列番号6)のLCDR3領域を含む、CD19に特異的な抗体と、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤とを含む相乗効果のある組み合わせにおいて、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病および/または急性リンパ芽球性白血病の処置に使用されることを特徴とする、相乗効果のある組み合わせ。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の組み合わせにおいて、前記抗体は、配列
TIFF
2025016532000029.tif
20
170
の可変重鎖、および配列
TIFF
2025016532000030.tif
16
170
の可変軽鎖を含むことを特徴とする組み合わせ。
【請求項3】
請求項1または2に記載の組み合わせにおいて、前記抗体は、配列
TIFF
2025016532000031.tif
42
170
の重鎖定常ドメインを含むことを特徴とする組み合わせ。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項に記載の組み合わせにおいて、前記抗体は、配列
TIFF
2025016532000032.tif
16
170
の軽鎖定常ドメインを含むことを特徴とする組み合わせ。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1項に記載の組み合わせにおいて、CD19に特異的な前記抗体および前記ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤は、別々に投与されることを特徴とする組み合わせ。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1項に記載の組み合わせにおいて、前記ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤は、CD19に特異的な前記抗体の投与前に投与されることを特徴とする組み合わせ。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れか1項に記載の組み合わせにおいて、CD19に特異的な前記抗体および前記ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤は、同時に投与されることを特徴とする組み合わせ。
【請求項8】
請求項1乃至7の何れか1項に記載の組み合わせにおいて、CD19に特異的な前記抗体および前記ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤は、患者において両方の薬剤が同時に有効であるときに投与されることを特徴とする組み合わせ。
【請求項9】
請求項1乃至8の何れか1項に記載の組み合わせにおいて、前記ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤は、イブルチニブであることを特徴とする組み合わせ。
【請求項10】
請求項1乃至9の何れか1項に記載の組み合わせにおいて、慢性リンパ球性白血病の前記処置に使用されることを特徴とする組み合わせ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病および/または急性リンパ芽球性白血病の処置のための、抗CD19抗体およびブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤の医薬品の組み合わせに関する。
続きを表示(約 4,600 文字)【背景技術】
【0002】
B細胞は、液性免疫反応において大きい役割を果たすリンパ球である。B細胞は、ほとんどの哺乳動物の骨髄で産生され、循環血中のリンパ球プールの5~15%に相当する。B細胞の主な機能は、様々な抗原に対する抗体を作ることであり、B細胞は適応免疫系の本質的な成分である。
【0003】
免疫系の調節におけるその決定的な役割のため、B細胞の調節異常は、リンパ腫および白血病などの種々の障害に関連する。これらには、非ホジキンリンパ腫(NHL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)および急性リンパ芽球性白血病(ALL)が含まれる。
【0004】
NHLは、リンパ球から生じる不均一な悪性腫瘍である。米国(U.S.)における発生率は年間65,000人、死亡率は約20,000人と推定される(American Cancer Society,2006;およびSEER Cancer Statistics Review)。本疾患はすべての年齢で起こる可能性があり、通常の発症は40歳を超える成人から始まり、発生率は年齢と共に増加する。NHLは、リンパ節、血液、骨髄および脾臓に蓄積するリンパ球のクローン増殖を特徴とするが、主要な臓器の何れも関係し得る。病理学者および臨床医により使用される現在の分類体系は、NHLを前駆体および成熟B細胞新生物または成熟T細胞新生物にまとめた、腫瘍の世界保健機関(WHO)分類(World Health Organization Classification of Tumours)である。PDQは、現在、臨床試験への組み入れのためNHLを低悪性度(indolent)または高悪性度(aggressive)に分類している。低悪性度NHL群は、主に濾胞性亜型、小リンパ球性リンパ腫、MALT(粘膜関連リンパ組織)および辺縁帯からなり、低悪性度は、新たに診断されたB細胞NHL患者の約50%を包含する。高悪性度NHLは、主にびまん性大細胞型B細胞(DLBL、DLBCLまたはDLCL)(新たに診断された全患者の40%がびまん性大細胞を有する)、バーキット細胞およびマントル細胞と組織学的に診断された患者を含む。NHLの臨床経過はばらつきが大きい。臨床経過の主要な決定因子は、組織学的サブタイプである。大部分の低悪性度型のNHLは、不治の疾患と考えられる。患者は、最初に化学療法または抗体療法の何れかに反応するが、大部分は再発する。これまでの研究からは、早期介入による生存期間の改善が立証されていない。無症候性患者では、患者が症状を示すようになるか、または疾患の進行速度が加速していると思われるまで「経過観察を行う(watch and wait)」ことが容認される。本疾患は、時間経過と共により高悪性度の組織型に変化することがある。生存期間中央値は8~10年であり、低悪性度患者は、多くの場合、その疾患の処置段階において3つ以上の処置を受ける。症状を示す低悪性度NHL患者の初期処置は、歴史的に併用化学療法であった。最も多く使われている薬として、シクロホスファミド、ビンクリスチンおよびプレドニゾン(CVP);またはシクロホスファミド、アドリアマイシン、ビンクリスチン、プレドニゾン(CHOP)が挙げられる。患者の約70%~80%は、それらの初期化学療法に反応し、寛解の期間は2~3年程度持続する。最終的に患者の大半が再発する。抗CD20抗体、リツキシマブの発見および臨床使用により、反応率および生存率が著しく改善されている。大部分の患者の現在の標準治療は、リツキシマブ+CHOP(R-CHOP)またはリツキシマブ+CVP(R-CVP)である。インターフェロンがアルキル化剤と併用してNHLの初期処置として承認されているが、米国では使用が限定される。リツキシマブ療法は、いくつかのタイプのNHLにおいて有効であることが示されており、現在低悪性度(濾胞性リンパ腫)および高悪性度NHL(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)の両方の第1選択治療として承認されている。しかしながら、抗CD20モノクローナル抗体(mAb)には、一次耐性(再発した低悪性度患者で50%の奏効)、獲得耐性(再処置時の奏効率50%)、稀な完全奏効(再発した母集団で完全奏効率2%)、および再発パターンの継続を含め、かなりの限界がある。最後に、多くのB細胞はCD20を発現せず、したがって多くのB細胞障害は抗CD20抗体療法を用いて処置できない。
【0005】
NHLに加えて、B細胞の調節異常に起因するいくつかのタイプの白血病が存在する。慢性リンパ球性白血病(「慢性リンパ性白血病」または「CLL」とも呼ばれる)は、Bリンパ球の異常蓄積により引き起こされる成人白血病の一種である。CLLでは、悪性リンパ球は正常かつ成熟しているように見えることがあるが、効率的に感染に対処することができない。CLLは、成人における白血病の最も一般的な形態である。男性の方が女性よりもCLLを2倍発症しやすい。しかしながら、重要な危険因子は年齢である。新規症例の75%超が50歳を超える患者で診断される。毎年10,000例超が診断され、死亡数は年間ほぼ5,000例である(American Cancer Society,2006;およびSEER Cancer Statistics Review)。CLLは不治の疾患であるが、ほとんどの場合にゆっくりと進行する。CLLの多くの人は、何年間も通常の活動的な生活を送る。初期CLLは、一般に、その発症が遅いために処置されない。早期介入により生存時間または生活の質が改善されないと考えられるからである。代わりに、その状態が時間経過と共にモニターされる。初期のCLL処置は、正確な診断および疾患の進行に応じて様々である。CLL療法に使用される薬は数十存在する。併用化学療法レジメン、たとえばFCR(フルダラビン、シクロホスファミドおよびリツキシマブ)、およびBR(イブルチニブおよびリツキシマブ)は、新たに診断されたCLLおよび再発したCLLの両方に効果的である。同種異系骨髄(幹細胞)移植は、そのリスクのためにCLLの第1選択治療として使用されることが稀である。
【0006】
もう1つのタイプの白血病は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)であり、急性リンパ性白血病とも呼ばれる。ALLは、骨髄における悪性の幼若白血球(リンパ芽球とも呼ばれる)の過剰産生および連続的増殖を特徴とする。「急性」は、循環血中のリンパ球(「芽球」)が未分化、未成熟状態であること、および疾患が急速に進行し、処置しないまま放置した場合、平均余命が数週間~数カ月であることを指す。ALLは小児期に最も多く見られ、発生率のピークは4~5歳である。12~16歳の小児は、他の年齢の小児よりALLで死亡しやすい。現在、小児ALLの少なくとも80%は治癒可能と考えられる。診断される症例は毎年4,000例未満であり、死亡数は年間ほぼ1,500である(American Cancer Society,2006;およびSEER Cancer Statistics Review)。
【0007】
ヒトCD19分子は、以下に限定されるものではないが、プレB細胞、発生初期のB細胞{すなわち、未成熟B細胞)、最終分化を経て形質細胞となる成熟B細胞、および悪性B細胞など、ヒトB細胞の表面上に発現する構造的に異なる細胞表面受容体である。CD19は、大部分のプレB急性リンパ芽球性白血病(ALL)、非ホジキンリンパ腫、B細胞慢性リンパ球性白血病(CLL)、前リンパ球性白血病、有毛細胞白血病、通常の急性リンパ性白血病、および一部のヌル細胞型急性リンパ芽球性白血病に発現する(Nadler et al,J.Immunol.,131:244-250(1983),Loken et al,Blood,70:1316-1324(1987),Uckun et al,Blood,71:13-29(1988),Anderson et al,1984.Blood,63:1424-1433(1984),Scheuermann,Leuk.Lymphoma,18:385-397(1995))。形質細胞上のCD19の発現から、CD19が多発性骨髄腫、形質細胞腫、ワルデンシュトレーム腫瘍などの分化したB細胞腫瘍上に発現し得ることがさらに示唆される(Grossbard et al.,Br.J.Haematol,102:509-15(1998);Treon et al,Semin.Oncol,30:248-52(2003))。
【0008】
したがって、CD19抗原は、非ホジキンリンパ腫(本明細書に記載の各サブタイプを含む)、慢性リンパ球性白血病および/または急性リンパ芽球性白血病の処置における免疫療法の標的となる。
【0009】
いくつかのCD19療法が示されてきた。CD3-ζおよび4-BB共刺激ドメインの両方を含む抗CD19キメラ抗原受容体(CAR)を発現するT細胞が進行CLLの3患者に投与された。その全体を援用するKalos et al.,T cells with Chimeric Antigen Receptors Have Potent Antitumor Effects and Can Establish Memory in Patients with Advanced Leukemia,Science Translational Medicine,vol.3,no.95(10 August 2011)。その全体を援用するSadelain et al.,The promise and potential pitfalls of chimeric antigen receptors,Current Opinion in Immunology,Elsevier,vol.21,no.2,2 April 2009にも、抗CD19キメラ抗原受容体(CAR)が記載されている。しかしながら、Kalos et al.もSadelain et al.も、本明細書に例示されるようなブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤と併用した、CD19に特異的な抗体を記載していない。
【0010】
非特異的B細胞リンパ腫におけるCD19抗体の使用は、何れもその全体を援用する国際公開第2007076950号パンフレット(米国特許第2007154473号明細書)において、考えられる併用相手の長いリスト内でイブルチニブの粗略な言及と共に考察されているが、本明細書に例示される抗体を教示しておらず、また本明細書に例示されるような非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病および/または急性リンパ芽球性白血病の処置における組み合わせの相乗効果も示唆していない。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

個人
男性用下着
7か月前
個人
歯の掃除具
3か月前
個人
錠剤撒き器
5か月前
個人
歯茎みが品
17日前
個人
穿刺補助具
7か月前
個人
導電香
10日前
個人
マッサージ機
4日前
個人
身体牽引装置
3か月前
個人
乗馬テラピー
3か月前
個人
塗り薬塗り具
2か月前
個人
クリップ
24日前
個人
収納容器
1か月前
個人
染毛方法
2か月前
個人
片足歩行支援具
25日前
個人
健康器具
2か月前
個人
発熱器具
3か月前
個人
眼科診療車
1か月前
個人
排便漏れ予防装具
7か月前
株式会社コロナ
脱臭機
5か月前
個人
挟圧手工爪矯正具
5か月前
個人
動体視力強化装置
3か月前
個人
鼻腔拡張具
5か月前
個人
磁器治療器
3か月前
株式会社ナカニシ
生検針
3か月前
個人
血管硬化度算出方法
4か月前
東レ株式会社
下肢着用具
3か月前
東レ株式会社
吸収制御剤
2か月前
株式会社コーセー
化粧料
25日前
個人
マウスピース
7か月前
株式会社コーセー
美爪料
25日前
個人
除菌システム
25日前
個人
避難困難者救出台車
1か月前
株式会社 MTG
浴用剤
11日前
個人
口腔ケア用歯ブラシ
5か月前
株式会社ニデック
眼科装置
5か月前
株式会社ニデック
眼科装置
4か月前
続きを見る