TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025015084
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023118202
出願日2023-07-20
発明の名称NaYF4焼結体の製造方法
出願人一般財団法人ファインセラミックスセンター
代理人個人,個人,個人
主分類C04B 35/553 20060101AFI20250123BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】相対密度が高いNaYF4焼結体を効率よく製造する方法を提供する。
【解決手段】本発明は、いずれも、NaF粉末と、YF3粉末とからなる第1混合粉末及び第2混合粉末を用いてNaYF4焼結体を製造する方法であり、NaF粉末のNaF及びYF3粉末のYF3のモル比(NaF/YF3)Aが0.75~1.20である第1混合粉末をプレス成形に供し、前駆成形体12を作製する工程と、この前駆成形体12を、NaF粉末のNaF及びYF3粉末のYF3のモル比(NaF/YF3)Bが0.17以上0.75未満である第2混合粉末14で被覆し、被覆物10を作製する工程と、得られた被覆物10を加熱する工程とを、順次、備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
いずれも、NaF粉末と、YF

粉末とからなる第1混合粉末及び第2混合粉末を用いてNaYF

焼結体を製造する方法であって、
前記NaF粉末のNaF及び前記YF

粉末のYF

のモル比(NaF/YF



が0.75~1.20である第1混合粉末をプレス成形に供し、前駆成形体を作製する工程と、
前記前駆成形体を、前記NaF粉末のNaF及び前記YF

粉末のYF

のモル比(NaF/YF



が0.17以上0.75未満である第2混合粉末で被覆し、被覆物を作製する工程と、
前記被覆物を加熱する工程と
を、順次、備えることを特徴とする、NaYF

焼結体の製造方法。
続きを表示(約 170 文字)【請求項2】
前記被覆物の加熱温度が、600℃~1000℃である請求項1に記載のNaYF

焼結体の製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法により得られたNaYF

焼結体であって、相対密度が95%以上であることを特徴とする、NaYF

焼結体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、相対密度が高いNaYF

焼結体を製造する方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、NaYF

は、蛍光体の母結晶、フッ化物イオン二次電池用の固体電解質等の製造原料として用いられている。例えば、特許文献1には、タッチスクリーンのユーザに面する上面、タッチスクリーンに面する下面;および前記上面と光学的に連通している、100~400nmの範囲の波長を有するエネルギーを放出するための少なくとも1つの紫外線放射デバイスまたは材料を備えるタッチスクリーン・カバーが開示されており、紫外線放射デバイスは、紫外線発光ダイオードまたは紫外線発光材料から選択され、紫外線発光材料は、初期電磁エネルギー(A)を異なる電磁エネルギー(B)に変換することができる少なくとも1つの蛍光体(NaYF

等)を含む組成物からなるものとすることができると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2023-521417号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
金属フッ化物を蛍光体や電池の部材に応用するためには、バルク材料を作る必要がある。しかし、2元素以上の多元素フッ化物セラミックスは焼結が難しく、現状では、粉末を成形しただけのものが用いられている。そのため、金属フッ化物を緻密焼結するためのプロセス技術の開発が求められている。
本発明の目的は、相対密度が高いNaYF

焼結体の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、加熱条件下、NaYF

が形成されるモル比で作製した、NaF粉末と、YF

粉末とからなる前駆成形体を、この前駆成形体におけるモル比(NaF/YF

)より低いモル比(NaF/YF

)で作製した、NaF粉末及びYF

粉末の混合粉末(共晶組成の混合粉末)で被覆して熱処理すると、相対密度の高いNaYF

焼結体を得ることができた。
本発明は、以下に示される。
1.いずれも、NaF粉末と、YF

粉末とからなる第1混合粉末及び第2混合粉末を用いてNaYF

焼結体を製造する方法であって、
上記NaF粉末のNaF及び上記YF

粉末のYF

のモル比(NaF/YF



が0.75~1.20である第1混合粉末をプレス成形に供し、前駆成形体を作製する工程と、
上記前駆成形体を、上記NaF粉末のNaF及び上記YF

粉末のYF

のモル比(NaF/YF



が0.17以上0.75未満である第2混合粉末で被覆し、被覆物を作製する工程と、
上記被覆物を加熱する工程と
を、順次、備えることを特徴とする、NaYF

焼結体の製造方法。
2.上記被覆物の加熱温度が、600℃~1000℃である上記項1に記載のNaYF

焼結体の製造方法。
3.上記項1に記載の方法により得られたNaYF

焼結体であって、相対密度が95%以上であることを特徴とする、NaYF

焼結体。
【発明の効果】
【0006】
本発明のNaYF

焼結体製造方法によれば、相対密度が70%以上と高いNaYF

焼結体を効率よく製造することができる。
本発明のNaYF

焼結体は、相対密度が95%以上であるので、フッ化物イオン二次電池の製造資材等として好適である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明のNaYF

焼結体製造方法における熱処理前の被覆物の1例を示す概略図である。
本発明のNaYF

焼結体製造方法における熱処理前の被覆物の他例を示す概略図である。
実施例1及び2で得られた焼結体のX線回折像である。
実施例1で得られた焼結体の内部を示す画像である。
比較例1、2及び3で得られた熱処理物のX線回折像である。
比較例1で得られた焼結体の内部を示す画像である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明のNaYF

焼結体製造方法は、いずれも、NaF粉末と、YF

粉末とからなる第1混合粉末及び第2混合粉末を用いて、NaF粉末のNaF及びYF

粉末のYF

のモル比(NaF/YF



が0.75~1.20である第1混合粉末をプレス成形に供し、前駆成形体を作製する工程(以下、「第1工程」という)と、前駆成形体を、NaF粉末のNaF及びYF

粉末のYF

のモル比(NaF/YF



が0.17以上0.75未満である第2混合粉末で被覆し、被覆物を作製する工程(以下、「第2工程」という)と、得られた被覆物を加熱する工程(以下、「第3工程」という)とを、順次、備える。
【0009】
第1工程は、第1混合粉末をプレス成形に供し、前駆成形体を作製する工程である。第1混合粉末は、NaF粉末のNaF及びYF

粉末のYF

のモル比(NaF/YF



が0.75~1.20であれば、特に限定されない。このモル比(NaF/YF



は、好ましくは0.81~1.10である。前駆成形体は、第3工程によりNaYF

焼結体に変わるものであるから、第1混合粉末の理想的組成は(NaF/YF



=1であるが、本発明は、第2工程を備えるので、前駆成形体の構成が(NaF/YF



≒1であっても、NaYF

焼結体を効率よく製造することができる。
【0010】
前駆成形体の製造に用いる第1混合粉末の調製方法は特に限定されない。第1混合粉末の調製に用いるNaF粉末及びYF

粉末は、いずれも微粒子であることが好ましく、そのサイズは特に限定されないが、ボールミル等を用いて乾式粉砕しつつ、第1混合粉末とすることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

三商株式会社
セメントモルタル組成物
6日前
花王株式会社
水硬性組成物
1か月前
花王株式会社
水硬性組成物
1か月前
個人
高物性セラミックス体とその製造法
27日前
サンノプコ株式会社
焼成用スラリー
2か月前
三井住友建設株式会社
水硬性化合物
1か月前
タイハクマテリアルズ株式会社
化粧仕上塗材
2か月前
東ソー株式会社
ジルコニア焼結体及びその製造方法
1か月前
花王株式会社
セメント系用粉塵低減剤
27日前
東京窯業株式会社
蓄熱体の製造方法及び蓄熱体
2か月前
株式会社MARUWA
窒化アルミニウム焼結体
1か月前
花王株式会社
水硬性組成物用プレミックス
29日前
五洋建設株式会社
炭素貯留人工石・ブロック
29日前
TOTO株式会社
陶器素地材料
6日前
デンカ株式会社
防錆剤及び防錆処理方法
26日前
株式会社Polyuse
造形物の製造方法
3か月前
日本製紙株式会社
剥離防止剤
1か月前
TOTO株式会社
基材と釉薬層とを備えた部材の表面処理方法
26日前
信越化学工業株式会社
炭化金属被覆炭素材料
3か月前
東ソー株式会社
フッ素含有イットリウム焼結体及びその製造方法
3か月前
株式会社ワールドラボ
酸化物セラミックス及びその製造方法
1か月前
個人
改質フライアッシュ
2か月前
株式会社タンガロイ
立方晶窒化硼素焼結体
1か月前
個人
陶器、磁器、ガラスまたはファインセラミックスの焼成物
2か月前
積水化学工業株式会社
硬化体
1か月前
大成建設株式会社
水硬性組成物
2か月前
翔飛工業株式会社
テラゾー構造物及びテラゾー構造物の製造方法
26日前
日本特殊陶業株式会社
複合部材、接合体、および、保持装置
1か月前
太陽誘電株式会社
誘電体磁器組成物および積層セラミック電子部品
2か月前
太陽誘電株式会社
誘電体磁器組成物および積層セラミック電子部品
2か月前
三菱ケミカルインフラテック株式会社
速硬性モルタル組成物
2か月前
JFEスチール株式会社
コンクリート組成物
19日前
トーメイダイヤ株式会社
衝撃加圧を用いたw-BN焼結体の製造方法
3か月前
日本特殊陶業株式会社
アルミナ質焼結体、および静電チャック
5日前
株式会社安藤・間
バイオマス焼却灰含有組成物およびその硬化体
6日前
大成建設株式会社
超高強度コンクリート
3か月前
続きを見る