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公開番号2024178083
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-24
出願番号2023168487
出願日2023-09-28
発明の名称硬化体
出願人積水化学工業株式会社
代理人弁理士法人新樹グローバル・アイピー
主分類C04B 28/26 20060101AFI20241217BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】耐火性が向上した硬化体を提供すること。
【解決手段】硬化体は、ジオポリマー原料粉末と活性化剤とを含むジオポリマー生成用組成物を硬化させた硬化体であって、(A)硬化体の体積1cm3以上10cm3以下の小試験片の断面観察において、0.022μm2以上7.065μm2以下の範囲からなる空隙の総面積比率が3%以上となり、且つ、(B)硬化体の体積1cm3以上10cm3以下3以下の小試験片を、電気炉にて10℃/分の昇温速度で室温から800℃まで昇温し、800℃にて60分保持した後、室温まで冷却する加熱処理を行った後の小試験片の断面観察から求められる、0.022μm2以上7.065μm2以下の範囲からなる空隙の総面積比率が3%以上である。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
ジオポリマー原料粉末と活性化剤とを含むジオポリマー生成用組成物を硬化させた硬化体であって、
(A)前記硬化体の体積1cm

以上10cm

以下の小試験片の断面観察において、0.022μm

以上7.065μm

以下の範囲からなる空隙の総面積比率が3%以上となり、且つ、
(B)前記硬化体の体積1cm

以上10cm

以下の小試験片を、電気炉にて10℃/分の昇温速度で室温から800℃まで昇温し、800℃にて60分保持した後、室温まで冷却する加熱処理を行った後の小試験片の断面観察から求められる、0.022μm

以上7.065μm

以下の範囲からなる空隙の総面積比率が3%以上である、硬化体。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
(C)前記加熱処理を行った後、前記小試験片の一次元収縮率が15%以下である、
請求項1に記載の硬化体。
【請求項3】
(D)前記加熱処理の前後での細孔分布が0.01μm以上1μm以下の領域で0.1ml/g以上の最大細孔容積である、請求項1または2に記載の硬化体。
【請求項4】
前記ジオポリマー生成用組成物は、骨材を含み、
前記骨材を除いた固形分におけるCa成分が2重量%以下である、請求項1または2に記載の硬化体。
【請求項5】
前記ジオポリマー生成用組成物は、融点が1000℃以上の骨材を含む、請求項1または2に記載の硬化体。
【請求項6】
前記ジオポリマー生成用組成物は、骨材を含まず、
固形分におけるCa成分が2重量%以下である、請求項1または2に記載の硬化体。
【請求項7】
前記ジオポリマー生成用組成物は、吸熱材として、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、アルミン酸カルシウム、石膏、または炭酸カルシウムを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の硬化体。
【請求項8】
発泡体である、請求項1または2に記載の硬化体。
【請求項9】
発泡倍率は、1倍以上6倍以下である、請求項1に記載の硬化体。
【請求項10】
発泡倍率は、1.3倍以上3倍以下である、請求項8に記載の硬化体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、硬化体に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
不燃性の無機材料として、従来からポルトランドセメントが多く使用されており、珪石、セメント、生石灰を主原料とし、発泡剤としてアルミ粉末を加え、オートクレーブの中で高温高圧蒸気養生を行った軽量気泡コンクリートなどが良く知られている。軽量気泡コンクリートはその気泡を内包する構造と不燃性を活かし、軽量の建築材料や耐火断熱材料、遮音材料、調湿材料として利用されている。
【0003】
しかしながらコンクリートは酸に弱く、また500℃以上に加熱されると強度低下が起こると言われており、火災や酸を想定するような用途での使用は不安が残るものであった。
【0004】
ポルトランドセメントを使用しないコンクリートを製造する技術として、ジオポリマーが近年注目されている。ジオポリマーは、アルミナシリカ粉体をアルカリ溶液で反応させた硬化物であり、中心となるアルミノ珪酸構造は熱や酸に強いことが知られている。
【0005】
ジオポリマーを用いた耐火被覆材も研究されており、例えば特許文献1では、活性フィラー、非活性フィラー、軽量耐火性骨材及び発泡剤を含む配合物に、アルカリ溶液を添加し混練し養生して得られ、密度が1.0g/cm

以下であるジオポリマー系軽量耐火材料が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022‐117872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1で開示されている耐火材料は、受熱した際にひび割れと不整変形を生じにくいジオポリマー系軽量耐火材料ものであるものの、さらなる耐火性の向上が求められていた。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、耐火性が向上した硬化体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、第1の開示の硬化体は、ジオポリマー原料粉末と活性化剤とを含むジオポリマー生成用組成物を硬化させた硬化体であって、
(A)前記硬化体の体積1cm

以上10cm

以下の小試験片の断面観察において、0.022μm

以上7.065μm

以下の範囲からなる空隙の総面積比率が3%以上となり、且つ、
(B)前記硬化体の体積1cm

以上10cm

以下の小試験片を、電気炉にて10℃/分の昇温速度で室温から800℃まで昇温し、800℃にて60分保持した後、室温まで冷却する加熱処理を行った後の小試験片の断面観察から求められる、0.022μm

以上7.065μm

以下の範囲からなる空隙の総面積比率が3%以上である。
【0010】
このように800℃に昇温した後であっても空隙が十分に残るため、溶融が抑制され耐火性を向上することができる。なお、室温は、23℃である。
(【0011】以降は省略されています)

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