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公開番号2025034327
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023140640
出願日2023-08-31
発明の名称空気浄化装置、及び空気浄化方法
出願人株式会社ハイデック
代理人個人
主分類B01D 45/04 20060101AFI20250306BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】フィルタを使用することなくオイルミストを含んだ空気を浄化することが可能な空気浄化装置、及び空気浄化方法を提供する。
【解決手段】空気浄化装置1に、回転軸方向の一方に向かって開口している吸気口11、吸気口11と連通し回転軸方向と直交する外方向へ開口している放気口12、および羽根板の表面に設けられている複数のワイヤ13を有しているファン10と、ファン10を回転させるモータ20と、ファンの外方に環状の放出空間を形成している筒壁25と、ファン10などを収容しており、流入口30aおよび流出口30bを有している箱状のハウジング30と、ハウジング30内において吸気口11と流入口30aとを連通させている導入流路2と、ハウジング30内において放出空間と流出口30bとを連通させており、複数箇所において屈曲している分離流路3と、を具備させる。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
複数の羽根板が回転軸周りに回転するファンであって、前記回転軸方向の一方に向かって開口している吸気口、該吸気口と連通しており、前記羽根板同士の間で前記回転軸方向と直交する外方向へ開口している放気口、および前記羽根板の表面に設けられている複数のワイヤを有しているファンと、
該ファンを回転させるモータと、
前記ファンの外方に環状の放出空間を形成するように前記ファンの外周を囲んでいる筒状の筒壁と、
少なくとも前記ファンと前記モータと前記筒壁とを収容しており、前記ファンの前記吸気口よりも前記回転軸方向における外方の部位において開口している流入口、および前記ファンを間にして前記流入口とは反対側の部位において開口している流出口を有している箱状のハウジングと、
該ハウジング内において前記吸気口と前記流入口とを連通させている導入流路と、
前記ハウジング内において前記放出空間と前記流出口とを連通させており、複数箇所において屈曲している分離流路と
を具備していることを特徴とする空気浄化装置。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
前記筒壁の内周面に沿って設けられており、複数の線材により形成されている被衝突部材を更に具備している
ことを特徴とする請求項1に記載の空気浄化装置。
【請求項3】
請求項1に記載の空気浄化装置を使用してオイルミストを含む空気を浄化する空気浄化方法であり、
オイルミストを含む空気が前記吸気口に吸い込まれるように前記ファンを前記モータによって回転させ、吸い込んだ空気を、前記ファンでは複数の前記ワイヤに衝突させ、次の前記放出空間では前記筒部の内面に衝突させ、更に次の前記分離流路では複数箇所において屈曲している内壁に、それぞれ衝突させることにより、空気に含まれているオイルミストを凝集させて空気から分離する
ことを特徴とする空気浄化方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、加工機において発生するオイルミストを含んだ空気を浄化するための空気浄化装置、及び空気浄化方法に関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
機械加工の工場では、多種多様な工作機械(加工機)による加工が行われている。その加工として、例えば、切削加工や研削加工などでは、不水(鉱物油)又は水溶性のクーラントが使用されている。クーラントを使用する目的としては、加工精度の向上、潤滑性の向上、面精度の向上、エンドミルのような工具の寿命の向上、刃先端面に対する油剤の浸透力の向上、などがある。
【0003】
このようなクーラントは、加工機に供給された後に、回収され、浄化・冷却された上で、再び加工機に供給され、一定期間繰り返し使用される。そのため、クーラントには、防錆剤のような添加剤の他に、前工程から持ち込まれた油分、油水分離剤、加工機からの潤滑作動油、などが混入している。
【0004】
ところで、加工機によるワークの加工中は、微粉塵が発生すると共に、クーラントの一部が微細粒子化してオイルミストが発生する。特に、高速加工時には、大量のオイルミストの発生が伴う。このオイルミストは、サブミクロン領域の超微細粒子径から、数十μm、数百μmの粗径まで広く分布している。オイルミストの粒子径が1.0μm以下の微細粒子では、工場内の作業者の呼吸器官に入ることで肺機能障害や肝機能障害を引き起こしたり、皮膚疾患の原因となったりする。
【0005】
上記のような問題に対して、従来の空気浄化装置は、フィルタを使用して微細なオイルミストを補足するようにしていた。しかしながら、上記のようなオイルミストは、空気の汚れ、熱による水分の蒸発、などによってグリース化やゲル化することにより、瞬く間にフィルタが目詰まりしてしまい、短期間でのフィルタの交換を余儀なくされると言う問題があった。このようなことから、フィルタを使用しない空気浄化装置の登場が望まれていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は、上記の実情に鑑み、フィルタを使用することなくオイルミストを含んだ空気を浄化することが可能な空気浄化装置、及び空気浄化方法の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明に係る空気浄化装置は、
「複数の羽根板が回転軸周りに回転するファンであって、前記回転軸方向の一方に向かって開口している吸気口、該吸気口と連通しており、前記羽根板同士の間で前記回転軸方向と直交する外方向へ開口している放気口、および前記羽根板の表面に設けられている複数のワイヤを有しているファンと、
該ファンを回転させるモータと、
前記ファンの外方に環状の放出空間を形成するように前記ファンの外周を囲んでいる筒状の筒壁と、
少なくとも前記ファンと前記モータと前記筒壁とを収容しており、前記ファンの前記吸気口よりも前記回転軸方向における外方の部位において開口している流入口、および前記ファンを間にして前記流入口とは反対側の部位において開口している流出口を有している箱状のハウジングと、
該ハウジング内において前記吸気口と前記流入口とを連通させている導入流路と、
前記ハウジング内において前記放出空間と前記流出口とを連通させており、複数箇所において屈曲している分離流路と」
を具備していることを特徴とする。
【0008】
本構成の空気浄化装置は、モータによってファンを回転させると、導入流路内の空気が、複数の羽根板の回転速度に応じた気流速度でファンの吸気口に吸い込まれるため、この導入流路内が負圧になり、流入口を通してハウジング外部の空気(例えば、オイルミストを含む汚れた空気)が吸い込まれることとなる。ファンの吸気口に吸い込まれた空気は、外周面に設けられている放気口から半径方向外方へ放出されることとなるが、吸気口と放気口との間において、羽根板の表面には複数のワイヤが設けられているため、空気中に含まれているオイルミストが吸気口から放気口に至るまでの間に、複数のワイヤに幾度となく衝突を繰り返すことにより、空気中に含まれている多くのオイルミストの微細粒子が凝集することとなる。そして、ファンにおいて凝集して粒子が大きくなった液滴は、遠心力により放気口から放出空間内へ放出され、放出空間を囲っている筒壁の内周面に慣性衝突する。また、ファンにおいて凝集されなかったオイルミストの一部が、空気と共に筒壁の内周面に慣性衝突して凝集することとなる。放気口から放出空間へ放出された空気は、下流側となる分離流路を通って流出口からハウジングの外部へ排出されることとなる。この際に、分離流路は、複数個所において屈曲していることから、流路が屈曲する度に空気が分離流路の内壁に慣性衝突するため、内壁に慣性衝突した残りのオイルミストが内壁において凝集し、空気中のオイルミストの量が徐々に減少することとなる。これにより、流出口からはオイルミスト由来の液滴が除去された清浄な空気が排出することとなる。一方、筒壁の内周面や、分離流路の内壁においてオイルミストが凝集した液滴は、重力によりハウジングの底部に流下することとなる。
【0009】
本構成の空気浄化装置によれば、上記のようなことから、従来とは異なりフィルタを使用しなくても、複数のワイヤを有したファンや複数箇所において屈曲している分離流路により空気中に含まれているオイルミストを幾度となく衝突させることができるため、オイルミストを含んだ汚れた空気から、オイルミストを物理的に凝集させて分離除去することができると共に、オイルミストを凝集させた液滴をハウジングの底部に流下させて、その液滴を回収することができる。
【0010】
本発明に係る空気浄化装置は、上記の構成に加えて、
「前記筒壁の内周面に沿って設けられており、複数の線材により形成されている被衝突部材を更に具備している」
ことを特徴としても良い。
(【0011】以降は省略されています)

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