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公開番号
2025015975
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-31
出願番号
2023118933
出願日
2023-07-21
発明の名称
立方晶窒化硼素焼結体及び被覆立方晶窒化硼素焼結体
出願人
株式会社タンガロイ
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C04B
35/5831 20060101AFI20250124BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】本発明は、優れた耐摩耗性及び耐欠損性を有することによって、工具寿命を延長することができる立方晶窒化硼素焼結体及び被覆立方晶窒化硼素焼結体を提供することを目的とする。
【解決手段】立方晶窒化硼素と結合相とを含む立方晶窒化硼素焼結体であって、立方晶窒化硼素及び結合相の含有割合は特定の範囲であり、結合相は、Ti化合物相と、Al化合物相と、W元素を含有する相とを含み、Ti化合物相、Al化合物相及びW元素を含有する相の含有割合は特定の範囲であり、W元素を含有する相が、W
2
B及びWBからなる群より選択される少なくとも1種を含み、立方晶窒化硼素の(111)面のX線回折ピーク強度をI
1
と、結合相中のW
2
Bの(211)面及びWBの(110)面のX線回折ピーク強度の合計をI
2
との比I
2
/I
1
は特定の範囲である、立方晶窒化硼素焼結体。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
立方晶窒化硼素と結合相とを含む立方晶窒化硼素焼結体であって、
前記立方晶窒化硼素焼結体全体100.0体積%に対して、前記立方晶窒化硼素の含有割合は、10.0体積%以上60.0体積%以下であり、前記結合相の含有割合は、40.0体積%以上90.0体積%以下であり、
前記結合相は、Ti化合物相と、Al化合物相と、W元素を含有する相とを含み、
前記結合相全体100.0体積%に対して、前記Ti化合物相の含有割合は、60.0体積%以上92.0体積%以下であり、前記Al化合物相の含有割合は、0.0体積%超15.0体積%未満であり、前記W元素を含有する相の含有割合は、5.0体積%以上30.0体積%以下であり、
前記W元素を含有する相が、W
2
B及びWBからなる群より選択される少なくとも1種を含み、
前記立方晶窒化硼素の(111)面のX線回折ピーク強度をI
1
とし、前記結合相中のW
2
Bの(211)面及びWBの(110)面のX線回折ピーク強度の合計をI
2
としたとき、I
2
/I
1
は、0.03以上0.60以下である、立方晶窒化硼素焼結体。
続きを表示(約 750 文字)
【請求項2】
前記結合相中のWB
2
の(101)面のX線回折ピーク強度をI
3
としたとき、I
3
/I
1
は、0.03以下である、請求項1に記載の立方晶窒化硼素焼結体。
【請求項3】
前記結合相中のW
2
Bの(211)面のX線回折ピーク強度をI
4
としたとき、I
4
/I
2
は、0.50以上0.95以下である、請求項1に記載の立方晶窒化硼素焼結体。
【請求項4】
前記W元素を含有する相の平均厚みλは、0.03μm以上0.12μm以下である、請求項1に記載の立方晶窒化硼素焼結体。
【請求項5】
前記Ti化合物相は、TiB
2
を含み、
前記結合相中のTiB
2
の(101)面のX線回折ピーク強度をI
5
としたとき、I
5
/I
1
は、0.07以上0.55以下である、請求項1に記載の立方晶窒化硼素焼結体。
【請求項6】
前記W元素を含有する相は、Co元素を含み、
前記W元素を含有する相において、W元素及びCo元素の合計の含有割合に対するCo元素の含有割合は、5原子%以上50原子%未満である、請求項1に記載の立方晶窒化硼素焼結体。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の立方晶窒化硼素焼結体と、該立方晶窒化硼素焼結体の表面に形成された被覆層と、を含み、
前記被覆層全体の平均厚さが、0.5μm以上6.0μm以下である、被覆立方晶窒化硼素焼結体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、立方晶窒化硼素焼結体及び被覆立方晶窒化硼素焼結体に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
立方晶窒化硼素焼結体は、立方晶窒化硼素(以下「cBN」とも記す)と結合相とを含む。鋼、鋳鉄等の鉄系被削材の切削加工用のcBN焼結体を用いた工具として、結合相の材料としてTi化合物を含むcBN焼結体が従来、広く利用されている。これは、Ti化合物を含むcBN焼結体は鉄系被削材との親和性が低く、耐反応摩耗性に優れるためである。
【0003】
そのため、近年、様々なTi化合物を含むcBN焼結体が提案されている。例えば、特許文献1には、cBN粒子と結合相を含有するcBN基超高圧焼結体であって、前記結合相は、Alの窒化物若しくは酸化物、又は、Tiの窒化物若しくは炭化物若しくは炭窒化物の少なくとも1つを含み、かつ、平均粒径が20~300nmである金属硼化物が0.1~5.0体積%分散し、前記金属硼化物は、金属成分がNb、Ta、Cr、Mo、及びWの少なくとも1種を含みかつTiを含まない金属硼化物(B)と、金属成分がTiのみを含む金属硼化物(A)とを含み、前記金属硼化物のうち、前記Tiのみを金属成分として含む金属硼化物(A)の割合(体積%)をVaとし、前記Nb、Ta、Cr、Mo、及びWの少なくとも1種を金属成分として含みかつTiを含まない金属硼化物(B)の割合(体積%)をVbとした場合、比Vb/Vaが0.1~1.0である、cBN基超高圧焼結体が提案されている。
【0004】
また、例えば、特許文献2には、立方晶窒化ほう素粒子と結合相とTi硼化物相とW硼化物相を含有する立方晶窒化ほう素基超高圧焼結体を工具基体とする立方晶窒化ほう素基超高圧焼結体切削工具において、立方晶窒化ほう素粒子の平均粒径は0.5~3.5μm、その含有量は40~75容量%であり、また、結合相中には、平均粒径が50~500nmの微細なTi硼化物相と平均粒径が50~500nmの微細なW硼化物相とが分散分布しており、微細なTi硼化物相とW硼化物相の生成量の和は、結合相中の5~15容量%であり、その結合相中の15~35容量%がAlの窒化物、酸化物の少なくとも1種以上であって、それ以外がTiの窒化物、炭化物、硼化物、又は炭窒化物の少なくとも1種以上と不可避の不純物であり、かつ、
0.5≦(W硼化物相の生成量)/(Ti硼化物相の生成量)≦1.0
の関係を満足している立方晶窒化ほう素基超高圧焼結体を工具基体とすることを特徴とする立方晶窒化ほう素基超高圧焼結体切削工具が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2020/175598号
特開2014-083664号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、Ti化合物を含む立方晶窒化硼素焼結体は熱伝導率及び靭性が低く、改善の余地がある。
近年の切削加工は高能率化が求められており、高速化、高送り化及び深切り込み化がより顕著となっている。このため、近年の切削加工では、従来よりも工具の耐欠損性及び耐摩耗性を向上させることが求められている。
【0007】
このような背景において、特許文献1に記載のcBN基超高圧焼結体は、cBN焼結体の熱伝導率が不十分であり、耐摩耗性に改善の余地がある。また、特許文献2に記載の立方晶窒化ほう素基超高圧焼結体切削工具は、結合相において、熱伝導率に劣るAl
2
O
3
及び/又は機械的強度に劣るAlNの占める割合が大きいため、耐摩耗性及び/又は耐欠損性に改善の余地がある。
【0008】
本発明は、優れた耐摩耗性及び耐欠損性を有することによって、工具寿命を延長することができる立方晶窒化硼素焼結体及び被覆立方晶窒化硼素焼結体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、工具寿命の延長について研究を重ねたところ、立方晶窒化硼素焼結体を特定の構成にすると、その耐摩耗性及び耐欠損性を向上させることが可能となり、その結果、工具寿命を延長することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
本発明の要旨は、以下の通りである。
[1]
立方晶窒化硼素と結合相とを含む立方晶窒化硼素焼結体であって、
前記立方晶窒化硼素焼結体全体100.0体積%に対して、前記立方晶窒化硼素の含有割合は、10.0体積%以上60.0体積%以下であり、前記結合相の含有割合は、40.0体積%以上90.0体積%以下であり、
前記結合相は、Ti化合物相と、Al化合物相と、W元素を含有する相とを含み、
前記結合相全体100.0体積%に対して、前記Ti化合物相の含有割合は、60.0体積%以上92.0体積%以下であり、前記Al化合物相の含有割合は、0.0体積%超15.0体積%未満であり、前記W元素を含有する相の含有割合は、5.0体積%以上30.0体積%以下であり、
前記W元素を含有する相が、W
2
B及びWBからなる群より選択される少なくとも1種を含み、
前記立方晶窒化硼素の(111)面のX線回折ピーク強度をI
1
とし、前記結合相中のW
2
Bの(211)面及びWBの(110)面のX線回折ピーク強度の合計をI
2
としたとき、I
2
/I
1
は、0.03以上0.60以下である、立方晶窒化硼素焼結体。
[2]
前記結合相中のWB
2
の(101)面のX線回折ピーク強度をI
3
としたとき、I
3
/I
1
は、0.03以下である、[1]に記載の立方晶窒化硼素焼結体。
[3]
前記結合相中のW
2
Bの(211)面のX線回折ピーク強度をI
4
としたとき、I
4
/I
2
は、0.50以上0.95以下である、[1]又は[2]に記載の立方晶窒化硼素焼結体。
[4]
前記W元素を含有する相の平均厚みλは、0.03μm以上0.12μm以下である、[1]~[3]のいずれかに記載の立方晶窒化硼素焼結体。
[5]
前記Ti化合物相は、TiB
2
を含み、
前記結合相中のTiB
2
の(101)面のX線回折ピーク強度をI
5
としたとき、I
5
/I
1
は、0.07以上0.55以下である、[1]~[4]のいずれかに記載の立方晶窒化硼素焼結体。
[6]
前記W元素を含有する相は、Co元素を含み、
前記W元素を含有する相において、W元素及びCo元素の合計の含有割合に対するCo元素の含有割合は、5原子%以上50原子%未満である、[1]~[5]のいずれかに記載の立方晶窒化硼素焼結体。
[7]
[1]~[6]のいずれかに記載の立方晶窒化硼素焼結体と、該立方晶窒化硼素焼結体の表面に形成された被覆層と、を含み、
前記被覆層全体の平均厚さが、0.5μm以上6.0μm以下である、被覆立方晶窒化硼素焼結体。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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