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公開番号2025013670
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2024197700,2021514247
出願日2024-11-12,2020-04-17
発明の名称低温生長性が改良された細胞質雄性不稔Lactuca属植物
出願人株式会社サカタのタネ
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A01H 6/14 20180101AFI20250117BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】従来のCMS Lactuca属植物にみられる低温における生長性の低下する点を改善し、低温生長性を有するCMS Lactuca属植物を提供することにある。
【解決手段】本発明は、正常細胞質を有するLactuca属植物と同等の低温生長性を有する、細胞質雄性不稔Lactuca属植物、またはその後代に関する。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
正常細胞質を有するLactuca属植物と同等の低温生長性を有する、細胞質雄性不稔Lactuca属植物、またはその後代。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
Helianthus属植物のミトコンドリアゲノムに由来するDNAをミトコンドリアゲノム内に有する、請求項1に記載の細胞質雄性不稔Lactuca属植物、またはその後代。
【請求項3】
正常細胞質を有するLactuca属植物を細胞質受容親として用いる非対称細胞融合を複数回行うことにより得られる、請求項1または2に記載の細胞質雄性不稔Lactuca属植物、またはその後代。
【請求項4】
既存の細胞質雄性不稔Lactuca属植物を細胞質供与親として用い、正常細胞質を有するLactuca属植物を細胞質受容親として用いる非対称細胞融合を行うことにより得られる、請求項1~3のいずれか一項に記載の細胞質雄性不稔Lactuca属植物、またはその後代。
【請求項5】
Helianthus属植物のミトコンドリアゲノムに由来するDNAをミトコンドリアゲノム内に有する細胞質雄性不稔Lactuca属植物、またはその後代であって、
正常細胞質を有するLactuca属植物を細胞質受容親として用いる非対称細胞融合を複数回行うことにより得られるか、または
既存の細胞質雄性不稔Lactuca属植物を細胞質供与親として用い、正常細胞質を有するLactuca属植物を細胞質受容親として用いる非対称細胞融合を行うことにより得られる、細胞質雄性不稔Lactuca属植物、またはその後代。
【請求項6】
細胞質雄性不稔Lactuca属植物が、レタス(Lactuca sativa L.)、またはLactuca属植物の種間交雑植物に由来するものである、請求項1~5のいずれか一項に記載の細胞質雄性不稔Lactuca属植物、またはその後代。
【請求項7】
受託番号FERM BP-22373で特定される植物のミトコンドリアゲノムを有する、細胞質雄性不稔Lactuca属植物、またはその後代。
【請求項8】
受託番号FERM BP-22373で特定される、細胞質雄性不稔Lactuca属植物、またはその後代。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の細胞質雄性不稔Lactuca属植物またはその後代の植物体の一部。
【請求項10】
請求項1~8のいずれか一項に記載の細胞質雄性不稔Lactuca属植物またはその後代の種子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、低温生長性を改良した細胞質雄性不稔Lactuca属植物に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
植物品種には、固定種と雑種第一代(以下、「F1」と記す)品種があり、主要作物においてはF1品種が普及している。F1品種は、雑種強勢(ヘテロシス)により生育が旺盛で、生育が速く、収量性が高まるなど大きな利点がある。さらにF1品種は、生育が旺盛になることにより、病害虫への耐性や、耐寒・耐暑性などの環境適応性の向上も期待できる。
またF1品種の遺伝子型はヘテロ性でありながら同一の遺伝子型であるため、表現型は極めて高い均一性を示す。このため、生産物の市場性が高まる。さらにF1品種の両親に優性遺伝子に支配されている有用形質を集積できるため、迅速な育種が可能となる。
【0003】
以上のような優位性があることから、F1品種は、主要作物において栽培品種の主流を占めるようになった。
【0004】
F1品種の採種を行う場合、一般に両親は、自殖(近交)系統が用いられ、雑種強勢の効果が大きい組み合わせ等の中で、種子親と花粉親が選定される。
【0005】
種子親は、自家受精を防ぐため除雄を行う必要があるが、人手による除雄は、極めて多大な労力が必要となる。そこで、遺伝的な雄性不稔性である細胞質雄性不稔(Cytoplasmic Male Sterility(以下において、「CMS」と記す))系統を種子親に用いれば、人手による除雄の作業は、不要となり、F1種子を経済的かつ大量に生産することができる。CMSを利用したF1種子の生産は、ヒマワリ、テンサイ、ジャガイモ、コムギ、ニンジン、タマネギ、ネギ、キャベツ、ブロッコリー、ダイコン、およびハクサイなどで商業的な生産システムが確立されている。
【0006】
Lactuca属植物において、近縁にCMSを有する植物種は、存在しなかった。そのため、極めて遠縁関係にあるヒマワリのCMSを素材とし、非対称細胞融合技術を用いて、CMSをLactuca属植物に導入することにより、世界初となるCMS Lactuca属植物が開発された(特許文献1)。なお、この従来のCMS Lactuca属植物は、国際寄託されている。従来のCMS Lactuca属植物は、雄性不稔性の安定性が非常に高く、人手による除雄が不要となり、効率的なF1種子の採種が可能となった。
【0007】
CMSを利用するF1育種において、雄性不稔性を発現させる細胞質は、雄性不稔性以外の形質にできるだけ影響を及ぼさないことが重要となる。
【0008】
例えば、トウモロコシでは、T型雄性不稔細胞質を導入したF1品種が育成されたが、1970年に、ごま葉枯病菌のTレースが出現し、T型雄性不稔細胞質は、この病原菌に特異的に罹病性であったため、大きな打撃を受けた。このため、T型雄性不稔細胞質の利用は、直ちに中止され、従来の人工除雄法に逆戻りせざるを得なかった(非特許文献1)。
【0009】
また、ペチュニアにおけるCMSは、古くから知られており、その原因遺伝子であるS-pcfが研究材料として、数多く利用されている。しかしながら、このCMSを利用したF1品種は、開花遅れや花蕾の発達停止等を引き起こすため、現在ではほとんど利用されていない(非特許文献1)。
【0010】
ダイコンのCMSでは、オグラCMSが最も一般的に利用されている。しかしながら、種内に稔性回復遺伝子が存在することから、育種の系統によっては、CMSの導入が困難となる問題点があった。その後、ダイコンでは、CMSの因子が異なる新しいNWB-CMSが開発され、CMSの導入率が向上した。(特許文献2)。さらに、ダイコンでは、少量の不稔花粉が生産され、花粉媒介昆虫の誘引効率を改善させた新規なCMSも開発された(特許文献3)。これらの新規なダイコンCMSは、ダイコンの野生種を素材として、連続戻し交雑法により開発された。
(【0011】以降は省略されています)

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