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公開番号2025012287
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023115021
出願日2023-07-13
発明の名称リチウムイオン二次電池用正極活物質
出願人住友金属鉱山株式会社
代理人個人,個人
主分類H01M 4/525 20100101AFI20250117BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】コバルトの含有量を抑制しつつ、リチウムイオン二次電池に用いた際に、優れた放電容量を有するリチウムイオン二次電池用正極活物質を提供することを目的とする。
【解決手段】
一次粒子が凝集した二次粒子を含むリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
一般式:LiaNi1-xFexMyO2+α(a、x、y、αは、0.95≦a≦1.5、0.01≦x≦0.2、0≦y<0.1、及び、-0.1≦α≦0.2を満たす数であり、Mは、W、Mo、V、Ti、Sn、Mn、Nb、Zr、Ta、B、及び、Siの中から選択される1種以上の元素を含む)で表され、
リチウム金属複合酸化物を含み、
前記リチウム金属複合酸化物が、α-NaFeO2型結晶構造を有しており、
余剰リチウム含有量が、0.1質量%未満である、リチウムイオン二次電池用正極活物質。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
一次粒子が凝集した二次粒子を含むリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
一般式:Li

Ni
1-x
Fe




2+α
(a、x、y、αは、0.95≦a≦1.5、0.01≦x≦0.2、0≦y<0.1、及び、-0.1≦α≦0.2を満たす数であり、Mは、W、Mo、V、Ti、Sn、Mn、Nb、Zr、Ta、B、及び、Siの中から選択される1種以上の元素を含む)で表され、
リチウム金属複合酸化物を含み、
前記リチウム金属複合酸化物が、α-NaFeO

型結晶構造を有しており、
余剰リチウム含有量が、0.1質量%未満である、リチウムイオン二次電池用正極活物質。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記リチウム金属複合酸化物は、a軸の格子定数が2.87Å以上である、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質。
【請求項3】
前記リチウム金属複合酸化物は、c軸の格子定数が14.2Å以上である、請求項1または請求項2に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質。
【請求項4】
前記リチウム金属複合酸化物は、X線回折パターンにおいて、(003)面のピークの半価幅が0.1°以下である、請求項1または請求項2に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質。
【請求項5】
比表面積が0.6m

/g以上である、請求項1または請求項2に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウムイオン二次電池用正極活物質に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池は、スマートフォン、モバイルPCなどの電子機器をはじめ、高出力化・大容量化が必要な電動工具、電気自動車などの電源を担う電池として、広く用いられている。リチウムイオン二次電池は、将来的には、次世代ロボット、ドローンなどへの搭載のほか、スマートグリッド、スマートコミュニティー構築のためのキーデバイスとしても期待され、現在も、更なる高性能化・低コスト化のための改良・改善が試みられている。
【0003】
リチウムイオン二次電池に用いられる正極活物質として、ニッケル、マンガン、及び、コバルトを特定の比率で含有するリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物(以下、「NMC」とも記載する)からなる正極活物質が知られている。また、リチウムイオン二次電池に用いられる正極活物質として、ニッケル、コバルト、及び、アルミニウムを特定の比率で含有する、リチウムニッケルコバルトアルミニウム複合酸化物(以下、「NCA」とも記載する)からなる正極活物質も知られている。上記正極活物質は、熱安定性に優れ、高容量で、サイクル特性も良好で、かつ、低抵抗で高出力が得られる材料として、特に注目を集めている。その中でも、従来広く用いられていた正極活物質として、例えば、特許文献1~特許文献3などで開示されている、NMC111、NMC532、NMC622、及び、NMC811が挙げられる。なお、NMCの後の数字は各元素の物質量比での含有割合を意味し、NMC111は、ニッケル、マンガン、コバルトを1:1:1の割合で含有することを意味する。
【0004】
一方で、これらNMC、NCAなどのリチウム金属複合酸化物には、レアメタルの中でも、特に高価なコバルトが多く含まれており、リチウムイオン二次電池のコストを上昇させる大きな要因となっている。また、資源量の観点からも、コバルト資源の約20%が、電池分野に用いられている現状からすると、このまま、希少なコバルトを多く含むリチウム金属複合酸化物を、継続して生産したならば、今後のリチウムイオン二次電池の需要拡大に対応することは、極めて困難であると考えられている。
【0005】
従って、コバルトの比率を抑えると共に、優れた電池特性を保ちながら、より一層の低コスト化が実現された、リチウム金属複合酸化物を開発することは、リチウムイオン二次電池における、今後の更なる発展のための重要な鍵となる。
【0006】
例えば、特許文献4には、リチウム金属又はリチウムを吸蔵放出可能な材料からなる負極と、リチウムを吸蔵放出可能なリチウム含有金属酸化物からなる正極とを備えたリチウム二次電池であって、前記リチウム含有金属酸化物は、組成式Li

Mn
1-y-z
Ni

Fe



で表され、1≦x≦1.3、0.05≦y<0.9、0.05≦z<0.9、及び、0.1≦y+z≦0.9であることを特徴とする、リチウム二次電池が開示されている。特許文献4によれば、正極活物質に安価で資源の豊富な材料であるマンガンを用いながら結晶構造の安定性に優れ、サイクル寿命特性、保存特性などの電池特性に優れたリチウム二次電池を提供することができるとされている。
【0007】
特許文献5には、組成式Li
1+x
(Ti
1-y-z
Fe

Ni


1-x


(但し、0≦x≦0.33、0<y≦0.95、0<z≦0.5、0<y+z<1)で表され、立方晶岩塩型構造を有する、リチウムフェライト系複合酸化物が開示されている。特許文献5によれば、安価な原料を使用して、既存のリチウムコバルト酸化物系正極材料と同等の作動電圧領域(約4V)において安定に充放電させることができる新規なリチウムフェライト系複合酸化物材料を得ることができるとされている。
【0008】
特許文献6には、マンガン化合物、鉄化合物およびニッケル化合物を含む混合水溶液を、0℃以下の液温下で、アルカリ性として沈澱物を形成し、得られた沈澱生成物をリチウム化合物と共に焼成することを特徴とする、組成式Li
1+x
(Mn
1-m-n
Fe

Ni


1-x


(但し、0<x<1/3、0.01≦m≦0.50、0.05≦n≦0.75、0.06≦m+n<1)で表される、リチウムフェライト系複合酸化物の製造方法が開示されている。特許文献6によれば、水熱合成という煩雑な操作を行うことなく、簡便な製造方法によって、所定の組成式で表されるリチウムフェライト系複合酸化物を得ることができるとされている。
【0009】
特許文献7には、式(A):Li

(Mn
1-y-z
Ni

Fe

)O

(ここで、xは、0.9以上1.3以下の範囲の値であり、yは、0.46以上0.5未満の範囲の値であり、zは、0以上0.1未満の範囲の値である。)で表わされることを特徴とする、リチウム複合金属酸化物が開示されている。特許文献7によれば、従来のリチウム二次電池に比し、サイクル特性の観点、特に60℃などのような高温作動時のサイクル特性において、より優れた非水電解質二次電池を与えることができるとされている。
【0010】
特許文献8には、式(A):Li

(Mn
1-(y+z)
Ni

Fe

)O

(ここで、xは、0.9以上1.3以下であり、yは、0.5を超え0.7以下であり、zは、0を超え0.1以下である。)で表わされるリチウム複合金属酸化物が開示されている。特許文献8によれば、従来のリチウム二次電池に比し、放電容量がより高い非水電解質二次電池が与えられるとされている。
(【0011】以降は省略されています)

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