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公開番号2025159739
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-22
出願番号2022148163
出願日2022-09-16
発明の名称ドロー溶質
出願人株式会社日本触媒
代理人
主分類B01D 61/00 20060101AFI20251015BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】溶液中において高温溶解型(上限臨界溶液温度型:UCST型)の温度感応性を有するドロー溶質に好適に用いることができるドロー溶質、当該ドロー溶質を含むドロー溶液及びドロー溶液を用いた水処理装置並びに当該ドロー溶質を用いた水処理方法を提供する。
【解決手段】末端がアミノ基、四級アンモニウム基または窒素複素環構造を置換基として有する単量体に由来する1種以上の構造単位(A)と、酸基含有単量体に由来する構造単位(B)とを有し、構造単位(A)と構造単位(B)の組成比がモル比で1:10~2:1である重合体を含有する、ドロー溶質とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1-1)で表される構造単位、一般式(1-2)で表される構造単位、一般式(1-3)で表される構造単位、一般式(1-4)で表される構造単位、一般式(1-5)で表される構造単位、および一般式(1-6)で表される構造単位からなる群より選ばれる1種以上の構造単位(A)と、
酸基含有単量体に由来する構造単位(B)とを有し、
構造単位(A)と構造単位(B)の組成比がモル比で1:10~2:1である重合体を含有する、ドロー溶質。
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37
一般式(1-1)~(1-6)において、R

は水素原子またはメチル基を表し、R

、R

、及びR

は、それぞれ独立に、炭素数1~20の有機基を表し、R
2
とR

は結合して環構造を形成しても良い。ただし、一般式(1-3)においてはR

およびR

は水素原子であっても良い。
一般式(1-1)および一般式(1-2)において、Xは酸素原子もしくは窒素原子であり、R

は、置換基を有しても良い炭素数1~4のアルキレン基である。
一般式(1-1)および一般式(1-2)において、n1は、Xに結合する水素原子の数であり、Xが酸素原子のときは0であり、Xが窒素原子のときは、0または1である。
一般式(1-1)および一般式(1-2)において、n2は、Xに結合するカッコ内の構造で表されるアミノ基の数であり、Xが酸素原子のときは1であり、Xが窒素原子のときは、1または2である。
一般式(1-1)および一般式(1-2)において、Xが窒素原子のときは、n1とn2の合計は2である。
一般式(1-3)~(1-4)において、R

は、直接結合、CH

、およびCH

CH

、OCH

CH(―OH)CH

、CH

OCH

CH(―OH)CH2、CH

CH

OCH

CH(―OH)CH

、または置換基を有しても良い炭素数5~20の環状炭化水素基のいずれかを表す。
一般式(1-1)および一般式(1-3)において、アミノ基は中和されていても良く、アミンオキシドであっても良い。
一般式(1-6)において、R

は、少なくとも1つの窒素原子を含む環構造を含有する基を表す。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
上記重合体が、さらにノニオン性基含有単量体由来の構造単位(C)を含む、請求項1に記載のドロー溶質。
【請求項3】
ノニオン性基含有単量体由来の構造単位(C)の含有量が、構造単位(A)、構造単位(B)および構造単位(C)の合計100モル%に対して0~50モル%である、請求項2に記載のドロー溶質。
【請求項4】
酸基がカルボキシ基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸基、及びこれらの塩もしくは酸無水物である、請求項1または2に記載のドロー溶質。
【請求項5】
下記一般式(1-1)で表される構造単位、一般式(1-2)で表される構造単位、一般式(1-3)で表される構造単位、一般式(1-4)で表される構造単位、一般式(1-5)で表される構造単位、および一般式(1-6)で表される構造単位からなる群より選ばれる1種以上の構造単位(A)と、
酸基含有単量体に由来する構造単位(B)とを有し、
構造単位(A)と構造単位(B)の組成比がモル比で1:10~2:1である重合体を含有する、ドロー溶液(I)と、
被処理水(II)とを、
半透膜(III)を介して接触させる工程を含む、被処理水の処理方法。
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一般式(1-1)~(1-6)において、R

は水素原子またはメチル基を表し、R

、R

、及びR

は、それぞれ独立に、炭素数1~20の有機基を表し、R
2
とR

は結合して環構造を形成しても良い。ただし、一般式(1-3)においてはR

およびR

は水素原子であっても良い。
一般式(1-1)および一般式(1-2)において、Xは酸素原子もしくは窒素原子であり、R

は、置換基を有しても良い炭素数1~4のアルキレン基である。
一般式(1-1)および一般式(1-2)において、n1は、Xに結合する水素原子の数であり、Xが酸素原子のときは0であり、Xが窒素原子のときは、0または1である。
一般式(1-1)および一般式(1-2)において、n2は、Xに結合するカッコ内の構造で表されるアミノ基の数であり、Xが酸素原子のときは1であり、Xが窒素原子のときは、1または2である。
一般式(1-1)および一般式(1-2)において、Xが窒素原子のときは、n1とn2の合計は2である。
一般式(1-3)~(1-4)において、R

は、直接結合、CH

、およびCH

CH

、OCH

CH(―OH)CH

、CH

OCH

CH(―OH)CH2、CH

CH

OCH

CH(―OH)CH

、または置換基を有しても良い炭素数5~20の環状炭化水素基のいずれかを表す。
一般式(1-1)および一般式(1-3)において、アミノ基は中和されていても良く、アミンオキシドであっても良い。
一般式(1-6)において、R

は、少なくとも1つの窒素原子を含む環構造を含有する基を表す。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ドロー溶液、水処理方法、及び水処理装置に関する。より詳しくは、正浸透膜法に好適に用いられるドロー溶液に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
正浸透膜法は、濃度の異なる2つの溶液を、半透膜を介して接触させ、浸透圧の低い側から高い側へ溶媒が移動する現象を利用するものであり、溶液の成分の分離等に利用することができる。浸透圧に逆らって溶液に圧力をかけ強制的に液を膜透過させる逆浸透膜法に比べて、浸透圧を利用して膜濾過を行う正浸透膜法は省エネルギー化がしやすく、海水の淡水化等の水処理や発電への応用が期待されている。
【0003】
正浸透膜法を用いて水処理を行う場合、処理の対象となる溶液(処理対象溶液)よりも浸透圧の高い溶液(ドロー溶液)を用いて、処理対象溶液側から半透膜を通してドロー溶液側に溶媒(水)を移動させる。その後、ドロー溶液から溶媒を回収する必要があるため、ドロー溶液は、溶媒を容易に分離できる性質を有する必要があり、このようなドロー溶液を調製するための浸透圧誘導物質(ドロー溶質)が種々検討されている。例えば、下記特許文献1では、「基本骨格をグリセリン骨格とし、親水部としてのエチレンオキシド群と、疎水部としてのプロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドからなる群とを含むブロック共重合体」を、加温すると凝集して溶媒を分離する温度感応性吸水剤(ドロー溶質)として用いることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2015/156404
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、今後の正浸透膜法の様々な技術への応用範囲を広げる点からは、プロセスに応じた最適なドロー溶液を選択することができるよう、ドロー溶質のバリエーションを増やすことが望ましい。例えば、上記特許文献1のドロー溶質は加温すると凝集する性質を有するもの(下限臨界溶液温度型:LCST型)であるが、溶液中において高温溶解型(上限臨界溶液温度型:UCST型)の温度感応性を有するドロー溶質の開発も望まれている。
【0006】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、UCST型のドロー溶液に好適に用いることができるドロー溶質、当該ドロー溶質を含むドロー溶液及びドロー溶液を用いた水処理装置並びに当該ドロー溶質を用いた水処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記目的を達成する為に種々検討を行ない、本発明に想到した。
本開示のドロー溶質は、下記一般式(1-1)で表される構造単位、一般式(1-2)で表される構造単位、一般式(1-3)で表される構造単位、一般式(1-4)で表される構造単位、一般式(1-5)で表される構造単位、および一般式(1-6)で表される構造単位からなる群より選ばれる1種以上の構造単位(A)と、酸基含有単量体に由来する構造単位(B)とを有し、構造単位(A)と構造単位(B)の組成比がモル比で1:10~2:1である重合体を含有する、ドロー溶質である。
【0008】
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【0009】
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【0010】
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一般式(1-1)~(1-6)において、R

は水素原子またはメチル基を表し、R

、R

、及びR

は、それぞれ独立に、炭素数1~20の有機基を表し、R
2
とR

は結合して環構造を形成しても良い。ただし、一般式(1-3)においてはR

およびR

は水素原子であっても良い。
一般式(1-1)および一般式(1-2)において、Xは酸素原子もしくは窒素原子であり、R

は、置換基を有しても良い炭素数1~4のアルキレン基である。
一般式(1-1)および一般式(1-2)において、n1は、Xに結合する水素原子の数であり、Xが酸素原子のときは0であり、Xが窒素原子のときは、0または1である。
一般式(1-1)および一般式(1-2)において、n2は、Xに結合するカッコ内の構造で表されるアミノ基の数であり、Xが酸素原子のときは1であり、Xが窒素原子のときは、1または2である。
一般式(1-1)および一般式(1-2)において、Xが窒素原子のときは、n1とn2の合計は2である。
一般式(1-3)~(1-4)において、R

は、直接結合、CH

、およびCH

CH

、OCH

CH(―OH)CH

、CH

OCH

CH(―OH)CH2、CH

CH

OCH

CH(―OH)CH

、または置換基を有しても良い炭素数5~20の環状炭化水素基のいずれかを表す。
一般式(1-1)および一般式(1-3)において、アミノ基は中和されていても良く、アミンオキシドであっても良い。
一般式(1-6)において、R

は、少なくとも1つの窒素原子を含む環構造を含有する基を表す。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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