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公開番号
2025013356
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-24
出願番号
2024177628,2022197700
出願日
2024-10-10,2016-02-12
発明の名称
顎先等の顔面の容貌を造形し、拡張し、または補正するためのインプラント
出願人
アラーガン・アンデュストリー・ソシエテ・パール・アクシオン・サンプリフィエ
,
ALLERGAN INDUSTRIE SAS
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61L
27/20 20060101AFI20250117BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】たとえばヒトの顎先、顎の輪郭、または鼻を含む輪郭をたとえば拡張および成形するための長期にわたる顔面の造形および顔面の容貌の補正に有用なヒアルロン酸ベースの組成物を含む注入可能なデバイスが提供される。処置の方法も提供される。
【解決手段】該インプラントは高弾性および高凝集性等の機械的特性の組合せにより、他のHAベースの注入材料に比べて改善された容積拡大およびリフト特性を提供する一方、依然として細い針で容易に注入することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
それを必要とする患者の、顎先の領域、顎の輪郭または鼻の、皮下または骨膜上に埋植可能な無菌の組成物であって、
組成物が1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル(BDDE)で架橋された架橋ヒアルロン酸(HA)を含み、
組成物のHA濃度が20mg/gを超え、
架橋に用いるHAが低分子量ヒアルロン酸と高分子量ヒアルロン酸の混合物から作られており、
架橋に用いるHAが、HAの全質量に対して少なくとも50質量%の低分子量HAを含む混合物であり、
組成物が5Hzにおいて約500Pa~約900Paの弾性率を有し、
組成物が60gmfを超える凝集性を有し、
組成物が1mLのCOCシリンジおよび27G×13mmの針を用いて13mm/分で約4N~約15Nの押出し力を示す、組成物。
続きを表示(約 680 文字)
【請求項2】
HA濃度が約22.5mg/gである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
HA濃度が約25mg/gである、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
HA濃度が約27.5mg/gである、請求項1から3までのいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
架橋に用いるHAが、HAの全質量に対して少なくとも70質量%の低分子量HA、好ましくは少なくとも90質量%の低分子量HAを含む混合物である、請求項1から4までのいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
架橋に用いるHAがHAの全質量に対して約90質量%の低分子量HAおよび約10質量%の高分子量HAを含む混合物である、請求項1から5までのいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
凝集性が約60gmf~約200gmfである、請求項1から6までのいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
凝集性が約60gmf~約100gmfである、請求項1から7までのいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
押出し力が1mLのCOCシリンジおよび27G×13mmの針を用いて13mm/分で約7N~約12Nである、請求項1から8までのいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
押出し力、1mLのCOCシリンジおよび27G×13mmの針を用いて13mm/分で約8N~約10Nである、請求項1から9までのいずれか1項に記載の組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に注入可能な組成物に関し、より具体的には顔面下部に構造および輪郭を付加するための注入可能なインプラントに関する。
続きを表示(約 4,800 文字)
【背景技術】
【0002】
皮膚用フィラーはしわおよびひだを補正し、顔面に容積を付加することがよく知られている注入可能な生体適合性組成物である。ヒアルロン酸(HA)は、アレルギー反応を起こす危険がなく、一時的かつ可逆的であることから、最も望ましい皮膚用フィラーの1つであると、多くの人がいまだに考えている。ヒアルロン酸ベースの皮膚用フィラーの多くは、特に皮膚のしわおよびひだを処置するために開発されてきた。顔面の輪郭形成または実質的な容積拡大のために有用であるためには、組成物の「リフト」とも称されるバルキー化効果を増大させることが有利であろう。顔面の軟組織において生じる剪断および正常な変形に対する組成物の耐性を最大化することも有利であろう。これらの耐性、たとえば弾性および凝集性を最大化することの欠点の1つは、それにより細い針で注入することが困難になるほど、組成物の粘度が増大することが予想されることである。
【0003】
したがって、顔面に実質的な容積を付加するために有効な、たとえば顔面下部に輪郭を形成するため、たとえば顎先を拡張しまたは補正するため、たとえば顎先の後退を補正するため、またはたとえば鼻を拡張しもしくは補正するために特に設計された注入可能なHAベースのインプラントに対する大きなニーズがある。そのようなインプラントがその高い粘度にも拘わらず、細い針で容易に注入できるままであれば、極めて有利であろう。
顎先の形状は、個人の人格特性に付随する傾向がある強い美的感覚を引き出す顔の重要な特徴であると認識されてきた。突出のない不十分な顎先は一般に「弱い顎先」と分類される一方、突出した顎先は「強い顎先」と分類され、両方とも人格の強弱を暗示している。
いくつかの研究は、平均的な釣り合いを持った顔は最も魅力的とみなされ、小さな顎先を含む小さな容貌が女性では魅力的と解釈される一方、成熟した結果としての拡大した顎先および顎が男性では魅力的と解釈されることを示唆している。顎先の外観は知覚される魅力の決定的要素であり、個人の心理社会的幸福感に影響することさえある。
【0004】
顎先の拡張は従来、顎の上に永久的なインプラントを外科的に設置することによって実施されている。この手技は現在、American Society for Aesthetic Plastic Surgery(ASAPS)に基づく審美的外科的手技で最もよく実施されるものの1つであり、2010年から71%増加している。
顎先の後退は成熟、外傷、または顔の老化による顔面の下部3分の1の成長における変化の結果であり、老化は成熟および外傷によって引き起こされる変形または非対称を悪化させることがある。下顎の形状は口、顎先、および首に影響する。個人が老化するとともに、骨格によるこの領域の支持が低下することによって軟組織の委縮が目立つようになり、顎が強調され、顎先の突出が減少し、顎の輪郭が弱く見えるようになる。顎先の変形は顔面の最も一般的な骨異常の1つであり、その中で最も一般的なものは後退し骨ばった顎先を伴う正常な垂直高さの存在によって特徴付けられる水平小下顎症である。
下顎および顎先が顔面下部の枠組みを構築しているので、老化に関係する顎先の後退および顎先の領域の輪郭の変化を処置し、または小下顎症を処置する拡張法が、数十年間も研究されてきた。顎先の後退を補正する手法は容積を付加することであるが、処置法には顎先のインプラント、顎形成術、ならびにシリコーンおよびポリメチルメタクリレートマイクロスフィア等の半永久的フィラー、およびヒドロキシアパタイトカルシウムの注入が含まれる。しかし、これらの処置法は全て欠点を有している。たとえば、顎先のインプラントおよび顎形成術には、必ずしも顎先の後退の補正およびこの領域の審美的調和をもたらさない、苦痛を伴う手術が含まれる。この手法は骨の再吸収および感染を悪化させ、その結果、インプラントの撤去が必要なことがある。半永久的フィラーの注入には、半永久的フィラーに付随する容積拡大能力と有害事象との二律背反がある。
【発明の概要】
【0005】
したがって、ヒトの顎先およびその他の顔面の容貌においてたとえば容積を拡張し、補正し、修復し、または形成するための顔面造形のための注入可能なインプラントが提供される。
本発明は、顔面の容積または顔面の輪郭を形成するための安全かつ最小侵襲の方法を提供するために特に製造される一時的かつ可逆的なHAベースの構造ゲルを提供する。該インプラントは高弾性および高凝集性等の機械的特性の組合せにより、他のHAベースの注入材料に比べて改善された容積拡大およびリフト特性を提供する一方、依然として細い針で容易に注入することができる。該インプラントは皮下および/または骨膜上の空間に注入するために用いることができる。多くの実施形態において該インプラントは注入後に成形することができ、したがって注入した領域、たとえば顎先および顎の領域にわたって造形し、輪郭を形成し、および成形することができる。
【0006】
インプラントは一般に、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル(BDDE)、1,4-ビス(2,3-エポキシプロポキシ)ブタン、1,4-ビスグリシジルオキシブタン、1,2-ビス(2,3-エポキシプロポキシ)エチレンおよび1-(2,3-エポキシプロピル)-2,3-エポキシシクロヘキサンからなる群から選択される架橋剤によって架橋されたヒアルロン酸(HA)を含む組成物を含む。いくつかの実施形態においては、インプラントは一般に、BDDEで架橋されたヒアルロン酸(HA)を含む組成物を含む。組成物は、たとえば微細ゲージ針を通した注入に適しており、顔面、たとえば顔面下部、たとえば顎先もしくは顎、または顔面中央部、たとえば鼻を拡張し、補正し、または容積もしくはリフトを形成することができる。
【0007】
いくつかの実施形態においては、HA濃度は20mg/gを超える。いくつかの実施形態においては、HA濃度は約21mg/g、または約22g/g、または約23mg/g、または約24mg/g、または約25mg/g、または約26mg/g、または約27mg/g、または約28mg/g、または約29mg/g、または約30mg/gまたはそれ以上である。他の実施形態においては、組成物は22.5mg/g~27.5mg/g、たとえば25.0mg/gのHA濃度を有する。
いくつかの実施形態においては、本方法は患者の顎先または顎の輪郭に投与または注入した後、約9か月~約24か月の範囲の期間で患者の顎先もしくは顎の輪郭または鼻に容積およびリフトを付加する。組成物は、たとえば注入後のある期間、インプラント付近の組織の物理的処置によって成形可能である。組成物は硬化時間を有してもよく、組成物は埋植(インプラント)または注入した後、約24~約48時間以内の埋植期間にもはや成形可能でなくなり、実質的にその形状を保つ。
【0008】
いくつかの実施形態においては、組成物は麻酔剤、たとえばリドカインHClをさらに含む。たとえば、組成物は約0.3%(質量/質量)のリドカインHClを含んでよい。
好ましい実施形態においては、組成物は好ましくは適量1mLの量のリン酸塩緩衝液(pH7.2)の中に好ましくは約25mgの量のヒアルロン酸ゲルおよび好ましくは約3mgの量のリドカイン塩酸塩を含む。
いくつかの実施形態においては、組成物は低分子量ヒアルロン酸と高分子量ヒアルロン酸の混合物から作られている。たとえば、架橋ヒアルロン酸は、架橋剤で架橋する前には約50%~約100%の低分子量ヒアルロン酸からなっていてよい。いくつかの実施形態においては、架橋ヒアルロン酸は、架橋剤で架橋する前には約70%~約90%の低分子量ヒアルロン酸からなっている。いくつかの実施形態においては、架橋ヒアルロン酸は、架橋剤で架橋する前には約90%の低分子量ヒアルロン酸からなっている。
【0009】
架橋前に、主として高分子量のHAを用いるよりも、主として低分子量のHA、たとえば約50%以上、たとえば約70%または約90%の低分子量のHAを用いることにより、高い凝集性および弾性を有し、より具体的には皮下または骨膜上注入による顔面の造形および拡張に適した、より強固で長期に安定で成形可能なハイドロゲルが得られる。
いくつかの実施形態においては、HAは約4%~約12%の架橋度を有する。たとえば、HAは約4%、または約6%、または約8%、または約10%の架橋度を有する。いくつかの実施形態においては、HAは約6.5%の架橋度を有する。他の実施形態においては、HAは約7.5%、または約8.5%、または約9.5%、または約10.5%の架橋度を有する。
本発明の別の態様においては、患者における顎先の後退を補正する方法が提供される。本方法は一般に、患者の顎先の骨膜上に、BDDEで架橋した、約10%の架橋度のヒアルロン酸(HA)を含み、20mg/gを超えるHA濃度を有する組成物を有効量で投与するステップを含む。たとえば、好ましい実施形態においては、HA濃度は約25mg/gである。
特定の実施形態においては、組成物は約10%(質量/質量)のBDDEで架橋された低分子量のヒアルロン酸(NaHA)を含み、pH7.2のリン酸塩緩衝液中、0.3%(質量/質量)のリドカイン塩酸塩とともに約25mg/gの濃度に製剤化され、1mLのCOC(環状オレフィンコポリマー)シリンジ中で供給される。
【0010】
組成物は微細ゲージ針、たとえば25G、26G、27G、28G、29Gまたは30Gのゲージを有する針を通して押出し可能である。特定の実施形態においては、針は27ゲージ×13mm/27G1/2×26mmの針である。
押出し力は組成物をそのシリンジからある速度で押し出すために必要な力(ニュートン、N)である。たとえば、供給される1mLのCOCシリンジとTSK 27G×13mmの針を用いれば、本発明の組成物のいくつかの押出し力は13mm/分で約4N~約15Nであり得、これは極めて小さいと考えられる。たとえば、押出し力は約7N~約12Nであり、好ましくは約8N~約10Nであってよい。
本発明の別の態様においては、顔面の特徴、たとえば個人の後退した顎先に輪郭を形成し、またはこれを補正する方法が提供される。本方法には、たとえば患者の処置領域に有効量、たとえば約1.0ml以上、たとえば約2.0ml以上、たとえば約3.0ml以上、たとえば4.0mLの本発明の組成物を皮下投与するステップが含まれる。改善すべきまたは輪郭を形成すべき顔面の特徴は患者の顎先、たとえば後退した顎先であってよい。処置領域には下顎点(ポゴニオン)、頤(メンタム)、左前顎溝、右前顎溝、および唇の下にあるしわからなる群から選択される領域が含まれる。処置には組成物を2か所以上の処置領域に投与するステップが含まれてよい。
本明細書に記載した全ての特徴およびそのような特徴の2つ以上の組合せの全ては、そのような組合せに含まれる特徴が相互に矛盾しない限り、本発明の範囲内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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