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公開番号2025013918
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-28
出願番号2024185873,2024023376
出願日2024-10-22,2006-06-26
発明の名称フッ素置換されたオレフィンを含む発泡剤及び組成物、並びに発泡方法
出願人ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド,Honeywell International Inc.
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C09K 3/00 20060101AFI20250121BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】オゾン層破壊係数が低く、クロロフルオロカーボン(CFC)又はハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)を実質的に含まない発泡剤を提供する。
【解決手段】(a)式I:XCFzR3-Z(I)
[ここで、Xは、C1、C2、C3、C4又はC5の不飽和の、置換された若しくは置換されていない基であり、それぞれのRは独立してCl、F、Br、I又はHであり、zは1から3であり、ただし、Brが化合物中に含まれる場合には、該化合物は水素を含まない]
で表わされる少なくとも1種のフルオロアルケン、及び(b)共発泡剤、界面活性剤、高分子改質剤、強化剤、着色剤、染料、溶解促進剤、流動改善剤、可塑剤、難燃化剤、抗菌剤、粘度低下剤、充填剤、蒸気圧変化剤、核剤及び触媒並びにこれらのいずれかの2種又は3種以上の組合せから成る群より選ばれる少なくとも1種のアジュバント、を含む発泡剤とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(a)式I:
XCF
Z
R
3-Z
(I)
[ここで、Xは、C1、C2、C3、C4又はC5の不飽和の、置換された若しくは置換されていない基であり、それぞれのRは独立してCl、F、Br、I又はHであり、zは1から3であり、ただし、Brが化合物中に含まれる場合には、該化合物は水素を含まない]
で表わされる少なくとも1種のフルオロアルケン、及び
(b)共発泡剤、界面活性剤、高分子改質剤、強化剤、着色剤、染料、溶解促進剤、流動改
善剤、可塑剤、難燃化剤、抗菌剤、粘度低下剤、充填剤、蒸気圧変化剤、核剤及び触媒並びにこれらのいずれかの2種又は3種以上の組合せから成る群より選ばれる少なくとも1種のアジュバント、
を含む発泡剤。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記少なくとも1種のフルオロアルケンが、少なくとも1種の3つの炭素及び/(又は)少なくとも一種の4つの炭素を有するアルケンで、3から5個のフッ素置換基を有するアルケンを含む、請求項1記載の発泡剤。
【請求項3】
前記少なくとも1種のフルオロアルケンが、シスHFO-1234ze又はトランスHFO-1234ze又はこれらの組み合わせを含む、請求項1記載の発泡剤。
【請求項4】
前記少なくとも1種のフルオロアルケンが、少なくとも一種の、3個から5個のフッ素置換基を有するブテンを含む、請求項1記載の発泡剤。
【請求項5】
前記少なくとも1種のフルオロアルケンが式II:
TIFF
2025013918000009.tif
21
44
[ここで、それぞれのRは独立してCl、F、Br、I又はHであり、R' は(CR
2
)nYであり、YはCRF
2
であり、そしてnは0又は1である]
の化合物である、請求項1記載の発泡剤。
【請求項6】
YはCF
3
である、請求項5記載の発泡剤。
【請求項7】
不飽和の末端の炭素上の少なくとも1つのRがFではない、請求項5記載の発泡剤。
【請求項8】
不飽和の末端の炭素上の少なくとも1つのRがHである、請求項5記載の発泡剤。
【請求項9】
地球温暖化係数(GWP)が約150以下である、請求項1記載の発泡剤。
【請求項10】
オゾン層破壊係数(ODP)が約0.05以下である、請求項1記載の発泡剤。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば冷房装置等の伝熱システムを特に含む、多くの用途において有用な化合物、方法及びシステムに関する。好ましい側面において、本発明は、複数のフッ素でフッ素化された少なくとも一種の本発明のオレフィンを含む冷却用組成物に関する。
続きを表示(約 4,500 文字)【背景技術】
【0002】
フルオロカーボンベースの液体は、エアゾール噴射剤として及び発泡剤としての用途を含む、多くの商業及び産業の用途において広範に使用されることが見出されてきた。これまでこれらの用途に用いられてきたある種の組成物の使用に関連して、地球温暖化係数が比較的高いことを含む一定の考えられる環境問題により、ハイドロフルオロカーボン(HFC
)のような、オゾン層破壊係数が低いか又はゼロの液体を使うことが、益々望ましくなった。従って、クロロフルオロカーボン(CFC)又はハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)を実質的に含まない液体を使用することが望ましい。更に、いくつかのHFC液体は、それに関連した比較的高い地球温暖化係数を有し、そして、使用特性において望ましい性能を維持しつつ、可能な限り地球温暖化係数が低いハイドロフルオロカーボン又は他のフッ素化液体を用いることが望ましい。加えて、沸騰及び蒸発の際、実質的に分留しない、単一成分の液体又は共沸様混合物が、ある状況において望ましい。
【0003】
上記のように、地球大気及び気候に潜在的な損傷を与えることについての関心が近年高まりつつあり、ある塩素系化合物は、この点で特に問題があると認識されてきた。例えば、冷凍システム及び空調装置のような伝熱システムにおける作動流体として、塩素含有組成物(クロロフルオロカーボン(CFC)、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)等)を
使用することは、このような化合物の多くと関連するオゾン層破壊特性により、好ましいものではなくなってきた。従って、これらの用途及び他の用途にこれまで使われてきた組成物の魅力的な代替の新しいフルオロカーボン及びハイドロフルオロカーボン化合物及び組成物への必要性が増してきた。例えば、発泡剤システム又は冷却装置のような塩素含有システムを、ハイドロフルオロカーボン(HFC)のようなオゾン層を破壊しないであろう
塩素を含まない化合物で、塩素含有化合物を置き換えることにより改良することが望ましくなってきた。産業界全般は、CFC及びHCFCの代替を提供し、環境上、より安全な代用物
と考えられる、新しいフルオロカーボン系混合物を、継続的に捜し求めている。しかし、いかなる潜在的な代替品でも、優れた断熱特性及び、適切な化学的安定性、低毒性又は無毒性、低燃焼性又は不燃性といった発泡剤として用いられる際の、他の好ましい発泡体の特性を与えるような、最も広く用いられている液体の多くに存在する特性をも有していなければならないということが多くの場合において重要であると考えられている。
【0004】
更に、CFC発泡剤の代用物が、従来の発泡体生成システムに、大きな技術変更をすること
なく効力を有することが望ましいと、一般に考えられている。
例えば、熱可塑性物質及び熱硬化性物質のような、従来の発泡材料を作製する方法及び組成物は長い間知られてきた。これらの方法及び組成物は、典型的には化学的発泡剤及び/又は物理的発泡体をポリマーマトリックス内に発泡構造を形成するために用いる。このような発泡剤には、例えば、アゾ化合物、種々の揮発性有機化合物(VOC)及びクロロフル
オロカーボン(CFC)が含まれていた。この化学的発泡剤は典型的には、窒素、二酸化炭
素、一酸化炭素のようなガスの放出を引き起こすポリマーマトリックスを形成する物質との化学反応(多くの場合、所定の温度/圧力において)を含む特定の形態の化学変化をする。基も頻繁に用いられる化学的発泡剤の一つは、水である。物理的発泡剤は、典型的には、ポリマー又はポリマー前駆物質に溶解し、そして体積が膨張し(これも、所定の温度/圧力における)、発泡構造の形成に寄与する。化学的発泡剤は、熱可塑性発泡体と共に
、物理的発泡剤の代わりに又は物理的発泡剤に追加して用いることができるが、物理的発泡剤は熱可塑性発泡体と共に用いられる。例えば、ポリビニルクロリド系の発泡体の形成に関連して、化学的発泡剤が用いられることが知られている。化学的発泡剤及び/又は物理的発泡剤を熱可塑性発泡体と共に用いることは一般的である。勿論、それらを含む特定の化合物及び組成物は、化学的発泡剤及び物理的発泡剤を同時に含む。
【0005】
以前は、堅固で柔軟なポリウレタン及びポリイソシアヌレート発泡体のようなイソシアネート系の発泡体の調製の際、標準的な発泡剤としてCFCが用いられるのが一般的であった
。例えば、CCl
3
F(CFC-11)は、標準的な発泡剤となった。しかし、大気中に放出されると
、成層圏のオゾン層が損傷されるとの根拠により、この物質を使用することは、国際条約により禁止された。結果として、純粋なCFC-11が、イソシアネート系発泡体、及びフェノール発泡体のような熱硬化性発泡体の形成のための標準的な発泡剤として用いられることは、もはや一般的で通常のことではなくなった。
【0006】
CFCにより伴われる問題により、水素含有クロロフルオロアルカン(HCFC)は、より頻繁
に用いられるようになった。例えば、CHCl
2
CF
3
(HCFC-123)、CH
2
ClCHClF(HCFC-141b)は、
大気中での寿命が比較的短い。しかし、HCFCは、CFCに比べて環境を損なわない発泡剤で
あると考えられている一方、このような化合物は、依然いくつかの塩素を含有し、それ故「オゾン層破壊係数」(「ODP」と呼ばれる)を有する。ODPがゼロでないことから、HCFCの使用を最終的に排除することが目標とされてきた。
【0007】
他の種の発泡剤として知られているものは、塩素化されていない、部分的に水素化されたフルオロカーボン(「HFC」と呼ばれる)である。発泡剤として現在用いられているHFCのうち特定の種のものは、少なくとも1つの潜在的で重大な問題を有する。すなわち、これらは、一般的に比較的高い熱伝導性(すなわち、不十分な断熱性)を内在的に有する。他方、CF
3
CH
2
CF
2
H(HFC-245fa)のような、より最近のHFC発泡剤の、特定のものから作製した発泡体は、一部には、HFC-245fa蒸気の低い伝熱性により、また一部には、HFC-245faが発泡体に与える微細気泡構造により、改善された断熱性を示す。HFC-245faは、断熱用途と
して、特に冷蔵庫、冷凍庫、冷蔵/冷凍庫及びスプレーフォーム(spray foam)用途として広く用いられてきた。しかし、多くのHFC液体は、比較的高い地球温暖化係数を有する
という欠点を共有しており、そして、使用特性における所望の性能を維持しつつ、可能な限り低い温暖化係数を有するハイドロフルオロカーボン又は他のフッ化液体を用いることが望ましい。HFC-245fa、HFC-134a、HFC-365mfc、及びその他のような、更により最近のHFCは、他のHFCに比べて低いとはいえ、望まれるものより高い温暖化係数を示す。従って
発泡断熱材、特に堅固な発泡断熱材における発泡剤としてHFCが使用されることにより、HFCは、商業上の発泡断熱材中の発泡剤として、より好ましくない候補となる結果となった。
【0008】
炭化水素系発泡剤もまた知られている。例えば、フッツェン(Hutzen)に付与された米国特許第5182309号により、種々のエマルジョン混合物中のイソ-及びノルマル-ペンタンの
使用が教示される。フォルケルト(Volkert)に付与された米国特許第5096933号により教示されるように、炭化水素系発泡剤の他の例はシクロペンタンである。シクロペンタン及びペンタンの異性体などの多くの炭化水素系発泡剤は、オゾン層を減少させない薬剤であり、非常に低い地球温暖化係数を示すが、このような物質は、これらの発泡剤から製造された発泡体が、例えば、HFC-245fa発泡剤により作製された発泡体と同程度の断熱効率を
有しないため、完全に望ましいものではない。更に、炭化水素系発泡剤は、非常に可燃性が高く望ましくない。また、ある炭化水素系発泡剤は、一定の状況において、ポリイソシアヌレートで改質したポリウレタン発泡体に通常用いられる多くのポリエステルポリオールのような、それにより発泡体が形成される物質と、十分な混和性を有しない。これらのアルカンの使用には、適した混合物を得るために、多くの場合、化学的界面活性剤が必要
とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
米国特許第5182309号明細書
米国特許第5096933号明細書
【発明の概要】
【0010】
従って、これまで、これらの用途及び他の用途で発泡剤として用いられてきた組成物の魅力的な代替である、新しい化合物及び組成物への必要性が増してきた。出願人らは、このように、CFC及びHCFCの効果的な代替を提供し、環境上、より安全なCFC及びHCFCの代用物と考えられている、新しいフルオロカーボンベースの化合物及び組成物の必要を認識してきた。しかし、いずれの潜在的な代用物であっても、少なくとも、特に、気相熱伝導性(低kファクター)、低毒性又は無毒性等の、最も広く用いられている発泡剤と関連する特
性に匹敵する特性を有するか、又は発泡体にそのような特性を与える必要もあるということが、一般的に非常に望ましいと考えられている。
多くの用途に於ける他の潜在的に重要な特性の一つは、可燃性である。つまり、低燃性又は不燃性の組成物を用いることが、特に発泡剤用途を含む多くの用途において、重要であるか又は不可欠であるかのいずれかであると考えられている。本明細書で用いられているように、「不燃性」という用語は、本明細書に参照により組み入れられた、ASTM規格E-681, 2002年に従う測定により、不燃と判断されるような化合物又は組成物を指す。残念な
がら、不燃性であれば冷媒組成物に使用されるのに好ましいであろう多くのHFCは、不燃
性でない。例えば、フルオロアルカンのジフルオロエタン(HFC-152a)及びフルオロアルケンの1,1,1-トリフルオルプロペン(HFO-1234zf)は、それぞれ可燃性であり、従って、多くの用途で使用に耐えない。
(【0011】以降は省略されています)

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