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公開番号2025015904
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-31
出願番号2023118788
出願日2023-07-21
発明の名称塩基性分散剤、分散体、成形体、および塩基性分散剤の製造方法
出願人artience株式会社
代理人
主分類C09D 17/00 20060101AFI20250124BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】本発明は、耐熱性があり、複数の樹脂種に対する相溶性を有し、インキおよび成形体用途で被分散物の分散に使用できる生産性が良好な塩基性分散剤の提供を目的とする。
【解決手段】第一の重合体部位および第二の重合体部位、ならびにこれらの部位と結合する2つのウレア結合を有する3級アミノ基含有部位を有する塩基性分散剤であって、前記第一の重合体部位は、環状エステル重合体を含む、前記第二の重合体部位は、ビニル重合体を含む、塩基性分散剤。なお、前記塩基性分散剤のアミン価は1~100mgKOH/gが好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
第一の重合体部位および第二の重合体部位、ならびにこれらの部位と結合する2つのウレア結合を有する3級アミノ基含有部位を有する塩基性分散剤であって、
前記第一の重合体部位は、環状エステル重合体を含み、
前記第二の重合体部位は、ビニル重合体を含む、塩基性分散剤。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
アミン価が1~100mgKOH/gである、請求項1に記載の塩基性分散剤。
【請求項3】
前記環状エステル重合体が、ポリラクトンを含む重合体である、請求項1に記載の塩基性分散剤。
【請求項4】
片末端に水酸基を有する環状エステル重合体を含む重合体の存在下、チオール基含有アルコールとビニル単量体とを反応させて片末端に水酸基を有するビニル重合体を合成する工程(1)、
次いで、ジイソイソシアネートと前記環状エステル重合体および前記ビニル重合体とを反応させて、片末端にイソシアナト基を有する環状エステル重合体を含む重合体および片末端にイソシアナト基を有するビニル重合体を合成する工程(2)
次いで、3級アミノ基および1級または2級アミノ基を2個有するアミンとこれら重合体とを反応させて、環状エステル重合体を含む第一の重合体部位およびビニル重合体を含む第二の重合体部位、ならびにこれらの部位と結合する2つのウレア結合を有する3級アミノ基含有部位を有する塩基性分散剤を合成する工程(3)を有する、塩基性分散剤の製造方法。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか1に記載の塩基性分散剤、および被分散物を含む、分散体。
【請求項6】
請求項1~3のいずれか1に記載の塩基性分散剤、被分散物、およびバインダー樹脂の溶融混錬物である成形体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、塩基性分散剤に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
印刷インキやインクジェットインキ等のインキ用途は、発色性を高めるため樹脂型分散剤を使用して顔料を微細に分散している。通常、樹脂型分散剤は、溶液重合等で合成するため、溶液状態で保存される。そのため、無溶剤雰囲気で作製する樹脂成形体(以下、成形体という)の顔料分散に使用する場合、樹脂型分散剤溶液の合成溶媒が邪魔になる。しかし、樹脂型分散剤の合成後に溶媒を除去する工程を行うと製造コストがかかるし、生産性の問題があった。
特許文献1には、ポリカプロラクトンを含む塩基性分散剤が開示されている。しかし、前記分散剤は、無溶剤で合成しようとすると合成の際、粘度が増大し、溶剤の添加無しには、取扱が難しい問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-189514号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の分散剤は、ポリカプロラクトン鎖の結晶性が高く、相溶性が高い樹脂種が限定される問題があった。加えて、耐熱性が低く、成形体を成形する際に分解する場合があった。
【0005】
本発明は、耐熱性があり、極性が異なる複数の樹脂種に対する相溶性を有し、インキおよび成形体用途で被分散物の分散に使用できる生産性が良好な塩基性分散剤の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、第一の重合体部位および第二の重合体部位、ならびにこれらの部位と結合する2つのウレア結合を有する3級アミノ基含有部位を有する塩基性分散剤であって、
前記第一の重合体部位は、環状エステル重合体を含む、
前記第二の重合体部位は、ビニル重合体を含む。
【発明の効果】
【0007】
上記本発明により、耐熱性があり、極性が異なる複数の樹脂種に対する相溶性を有し、インキおよび成形体用途で被分散物の分散に使用できる生産性が良好な塩基性分散剤および塩基性分散剤の製造方法を提供できる。また、本発明は、分散体、成形体を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書の用語を定義する。「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、又は「(メタ)アクリルアミド」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」、「アクリル及び/又はメタクリル」、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、又は「アクリルアミド及び/又はメタクリルアミド」を表す。また、本明細書中、「C.I.」は、カラーインデックス(C.I.)を意味する。ビニル単量体は、エチレン性不飽和単量体である。
【0009】
本発明の塩基性分散剤は、第一の重合体部位、第二の重合体部位、ならびにこれらの部位と結合する2つのウレア結合を有する3級アミノ基含有部位を有する塩基性分散剤であって、前記第一の重合体部位は、環状エステル重合体を含む、前記第二の重合体部位は、ビニル重合体を含む、塩基性分散剤である。
本発明の塩基性分散剤は、インキ、塗料、成形体、カラーフィルタ等の用途の顔料・染料等の着色剤の分散、ならびに金属粒子等の無機粒子および有機粒子の分散に使用することが好ましい。
【0010】
本発明の塩基性分散剤において、前記第一の重合体部位は、環状エステル重合体を含み、環状エステル重合体に由来する分子量分布の狭い立体反発部位を有するため、分散安定性に寄与する。また、前記第二の重合体部位は、耐熱性に優れるビニル重合体を含む、ビニル重合体はビニルモノマー単位を適宜選択することで、樹脂種や分散溶媒への親和性をコントロールできる。また、ビニル重合体は、耐熱性が高いため分散剤全体の耐熱性をより向上できる。また、ビニル重合体は、例えば、架橋基を導入するとさらに耐熱性を向上できる。
本発明の塩基性分散剤は、互いに組成が異なる第一の重合体部位および第二の重合体部位を2つのウレア結合を有する3級アミノ基含有部位と結合させているため、未結合の環状エステル重合体やビニル重合体を抑制できる。これにより塩基性分散剤は、低分子量成分の存在による耐熱性低下を抑制し、また、例えば、フォトリソグラフィー法を行う用途で残渣の抑制に寄与する。また、前記2つのウレア結合を有する3級アミノ基含有部位はウレア結合および3級アミノ基が、被分散物に対して強い吸着基となる。これにより塩基性分散剤は、有機粒子・無機粒子を問わず、幅広い素材に対して吸着し安定的に分散できる。
(【0011】以降は省略されています)

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