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公開番号
2025011593
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-24
出願番号
2023113791
出願日
2023-07-11
発明の名称
クマリン骨格を有する希土類錯体の製造方法
出願人
東ソー株式会社
,
公益財団法人相模中央化学研究所
代理人
主分類
C07D
311/56 20060101AFI20250117BHJP(有機化学)
要約
【課題】工業的に純度良く希土類金属錯体を製造する方法を提供すること。
【解決手段】式(4cm)で表される特定の構造のクマリナト化合物を用いて希土類錯体を製造する。
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[CUはクマリノナト配位子である。M
3+
は3価の希土類イオンを表す。L
1
は特定の配位子を表す。m
1
は1又は2である。]
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記式(4cm)で表されるエノラート塩と、L
1
で表される;非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子;又は下記式(3a)で示されるリン配位子;と、希土類化合物とを、有機溶媒及び水存在下で反応させることを特徴とする希土類錯体(1c)の製造方法。
JPEG
2025011593000055.jpg
46
127
{CUは式(1cu)で表されるクマリナト配位子である。
JPEG
2025011593000056.jpg
36
46
(式中、R
A
は、炭素数1~4のフルオロアルキル基を表す。R
C1
、R
C2
、R
C3
及びR
C4
は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基、炭素数1~4のアルキルオキシ基で1つ以上置換されていてもよい炭素数2~4のアルケニル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基で1つ以上置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基、炭素数2~8のジアルキルアミノ基、ジフェニルアミノ基、カルバゾール-9-イル基、フェノキシ基又はチオフェノキシ基を表す。当該ジフェニルアミノ基及びカルバゾール-9-イル基は、1つ以上のフッ素原子、シアノ基又はニトロ基で置換されてもよい。また、R
C1
、R
C2
、R
C3
及びR
C4
のうち、隣接する2つの置換基は結合するベンゼン環と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
C
A+
は1価の有機カチオンを表す。
m
1
は1又は2を表す。
L
1
は、非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又は下記式(3a)で示されるリン配位子を表す。
JPEG
2025011593000057.jpg
23
45
[式中、X
A
は、各々独立に、炭素数1~10のアルキル基又は下記式(3c)で表されるアリール基を表す。
JPEG
2025011593000058.jpg
29
48
(式中、X
1
は、各々独立に、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、炭素数6~14のアリールオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基又は炭素数1~6のハロアルキルオキシ基を表し、当該アリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数1~6のハロアルキルオキシ基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)]
M
3+
は3価の希土類金属イオンを表す。}
続きを表示(約 2,600 文字)
【請求項2】
有機溶媒が芳香族炭化水素であることを特徴とする、請求項1に記載の希土類錯体(1c)の製造方法。
【請求項3】
有機溶媒及び水の体積比率が有機溶媒1に対して水0.5~2.5であることを特徴とする、請求項1に記載の希土類錯体(1c)の製造方法。
【請求項4】
式(4cm)で表されるエノラート塩が希土類化合物に対して3.0~3.3モル当量であることを特徴とする、請求項1に記載の希土類錯体(1c)の製造方法。
【請求項5】
C
A+
がイミダゾリウムであることを特徴とする、請求項1に記載の希土類錯体(1c)の製造方法。
【請求項6】
M
3+
がユウロピウムイオンであることを特徴とする、請求項1に記載の希土類錯体(1c)の製造方法。
【請求項7】
L
1
がトリブチルホスフィンオキシド、トリオクチルホスフィンオキシド、トリシクロヘキシルホスフィンオキシド、トリフェニルホスフィンオキシド、トリ(o-トリル)ホスフィンオキシド、トリ(o-メトキシフェニル)ホスフィンオキシド又はo-ビフェニルジフェニルホスフィンオキシドのいずれかであることを特徴とする、請求項1に記載の希土類錯体(1c)の製造方法。
【請求項8】
下記工程A及び工程Bを含む工程からなることを特徴とする希土類錯体(1c)の製造方法。
工程A:式(4cus)で表される4-ヒドロキシクマリン化合物
JPEG
2025011593000059.jpg
32
49
(式中、R
C1
、R
C2
、R
C3
及びR
C4
は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基、炭素数1~4のアルキルオキシ基で1つ以上置換されていてもよい炭素数2~4のアルケニル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基で1つ以上置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基、炭素数2~8のジアルキルアミノ基、ジフェニアミノ基、カルバゾール-9-イル基、フェノキシ基又はチオフェノキシ基を表す。当該ジフェニルアミノ基及びカルバゾール-9-イル基は、1つ以上のフッ素原子シアノ基又はニトロ基で置換されてもよい。また、R
C1
、R
C2
、R
C3
及びR
C4
のうち、隣接する2つの置換基は結合するベンゼン環と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
と、式(1ah)で表される酸無水物
JPEG
2025011593000060.jpg
18
53
(式中、R
A
は、炭素数1~4のフルオロアルキル基を表す。)
とを有機塩基存在下で反応させることを特徴とする、式(4cm)で表されるエノラート塩
JPEG
2025011593000061.jpg
39
58
(C
A+
は1価の有機カチオンを表す。R
A
、R
C1
、R
C2
、R
C3
及びR
C4
は前記と同じ意味を表す。)
を得る工程。
工程B:式(4cm)で表されるエノラート塩と、L
1
で表される;非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子;又は下記式(3a)で示されるリン配位子;と、希土類化合物とを、有機溶媒及び水存在下で反応させることを特徴とする、希土類錯体(1c)
JPEG
2025011593000062.jpg
47
128
{CUは式(1cu)で表されるクマリナト配位子である。
JPEG
2025011593000063.jpg
36
48
(式中、R
A
、R
C1
、R
C2
、R
C3
及びR
C4
は前記と同じ意味を表す。)
C
A+
は、前記と同じ意味を表す。
m
1
は1又は2を表す。
L
1
は、非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又は下記式(3a)で示されるリン配位子を表す。
JPEG
2025011593000064.jpg
23
45
[式中、X
A
は、各々独立に、炭素数1~10のアルキル基又は下記式(3c)で表されるアリール基を表す。
JPEG
2025011593000065.jpg
29
45
(式中、X
1
は、各々独立に、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、炭素数6~14のアリールオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基又は炭素数1~6のハロアルキルオキシ基を表し、当該アリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数1~6のハロアルキルオキシ基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
M
3+
は3価の希土類金属イオンを表す。}
を得る工程。
【請求項9】
有機溶媒が芳香族炭化水素であることを特徴とする、請求項8に記載の希土類錯体(1c)の製造方法。
【請求項10】
有機溶媒及び水の体積比率が有機溶媒1に対して水0.5~2.5であることを特徴とする、請求項8に記載の希土類錯体(1c)の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、クマリン骨格を有する希土類錯体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
光通信やディスプレイ等のオプトエレクトロニクス、並びに太陽電池等の光エネルギー変換産業は次代の基幹技術であり、それらに用いる各種の無機ガラス材料やセラミック材料、レーザー材料、有機低分子発光材料、波長変換材料等が創出されている。
【0003】
波長変換材料は、特定の波長の光を吸収して別の波長で発光する材料であり、樹脂材料に添加することで光学材料として用いることができる。
【0004】
近年、このような波長変換材料としてβ-ジケトナト配位子とホスフィンオキシド配位子を持つ希土類錯体(特許文献1及び2)やフェナントロリン配位子を持つ希土類錯体(非特許文献1)が報告されている。これらの希土類錯体は、紫外光など短波長の光を吸収し、より長波長の可視光を発光することができるため、発光ダイオード(LED)などの半導体発光素子と組み合わせることで、種々の発光色の発光装置へ利用できる(特許文献3)。
【0005】
上記希土類錯体としてクマリナト配位子を有する希土類錯体を挙げることができる(非特許文献2及び特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
ソ連特許発明第1453860号明細書
特開2003-81986号公報
特開2005-15564号公報
国際公開第2023/282236号
【非特許文献】
【0007】
CrystEngComm,第11巻,1197ページ(2009年)
Inorganic Chemistry,第57巻,908ページ(2018年)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特定のクマリナト配位子を有する希土類錯体において、従来の製造方法を用いて製造した際には、小スケール反応では純度よく合成できるものの、大スケールでは反応時間がかかることでクマリナト配位子の加水分解が進行して除去困難な副生成物を生じるために、純度良く希土類錯体を製造することができない。また、特許文献4ではクマリナト配位子を有する希土類錯体の製造方法が開示されているが、本開示における有機カチオンを有するクマリナト化合物を用いた希土類錯体の製造方法の具体的な例示は無い。本開示はクマリナト配位子を有する希土類錯体を大スケールにおいても純度良く製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、有機溶媒―水の2相溶媒中、有機カチオンを有するクマリナト化合物を用いて反応を行うことで、純度良く希土類錯体を製造できることを見出した。
【0010】
すなわち、本発明は特許請求の範囲に記載の通りであり、また、本開示の要旨は以下の通りである。
[1]下記式(4cm)で表されるエノラート塩と、L
1
;非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子;又は下記式(3a)で示されるリン配位子と、希土類化合物とを、有機溶媒及び水存在下で反応させることを特徴とする希土類錯体(1c)の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)
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