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公開番号2025014322
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023116803
出願日2023-07-18
発明の名称造粒システム及び造粒物の製造方法
出願人株式会社神鋼環境ソリューション,成友興業株式会社
代理人弁理士法人R&C
主分類B09B 3/25 20220101AFI20250123BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約【課題】アルカリ金属及びアルカリ土類金属の少なくとも一方を含む造粒対象物を造粒する造粒システム及び造粒物の製造方法を提供する。
【解決手段】アルカリ金属及びアルカリ土類金属の少なくとも一方を含む造粒対象物40を造粒する造粒システム1であって、造粒対象物40に二酸化炭素の溶解した溶液51を添加する第一溶液添加装置3を備える造粒システム。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
アルカリ金属及びアルカリ土類金属の少なくとも一方を含む造粒対象物を造粒する造粒システムであって、
前記造粒対象物に二酸化炭素の溶解した溶液を添加する第一溶液添加装置を備える造粒システム。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記造粒対象物を混錬する混練機と、前記混練機において生成された混練物を造粒する造粒機と、を備え、
前記第一溶液添加装置は、前記混練機及び前記造粒機の少なくとも一方に設けられている請求項1に記載の造粒システム。
【請求項3】
前記造粒対象物を混練する前又は混練中に、二酸化炭素を含む気体又は前記溶液と前記造粒対象物とを接触させることにより、前記造粒対象物の炭酸化を行う炭酸化装置を備える請求項2に記載の造粒システム。
【請求項4】
前記気体又は前記溶液は、熱処理又は生物処理により発生したガスを用いて生成されたものである請求項3に記載の造粒システム。
【請求項5】
前記溶液は、コンクリートの洗浄工程又は再生工程で発生した回収水に二酸化炭素が溶解したものである請求項3に記載の造粒システム。
【請求項6】
前記溶液は、汚泥又は土壌の洗浄工程で発生した回収水に二酸化炭素が溶解したものである請求項3に記載の造粒システム。
【請求項7】
前記造粒対象物は、コンクリートの洗浄工程又は再生工程で発生した再生骨材、スラッジ又はダストを含む請求項4~6のいずれか一項に記載の造粒システム。
【請求項8】
前記造粒対象物は、バイオマス灰、飛灰、又はスラグを含む請求項4~6のいずれか一項に記載の造粒システム。
【請求項9】
前記造粒機により造粒された造粒物を乾燥する乾燥機と、乾燥した前記造粒物に前記溶液を添加する第二溶液添加装置を備える請求項2又は3に記載の造粒システム。
【請求項10】
アルカリ金属及びアルカリ土類金属の少なくとも一方を含む造粒対象物を混練する混練工程と、前記混練工程により生成された混練物を造粒する造粒工程と、を含み、
前記混練工程及び前記造粒工程の少なくとも一方において、二酸化炭素の溶解した溶液を添加する造粒物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の少なくとも一方を含む造粒対象物を造粒する造粒システム及び造粒物の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、持続可能な社会の実現のために、各種製品の製造工程において発生する副産物を有効に利用し、廃棄物の削減や再資源化を行う取り組みが活発に行われている。また、二酸化炭素の排出量を減らす取り組みも盛んに行われている。
【0003】
再資源化の一例として、生コンクリートの製造等を行った際に残る残渣(副産物)から粗骨材を回収してリサイクルすることが知られている。特許文献1には、コンクリート回収水(生コンクリート製造設備の洗浄排水、不使用コンクリートの分離回収水等)を攪拌しながら二酸化炭素を含む気体を注入することにより、溶解されたカルシウムイオンの濃度が700~1000ppmである水系媒体を得て、これを原料とした生コンクリートが記載されている。
【0004】
また、焼却炉等で発生する飛灰や木質バイオマス発電により排出される焼却灰(副産物、以下、「バイオマス灰」という)をセメントの骨材として再資源化する取り組みもある。特許文献2には、飛灰等の副産物と二酸化炭素を反応させて炭酸カルシウムを生成し、セメントの混合材とする方法が記載されている。
【0005】
さらに、鉄鋼製造プロセスで生じるスラグ(副産物)を路盤材や肥料として用いる取組みもある。特許文献3には、鉄鋼製造プロセスで発生したスラグ等のCaOを含有する造粒対象物を炭酸ガスと接触させ、造粒物(炭酸固化体)を製造する方法が記載されている。
【0006】
いずれの再資源化においても、副産物を有効利用するだけでなく、二酸化炭素を炭酸カルシウムとして資源中に吸収・固定することにより、二酸化炭素の排出量の削減も実施している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2016-79054号公報
特開2021-155271号公報
特開2006-188368号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1~3における造粒物の製造方法は、単に副産物に炭酸ガスを接触させるだけであるため、造粒物を効率的に製造する上で改善の余地があった。特に、特許文献3における造粒物の製造方法は、造粒中の造粒対象物に炭酸ガスを吹き込んで炭酸固化体を得るものであるため、造粒対象物に含まれるCaと炭酸ガスとの反応が不十分であった。
【0009】
本願発明は、更なる副産物の有効利用及び二酸化炭素排出量の削減を目的とするものであって、コンクリート再生工程で発生した排水やスラッジ、ダスト、焼却炉等で発生した飛灰等の有効利用を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る造粒システムの特徴構成は、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の少なくとも一方を含む造粒対象物を造粒する造粒システムであって、前記造粒対象物に二酸化炭素の溶解した溶液を添加する第一溶液添加装置を備える点にある。
(【0011】以降は省略されています)

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