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公開番号2025016262
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-31
出願番号2023119414
出願日2023-07-21
発明の名称ナシコン型固体電解質の粒子の焼結体
出願人国立研究開発法人産業技術総合研究所
代理人個人,個人,個人
主分類H01M 50/434 20210101AFI20250124BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】本発明の目的は、緻密性に優れた耐水性のナシコン型固体電解質粒子焼結体であって、且つ、容易に作製できるものを提供することにある。
【解決手段】ナシコン型固体電解質の粒子の焼結体であって、前記粒子、及び前記粒子同士を固着している、前記固体電解質とアルミ含有酸化物との溶融固化物からなる粒界相を含む焼結体は、緻密性に優れた高耐水性の焼結体であり、容易に作製できる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ナシコン型固体電解質の粒子の焼結体であって、
前記粒子、及び
前記粒子同士を固着している、前記固体電解質とアルミ含有酸化物との溶融固化物からなる粒界相を含む、焼結体。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
前記ナシコン型固体電解質がナトリウム含有酸化物である、請求項1に記載の焼結体。
【請求項3】
前記ナトリウム含有酸化物が、Na
3
Zr
2
(SiO
4

2
PO
4
である、請求項2に記載の焼結体。
【請求項4】
ナシコン型固体電解質の粒子の焼結体の製造方法であって、
前記固体電解質の粒子及びアルミ含有酸化物の粒子を含む混合粉末を圧粉焼結する工程を含む、製造方法。
【請求項5】
前記圧粉焼結の温度が1100~1250℃である、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記混合粉末において、前記固体電解質の粒子及び前記アルミ含有酸化物粒子の合計100モル%当たり、前記アルミ含有酸化物粒子の含有量が、1~25モル%である、請求項4に記載の製造方法。
【請求項7】
請求項1に記載の焼結体を含む、水系-非水系ハイブリッド型二次電池用固体電解質セパレータ。
【請求項8】
正極側水系電解液と、負極側非水系電解液と、前記電解液の間に介在する請求項7に記載の固体電解質セパレータとを含む、水系-非水系ハイブリッド型二次電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ナシコン型固体電解質粒子の焼結体に関する。より具体的には、本発明は、水系-非水系ハイブリッド型二次電池のセパレータとして有用な、ナシコン型固体電解質粒子の緻密な焼結体に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、再生可能エネルギーの高効率利用を目的とした革新的な次世代電池の開発が注目されている。具体例として、正極側電解質に海水を使用する電気化学二次電池デバイス(海水二次電池)が提案されている。このような海水二次電池は、正極側に水系電解液、負極側に非水系電解液が用いられ、それら電解液の間がナトリウムイオン伝導固体電解質セパレータで隔てられた、水系-非水系ハイブリッド型二次電池の構造を有する(非特許文献1、非特許文献2)。
【0003】
ナトリウムイオン伝導固体電解質セパレータとしては、ナシコン型固体電解質の焼結体が用いられる。ナシコン型固体電解質の焼結体を得るため方法としては、固体電解質の粉末を圧粉成型し、その後焼結することで緻密化する、圧粉焼結法が一般的である。例えば、ナシコン型固体電解質としてNa
3
Zr
2
(SiO
4

2
PO
4
(以下において、「NZSP」とも記載する。)を用いる場合、焼結体の緻密度を向上させるために、通常、NZSPの融点直下、すなわち1250℃~1270℃程度の温度で焼結処理が行われる。一方で、1250℃を超える高温での焼結は、一般にナトリウムやリンなどの軽元素の揮発による組成変化や、イオン伝導度の低い構造への相転位などを引き起こしかねない。したがって、より低い温度の焼結で、より高い緻密度を得るための工夫が重要とされている。
【0004】
低温焼結でナシコン型固体電解質の焼結体の性能を高めるために、種々の焼結法が提案されている。そのような焼結法の一例としては、焼結助剤を用いる方法が挙げられる。具体的には、ナトリウムニオブリン酸ガラスNa
2
O-Nb
2

5
-P
2

5
(以下、「NNP」とも記載する。)粉末を焼結助剤として、NZSP粉末に添加することで、900℃程度の焼結温度域で、良好な緻密度の焼結体が得られることが報告されている(非特許文献3)。また、焼結助剤としてホウ酸ナトリウムNa
3
BO
3
(以下、「NBO」とも記載する。)を用いることで、900℃程度の焼結温度域での緻密度の向上が可能であることが報告されている(非特許文献4)。
【0005】
上記焼結法の他の例としては、NZSPへ、アルミ元素をドーピングする方法が挙げられる。具体的には、まず、Al
2

3
、Na
2
CO
3
、ZrO
2
、SiO
2
、Na
3
PO
4
などの原料を所定量で混合し、固相焼成反応を行うことで、Al
3+
をドープしたNZSP粒子(AlドープNZSP粒子)を合成し、その後、AlドープNZSP粒子を圧粉成型して焼結する方法が報告されている(特許文献5)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
Energy Storage Materials, Volume 16, January 2019, Pages 56-64
Advanced Science, Volume 7, Issue 5, 2020, 1902866
Solid State Ionics, Volume 269, January 2015, Pages 19-23
Journal of the American Ceramic Society, Volume101, Issue3, 2018, Pages 1255-1265
Journal of Materials Science volume 28, pages1573-1577 (1993)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
水系-非水系ハイブリッド型二次電池の固体電解質セパレータとして用いられる、ナシコン型固体電解質の焼結体においては、電池の安定な動作と高い起電力を実現するための特性として、負極への水の浸透を分子レベルで防ぐ特性が必要である。このような観点から、水系-非水系ハイブリッド型二次電池の固体電解質セパレータとして用いられるナシコン型固体電解質の焼結体には、高い緻密性 (水の非透過性) と耐水性 (水に対する化学的・物理的安定性) とが備わることが求められる。
【0008】
しかしながら、単に、ナシコン型固体電解質の粒子をその融点直下の温度で焼結処理するだけでは、得られる焼結体の緻密性は未だ十分とはいえない。
【0009】
NNP又はNBOを焼結助剤として用いる方法によれば、焼結体の緻密性を高めることはできるが、そもそも当該焼結助剤自体に耐水性がない。このため、このような焼結助剤を用いて得られる焼結体は非水系電池にしか適用できず、水系-非水系ハイブリッド型二次電池には本質的に適用できない。
【0010】
また、AlドープNZSP粒子の焼結体については耐水性及び緻密性が期待できる。しかしながら、AlドープNZSP粒子を得るための固相合成法には、一般的に、生成物の相純度の制御、不純物相の抑制、生成物の粒径の制御、未反応成分の除去などの複雑かつ高度な制御が必要であり、決して簡便とは言えない。
(【0011】以降は省略されています)

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