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公開番号2025012138
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023114732
出願日2023-07-12
発明の名称電動車両の制御装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類B60L 15/20 20060101AFI20250117BHJP(車両一般)
要約【課題】車両の安定性および操作性を低下させることなく、変速機を搭載した従来の車両と同様の操作感覚を、適切に、運転者に体感させることが可能な電動車両を提供する。
【解決手段】モータを駆動力源とする電動車両の制御装置において、モータの回転数(または車速)に対するトルク特性が段階的に異なる複数のレンジに分けて要求駆動トルクを設定し、シフト装置により選択されたレンジに応じて設定される要求駆動トルクに基づいてモータの出力トルクを制御するとともに、選択されているレンジから2段階以上異なる他のレンジに切り替えるための連続切り替え操作が行われた場合に、切り替え先のレンジで設定される要求駆動トルクに基づいて、レンジの連続切り替え操作による実際のレンジの切り替えの可否を判断する(ステップS4)。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
駆動力源として少なくともモータを備え、要求駆動力に対応して設定される制御目標値に基づいて前記モータを制御する電動車両の制御装置であって、
前記制御目標値は、前記モータの回転数に対するトルク特性が段階的に異なる複数のレンジに分かれて設定されており、
運転者の手動操作に応じて前記複数のレンジのうちのいずれか一つを選択するシフト装置と、
前記シフト装置により選択された前記レンジに応じて設定される前記制御目標値に基づいて前記モータの出力トルクを制御するコントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記シフト装置によって現在選択されている前記レンジから2段階以上異なる他の前記レンジに切り替えるための連続切り替え操作が行われた場合は、切り替え先の前記レンジで設定される前記制御目標値に基づいて、前記連続切り替え操作による前記レンジの切り替えの可否を判断する
ことを特徴とする電動車両の制御装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電動車両の制御装置であって、
前記連続切り替え操作は、現在選択されている前記レンジよりも前記制御目標値が大きくなる方向の前記レンジに切り替えるための操作である
ことを特徴とする電動車両の制御装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の電動車両の制御装置であって、
前記コントローラは、
前記連続切り替え操作が行われた際に、切り替え先の前記レンジで設定される前記制御目標値が、前記連続切り替え操作の可否を判断するトルク閾値以下の場合は、前記レンジの切り替えを許可し、
切り替え先の前記レンジで設定される前記制御目標値が、前記トルク閾値よりも大きい場合は、前記レンジの切り替えを拒否する
ことを特徴とする電動車両の制御装置。
【請求項4】
請求項3に記載の電動車両の制御装置であって、
前記トルク閾値は、車速または前記回転数に依存して変化し、
前記コントローラは、
切り替え先の前記レンジで設定される前記制御目標値が、前記連続切り替え操作が行われた際の前記車速または前記回転数に対応する前記トルク閾値以下の場合は、前記レンジの切り替えを許可し、
切り替え先の前記レンジで設定される前記制御目標値が、前記連続切り替え操作が行われた際の前記車速または前記回転数に対応する前記トルク閾値よりも大きい場合は、前記レンジの切り替えを拒否する
ことを特徴とする電動車両の制御装置。
【請求項5】
請求項4に記載の電動車両の制御装置であって、
前記トルク閾値は、前記車速または前記回転数が低いほど、大きくなる
ことを特徴とする電動車両の制御装置。
【請求項6】
請求項1または2に記載の電動車両の制御装置であって、
前記コントローラは、
前記連続切り替え操作が行われた際に、現在の前記制御目標値に対する切り替え先の前記レンジで設定される前記制御目標値の増加割合が、前記連続切り替え操作の可否を判断するトルク段差閾値以下の場合は、前記レンジの切り替えを許可し、
前記増加割合が、前記トルク段差閾値よりも大きい場合は、前記レンジの切り替えを拒否する
ことを特徴とする電動車両の制御装置。
【請求項7】
請求項6に記載の電動車両の制御装置であって、
前記トルク段差閾値は、車速または前記回転数に依存して変化し、
前記コントローラは、
前記増加割合が、前記連続切り替え操作が行われた際の前記車速または前記回転数に対応する前記トルク段差閾値以下の場合は、前記レンジの切り替えを許可し、
前記増加割合が、前記連続切り替え操作が行われた際の前記車速または前記回転数に対応する前記トルク段差閾値よりも大きい場合は、前記レンジの切り替えを拒否する
ことを特徴とする電動車両の制御装置。
【請求項8】
請求項7に記載の電動車両の制御装置であって、
前記トルク段差閾値は、前記車速または前記回転数が低いほど、大きくなる
ことを特徴とする電動車両の制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、モータを駆動力源とする電動車両の制御装置に関するものである。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、マニュアルトランスミッションを搭載した車両(MT車両)の変速動作を模擬的に再現することを目的とした電気自動車(電動車両)が記載されている。この特許文献1に記載された電動車両は、運転者によって操作されるシフト装置およびクラッチ装置を備えている。シフト装置およびクラッチ装置は、それぞれ、MT車両に搭載されるものを想定した模擬的な装置であり、クラッチ装置は、運転者によるシフト装置の操作に連係して操作される。また、特許文献1に記載された電動車両は、駆動力源のモータの出力トルクを制御するトルク制御部を備えている。トルク制御部は、クラッチ装置の操作量に応じてモータの出力トルクを制御する。それとともに、シフト装置は、モータの回転速度に対するトルク特性が段階的に異なる複数のモード(または、レンジ)から何れか一つのモードを選択するように構成されており、トルク制御部は、シフト装置によって選択されたモードに応じて、モータの出力トルクを制御する。
【0003】
また、特許文献2には、運転者にマニュアル車(MT車両)を運転しているような感覚を与えることを目的とした電動車両が記載されている。この特許文献2に記載された電動車両は、走行用のモータ、運転者によって操作されるシフトレバー、モータに指示するトルク値(要求駆動トルクまたは目標駆動トルク)を規定したトルクマップ、および、そのトルクマップを設定した制御装置を備えている。トルクマップは、複数のシフトポジションのそれぞれに対応する仮想ギア段ごとに設定されている。そして、制御装置は、シフトレバーで選択されたシフトポジションに対応する仮想ギア段のトルクマップを用いてトルク値を決定し、モータの出力トルクを制御する。
【0004】
また、特許文献3に記載された電動車両は、ECU(制御装置)と電気的に接続されたパドルスイッチおよびシフター(シフトレバー等)を備えている。ECUは、アクセルペダルの開度とモータの出力トルクとの関係を規定したトルクマップを用いて、アクセルペダルの開度に応じてモータの出力トルクを制御する。それとともに、ECUは、運転者によるパドルスイッチまたはシフターの操作に基づいて、モータの出力トルク制御に使用するトルクマップを変更する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-118569号公報
特開2020-156260号公報
特開2022-12205号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
駆動力源として電動車両に搭載されるモータは、発進時や低速走行時から大きなトルクを出力することができる。そのため、駆動トルクを増幅するための変速機を搭載しない電動車両も存在する。上記の各特許文献に記載された電動車両は、いずれも、実際の変速機は搭載していないが、従来と同様のシフト装置やシフトスイッチなどが設けられている。それとともに、モータのトルク特性を異ならせた複数のモードあるいはトルクマップが設定されている。そして、上記の各特許文献に記載された電動車両では、それらのモードあるいはトルクマップが、シフト装置やシフトスイッチ等を用いた運転者の手動操作によって切り替えられることにより、従来と同様の変速機が搭載されていることを仮想している。そのため、特許文献1や特許文献2に記載された電動車両によれば、運転者は、従来の手動変速機を搭載したMT車両と同様の運転操作の感覚や車両の挙動を体感することが可能である。また、特許文献3に記載された電動車両によれば、運転者は、従来の多段変速機を搭載した車両と同様のパドルスイッチやシフトレバー等を用いた手動の変速操作(シーケンシャルシフト)の感覚を体感することが可能である。
【0007】
しかしながら、上記の各特許文献に記載された電動車両のように、複数のモードあるいはトルクマップを設定してモータの出力トルクを制御する場合には、電動車両の安定性が低下してしまうおそれがある。例えば、短時間の間に2段階以上異なるモード(または、レンジ)への切り替え操作、あるいは、レンジを跨ぐ連続した切り替え操作等が行われ、そのような操作に対応してモータのトルク特性が切り替えられると、モータの出力トルクが急変する。すなわち、電動車両の駆動力が急変する。特に、従来の変速機におけるダウンシフトに相当する方向にモードが切り替えられると、駆動力が急激に増大することになり、その結果、タイヤにスリップが生じて、電動車両の挙動が乱れてしまうおそれがある。そのような電動車両の駆動力の急変を回避するために、上記のような2段階以上異なるモードへの切り替え操作や、レンジを跨ぐ連続した切り替え操作を禁止することも考えられる。しかしながら、その場合は、変速機を搭載した従来の車両であれば可能であった切り替え操作の一部が制限されてしまう。そのため、変速機を搭載した従来の車両と比較して、電動車両の操作性が低下してしまう。
【0008】
このように、車両の操作性の低下、および、車両挙動の安定性の低下を招くことなく、従来と同様の変速操作の感覚を運転者に体感させることが可能な電動車両を構成するには、未だ改良の余地があった。
【0009】
この発明は上記の技術的課題に着目して考え出されたものであり、車両の操作性および安定性を低下させることなく、変速機を搭載した従来の車両と同様の操作感覚を、適切に、運転者に体感させることが可能な電動車両を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、この発明は、駆動力源として少なくともモータを備え、要求駆動力に対応して設定される制御目標値に基づいて前記モータを制御する電動車両の制御装置であって、前記制御目標値は、前記モータの回転数に対するトルク特性が段階的に異なる複数のレンジに分かれて設定されており、運転者の手動操作に応じて前記複数のレンジのうちのいずれか一つを選択するシフト装置と、前記シフト装置により選択された前記レンジに応じて設定される前記制御目標値に基づいて前記モータの出力トルクを制御するコントローラと、を備え、前記コントローラは、前記シフト装置によって現在選択されている前記レンジから2段階以上異なる他の前記レンジに切り替えるための連続切り替え操作が行われた場合は、切り替え先の前記レンジで設定される前記制御目標値に基づいて、前記連続切り替え操作による前記レンジの切り替えの可否を判断することを特徴とするものである。
(【0011】以降は省略されています)

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