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公開番号
2025014467
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2023117046
出願日
2023-07-18
発明の名称
ルテニウムの回収方法
出願人
JX金属株式会社
代理人
アクシス国際弁理士法人
主分類
C22B
11/00 20060101AFI20250123BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】白金、パラジウム及びルテニウムを含む酸性水溶液からルテニウムを良好に分離して回収する方法を提供する。
【解決手段】白金、パラジウム及びルテニウムを含む酸性水溶液にジメチルスルホキシドを添加した後、酸性水溶液に還元剤を添加して白金及びパラジウムを沈殿させ、固液分離して白金及びパラジウムを回収する工程と、白金及びパラジウムを回収する工程で得られた白金及びパラジウム回収後液から、ルテニウムを回収する工程と、を含む、ルテニウムの回収方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
白金、パラジウム及びルテニウムを含む酸性水溶液にジメチルスルホキシドを添加した後、前記酸性水溶液に還元剤を添加して白金及びパラジウムを沈殿させ、固液分離して白金及びパラジウムを回収する工程と、
前記白金及びパラジウムを回収する工程で得られた白金及びパラジウム回収後液から、ルテニウムを回収する工程と、
を含む、ルテニウムの回収方法。
続きを表示(約 760 文字)
【請求項2】
前記ジメチルスルホキシドを前記酸性水溶液1Lに対して1~20mL添加する、請求項1に記載のルテニウムの回収方法。
【請求項3】
前記還元剤が、二酸化硫黄または亜硫酸類である、請求項1に記載のルテニウムの回収方法。
【請求項4】
前記白金及びパラジウムを回収する工程において、前記酸性水溶液は亜セレン酸を含み、前記酸性水溶液に前記還元剤としてアセトンを添加して65℃以上に加熱して白金及びパラジウムを沈殿させる、請求項1に記載のルテニウムの回収方法。
【請求項5】
前記ルテニウムを回収する工程において、前記白金及びパラジウム回収後液に含まれるジメチルスルホキシドを酸化した後に、還元剤を添加してルテニウムを沈殿させ、固液分離してルテニウムを回収する、請求項1~4のいずれか一項に記載のルテニウムの回収方法。
【請求項6】
前記白金及びパラジウム回収後液に含まれるジメチルスルホキシドを酸化した後に、還元剤として鉄または表面が銅で被覆されている鉄を添加してルテニウムを沈殿させ、固液分離してルテニウムを回収する、請求項5に記載のルテニウムの回収方法。
【請求項7】
前記鉄または表面が銅で被覆されている鉄の添加量が5g/L以上である、請求項6に記載のルテニウムの回収方法。
【請求項8】
前記ジメチルスルホキシドを酸化する酸化剤が過酸化水素である、請求項5に記載のルテニウムの回収方法。
【請求項9】
前記過酸化水素の添加量が、添加した前記ジメチルスルホキシドの体積に対して、30質量%過酸化水素水に換算して0.5倍以上2倍以下の体積分である、請求項8に記載のルテニウムの回収方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はルテニウムの回収方法に関し、特に、白金、パラジウム及びルテニウムを含む酸性水溶液からルテニウムを回収する方法に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)
【背景技術】
【0002】
白金及びパラジウムは貴金属であり、触媒や宝飾品に利用されている高価な金属であり、銅乾式製錬の電解殿物(スライム)を原料として製錬されている。
【0003】
このスライムには金、銀、白金、パラジウムのほかにもルテニウムやロジウム、イリジウムといった希少金属、さらには、銅精鉱に含まれているセレン及びテルルが同時に濃縮される。銅製錬副産物としてこれらの元素は個別に分離・回収される。
【0004】
このスライムの処理には湿式製錬法が適用される場合が多い。例えば特許文献1においてはスライムを塩酸-過酸化水素により銀を回収し、溶解した金は溶媒抽出により回収した後に、その他の有価物を二酸化硫黄で順次還元回収する方法が開示されている。
【0005】
特許文献1に開示されているように、二酸化硫黄により生じた沈殿を回収する方法はコストや製造規模の面で利点が多い。加えて各元素が順次沈殿することから分離精製にも効果がある。
【0006】
二酸化硫黄で沈殿させた白金及びパラジウムは再度酸化溶解し、溶媒抽出に供して精製される。この溶媒抽出時に他の不純物元素と分離、濃縮される。溶媒抽出後はストリップして白金及びパラジウムはアンモニウム塩として回収される。
【0007】
一方、ルテニウムやロジウム、イリジウムといった希少金属は、セレン及びテルルを二酸化硫黄で回収後、もしくは当該回収と同時に沈殿させる(特許文献2)。また特許文献3によればセレン及びテルルはアルカリ処理で溶解分離することができ、その未溶解残滓に含まれる希少金属は、さらに精製工程に投入して適当な方法で個別分離することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2001-316735号公報
特開2005-240170号公報
特開2004-332041号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
白金やパラジウムは銅製錬の副生物として回収されるため、二酸化硫黄もしくは亜硫酸塩による還元回収時に他元素が不純物として混入する。その代表的な元素はルテニウム、セレンである。
【0010】
従来技術によれば、白金やパラジウムは、白金族の溶媒抽出によってセレンとは分離することができる。しかしながら、同じ白金族元素、なかでもルテニウムは含有量も多く、溶媒抽出で選択的分離することができない。特に白金の精製工程ではルテニウムを効果的に分離することができないため、白金は精製工程においてアンモニウム塩(白金アンモニウム塩)として沈殿するが、その際に不純物として混入する。従って、白金アンモニウム塩中のルテニウムの混入量が上がれば、再結晶して純度を高める工程が必要となる。
(【0011】以降は省略されています)
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