TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025036306
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-14
出願番号2024146560
出願日2024-08-28
発明の名称リン酸回収方法
出願人三洋化成工業株式会社,学校法人 龍谷大学
代理人弁理士法人WisePlus
主分類B09B 3/80 20220101AFI20250306BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約【課題】従来よりも安全かつ簡素な方法で、難溶性リン酸塩を含む物質からリン酸を回収できる方法を提供する。
【解決手段】難溶性リン酸塩を含有する物質からリン酸を回収する方法であって、前記物質と、前記分子内にカルボキシ基及び/又はカルボン酸塩基を有する化合物と、水とを混合する工程1を含み、前記分子内にカルボキシ基及び/又はカルボン酸塩基を有する化合物に含まれるカルボキシ基及びカルボン酸塩基の合計量が5mmol/g以上であるリン酸回収方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
難溶性リン酸塩を含有する物質からリン酸を回収する方法であって、
前記物質と、分子内にカルボキシ基及び/又はカルボン酸塩基を有する化合物と、水とを混合する工程1を含み、
前記分子内にカルボキシ基及び/又はカルボン酸塩基を有する化合物に含まれるカルボキシ基及びカルボン酸塩基の合計量が5mmol/g以上であるリン酸回収方法。
続きを表示(約 230 文字)【請求項2】
工程1を行うことにより得られる混合物を10℃~80℃の温度条件で静置する工程を含む請求項1に記載のリン酸回収方法。
【請求項3】
分子内にカルボキシ基及び/又はカルボン酸塩基を有する化合物が、(メタ)アクリル酸及び/又は(メタ)アクリル酸塩由来の構成単位を含む重合体、クエン酸、クエン酸塩、エチレンジアミン四酢酸、及び、エチレンジアミン四酢酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一種である請求項1又は2に記載のリン酸回収方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、リン酸回収方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
汚泥焼却灰、汚泥、土壌(産廃土壌、施設園芸廃土等を含む)、製鋼スラグ、家畜の糞、及び、生ごみ等の廃棄物は難溶性のリン酸塩を含んでいることがある。近年、このような廃棄物からリン酸を回収する技術が注目されている(例えば特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5917306号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のリン酸回収技術では、処理対象のpHを酸性又はアルカリ性にする工程が必要となることがあるが、このような工程において用いる装置は腐食しやすい。また前記のような工程を含む方法では、リン酸回収業務に携わる人の安全性が懸念される。さらに、pHが酸性又はアルカリ性になった処理対象は、そのままの状態で環境に放出することができないため、pHが酸性又はアルカリ性になった処理対象を中性にする処理も必要である。その結果、リン酸回収のための設備や操作には費用がかかり、回収技術の導入が進みにくいという問題がある。
本発明の課題は、従来よりも安全かつ簡素な方法で、難溶性のリン酸塩を含む物質からリン酸を回収できる方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
即ち本発明は、以下の通りである。
[1]難溶性リン酸塩を含有する物質からリン酸を回収する方法であって、
前記物質と、分子内にカルボキシ基及び/又はカルボン酸塩基を有する化合物と、水とを混合する工程1を含み、前記分子内にカルボキシ基及び/又はカルボン酸塩基を有する化合物に含まれるカルボキシ基及びカルボン酸塩基の合計量が5mmol/g以上であるリン酸回収方法。
[2]工程1を行うことにより得られる混合物を10℃~80℃の温度条件で静置する工程を含む[1]に記載のリン酸回収方法。
[3]分子内にカルボキシ基及び/又はカルボン酸塩基を有する化合物が、(メタ)アクリル酸及び/又は(メタ)アクリル酸塩由来の構成単位を含む重合体、クエン酸、クエン酸塩、エチレンジアミン四酢酸、及び、エチレンジアミン四酢酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一種である[1]又は[2]に記載のリン酸回収方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、従来よりも安全かつ簡素な方法で、難溶性リン酸塩を含有する物質からリン酸を回収することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明のリン酸回収方法は、難溶性リン酸塩を含有する物質からリン酸を回収する方法であって、前記物質と、分子内にカルボキシ基及び/又はカルボン酸塩基を有する化合物と、水とを混合する工程1を含み、前記分子内にカルボキシ基及び/又はカルボン酸塩基を有する化合物に含まれるカルボキシ基及びカルボン酸塩基の合計量が5mmol/g以上であるリン酸回収方法である。
【0008】
本発明において、難溶性リン酸塩を含有する物質は、難溶性のリン酸塩を含有していれば特に限定はない。難溶性リン酸塩を含有する物質としては、例えば、リン酸アルミニウム、リン酸鉄(III)二水和物及びリン酸三カルシウム等のリン酸化合物;土壌、米ぬか、もみ殻、もみ殻炭化物、家畜の糞(牛の糞、豚の糞、鶏の糞)、家畜の糞の炭化物、汚泥、汚泥焼却灰、製鋼スラグ、及び、生ごみ等の資源等が挙げられる。
【0009】
本発明において、「難溶性リン酸塩」とは、水溶性リン酸塩以外のすべてのリン酸塩」をいう。本発明において、「水溶性リン酸塩」とは「25℃の水に溶けているリン酸塩」をいう。
本発明において「25℃の水に溶けている」とは「25℃の1000gの水に、0.1mg以上溶解する」ことを意味する。
【0010】
工程1は難溶性リン酸塩を含有する物質と、分子内にカルボキシ基及び/又はカルボン酸塩基を有する化合物と、水とを混合する工程である。工程1を行うことにより難溶性リン酸塩を含有する物質中の難溶性リン酸塩を可溶化して、リン酸イオン及び/又は可給態リン酸を遊離することができる。本明細書においてカルボキシ基及び/又はカルボン酸塩基は、「カルボン酸(塩)基」とも記載する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

三洋化成工業株式会社
情報処理システム、情報処理方法
4日前
三洋化成工業株式会社
複合材料およびこれを用いた3Dプリンタ用のフィラメント、複合材料の製造方法
7日前
株式会社土と野菜
消化液処理方法
13日前
花王株式会社
土壌洗浄方法
1か月前
清水建設株式会社
加熱井戸
1か月前
株式会社リコー
再生システム及び画像形成装置
2か月前
本田技研工業株式会社
樹脂回収方法
19日前
アルメック 株式会社
非鉄金属回収ライン
12日前
個人
有機廃棄物から即効性有機肥料を製造する方法
10日前
有限会社ジャパンガスセパレーション
メタンガス発生装置
2か月前
東洋アルミニウム株式会社
アルミ複合材料の分別回収方法
11日前
大口電子株式会社
廃基板の前処理方法及び前処理設備
10日前
SINKPIA・JAPAN株式会社
資源化装置
1か月前
株式会社サムズ
固形原料の製造方法
5日前
太平洋セメント株式会社
廃石膏ボードの処理方法
5日前
個人
ワイヤーロープ抜き取り装置及びワイヤーロープの抜き取り方法
1か月前
株式会社神鋼環境ソリューション
希釈液添加システム
6日前
国立大学法人神戸大学
有機性廃棄物のメタン発酵処理方法
20日前
株式会社バイオセラー
廃棄物処理装置
2か月前
太平洋セメント株式会社
塩素除去方法及び塩素除去システム
5日前
南京農業大学
フェネート系に基づく土壤中のフタル酸エステルの除去方法
1か月前
ナショナル ユニバーシティ オブ タイナン
リサイクル装置
1か月前
鹿島建設株式会社
遮水シート固定方法及び遮水シート固定構造
26日前
株式会社セロリ
汚染土壌または汚染水の浄化方法
2か月前
AGC株式会社
合わせガラスの分離装置
1か月前
国立大学法人東北大学
鉛を含有する汚染土壌の浄化方法
2か月前
大和ハウス工業株式会社
バイオガス発電システム
7日前
三洋化成工業株式会社
リン酸回収方法
1か月前
株式会社タカフジ
木材利用方法
1か月前
ナショナル ユニバーシティ オブ タイナン
太陽電池モジュールの枠分離装置
1か月前
株式会社安藤・間
焼却残渣処分方法
20日前
株式会社安藤・間
廃棄物埋立て方法
20日前
東日本電信電話株式会社
制御システム、制御方法、および制御プログラム
4日前
川崎重工業株式会社
バイオガス化施設と炭化燃料化施設を備える複合施設
1か月前
株式会社大林組
1,4-ジオキサンの揮発抑制剤、及び、揮発抑制方法
1か月前
株式会社神鋼環境ソリューション
造粒システム及び造粒物の製造方法
2か月前
続きを見る