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公開番号2025005604
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023105832
出願日2023-06-28
発明の名称カラオケ装置
出願人株式会社第一興商
代理人弁理士法人一色国際特許事務所
主分類G10K 15/04 20060101AFI20250109BHJP(楽器;音響)
要約【課題】カラオケ歌唱にノート末尾ハンマリング・オン歌唱が含まれるかどうかを判定することが可能なカラオケ装置を提供する。
【解決手段】カラオケ楽曲のリファレンスデータに含まれる一のノートの発音開始タイミングから発音終了タイミングまでの期間において検出された歌唱ピッチの中に水平区間と上昇区間とが存在し、上昇区間の終了時の歌唱ピッチが一のノートの基準ピッチと基準ピッチよりも第1の所定値だけ低い歌唱ピッチとの間に含まれており、水平区間の歌唱ピッチに対し、上昇区間の終了時の歌唱ピッチが第2の所定値以上である場合、一のノートにおいてノート末尾ハンマリング・オン歌唱が行われていると判定する歌唱技法判定部を有するカラオケ装置。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
カラオケ楽曲の歌唱により得られた歌唱音声信号から、所定区間毎に歌唱ピッチを検出する歌唱ピッチ検出部と、
前記カラオケ楽曲のリファレンスデータに含まれる一のノートの発音開始タイミングから発音終了タイミングまでの期間において検出された前記歌唱ピッチの中に、連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差が、所定範囲内であり且つ第1の所定数以上連続する水平区間と、当該水平区間よりも後において連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差がプラスとなる上昇区間とが存在し、当該上昇区間の終了時の歌唱ピッチが当該一のノートの基準ピッチと当該基準ピッチよりも第1の所定値だけ低い歌唱ピッチとの間に含まれており、当該水平区間の歌唱ピッチに対し、当該上昇区間の終了時の歌唱ピッチが第2の所定値以上である場合、当該一のノートにおいてノート末尾ハンマリング・オン歌唱が行われていると判定する歌唱技法判定部と、
を有するカラオケ装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記歌唱技法判定部は、
前記一のノートを特定し、
特定された前記一のノートの発音開始タイミングから発音終了タイミングまでの期間において検出された歌唱ピッチを時系列に抽出し、
抽出した先頭のピッチから順に、連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差を算出し、
前記一のノートの発音期間の末尾付近から前記発音終了タイミングまでの期間に含まれるピッチ差のうちプラスとなるピッチ差が前記第2の所定数以上連続している場合、当該プラスとなる複数のピッチ差を算出する際に用いた最も先頭に近い歌唱ピッチを前記上昇区間の開始時の歌唱ピッチとし、
前記上昇区間の開始時の歌唱ピッチ以降の期間において、0またはマイナスとなるピッチ差があり、当該ピッチ差を算出する際に用いた2つの歌唱ピッチのうち先頭から遠い方の歌唱ピッチが0であり、当該0である歌唱ピッチよりも後に0である歌唱ピッチが第3の所定数以上連続しており、且つ当該ピッチ差を算出する際に用いた2つの歌唱ピッチのうち先頭に近い方の歌唱ピッチが前記一のノートの基準ピッチと当該基準ピッチよりも前記第1の所定値だけ低い歌唱ピッチとの間に含まれている場合、当該ピッチ差を算出する際に用いた2つの歌唱ピッチのうち先頭に近い方の歌唱ピッチを前記上昇区間の終了時の歌唱ピッチとすることで前記上昇区間を特定し、
特定された前記上昇区間以前の期間において、算出された前記ピッチ差を前記一のノートの先頭に向かって確認し、前記所定範囲内であるピッチ差が前記第1の所定数以上連続している場合、複数の当該ピッチ差を算出する際に用いた最も先頭から遠い歌唱ピッチを前記水平区間の終了時の歌唱ピッチとし、
前記水平区間の終了時の歌唱ピッチ以前の期間において、所定範囲外にあるピッチ差があった場合、当該所定範囲外にあるピッチ差を算出する際に用いた2つの歌唱ピッチのうち先頭に近い方の歌唱ピッチを前記水平区間の開始時の歌唱ピッチとすることで前記水平区間を特定し、
特定された前記水平区間の歌唱ピッチに対し、特定された前記上昇区間の終了時の歌唱ピッチが前記第2の所定値以上である場合、特定された前記一のノートにおいてノート末尾ハンマリング・オン歌唱が行われていると判定することを特徴とする請求項1記載のカラオケ装置。
【請求項3】
前記歌唱技法判定部は、
特定された前記水平区間及び特定された前記上昇区間において発声された音声が同じ母音であった場合、前記ノート末尾ハンマリング・オン歌唱が行われていると判定することを特徴とする請求項2記載のカラオケ装置。
【請求項4】
前記一のノートの採点結果が不合格と判定された場合、且つ当該一のノートに対する前記ノート末尾ハンマリング・オン歌唱が行われていた場合、当該一のノートの採点結果を合格と判定する採点処理部を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のカラオケ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、カラオケ装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
カラオケ装置は、マイクにより入力された歌唱音声から抽出した歌唱音声データと、カラオケ演奏された楽曲の主旋律を示すリファレンスデータとを比較することにより、カラオケ歌唱の巧拙を採点する採点機能が搭載されている。
【0003】
カラオケ歌唱を行う歌唱者の中にはプロ歌手の歌唱を真似て、しゃくり、フォール、こぶし、シャウトなどの特殊な歌唱技法を用いて歌唱を行う者もいる。ここで、特許文献1には、所謂「ハンマリング・オン歌唱」を特定可能な技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第7194016号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、カラオケ歌唱にノート末尾ハンマリング・オン歌唱(後述)が含まれるかどうかを判定することが可能なカラオケ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、聴感上特殊な歌唱と判断される歌唱音声信号に含まれる歌唱ピッチを解析したところ、一のノートにおいて、連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差が、所定範囲内であり且つ第1の所定数以上連続する水平区間と、当該水平区間よりも後において連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差がプラスとなる上昇区間とが存在し、当該上昇区間の終了時の歌唱ピッチが、当該一のノートの基準ピッチと当該基準ピッチよりも第1の所定値だけ低い歌唱ピッチとの間に含まれており、当該水平区間の歌唱ピッチに対し、当該上昇区間の終了時の歌唱ピッチが第2の所定値以上であることを見出した。本発明は、この発見に基づき、完成されたものであって、この歌唱独特のピッチの変化を検出することにより、この歌唱を判定することができる技術である。
【0007】
なお、このような歌唱は、特許文献1に記載されたハンマリング・オン歌唱と類似する歌唱ピッチの推移(水平区間、上昇区間)を示しつつ、一のノートの末尾付近における歌唱ピッチが独特の推移を示すため、以下「ノート末尾ハンマリング・オン歌唱」という。
【0008】
具体的に、上記目的を達成するための発明は、カラオケ楽曲の歌唱により得られた歌唱音声信号から、所定区間毎に歌唱ピッチを検出する歌唱ピッチ検出部と、前記カラオケ楽曲のリファレンスデータに含まれる一のノートの発音開始タイミングから発音終了タイミングまでの期間において検出された前記歌唱ピッチの中に、連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差が、所定範囲内であり且つ第1の所定数以上連続する水平区間と、当該水平区間よりも後において連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差がプラスとなる上昇区間とが存在し、当該上昇区間の終了時の歌唱ピッチが当該一のノートの基準ピッチと当該基準ピッチよりも第1の所定値だけ低い歌唱ピッチとの間に含まれており、当該水平区間の歌唱ピッチに対し、当該上昇区間の終了時の歌唱ピッチが第2の所定値以上である場合、当該一のノートにおいてノート末尾ハンマリング・オン歌唱が行われていると判定する歌唱技法判定部と、を有するカラオケ装置である。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、カラオケ歌唱にノート末尾ハンマリング・オン歌唱が含まれるかどうかを判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態に係るカラオケ装置のハードウェア構成例を示す図である。
実施形態に係るカラオケ本体のソフトウェア構成例を示す図である。
実施形態に係るノート末尾ハンマリング・オン歌唱の判定処理を示すフローチャートである。
実施形態に係る歌唱ピッチ及びピッチ差を示した図である。
実施形態に係る一のノートと歌唱ピッチの関係を示した図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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