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公開番号2025013674
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2024197889,2024124149
出願日2024-11-13,2011-09-05
発明の名称信号生成システム及び信号生成方法
出願人ドルビー・インターナショナル・アーベー
代理人弁理士法人ITOH
主分類G10L 21/007 20130101AFI20250117BHJP(楽器;音響)
要約【課題】本発明は改善された相互積高周波再構成(HFR)の効率的な方式を提供し、QΩ+rΩ0という新たな周波数成分が既存の成分Ω及びΩ+Ω0に基づいて生成される。
【解決手段】本発明はブロック方式のハーモニックトランスポジションを行い、複素サブバンドサンプルの時間ブロックは共通する位相修正分と共に処理される。修正された複数のサンプルの重ね合わせは、不要な相互変調積を限定する有利な効果をもたらし、それにより粗い周波数分解能及び/又は低いオーバーサンプリング度を使用できるようにする。一実施形態における本発明は改善されたブロック方式の相互積HFRと共に使用するのに適したウィンドウ関数を使用する。本発明のハードウェア形態は、分析フィルタバンク(101)と、制御データ(104)により設定されるサブバンド処理部(102)と、合成フィルタバンク(103)とを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
入力信号から時間伸縮及び/又は周波数トランスポーズド信号を生成するように構成されたシステムであって、1つ以上の処理要素を有し、前記1つ以上の処理要素は:
前記入力信号からY(Y≧1)個の分析サブバンド信号を導出するステップであって、分析サブバンド信号の各々は位相及び振幅をそれぞれが有する複数の複素分析サンプルを有する、ステップ;
サブバンドトランスポジション因子Q及びサブバンド伸縮因子Sを用いて、前記Y個の分析サブバンド信号から合成サブバンド信号を生成するステップであって、前記Q及びSのうちの少なくとも1つは1より大きい、ステップ;及び
前記合成サブバンド信号から前記時間伸縮及び/又は周波数トランスポーズド信号を生成するステップ;
を行い、前記システムは少なくともY=2に対して動作することが可能であり、前記合成サブバンド信号を生成するステップは:
L個の入力サンプルのY個のフレームを形成するステップであって、各フレームは、分析サブバンド信号の前記複数の複素分析サンプルから抽出され、Lは1より大きなフレーム長であり、前記L個の入力サンプルのうちの少なくとも1つは、前記複数の複素分析サンプルのうちの2つ以上を補間することによって導出される、ステップ;
L個の入力サンプルの以後のフレームを形成する前に、前記複数の複素分析サンプルにhサンプルのブロックホップサイズを適用し、入力サンプルのフレームのシーケンスを生成するステップ;
前記フレームの処理サンプル各々の位相及び振幅を決定することで、入力サンプルのY個の対応するフレームに基づいて、処理サンプルのフレームを生成するステップであって、少なくとも1つの処理サンプルに関し:
i)前記処理サンプルの前記位相は、入力サンプルの前記Y個のフレームの各々における対応する入力サンプル各自の位相についての、非負の整数係数を用いた線形結合に基づいており;及び
ii)前記処理サンプルの前記振幅は、入力サンプルの前記Y個のフレームの各々における対応する入力サンプルの振幅に基づいている、ステップ;
前記処理サンプルのフレームに、前記フレーム長Lに対応する長さのウィンドウ関数を適用するステップ;及び
処理サンプルのフレームのシーケンスのサンプルをオーバーラップさせて加算することにより前記合成サブバンド信号を決定するステップ;
を行う、システム。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
入力信号から時間伸縮及び/又は周波数トランスポーズド信号を生成する方法であって、
前記入力信号からY(Y≧2)個の分析サブバンド信号を導出するステップであって、分析サブバンド信号の各々は位相及び振幅をそれぞれが有する複数の複素分析サンプルを有する、ステップ;
L個の入力サンプルのY個のフレームを形成するステップであって、各フレームは、分析サブバンド信号の前記複数の複素分析サンプルから抽出され、Lは1より大きなフレーム長であり、前記L個の入力サンプルのうちの少なくとも1つは、前記複数の複素分析サンプルのうちの2つ以上を補間することによって導出される、ステップ;
L個の入力サンプルの以後のフレームを導出する前に、前記複数の複素分析サンプルにhサンプルのブロックホップサイズを適用し、入力サンプルのフレームのシーケンスを生成するステップ;
前記フレームの処理サンプル各々の位相及び振幅を決定することで、入力サンプルのY個の対応するフレームに基づいて、処理サンプルのフレームを生成するステップであって、少なくとも1つの処理サンプルに関し:
i)前記処理サンプルの前記位相は、入力サンプルの前記Y個のフレームの各々における対応する入力サンプル各自の位相についての、非負の整数係数を用いた線形結合に基づいており;及び
ii)前記処理サンプルの前記振幅は、入力サンプルの前記Y個のフレームの各々における対応する入力サンプルの振幅に基づいている、ステップ;
前記処理サンプルのフレームに、前記フレーム長Lに対応する長さのウィンドウ関数を適用し、処理サンプルのウィンドウ処理されたフレームのシーケンスのサンプルをオーバーラップさせて加算することにより、合成サブバンド信号を決定するステップ;及び
前記合成サブバンド信号から前記時間伸縮及び/又は周波数トランスポーズド信号を生成するステップ;
を有する方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法を実行するためのコンピュータ読み取り可能な命令を保存する非一時的なデータキャリア。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はディジタル効果プロセッサにおける高周波再構成(high-frequency reconstruction:HFR)のための高調波トランスポジション方法を用いるオーディオソース符号化システムに関連し、ディジタル効果プロセッサは、例えば、生じた高調波歪を処理される信号の輝度に導入してしまうエキサイタや、維持されるスペクトルコンテンツと共に信号継続時間を延ばす時間伸縮器又は時間伸張器等である。
続きを表示(約 4,500 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1では、オーディオ信号の低周波バンドから高周波バンドを構築するための方法として、トランスポジション(transposition)の概念が説明されている。オーディオ符号化にこの概念を使用することで、かなりのビットレートを節約できる。HFRに基づくオーディオ符号化システムの場合、狭い帯域幅の信号がコア波形符号器に与えられ、非常に低いビットレートの付加的なサイド情報(復号器側のターゲットスペクトル波形を記述する情報)及びトランスポジションを用いて、より高い周波数が再構築される。ビットレートが低い場合、コアの符号化信号の帯域幅が狭く、知覚的に心地よいハイバンド(high band)を再構築することが益々重要になりつつある。特許文献1に開示されているハーモニックトランスポジション(harmonic transposition)は、クロスオーバ周波数(cross over frequency)が低い状況における複雑な音楽信号に対して非常に良好に機能する。ハーモニックトランスポジション又は高調波トランスポジションの原理は、周波数がωの正弦波を周波数がQ
φ
ωの正弦波に対応付ける又はマッピングすることであり、Q
φ
>1はトランスポジションの次数を決める整数である。これに対して、単一側波帯変調(single sideband modulation:SSB)に基づくHFRは、周波数がωの正弦波を周波数がω+Δωの正弦波に対応付け、Δωは一定の周波数偏移又は周波数シフトである。低帯域幅のコア信号の場合、SSBトランスポジションに起因して不快な共鳴アーチファクト(ringing artifact)が生じてしまう。
【0003】
可能な最良のオーディオ品質を達成するために、最新の高品質HFR法は、必要なオーディオ品質を得るための大きなオーバーサンプリング度と非常に細かい周波数分解能と共に、複素変調周波数バンクを使用している。細かい分解能は、正弦波の合成に伴う非線形性から生じる不要な相互変調歪を回避するために必要である。十分に狭いサブバンドの場合、高品質な方法は、サブバンド各々においてせいぜい1つの正弦波を有することを意図している。時間的なオーバーサンプリングの度合いが大きいことは、エイリアス的な歪みを回避するのに必要であり、過渡的な信号のプリエコー(pre-echoes)を回避するには周波数方向にもある程度のオーバーサンプリング度が必要である。明らかにこの場合の欠点は演算負担が非常に重くなってしまうことである。
【0004】
ハーモニックトランスポジションに関連する別の一般的な欠点は、顕著な周期構造を有する信号の場合に明らかになる。そのような信号は周波数Ω、2Ω、3Ω、...のような高調波の重ね合わせであり、Ωは基本周波数(fundamental frequency)である。次数がQ
φ
であるハーモニックトランスポジションの場合、出力の正弦波群はQ
φ
Ω、2Q
φ
Ω、3Q
φ
Ω、...の周波数を有し、Q
φ
>1の場合、それらは所望の完全な高調波群のうちの一部分となる。結果的なオーディオ品質の観点からは、トランスポーズの基本周波数Q
φ
Ωに対応する「ゴースト(ghost)」ピッチが知覚されるのが一般的である。しばしばハーモニックトランスポジションは符号化され復号されるオーディオ信号に「金属的な」音質(“metallic”sounding character)を導入してしまう。
【0005】
本願のリファレンスに組み入れられる特許文献2においては、高品質トランスポジションの場合に生じるゴーストピッチの問題に対処するために、相互積(cross products)の方法が改善されている。高い忠実度と共にトランスポーズされる信号の支配的な高調波部分の基本周波数値に関する全部又は一部の情報を送信することで、少なくとも2つの異なる分析サブバンドの非線形結合と共に、非線形サブバンドの修正が補足される。その結果、トランスポーズされた出力において欠落した部分が再構築されるが、相当な演算コストを招いてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
既存の利用可能なHFR方式についての上記の欠点に鑑みて、本発明の課題は、改善されたよりいっそう効果的な相互積HFR方式を提供することである。特に、本発明の課題は、既存の方式と比較して少ない演算負担で優れたオーディオ再生を可能にする方法を提供することである。
【0007】
本発明は特許請求の範囲に記載された発明により上記の課題の少なくとも1つを軽減又は解消する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
開示される発明による信号処理システムは、
入力信号から時間伸縮信号及び/又は周波数トランスポーズド信号を生成する信号生成システムであって、
Y(Y≧1)個の分析サブバンド信号の各々が、位相及び振幅を有する複素分析サンプルを複数個有するY個の分析サブバンド信号を、前記入力信号から導出する分析フィルタバンクと、
サブバンドトランスポジション因子Q及びサブバンド伸縮因子Sを用いて、前記Y個の分析サブバンド信号から合成サブバンド信号を生成するサブバンド処理部と、
前記時間伸縮信号及び/又は周波数トランスポーズド信号を前記合成サブバンド信号から生成する合成フィルタバンクと
を有し、前記Q及びSの少なくとも一方は1より大きく、前記サブバンド処理部は、ブロック抽出部と、非線形フレーム処理部と、オーバーラップ加算部とを有し、
前記ブロック抽出部は、
i)L個の入力サンプルからY個のフレームを生成し、前記フレームの各々は分析サブバンド信号の複数の複素分析サンプルから抽出され、前記フレームの長さはL(L>1)であり、
ii)L個の入力サンプルの以後のフレームを生成する前に、複数の複素分析サンプルにhサンプルのブロックホップサイズを適用することで、一連の入力サンプルのフレームを生成し、
前記非線形フレーム処理部は、前記フレームの処理されるサンプル(処理サンプル)各々の位相及び振幅を判定することで、前記ブロック抽出部により生成された入力サンプルのY個の対応するフレームに基づいて、処理サンプルのフレームを生成し、少なくとも1つの処理サンプルについて、
i)前記処理サンプルの前記位相は、入力サンプルの前記Y個のフレーム各々において対応する入力サンプル各自の位相に基づいており、
ii)前記処理サンプルの前記振幅は、入力サンプルの前記Y個のフレーム各々において対応する入力サンプル各自の位相に基づいており、
前記オーバーラップ加算部は、処理サンプルの一連のフレームのサンプルをオーバーラップさせながら加算することで前記合成サブバンド信号を生成し、
当該信号生成システムは少なくともY=2の場合に動作する、信号生成システムである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
サブバンドブロックに基づくハーモニックトランスポジションの原理を示す図。
1つのサブバンド入力に対する非線形サブバンドブロック処理の様子を示す図。
2つのサブバンド入力に対する非線形サブバンドブロック処理の様子を示す図。
改善された相互積サブバンドブロックに基づくハーモニックトランスポジションの動作を示す図。
改善されたHFRオーディオコーダにおいて幾つかの次数のトランスポジションを用いてサブバンドブロックに基づいてトランスポジションを行う応用例を示す図。
64バンドQMF分析フィルタバンクを使用する複数次のサブバンドブロックに基づくトランスポジションを行う応用例を示す図。
開示されるサブバンドブロックに基づくトランスポジション法の使用結果を説明するための図。
開示されるサブバンドブロックに基づくトランスポジション法の使用結果を説明するための図。
図2に示す非線形処理部(前置正規化部及び乗算部を含む)を詳細に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<発明の概要>
開示される発明の第1の実施形態による信号生成システムは、
入力信号から時間伸縮信号及び/又は周波数トランスポーズド信号を生成する信号生成システムであって、
Y(Y≧1)個の分析サブバンド信号の各々が、位相及び振幅を有する複素分析サンプルを複数個有するY個の分析サブバンド信号を、前記入力信号から導出する分析フィルタバンクと、
サブバンドトランスポジション因子Q及びサブバンド伸縮因子Sを用いて、前記Y個の分析サブバンド信号から合成サブバンド信号を生成するサブバンド処理部と、
前記時間伸縮信号及び/又は周波数トランスポーズド信号を前記合成サブバンド信号から生成する合成フィルタバンクと
を有し、前記Q及びSの少なくとも一方は1より大きく、前記サブバンド処理部は、ブロック抽出部と、非線形フレーム処理部と、オーバーラップ加算部とを有し、
前記ブロック抽出部は、
i)L個の入力サンプルからY個のフレームを生成し、前記フレームの各々は分析サブバンド信号の複数の複素分析サンプルから抽出され、前記フレームの長さはL(L>1)であり、
ii)L個の入力サンプルの以後のフレームを生成する前に、複数の複素分析サンプルにhサンプルのブロックホップサイズを適用することで、一連の入力サンプルのフレームを生成し、
前記非線形フレーム処理部は、前記フレームの処理されるサンプル(処理サンプル)各々の位相及び振幅を判定することで、前記ブロック抽出部により生成された入力サンプルのY個の対応するフレームに基づいて、処理サンプルのフレームを生成し、少なくとも1つの処理サンプルについて、
i)前記処理サンプルの前記位相は、入力サンプルの前記Y個のフレーム各々において対応する入力サンプル各自の位相に基づいており、
ii)前記処理サンプルの前記振幅は、入力サンプルの前記Y個のフレーム各々において対応する入力サンプル各自の位相に基づいており、
前記オーバーラップ加算部は、処理サンプルの一連のフレームのサンプルをオーバーラップさせながら加算することで前記合成サブバンド信号を生成し、
当該信号生成システムは少なくともY=2の場合に動作する、信号生成システムである。
(【0011】以降は省略されています)

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