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公開番号
2025015350
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2023118712
出願日
2023-07-20
発明の名称
建設機械の油圧回路システム及びポンプ装置
出願人
ダンフォス・スコットランド・リミテッド
,
DANFOSS SCOTLAND LIMITED
,
日立建機株式会社
代理人
弁理士法人開知
主分類
F15B
11/17 20060101AFI20250123BHJP(流体圧アクチュエータ;水力学または空気力学一般)
要約
【課題】複数の吐出ポートの流量を独立して制御可能な2台の油圧ポンプを配置したタンデムポンプと複数の切換弁を用いた油圧回路システム及びポンプ装置において,操作性を向上し,かつポンプ装置の小型化と油圧ホースの削減により搭載性を向上できるようにする。
【解決手段】吐出ポートから吐出される圧油の流量を独立に制御可能な4つのポンプ要素を内包し,シャフト14の軸方向に並置してタンデムポンプ30を構成する第1及び第2油圧ポンプ11,12は,共有部品であるポートブロック13のブロック表面に吐出ポートを開口させ,ブロック表面に,切換弁41a~41d,42a~42dを搭載し,サービスポート43,44を形成したマニホールドブロック40が結合されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
原動機と,
前記原動機により駆動されるポンプ装置と,
前記ポンプ装置から吐出された圧油により駆動される複数のアクチュエータと,
前記ポンプ装置から前記複数のアクチュエータへ供給される圧油の流れを制御する複数の方向制御弁とを備え,
前記ポンプ装置は,
前記原動機により駆動されて回転するシャフトの軸方向に間隔をあけて配置された第1及び第2油圧ポンプを有するタンデムポンプとを備えた建設機械の油圧回路システムであって,
複数の第1切換弁及び複数の第2切換弁を搭載し,複数のサービスポートを形成したマニホールドブロックを更に備え,
前記第1油圧ポンプは,複数の第1吐出ポートから吐出される圧油の流れを独立に制御可能な複数の第1ポンプ要素を内包し,
前記第2油圧ポンプは,複数の第2吐出ポートから吐出される圧油の流れを独立に制御可能な複数の第2ポンプ要素を内包し,
前記第1及び第2油圧ポンプは,前記第1及び第2油圧ポンプの共有部品として構成され,前記複数の第1吐出ポートと前記複数の第2吐出ポートを側部に開口させたポートブロックを有し,
前記マニホールドブロックは,前記ポートブロックの前記複数の第1及び第2吐出ポートから流入した圧油の流れ方向を前記複数の第1及び第2切換弁によって切り換え,当該圧油を前記複数のサービスポートのいずれかに導くように構成され,
前記マニホールドブロックは,前記複数の第1及び第2吐出ポートが開口する前記ポートブロックの前記側部に結合され,
前記マニホールドブロックの複数のサービスポートは,前記複数の方向制御弁をバルブハウジング内に納めたコントロールバルブに複数の配管を介して接続されていることを特徴とする建設機械の油圧回路システム。
続きを表示(約 3,000 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の建設機械の油圧回路システムにおいて,
前記マニホールドブロックの複数のサービスポートは前記コントロールバルブに設けられた複数のポンプポートに前記複数の配管を介して接続され,
前記複数のサービスポートと前記複数のポンプポートの数が前記タンデムポンプの第1及び第2油圧ポンプの数と同じであることを特徴とする建設機械の油圧回路システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の建設機械の油圧回路システムにおいて,
前記複数のアクチュエータは操作される頻度が比較的高い特定の第1アクチュエータと特定の第2アクチュエータを含み,
前記複数の方向制御弁は,前記コントロールバルブ内において,前記特定の第1アクチュエータ用の2つの方向制御弁を含む第1バルブグループと,前記特定の第2アクチュエータ用の2つの方向制御弁を含む第2バルブグループとに分けられ,
前記複数のサービスポートは第1及び第2サービスポートを含み,前記複数の配管は第1及び第2配管を含み,
前記コントロールバルブは,前記第1及び第2バルブグループにそれぞれ接続された第1及び第2ポンプポートを有し,前記第1及び第2ポンプポートは前記第1及び第2配管を介して前記第1及び第2サービスポートに接続されていることを特徴とする建設機械の油圧回路システム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の建設機械の油圧回路システムにおいて,
前記複数のサービスポートは第1及び第2サービスポートを含み,
前記複数の第1及び第2切換弁は,初期位置である第1位置と非初期位置である第2位置とに切り換え可能であり,
前記複数の第1切換弁は,前記第1位置において,前記複数の第1吐出ポートを前記第1サービスポートに連通させ,前記第2位置において,前記複数の第1吐出ポートを前記第2サービスポートに連通させ,
前記複数の第2切換弁は,前記第1位置において,前記複数の第2吐出ポートを前記第2サービスポートに連通させ,前記第2位置において,前記複数の第2吐出ポートを前記第1サービスポートに連通させることを特徴とする建設機械の油圧回路システム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の建設機械の油圧回路システムにおいて,
前記第1及び第2油圧ポンプの前記複数の第1及び第2ポンプ要素は,それぞれ,4つの第1及び第2ポンプ要素であり,前記複数の第1及び第2吐出ポートは,それぞれ,4つの第1及び第2吐出ポートであり,
前記マニホールドブロックの前記複数の第1及び第2切換弁は,それぞれ,4つの第1及び第2切換弁であることを特徴とする建設機械の油圧回路システム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の建設機械の油圧回路システムにおいて,
前記第1油圧ポンプは,前記シャフトの軸方向に間隔をあけて配置された複数の第1ラジアルピストンポンプを有し,
前記2つの第1ラジアルピストンポンプは,それぞれ,前記シャフトに対して放射状に配置された複数のピストンポンプを有し,前記複数のピストンポンプの前記複数のピストンポンプは複数のグループに分けられ,グループ毎にグループ内の各ピストンポンプから吐出された圧油を合流して前記第1油圧ポンプの前記複数のポンプ要素の1つを構成し,
前記第2油圧ポンプは,前記シャフトの軸方向に間隔をあけて配置された複数の第2ラジアルピストンポンプを有し,
前記2つの第2ラジアルピストンポンプは,それぞれ,前記シャフトに対して放射状に配置された複数のピストンポンプを有し,前記複数のピストンポンプの前記複数のピストンポンプは複数のグループに分けられ,グループ毎にグループ内の各ピストンポンプから吐出された圧油を合流して前記第2油圧ポンプの前記複数のポンプ要素の1つを構成することを特徴とする建設機械の油圧回路システム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の建設機械の油圧回路システムにおいて,
前記複数の第1吐出ポートは,前記ポートブロックの前記側部の第1表面に形成され,前記複数の第2吐出ポートは,前記ポートブロックの前記側部の第1表面又は前記第1表面に平行な第2表面に形成されていることを特徴とする建設機械の油圧回路システム。
【請求項8】
原動機により駆動されて回転するシャフトの軸方向に間隔をあけて配置された第1及び第2油圧ポンプを備えたタンデムポンプを備えた建設機械のポンプ装置であって,
複数の第1切換弁及び複数の第2切換弁を搭載し,複数のサービスポートを形成したマニホールドブロックを更に備え,
前記第1油圧ポンプは,複数の第1吐出ポートから吐出される圧油の流れを独立に制御可能な複数の第1ポンプ要素を内包し,
前記第2油圧ポンプは,複数の第2吐出ポートから吐出される圧油の流れを独立に制御可能な複数の第2ポンプ要素を内包し,
前記第1及び第2油圧ポンプは,前記第1及び第2油圧ポンプの共有部品として構成され,前記複数の第1吐出ポートと前記複数の第2吐出ポートを側部に開口させたポートブロックを有し,
前記マニホールドブロックは,前記ポートブロックの前記複数の第1及び第2吐出ポートから流入した圧油の流れ方向を前記複数の第1及び第2切換弁によって切り換え,当該圧油を前記複数のサービスポートのいずれかに導くように構成され,
前記マニホールドブロックは,前記複数の第1及び第2吐出ポートが開口する前記ポートブロックの前記側部に結合されることを特徴とする建設機械のポンプ装置。
【請求項9】
請求項8に記載の建設機械のポンプ装置において,
前記複数のサービスポートは第1及び第2サービスポートを含み,
前記複数の第1及び第2切換弁は,初期位置である第1位置と非初期位置である第2位置とに切り換え可能であり,
前記複数の第1切換弁は,前記第1位置において,前記複数の第1吐出ポートを前記第1サービスポートに連通させ,前記第2位置において,前記複数の第1吐出ポートを前記第2サービスポートに連通させ,
前記複数の第2切換弁は,前記第1位置において,前記複数の第2吐出ポートを前記第2サービスポートに連通させ,前記第2位置において,前記複数の第2吐出ポートを前記第1サービスポートに連通させることを特徴とする建設機械のポンプ装置。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の建設機械のポンプ装置において,
前記第1及び第2油圧ポンプの前記複数の第1及び第2ポンプ要素は,それぞれ,4つの第1及び第2ポンプ要素であり,前記複数の第1及び第2吐出ポートは,それぞれ,4つの第1及び第2吐出ポートであり,
前記マニホールドブロックの前記複数の第1及び第2切換弁は,それぞれ,4つの第1及び第2切換弁であることを特徴とする建設機械のポンプ装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は,複数の吐出ポートの流量をそれぞれ独立して制御可能なポンプ装置を搭載した建設機械の油圧回路システム及びポンプ装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
油圧ショベルに代表される建設機械の油圧回路システムに用いられるポンプ装置として,特許文献1に,フロントポンプとリアポンプの2台のポンプを軸方向に間隔をあけて配置した(すなわちタンデム配置した)タンデムポンプと呼ばれるポンプ装置が記載されている。このタンデムポンプにおいては,フロントポンプとリアポンプは,それぞれ,2つの吐出流量を生成する2フロータイプのピストンポンプとして構成されている。また,フロントポンプとリアポンプの間にポートブロックを介在させ,ポートブロックの異なる側面に4つの吐出ポートを2つずつに分けて開口させることで,4つの吐出流量を取り出すことができる。
【0003】
また,特許文献2には,4つの吐出ポートの流量をそれぞれ独立して制御可能な油圧ポンプを備えた油圧回路システムが記載されている。4つの吐出ポートは16個の切換弁を介して4つの負荷ポート油路に接続され,切換弁を切り換えることでアクチュエータの要求に応じた数の吐出ポートを負荷ポート油路に接続し,要求に応じた流量の圧油をアクチュエータに供給することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5027878号公報
米国2019/0211849A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のタンデムポンプは,フロントポンプとリアポンプの間に配置されたポートブロックの異なる側面に4つの吐出ポートを2つずつに分けて開口させ,4つの吐出流量を取り出せるようにしたことで,ポートブロックを小型化し,タンデムポンプ全体の小型化を図っている。しかし,フロントポンプとリアポンプはそれぞれ2つの吐出ポートを備えたスプリットフローポンプと呼ばれるポンプであり,2つの吐出流量を独立して制御することはできない。
【0006】
特許文献2に記載の油圧回路システムは,1台のポンプから4つの吐出流量を取り出せ,かつ4つの吐出流量を独立して制御可能である。また,アクチュエータの要求に応じて切換弁を切り換え,アクチュエータに接続される吐出ポートの数を変更することで,要求に応じた流量の圧油をアクチュエータに供給することができる。
【0007】
しかし,特許文献2に記載の油圧回路システムにおいては,1台のポンプが4つの吐出ポートを備え,この4つの吐出ポートから4つの吐出流量を取り出すため,4つの吐出ポートを16個の切換弁を含む切換弁ブロックに4本の油圧ホースで接続する必要がある。このためポンプが大型化しかつホースレイアウトが複雑となり,建設機械への搭載性が低下するという課題がある。
【0008】
この課題は,ポンプ(吐出ポート)の数を増やして操作性を向上させる場合に特に顕著となる。
【0009】
すなわち,油圧ショベルのように複数のアクチュエータを駆動する建設機械においては,アクチュエータ駆動時の操作性を向上するために,アクチュエータに接続されるポンプ(吐出ポート)数を増やすことが必要であり,これを実現するためには,特許文献2に記載のような複数の吐出ポートの流量を独立に制御できる油圧ポンプを複数台用いることが好適である。例えば油圧ポンプを2台を用いてタンデムポンプとした場合,独立に流量制御できる吐出ポート数が8個に増えるので,アクチュエータに必要な吐出ポート数を細かく変更することができ,切換に伴うアクチュエータの速度変動も滑らかになるので,アクチュエータ駆動時の操作性の向上につながる。
【0010】
しかし,特許文献2に記載の油圧ポンプを例えば2台用いてタンデム配置した場合,吐出ポートの数が8個に増え,かつ8個の吐出ポートを切換弁に接続する油圧ホースの数も8本に増えるため,油圧源(ポンプ装置)が大型化し,かつホースレイアウトが複雑となり,ポンプ装置の搭載性が著しく低下する。
(【0011】以降は省略されています)
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