TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025025426
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2023130170
出願日2023-08-09
発明の名称能動型騒音低減装置
出願人本田技研工業株式会社
代理人弁理士法人大島特許事務所
主分類G10K 11/178 20060101AFI20250214BHJP(楽器;音響)
要約【課題】フィルタ更新時における制御装置の計算負荷を低減する。
【解決手段】能動型騒音低減装置1は、騒音d1を打ち消すための打消音y1を出力する打消音出力装置21と、騒音d1及び打消音y1に基づいて誤差信号e1を生成する誤差マイク23と、誤差信号e1に基づいて打消音出力装置21を制御する制御装置25と、を備え、制御装置25は、打消音出力装置21を制御するための制御信号u1を生成する制御フィルタW1を有する制御信号生成部31と、打消音出力装置21から誤差マイク23までの二次経路の伝達関数の推定値を示す二次経路フィルタC^1を有する音場学習部32と、を備え、制御フィルタW1及び二次経路フィルタC^1は、適応的に更新可能であり、制御装置25は、制御フィルタW1の適応的な更新のタイミングと、二次経路フィルタC^1の適応的な更新のタイミングとを異ならせる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
騒音を打ち消すための打消音を出力する打消音出力装置と、
前記騒音及び前記打消音に基づいて誤差信号を生成する誤差マイクと、
前記誤差信号に基づいて前記打消音出力装置を制御する制御装置と、を備えた能動型騒音低減装置であって、
前記制御装置は、
前記打消音出力装置を制御するための制御信号を生成する制御フィルタを有する制御信号生成部と、
前記打消音出力装置から前記誤差マイクまでの二次経路の伝達関数の推定値を示す二次経路フィルタを有する音場学習部と、を備え、
前記制御フィルタ及び前記二次経路フィルタは、適応的に更新可能であり、
前記制御装置は、前記制御フィルタの適応的な更新のタイミングと、前記二次経路フィルタの適応的な更新のタイミングとを異ならせる能動型騒音低減装置。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記制御装置は、前記制御フィルタの適応的な更新と、前記二次経路フィルタの適応的な更新と、を交互に実行する請求項1に記載の能動型騒音低減装置。
【請求項3】
前記制御信号生成部は、前記二次経路の伝達関数の推定値を示す補助二次経路フィルタを更に備え、
前記制御装置は、
前記二次経路フィルタの適応的な更新に伴う変動が収束したか否かを判定し、
前記二次経路フィルタの適応的な更新に伴う変動が収束した場合に、前記二次経路フィルタの値を前記補助二次経路フィルタにコピーすることで、前記補助二次経路フィルタを更新する請求項1に記載の能動型騒音低減装置。
【請求項4】
前記制御装置は、前記二次経路フィルタの振幅と位相の少なくとも一方の変化量に基づいて、前記二次経路フィルタの適応的な更新に伴う変動が収束したか否かを判定する請求項3に記載の能動型騒音低減装置。
【請求項5】
前記打消音出力装置と前記誤差マイクの一方は、車両の乗員シートに設けられ、
前記打消音出力装置と前記誤差マイクの他方は、前記車両の前記乗員シート以外の部分に設けられ、
前記制御装置は、
前記二次経路フィルタの適応的な更新に伴う変動が収束したか否かを判定し、
前記二次経路フィルタの適応的な更新に伴う変動が収束した場合に、前記二次経路フィルタの適応的な更新を停止し、
前記二次経路フィルタの適応的な更新が停止している状態で、前記乗員シートの状態に基づいて前記二次経路の伝達関数が変化したか否かを判定し、
前記二次経路の伝達関数が変化した場合に、前記二次経路フィルタの適応的な更新を再開する請求項1に記載の能動型騒音低減装置。
【請求項6】
前記制御装置は、
前記乗員シートの前後位置の変化量、前記乗員シートの高さの変化量、及び前記乗員シートのリクライニング部の傾斜角度の変化量のうちの複数の変化量を取得し、
前記複数の変化量のそれぞれに対して、第1閾値と、前記第1閾値よりも小さい第2閾値と、を設定し、
前記複数の変化量のうちの少なくとも1つが前記第1閾値よりも大きい場合、及び、前記複数の変化量のすべてが前記第2閾値よりも大きい場合に、前記二次経路の伝達関数が変化したと判定する請求項5に記載の能動型騒音低減装置。
【請求項7】
前記打消音出力装置と前記誤差マイクの少なくとも一方は、車両の車室に設けられ、
前記制御装置は、
前記二次経路フィルタの適応的な更新に伴う変動が収束したか否かを判定し、
前記二次経路フィルタの適応的な更新に伴う変動が収束した場合に、前記二次経路フィルタの適応的な更新を停止し、
前記二次経路フィルタの適応的な更新が停止している状態で、前記車室の窓の開閉状態に基づいて前記二次経路の伝達関数が変化したか否かを判定し、
前記二次経路の伝達関数が変化した場合に、前記二次経路フィルタの適応的な更新を再開する請求項1に記載の能動型騒音低減装置。
【請求項8】
前記音場学習部は、騒音源から前記誤差マイクまでの一次経路の伝達関数の推定値を示す一次経路フィルタを更に備え、
前記一次経路フィルタは、適応的に更新可能であり、
前記制御装置は、共通の正規化除数によって、前記二次経路フィルタの適応更新量及び前記一次経路フィルタの適応更新量を正規化する請求項1に記載の能動型騒音低減装置。
【請求項9】
前記一次経路フィルタは、前記騒音に対応する参照信号に基づいて適応的に更新され、
前記二次経路フィルタは、前記制御信号に基づいて適応的に更新され、
前記共通の正規化除数は、前記参照信号の信号ベクトルのノルムと、前記制御信号の信号ベクトルのノルムと、を含んでいる請求項8に記載の能動型騒音低減装置。
【請求項10】
前記誤差マイクとは別個に設けられた基準マイクを備え、
前記基準マイクは、少なくとも前記騒音に基づいて判定用信号を生成し、
前記制御装置は、
前記二次経路フィルタの適応的な更新に伴う変動が収束したか否かを判定し、
前記二次経路フィルタの適応的な更新に伴う変動が収束した場合に、前記二次経路フィルタの適応的な更新を停止し、
前記二次経路フィルタの適応的な更新が停止している状態で、前記誤差信号及び前記判定用信号に基づいて前記二次経路の伝達関数が変化したか否かを判定し、
前記二次経路の伝達関数が変化した場合に、前記二次経路フィルタの適応的な更新を再開する請求項1に記載の能動型騒音低減装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、騒音とは逆位相の打消音を騒音に干渉させることで騒音を低減する能動型騒音低減装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、交通参加者の中の高齢者や子供といった脆弱な立場にある人々に配慮し、このような人々に持続可能な輸送システムへのアクセスを提供する取り組みが活発化している。その実現に向けて、車両の居住性に関する開発を通して、交通の安全性や利便性をより一層改善する研究開発が注目されている。
【0003】
車両の居住性を向上させるためには、車内空間における騒音の低減を図ることが好ましい。そこで、騒音とは逆位相の打消音を騒音に干渉させることで騒音を低減する能動型騒音低減装置の研究開発が積極的に行われている。
【0004】
例えば、特許文献1には、適応的に更新可能な制御フィルタ(特許文献1の「制御信号用適応フィルタC1」参照)と、適応的に更新可能な二次経路フィルタ(特許文献1の「第二経路用適応フィルタK」参照)と、を備えた能動型騒音低減装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-6709号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、制御フィルタ及び二次経路フィルタの適応的な更新が同時に行われている(特許文献1の段落0046参照)。その関係で、制御フィルタ及び二次経路フィルタの適応更新時における制御装置の計算負荷が大きくなる。そのため、このような大きな計算負荷に耐えうる高価なプロセッサによって制御装置を構成することが必要となり、能動型騒音低減装置の製造コストの上昇につながる恐れがある。
【0007】
本発明は、以上の背景に鑑み、フィルタ更新時における制御装置の計算負荷を低減することが可能な能動型騒音低減装置を提供することを課題とする。延いては、持続可能な輸送システムの発展に寄与することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明のある態様は、騒音を打ち消すための打消音を出力する打消音出力装置(21、S1~Sn)と、前記騒音及び前記打消音に基づいて誤差信号(e1)を生成する誤差マイク(23、M1~Mm)と、前記誤差信号に基づいて前記打消音出力装置を制御する制御装置(25、83、93、115)と、を備えた能動型騒音低減装置(1、81、91、101、111)であって、前記制御装置は、前記打消音出力装置を制御するための制御信号(u1)を生成する制御フィルタ(W1)を有する制御信号生成部(31、85、120)と、前記打消音出力装置から前記誤差マイクまでの二次経路の伝達関数の推定値を示す二次経路フィルタ(C^1)を有する音場学習部(32、86、121)と、を備え、前記制御フィルタ及び前記二次経路フィルタは、適応的に更新可能であり、前記制御装置は、前記制御フィルタの適応的な更新のタイミングと、前記二次経路フィルタの適応的な更新のタイミングとを異ならせる。
【0009】
この態様によれば、制御フィルタ及び二次経路フィルタの適応的な更新が同時に行われる場合と比較して、フィルタ更新時における制御装置の計算負荷を低減することができる。そのため、高価なプロセッサによって制御装置を構成する必要が無くなり、能動型騒音低減装置の製造コストの上昇を抑制することができる。
【0010】
上記の態様において、前記制御装置は、前記制御フィルタの適応的な更新と、前記二次経路フィルタの適応的な更新と、を交互に実行しても良い。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

本田技研工業株式会社
車両
今日
本田技研工業株式会社
車両
今日
本田技研工業株式会社
車両
今日
本田技研工業株式会社
車両
今日
本田技研工業株式会社
車両
今日
本田技研工業株式会社
排気装置
今日
本田技研工業株式会社
制御装置
2日前
本田技研工業株式会社
回転電機
今日
本田技研工業株式会社
触媒構造
今日
本田技研工業株式会社
排気装置
今日
本田技研工業株式会社
電動車両
今日
本田技研工業株式会社
鞍乗型車両
今日
本田技研工業株式会社
鞍乗型車両
2日前
本田技研工業株式会社
車体後部構造
2日前
本田技研工業株式会社
車両制御装置
今日
本田技研工業株式会社
鞍乗り型車両
今日
本田技研工業株式会社
鞍乗り型車両
2日前
本田技研工業株式会社
車両制御装置
1日前
本田技研工業株式会社
鞍乗り型車両
今日
本田技研工業株式会社
鞍乗り型車両
今日
本田技研工業株式会社
フレーム構造
今日
本田技研工業株式会社
燃料電池システム
今日
本田技研工業株式会社
車両用前照灯装置
今日
本田技研工業株式会社
車両用前照灯装置
今日
本田技研工業株式会社
燃料電池システム
今日
本田技研工業株式会社
チェーンスプロケット
今日
本田技研工業株式会社
車両のアンテナ設置構造
2日前
本田技研工業株式会社
超音波センサの取付構造
1日前
本田技研工業株式会社
クラッチ装置及び鞍乗型車両
1日前
本田技研工業株式会社
固体電池の負極及び固体電池
1日前
本田技研工業株式会社
運転支援装置及び運転支援方法
今日
本田技研工業株式会社
運転支援装置及び運転支援方法
今日
本田技研工業株式会社
鞍乗型車両の電装部品支持構造
今日
本田技研工業株式会社
走行支援装置、及び鞍乗り型車両
1日前
本田技研工業株式会社
作業機制御システム及び作業指示装置
今日
本田技研工業株式会社
制御装置、制御方法、およびプログラム
今日
続きを見る