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公開番号2025024719
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2023128923
出願日2023-08-08
発明の名称乳酸吸着剤
出願人東ソー株式会社,公益財団法人相模中央化学研究所
代理人
主分類B01J 20/22 20060101AFI20250214BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】 本発明は、中性条件下で、細胞培養液中の乳酸を効率良く除去する乳酸吸着剤、及びその用途を提供することを目的とする。
【解決手段】 細胞培養液中の乳酸を吸着する乳酸吸着用組成物であって、下記一般式(1)
【化1】
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025024719000004.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">33</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">98</com:WidthMeasure> </com:Image> (式中、M3+は、3価の金属イオンを表し、R1、R2、R3、及びR4は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、又はヒドロキシ基を表す。)
で示される金属有機構造体を含むことを特徴とする、乳酸吸着用組成物を用いる。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
細胞培養液中の乳酸を吸着する乳酸吸着用組成物であって、下記一般式(1)
JPEG
2025024719000003.jpg
33
98
(式中、M
3+
は、3価の金属イオンを表し、R

、R

、R

、及びR

は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、又はヒドロキシ基を表す。)
で示される金属有機構造体を含むことを特徴とする、乳酸吸着用組成物。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記のM
3+
が、鉄(III)イオン、又はアルミニウム(III)イオンであり、前記金属有機構造体が、MIL-53型金属有機構造体である、請求項1に記載の乳酸吸着用組成物。
【請求項3】
さらに、水に不溶性の担体を含み、前記金属有機構造体が前記担体上に形成されて、前記担体と前記金属有機構造体が複合体を形成している、請求項1に記載の乳酸吸着用組成物。
【請求項4】
前記の水に不溶性の担体が、アルミナ、シリカゲル、ゼオライト、メソポーラスシリカ、メソポーラスアルミナ、多糖類、及び合成高分子からなる群より選ばれる単一又は複数の担体である、請求項3に記載の乳酸吸着用組成物。
【請求項5】
乳酸吸着用組成物の全量を100質量%としたときの前記の金属有機構造体の含有量が、1~90質量%である、請求項1に記載の乳酸吸着用組成物。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の乳酸吸着用組成物と、水素イオン濃度指数(pH)が6.0~8.0の範囲にある乳酸含有細胞培養液とを接触させ、前記細胞培養液中の乳酸の一部又は全部を吸着除去することを特徴とする、細胞培養液からの乳酸の除去方法。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれかに記載の乳酸吸着用組成物と、水素イオン濃度指数(pH)が6.0~8.0の範囲にある乳酸含有細胞培養液とを接触させ、前記細胞培養液中の乳酸の一部又は全部を吸着除去し、それ以外の処理を行うことなく、水素イオン濃度指数(pH)が6.0~8.0の範囲にある細胞培養液を取得することを特徴とする、細胞培養液からの乳酸の除去方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞培養液等から高選択的に乳酸を除去することができる乳酸吸着剤、及びその用途に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、再生医療に関する研究開発が活発化している。中でもヒトiPS細胞やES細胞等の多能性幹細胞より誘導した治療用細胞又は治療用細胞組織等を利用した再生医療の実用化が期待されている(特許文献1)。このような再生医療の実用化に向けて、様々なヒトiPS細胞の高密度大量培養方法が検討されているが、培養時に老廃物として発生する乳酸がiPS細胞の増殖を阻害するため、細胞培養液中の乳酸を効率的に除去する技術の開発が求められている(非特許文献1)。
【0003】
細胞培養液中の乳酸を除去する技術としては、例えば、乳酸やアンモニア等の低分子量化合物のみが透過可能な中空糸膜を用いた透析法(非特許文献2)、又は層状複水酸化物、層状複酸化物、弱塩基性陰イオン交換樹脂、及び強塩基性陰イオン交換樹脂からなる群から選択される少なくとも一種の物質を含む乳酸吸着剤を用いる方法(特許文献2)等が報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2016/043168号
国際公開第2020/050068号
【非特許文献】
【0005】
Horiguchi,I.等,Engineering,2021,7,144-152
Nath,S.C.等,Bioprocess Biosyst Eng.,2017,40,123-131
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
非特許文献1に開示された中空糸膜を用いた透析法による乳酸の除去方法については、中空糸膜が培養細胞との接触によって目詰まりを起こすため、その目詰まりの解消作業が非常に煩雑である点が課題であった。
【0007】
特許文献2に開示された方法は、所謂イオン交換法であり、乳酸の除去に伴って細胞培養液の液性(pH、水素イオン濃度指数)がアルカリ側に変動する性質のものである。一方で、細胞培養液のpHについては、培養細胞に対する毒性の観点から中性が好ましく、これを維持することが極めて重要である。このため、イオン交換法による乳酸の除去では、事前に細胞培養液のpHを酸性化する、あるいは乳酸の除去後に速やかに細胞培養液を中和する必要があるが、いずれの場合も細胞培養液のpHを中性領域に保つことが困難である点が課題であった。
【0008】
上記背景と課題を鑑み、本発明は、中性条件下で、細胞培養液中の乳酸を効率良く除去する乳酸吸着剤、及びその用途を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記の細胞培養液用乳酸吸着剤、及びその用途を見出すに至った。
【0010】
すなわち、本発明の一態様は以下に示す細胞培養液用乳酸吸着剤、及びその用途に関するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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