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公開番号2025033938
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023139997
出願日2023-08-30
発明の名称金属不純物の回収方法
出願人オルガノ株式会社
代理人個人,個人
主分類B01J 47/02 20170101AFI20250306BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】有機溶媒中の金属不純物を高い回収率で回収する。
【解決手段】有機溶媒中の金属不純物を回収する金属不純物の回収方法は、吸着体に試料液として有機溶媒を通液し、試料液中の金属不純物を吸着体に捕捉する工程と、吸着体に上向流で溶離液を通液し、吸着体に捕捉された金属不純物を溶離液に溶離させて回収する工程と、を含み、溶離液を通液する工程が、35m/h以上の線速度で溶離液を通液することを含んでいる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
有機溶媒中の金属不純物を回収する金属不純物の回収方法であって、
吸着体に試料液として前記有機溶媒を通液し、前記試料液中の前記金属不純物を前記吸着体に捕捉する工程と、
前記吸着体に上向流で溶離液を通液し、前記吸着体に捕捉された前記金属不純物を前記溶離液に溶離させて回収する工程と、を含み、
前記溶離液を通液する工程が、35m/h以上の線速度で前記溶離液を通液することを含む、金属不純物の回収方法。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記試料液を通液した後の前記吸着体に水およびガスの少なくとも一方を置換流体として流し、前記吸着体内に残存する前記試料液を前記置換流体で置換する工程を含む、請求項1に記載の金属不純物の回収方法。
【請求項3】
前記試料液を通液する工程が、溶媒供給ラインを流れる前記有機溶媒の一部を前記試料液として取り出して前記吸着体に通液することを含む、請求項1または2に記載の金属不純物の回収方法。
【請求項4】
前記試料液を通液する工程が、前記吸着体に通液された前記試料液を精製部材に引き続き通液して精製し、該精製した試料液を前記溶媒供給ラインに戻すことを含む、請求項3に記載の金属不純物の回収方法。
【請求項5】
前記吸着体がモノリス状有機多孔質イオン交換体である、請求項1または2に記載の金属不純物の回収方法。
【請求項6】
前記金属不純物が、リチウム、ナトリウム、およびカリウムの少なくともいずれかを含む、請求項1または2に記載の金属不純物の回収方法。
【請求項7】
前記有機溶媒がアルコールである、請求項1または2に記載の金属不純物の回収方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属不純物の回収方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
半導体などの電子デバイスの製造プロセスでは、高度に精製された有機溶媒が用いられている。有機溶媒に含まれる金属不純物は、微量であってもデバイスの特性に大きな影響を与えることから、その濃度を厳しく管理することが求められている。そのために、有機溶媒中の微量の金属不純物を高精度に分析することが求められている。特に、有機溶媒中の金属不純物濃度が、誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-MS)などの分析装置の検出限界を下回るような低濃度であっても、高精度に分析することが求められている。
【0003】
そのような低濃度の金属不純物を分析する方法として、ボトルにサンプリングした試料液を加熱して濃縮し、試料液中の金属不純物濃度を高めた上で、濃縮した試料液中の金属不純物を分析する方法が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。しかしながら、この方法では、加熱による濃縮倍率に限界があり、十分な感度を得るためには大量の試料液をサンプリングする必要がある。また、試料液の加熱濃縮は開放環境下で行われるため、コンタミネーションのリスクが高くなってしまう。これに対し、特許文献3には、試料液中の金属不純物を濃縮する方法として、モノリス状有機多孔質イオン交換体などのイオン交換体に試料液を通液し、イオン交換体で金属不純物を捕捉して濃縮する方法が記載されている。この濃縮法は、濃縮効率が高く、濃縮工程でのコンタミネーションのリスクも低い点で、超純水製造の分野において好適に用いられており、これを有機溶媒にも適用することが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2001-141721号公報
特開2002-5799号公報
国際公開第2019/221186号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
イオン交換体、特にモノリス状有機多孔質イオン交換体に有機溶媒を通液すると、イオン交換体に含まれる水分が有機溶媒で徐々に置換されるが、その水が有機溶媒と混合することで、有機溶媒中の溶存気体が気泡として発生することが知られている。すなわち、水に対する気体の溶解度は、有機溶媒に対する気体の溶解度よりも低いため、混合前に比べて有機溶媒に対する気体の溶解度が低下し、有機溶媒中に元々溶存していた気体が気泡として発生することが知られている。したがって、そのような気泡対策として、イオン交換体への有機溶媒の通液は上向流で行うことが好ましいことが分かっている。しかしながら、イオン交換体を用いた濃縮法を有機溶媒に適用するにあたり、その他の好適な条件、特に高い回収率で金属不純物を回収するための条件については、十分に検討されていないのが実情である。
【0006】
そこで、本発明の目的は、有機溶媒中の金属不純物を高い回収率で回収することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した目的を達成するために、本発明の金属不純物の回収方法は、有機溶媒中の金属不純物を回収する金属不純物の回収方法であって、吸着体に試料液として有機溶媒を通液し、試料液中の金属不純物を吸着体に捕捉する工程と、吸着体に上向流で溶離液を通液し、吸着体に捕捉された金属不純物を溶離液に溶離させて回収する工程と、を含み、溶離液を通液する工程が、35m/h以上の線速度で溶離液を通液することを含んでいる。
【発明の効果】
【0008】
以上、本発明によれば、有機溶媒中の金属不純物を高い回収率で回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の第1の実施形態に係る不純物回収装置の概略構成図である。
本発明の第2の実施形態に係る不純物回収装置の概略構成図である。
実施例1,2および比較例1~3におけるリチウムの回収率の算出結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。以下の各実施形態に共通の構成については、図面に同じ符号を付して重複する説明は適宜省略する。
(【0011】以降は省略されています)

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