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公開番号2025019603
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-07
出願番号2023123292
出願日2023-07-28
発明の名称ガス製造装置、及びガス製造方法
出願人CKD株式会社
代理人個人,個人
主分類B01D 53/04 20060101AFI20250131BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】ガス製造効率を向上させること。
【解決手段】ガス製造装置10は、加熱部22、第1吸着筒11、及び冷却部24の順に水素ガスが循環する閉ループライン83を構成する。そして、ガス製造装置10は、単一ガス供給源A1から供給ライン80を介した水素ガスの供給が停止した後、閉ループライン83に水素ガスを循環させるポンプ47を備えている。これによれば、単一ガス供給源A1から供給ライン80を介した水素ガスの供給が停止した後、ポンプ47によって閉ループライン83に水素ガスが循環される。したがって、再生工程を実行すべき対象である第1吸着筒11内の第1吸着剤13に含まれている水分が、加熱部22により加熱された高温の水素ガスによって離脱する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
吸着剤を内部に収容する吸着筒を備え、
単一ガス供給源から供給ラインを介して前記吸着筒内に供給される単一ガスに含まれている水分を前記吸着剤により吸着する吸着工程と、前記吸着工程後に前記吸着剤に含まれている水分を離脱させて前記吸着剤を再生する再生工程と、を前記吸着筒にて交互に繰り返し実行することにより、前記吸着工程によって水分を前記吸着剤により吸着することで乾燥ガスを製造し、
前記吸着工程後に前記再生工程にて前記吸着剤を再生して当該吸着剤を内部に収容する吸着筒にて前記吸着工程を再び実行するまでの間、別の吸着筒にて前記吸着工程を実行し得るべく前記吸着筒を複数備え、
前記再生工程では、前記供給ラインを流れる単一ガスの一部を加熱部によって加熱した後に前記再生工程を実行すべき対象である吸着筒内に供給するとともに、前記再生工程中の吸着筒から排出された単一ガスを冷却部によって冷却して前記単一ガスに含まれている水分を回収した後、前記供給ラインへ還流させるガス製造装置であって、
前記加熱部、前記再生工程を実行すべき対象である吸着筒、及び前記冷却部の順に単一ガスが循環する閉ループラインを構成するとともに、前記単一ガス供給源から前記供給ラインを介した単一ガスの供給が停止した後、前記閉ループラインに単一ガスを循環させるポンプを備えたことを特徴とするガス製造装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記ポンプは、前記単一ガス供給源から前記供給ラインを介した単一ガスの供給が停止した後、前記単一ガス供給源から前記供給ラインを介した単一ガスの供給が再び開始される直前に駆動することを特徴とする請求項1に記載のガス製造装置。
【請求項3】
前記ポンプが駆動した後、前記閉ループラインにおいて前記加熱部によって加熱されて前記再生工程を実行すべき対象である吸着筒に供給される単一ガスの温度と、当該吸着筒から排出される単一ガスの温度との差が予め設定された所定温度未満になると、前記ポンプの駆動が停止されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガス製造装置。
【請求項4】
前記供給ラインから分岐して前記再生工程を実行すべき対象である吸着筒内に前記供給ラインを流れる単一ガスの一部を供給する再生供給ラインと、
前記再生工程中の吸着筒から排出された単一ガスを前記供給ラインに還流する再生還流ラインと、を備え、
前記加熱部は、前記再生供給ラインに設けられており、
前記冷却部は、前記再生還流ラインに設けられており、
前記再生供給ライン及び前記再生還流ラインは、前記閉ループラインの一部を構成し、
前記供給ラインにおける前記再生供給ラインとの接続箇所よりも前記吸着筒寄りであって、且つ、前記供給ラインにおける前記再生還流ラインとの接続箇所よりも前記吸着筒寄りの部分には、第1オンオフ弁が設けられており、
前記再生供給ラインには、第2オンオフ弁が設けられており、
前記供給ラインにおける前記再生供給ラインとの接続箇所よりも前記単一ガス供給源寄りの部分には、第3オンオフ弁が設けられており、
前記閉ループラインは、前記第2オンオフ弁を迂回するバイパスラインを有し、
前記ポンプは、前記バイパスラインに設けられており、
前記単一ガス供給源から前記供給ラインを介した単一ガスの供給が停止すると、前記第1オンオフ弁、前記第2オンオフ弁、及び前記第3オンオフ弁を閉状態にして前記閉ループラインを形成することを特徴とする請求項1に記載のガス製造装置。
【請求項5】
単一ガス供給源から供給ラインを介して吸着筒内に供給される単一ガスに含まれている水分を吸着剤により吸着する吸着工程と、前記吸着工程後に前記吸着剤に含まれている水分を離脱させて前記吸着剤を再生する再生工程と、を前記吸着筒にて交互に繰り返し実行することにより、前記吸着工程によって水分を前記吸着剤により吸着することで乾燥ガスを製造し、
前記吸着工程後に前記再生工程にて前記吸着剤を再生して当該吸着剤を内部に収容する吸着筒にて前記吸着工程を再び実行するまでの間、別の吸着筒にて前記吸着工程を実行し、
前記再生工程では、前記供給ラインを流れる単一ガスの一部を加熱部によって加熱した後に前記再生工程を実行すべき対象である吸着筒内に供給するとともに、前記再生工程中の吸着筒から排出された単一ガスを冷却部によって冷却した後、前記供給ラインへ還流させるガス製造方法であって、
前記単一ガス供給源から前記供給ラインを介した単一ガスの供給が停止した後、前記加熱部、前記再生工程を実行すべき対象である吸着筒、前記冷却部の順に単一ガスが循環する閉ループラインに、ポンプの駆動によって単一ガスを循環させることを特徴とするガス製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス製造装置、及びガス製造方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
水素ガスや酸素ガス等の単一ガスを乾燥ガスとして利用するためには、単一ガスに含まれている水分を吸着して乾燥ガスとする必要がある。そこで、吸着剤を内部に収容する吸着筒を備えたガス製造装置が知られている。このようなガス製造装置では、吸着工程と、再生工程と、が吸着筒にて交互に繰り返し実行される。吸着工程では、単一ガス供給源から供給ラインを介して吸着筒内に供給される単一ガスに含まれている水分を吸着剤により吸着する。再生工程では、吸着工程後に吸着剤に含まれている水分を離脱させて吸着剤を再生する。そして、ガス製造装置は、吸着工程後に再生工程にて吸着剤を再生して当該吸着剤を内部に収容する吸着筒にて吸着工程を再び実行するまでの間、別の吸着筒にて吸着工程を実行し得るべく吸着筒を複数備えている。
【0003】
このようなガス製造装置においては、例えば特許文献1のように、再生工程では、供給ラインを流れる単一ガスの一部を加熱部によって加熱した後に再生工程を実行すべき対象である吸着筒内に供給することが考えられている。このようにすることで、再生工程を実行すべき対象である吸着筒内の吸着剤に含まれている水分が、加熱部により加熱された高温の単一ガスによって離脱する。これにより、再生工程を実行すべき対象である吸着筒内の吸着剤が再生される。そして、再生工程中の吸着筒から排出された単一ガスを冷却部によって冷却して単一ガスに含まれている水分を回収した後、供給ラインへ還流させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平1-310717号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このようなガス製造装置では、単一ガス供給源から供給ラインを介した単一ガスの供給が長時間停止するような場合、全ての吸着筒において、吸着剤の水分量が平衡状態となってしまう虞がある。そして、全ての吸着筒において、吸着剤の水分量が平衡状態のまま、単一ガス供給源から供給ラインを介した単一ガスの供給が再び開始されると、吸着筒における吸着工程が十分に実行することが困難となる。したがって、例えば、吸着剤を再生する目的のために、単一ガスとは別のガスを吸着筒内に供給することにより、吸着剤を十分に再生させる必要がある。このように、ガス製造装置の立ち上がりが悪くなるため、ガス製造効率が悪化してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための各態様を記載する。
[態様1]
吸着剤を内部に収容する吸着筒を備え、
単一ガス供給源から供給ラインを介して前記吸着筒内に供給される単一ガスに含まれている水分を前記吸着剤により吸着する吸着工程と、前記吸着工程後に前記吸着剤に含まれている水分を離脱させて前記吸着剤を再生する再生工程と、を前記吸着筒にて交互に繰り返し実行することにより、前記吸着工程によって水分を前記吸着剤により吸着することで乾燥ガスを製造し、
前記吸着工程後に前記再生工程にて前記吸着剤を再生して当該吸着剤を内部に収容する吸着筒にて前記吸着工程を再び実行するまでの間、別の吸着筒にて前記吸着工程を実行し得るべく前記吸着筒を複数備え、
前記再生工程では、前記供給ラインを流れる単一ガスの一部を加熱部によって加熱した後に前記再生工程を実行すべき対象である吸着筒内に供給するとともに、前記再生工程中の吸着筒から排出された単一ガスを冷却部によって冷却して前記単一ガスに含まれている水分を回収した後、前記供給ラインへ還流させるガス製造装置であって、
前記加熱部、前記再生工程を実行すべき対象である吸着筒、及び前記冷却部の順に単一ガスが循環する閉ループラインを構成するとともに、前記単一ガス供給源から前記供給ラインを介した単一ガスの供給が停止した後、前記閉ループラインに単一ガスを循環させるポンプを備えたことを特徴とするガス製造装置。
【0007】
[態様2]
前記ポンプは、前記単一ガス供給源から前記供給ラインを介した単一ガスの供給が停止した後、前記単一ガス供給源から前記供給ラインを介した単一ガスの供給が再び開始される直前に駆動することを特徴とする[態様1]に記載のガス製造装置。
【0008】
[態様3]
前記ポンプが駆動した後、前記閉ループラインにおいて前記加熱部によって加熱されて前記再生工程を実行すべき対象である吸着筒に供給される単一ガスの温度と、当該吸着筒から排出される単一ガスの温度との差が予め設定された所定温度未満になると、前記ポンプの駆動が停止されることを特徴とする[態様1]又は[態様2]に記載のガス製造装置。
【0009】
[態様4]
前記供給ラインから分岐して前記再生工程を実行すべき対象である吸着筒内に前記供給ラインを流れる単一ガスの一部を供給する再生供給ラインと、
前記再生工程中の吸着筒から排出された単一ガスを前記供給ラインに還流する再生還流ラインと、を備え、
前記加熱部は、前記再生供給ラインに設けられており、
前記冷却部は、前記再生還流ラインに設けられており、
前記再生供給ライン及び前記再生還流ラインは、前記閉ループラインの一部を構成し、
前記供給ラインにおける前記再生供給ラインとの接続箇所よりも前記吸着筒寄りであって、且つ、前記供給ラインにおける前記再生還流ラインとの接続箇所よりも前記吸着筒寄りの部分には、第1オンオフ弁が設けられており、
前記再生供給ラインには、第2オンオフ弁が設けられており、
前記供給ラインにおける前記再生供給ラインとの接続箇所よりも前記単一ガス供給源寄りの部分には、第3オンオフ弁が設けられており、
前記閉ループラインは、前記第2オンオフ弁を迂回するバイパスラインを有し、
前記ポンプは、前記バイパスラインに設けられており、
前記単一ガス供給源から前記供給ラインを介した単一ガスの供給が停止すると、前記第1オンオフ弁、前記第2オンオフ弁、及び前記第3オンオフ弁を閉状態にして前記閉ループラインを形成することを特徴とする[態様1]~[態様3]のいずれか1つに記載のガス製造装置。
【0010】
[態様5]
単一ガス供給源から供給ラインを介して吸着筒内に供給される単一ガスに含まれている水分を吸着剤により吸着する吸着工程と、前記吸着工程後に前記吸着剤に含まれている水分を離脱させて前記吸着剤を再生する再生工程と、を前記吸着筒にて交互に繰り返し実行することにより、前記吸着工程によって水分を前記吸着剤により吸着することで乾燥ガスを製造し、
前記吸着工程後に前記再生工程にて前記吸着剤を再生して当該吸着剤を内部に収容する吸着筒にて前記吸着工程を再び実行するまでの間、別の吸着筒にて前記吸着工程を実行し、
前記再生工程では、前記供給ラインを流れる単一ガスの一部を加熱部によって加熱した後に前記再生工程を実行すべき対象である吸着筒内に供給するとともに、前記再生工程中の吸着筒から排出された単一ガスを冷却部によって冷却した後、前記供給ラインへ還流させるガス製造方法であって、
前記単一ガス供給源から前記供給ラインを介した単一ガスの供給が停止した後、前記加熱部、前記再生工程を実行すべき対象である吸着筒、前記冷却部の順に単一ガスが循環する閉ループラインに、ポンプの駆動によって単一ガスを循環させることを特徴とするガス製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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