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公開番号2025016448
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-04
出願番号2024168044,2023015069
出願日2024-09-27,2007-01-26
発明の名称慢性腎疾患の治療法
出願人パニオン アンド ビーエフ バイオテック インコーポレーテッド
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類A61K 31/295 20060101AFI20250128BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】慢性腎疾患を有する被験体を治療する方法を提供する。
【解決手段】本発明は、高い溶解速度を有する医薬品グレードの有機第二鉄化合物を開示する。これらの有機第二鉄化合物(非限定的にクエン酸第二鉄が含まれる)は慢性腎疾患の処置に有用である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
慢性腎疾患を有する被験体を治療する方法であって、少なくとも約2 mg/cm
2
/分の溶解速度を有する有効量の有機第二鉄化合物を該被験体に投与するステップを含む方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
有機第二鉄化合物の溶解速度が約2.5 mg/cm
2
/分~約3.0 mg/cm
2
/分である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
有機第二鉄化合物の溶解速度が約3.0 mg/cm
2
/分~約3.5 mg/cm
2
/分である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
有機第二鉄化合物の溶解速度が約3.5 mg/cm
2
/分~約4.0 mg/cm
2
/分である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記有機第二鉄化合物が、以下のステップ:
a) 第二鉄塩を得るステップ;
b) 酸化ポリ鉄(polyiron oxide)を含む混合物を生成するのに好適な条件下で水酸化アルカリ金属を第二鉄塩に加えるステップ;
c) 混合物から沈殿を単離するステップ;
d) 沈殿に有機酸を加えるステップ;
e) 有機酸および沈殿を加熱して、それにより有機酸第二鉄溶液を形成させるステップ; および
f) 有機溶媒によって有機酸第二鉄溶液から有機第二鉄化合物を沈殿させるステップ
を含む方法にしたがって製造される、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
水酸化アルカリ金属が水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
20 ml/分未満の速度で水酸化アルカリ金属を加え、かつ40℃未満の温度で水酸化アルカリ金属を第二鉄塩に加える、請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】
有機酸および沈殿を約80℃~約90℃の温度に加熱し、かつ有機溶媒によって有機酸第二鉄溶液から有機第二鉄化合物を沈殿させるステップが、有機溶媒を加える前に有機酸第二鉄溶液を30℃未満に冷却するステップを含む、請求項5~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
有機酸が結晶性形状である、請求項5~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
有機酸が、クエン酸、酢酸、イソクエン酸、コハク酸、フマル酸、および酒石酸からなる群から選択される、請求項5~9のいずれか一項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本出願は、2006年8月18日出願のPCT/US2006/032585および2006年1月30日出願の米国仮出願第60/763,253号の優先権を主張する。前出願の内容および開示全体は、参照により本出願に組み入れられる。
続きを表示(約 2,500 文字)【0002】
本出願の全体を通して、種々の刊行物が参照される。これらの刊行物の開示内容はその全体が、本発明が属する分野の技術水準をより完全に説明するために、ここに参照により本出願に組み入れられる。
【0003】
発明の属する分野
本発明は、慢性腎疾患を治療するための医薬品グレードの有機第二鉄化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0004】
発明の背景
慢性腎疾患では、老廃物を排泄し、尿を濃縮し、電解質を保存する腎臓の能力が徐々にかつ次第に失われる。急激であるが可逆的な腎機能の不全を伴う急性腎不全と異なり、慢性腎疾患における腎機能は、不可逆的に末期腎疾患(ESRD)に向かって進行および悪化する。ESRDの患者は透析または腎移植なしで生存することができない。
【0005】
米国国立腎財団(U.S. National Kidney Foundation)は、腎疾患のタイプ(臨床診断)にかかわらず、腎臓損傷の有無および腎機能のレベルにしたがって慢性腎疾患を定義する。腎機能の主な尺度は糸球体ろ過量(GFR)であり、それは血清からのクレアチニンクリアランスおよび尿クレアチニン濃度として評価されることが多い。慢性腎疾患または慢性腎不全は3か月以上の期間に60 ml/分未満の糸球体ろ過量を有すると定義される。U.S. National Kidney Foundationは糸球体ろ過量に基づく腎障害の5ステージ分類を提案している。
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U.S. National Kidney Foundationによれば、人口の約11パーセントに相当する2000万人超の米国市民が慢性腎疾患を患い、さらに2000万人が高いリスクを有している。慢性腎疾患の高い有病率は保健医療制度に重大な負担を与える。慢性腎疾患と関連する最も明らかな経済的コストの1つは末期腎疾患の発症であり、それにより、米国のみで、2001年に約230億米国ドルのコストがかかり、2010年には、年350億米国ドルに増えると見積もられる。初期の慢性腎疾患の患者に関して、総論では、年齢適合一般集団と比較して、概して14,000米国ドル~22,000米国ドル/患者/年のコスト増が報告された。
【0006】
進行性の腎損傷の病因は複雑かつ複数要因性であり、現在の理解は、主に、実験動物モデルに基づく。慢性腎疾患は、初期損傷(initiating insult)と無関係に、「共通経路」機構によって進行することが多い。腎機能異常の初期研究は機能および構造上の糸球体変化を重点的に取り扱った。最近では、進行性腎損傷の主要決定要因として尿細管間質の変化に高い関心が存在していて、重要な要因の1つは尿腔および間質中のリン酸カルシウム沈殿の生成である。慢性腎疾患の進行は、リン酸の単一ネフロンろ過負荷の増加、リン酸の絶対的な尿細管再吸収の増加、尿細管の管腔中のカルシウム・リン積の増加ならびに尿細管および間質中のリン酸カルシウムの沈殿(尿細管液中のクエン酸の濃度の減少によって促進される(沈殿-石灰化仮説))に起因する慢性尿細管間質性炎症から生じる。
【0007】
沈殿-石灰化仮説は、高リン酸飼料が慢性腎疾患を悪化させるのに対して、低リン酸飼料、リン酸結合剤の投与、および3-ホスホクエン酸(リン酸カルシウム沈殿のインヒビター)が慢性腎疾患の進行を遅らせることを示す実験動物において支持される。これらの結果に基づいて、血清リン酸およびカルシウム・リン積レベルの減少ならびに血清クエン酸および3-ホスホクエン酸レベルの増加は、ネフロンの損傷を減少させ、次いで慢性腎疾患の進行を遅延させるかもしれない。2000年~2010年の間に慢性腎疾患の進行速度を30%減速させる(糸球体ろ過量の低下率の30%減少と定義される)ことによって、推定の潜在的な累積直接医療費の節約が606.1億米国ドルになることが報告された。
【0008】
副甲状腺機能亢進症は腎機能障害の早期発現の1つであり、60 ml/分の糸球体ろ過量(慢性腎疾患ステージ2~3)を有する患者において骨のわずかな変化が見出された。腎臓の状態の悪化およびリン蓄積に伴って、副甲状腺は継続的に副甲状腺ホルモン(PTH)の放出を増加させ、副甲状腺機能亢進症の発症を導く。高PTHは骨から血清へのカルシウム放出を増加させる。その結果、カルシウムおよびリンの血清中濃度が異常になり、骨疾患および骨外性石灰化が生じる。腎組織でのリン酸カルシウムの沈殿は早期に始まる。これは腎疾患の進行速度に影響し、高リン酸血症およびカルシウム・リン(CaxP)積に密接に関連するかもしれない。
【0009】
酸塩基バランスは、通常、日々の酸負荷量の腎排泄によって維持される。腎機能が低下すると、酸塩基バランスは種々の代償機構によって維持され、そのうち、近位尿細管によるアンモニア合成の増加が最も重要である。髄質におけるアンモニアの捕獲障害は、近位尿細管にアンモニアの合成を増加させる追加の需要をもたらし、その結果、腎皮質中のアンモニアの濃度が上昇する。腎皮質中の高濃度の遊離塩基アンモニアは補体活性化および間質性炎症を生じさせうる。それは進行性腎損傷の主要決定要因の1つであると報告された。腎性アシドーシスは、骨鉱質消失、副甲状腺機能亢進症、タンパク異化の増加、インスリン抵抗性および発育不全を生じさせる。最近の観察では、アシドーシスが炎症を引き起こし、かつ慢性腎疾患の進行を加速させることが示唆される。
【0010】
慢性代謝性アシドーシスは、タンパク質代謝、ゆえに尿酸の排泄増加および腎結石の形成を生じさせうる。処置しなければ、腎結石は、尿閉塞、尿路感染症を引き起こしうる。そしてその結果、慢性腎疾患が発症しうる。
(【0011】以降は省略されています)

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