TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025150242
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024051026
出願日
2024-03-27
発明の名称
水分散体組成物
出願人
株式会社日本触媒
代理人
弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類
C08L
33/08 20060101AFI20251002BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】室温での造膜が可能な水系コーティング液であって、耐汚染性、耐候性、及び透明性が高められたコーティング膜を形成可能な水系コーティング液に用いられる水分散体組成物の提供を課題とする。
【解決手段】Fox式に基づいて算出されるガラス転移温度が-50~40℃であるアクリル系重合体を含むアクリル系樹脂粒子(a)の水分散体(A)と、融点Tmが50~90℃であるポリプロピレン系樹脂粒子(b)の水分散体(B)と、紫外線吸収剤含有樹脂粒子(c)の水分散体であって、前記樹脂粒子(c)のキュムラント平均粒子径が10~120nmである水分散体(C)とを含む、水分散体組成物とすることで、上記課題を解決できる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
Fox式に基づいて算出されるガラス転移温度が-50~40℃であるアクリル系重合体を含むアクリル系樹脂粒子(a)の水分散体(A)と、
融点Tmが50~90℃であるポリプロピレン系樹脂粒子(b)の水分散体(B)と、
紫外線吸収剤含有樹脂粒子(c)の水分散体であって、前記樹脂粒子(c)のキュムラント平均粒子径が10~120nmである水分散体(C)とを含む、水分散体組成物。
続きを表示(約 590 文字)
【請求項2】
前記水分散体(A)~(C)における不揮発分の合計100質量%中、紫外線吸収剤の含有量が1~10質量%である、請求項1に記載の水分散体組成物。
【請求項3】
前記水分散体(A)の不揮発分と前記水分散体(B)の不揮発分の質量比(水分散体(A)の不揮発分/水分散体(B)の不揮発分)が25/75~75/25である、請求項1に記載の水分散体組成物。
【請求項4】
前記水分散体(C)の不揮発分100質量%中における紫外線吸収剤の含有量が10~40質量%である、請求項1に記載の水分散体組成物。
【請求項5】
前記樹脂粒子(c)が、反応性ノニオン乳化剤(e1)由来の構造単位を含み、
前記乳化剤(e1)のHLB値が10~16であり、
前記乳化剤(e1)由来の構造単位は、側鎖にエチレンオキサイドブロックである第1ブロックと、C
3-4
アルキレンオキサイドブロックである第2ブロックとを有する、請求項1に記載の水分散体組成物。
【請求項6】
前記水分散体組成物に含まれる全樹脂粒子のキュムラント平均粒子径が30~250nmである、請求項1に記載の水分散体組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載の水分散体組成物を含む、プラスチックコーティング用液。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水分散体組成物に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
プラスチックは様々な部品の基材として使用されている。しかし、プラスチックの種類によっては、耐候性が十分ではなく、使用時に基材の変色や分解といった問題が生じる場合がある。この問題を防ぐために、基材上に紫外線吸収剤を含む樹脂をコーティングする技術が知られている。
【0003】
たとえば特許文献1には、紫外線吸収性基を有する繰り返し単位を1~15モル%含むアクリル共重合体を含有するコーティング用アクリル樹脂組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-231304号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、コーティング液に含まれる溶剤として有機溶剤が用いられており、環境負荷低減の観点から水系溶剤への置き換えが望まれている。
しかしながら、溶剤として水系溶剤を用いる水系コーティング液は、有機溶剤を用いる溶剤系コーティング液と比較して、低温(たとえば室温)での造膜性が悪いため、通常高温での乾燥が必要となる。一方で、室温での造膜性を高めるためにコーティング液に含まれるアクリル共重合体のガラス転移温度を低くすると、得られるコーティング膜に汚れが付着し易くなるという懸念がある。
また、基材上に形成されるコーティング膜には、透明性が高いことが求められる。
【0006】
そこで本発明は、室温での造膜が可能な水系コーティング液であって、耐汚染性、耐候性、及び透明性が高められたコーティング膜を形成可能な水系コーティング液に用いられる水分散体組成物の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定のガラス転移温度を有するアクリル系重合体を含むアクリル系樹脂粒子(a)の水分散体(A)と、特定の融点を有するポリプロピレン系樹脂粒子(b)の水分散体(B)と、粒子径の小さい紫外線吸収剤含有樹脂粒子(c)の水分散体(C)とを含む水分散体組成物を用いることで、室温での造膜が可能な水系コーティング液であって、耐汚染性、耐候性、及び透明性が高められたコーティング膜を形成可能な水系コーティング液を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] Fox式に基づいて算出されるガラス転移温度が-50~40℃であるアクリル系重合体を含むアクリル系樹脂粒子(a)の水分散体(A)と、
融点Tmが50~90℃であるポリプロピレン系樹脂粒子(b)の水分散体(B)と、
紫外線吸収剤含有樹脂粒子(c)の水分散体であって、前記樹脂粒子(c)のキュムラント平均粒子径が10~120nmである水分散体(C)とを含む、水分散体組成物。
[2] 前記水分散体(A)~(C)における不揮発分の合計100質量%中、紫外線吸収剤の含有量が1~10質量%である、[1]に記載の水分散体組成物。
[3] 前記水分散体(A)の不揮発分と前記水分散体(B)の不揮発分の質量比(水分散体(A)の不揮発分/水分散体(B)の不揮発分)が25/75~75/25である、[1]又は[2]に記載の水分散体組成物。
[4] 前記水分散体(C)の不揮発分100質量%中における紫外線吸収剤の含有量が10~40質量%である、[1]~[3]のいずれかに記載の水分散体組成物。
[5] 前記樹脂粒子(c)が、反応性ノニオン乳化剤(e1)由来の構造単位を含み、
前記乳化剤(e1)のHLB値が10~16であり、
前記乳化剤(e1)由来の構造単位は、側鎖にエチレンオキサイドブロックである第1ブロックと、C
3-4
アルキレンオキサイドブロックである第2ブロックとを有する、[1]~[4]のいずれかに記載の水分散体組成物。
[6] 前記水分散体組成物に含まれる全樹脂粒子のキュムラント平均粒子径が30~250nmである、[1]~[7]のいずれかに記載の水分散体組成物。
[7] [1]~[6]のいずれかに記載の水分散体組成物を含む、プラスチックコーティング用液。
【発明の効果】
【0009】
本発明の水分散体組成物によれば、室温での造膜が可能な水系コーティング液であって、耐汚染性、耐候性、及び透明性が高められたコーティング膜を形成可能な水系コーティング液を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施形態に関して以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上、B以下」を意味する。また、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味し、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。「(メタ)アクリロキシ」や「(メタ)アクリロイル」等の用語も同様である。また、「所定のモノマー由来の構造単位」とは、所定のモノマーが有する炭素炭素二重結合が、炭素炭素単結合とそれぞれの炭素に結合する2つの結合手とに置き換わった構造に相当する。当該構造は、所定のモノマーを重合してなる構造だけでなく、異なるモノマーを重合してなる構造の後変性によって、所定のモノマー由来の構造単位としたものであってもよい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
株式会社日本触媒
ドロー溶質
14日前
株式会社日本触媒
粘着剤組成物
13日前
株式会社日本触媒
感光性組成物
1か月前
株式会社日本触媒
インクセット
1か月前
株式会社日本触媒
水分散体組成物
27日前
株式会社日本触媒
防錆塗料用組成物
1か月前
株式会社日本触媒
変性樹脂の製造方法
1か月前
株式会社日本触媒
スフェロイドの輸送方法
1か月前
株式会社日本触媒
スフェロイドの輸送方法
1か月前
株式会社日本触媒
ドロー溶質、ドロー溶液及び水処理方法
26日前
株式会社日本触媒
積層造形用水硬性組成物に用いられる二液型添加剤
1か月前
株式会社日本触媒
二液型硬化性組成物
14日前
株式会社日本触媒
重合体、感光性樹脂組成物、硬化物、表示装置用部材、及び表示装置
1か月前
国立大学法人千葉大学
エポキシド類製造用触媒、及び、エポキシド類の製造方法
1か月前
学校法人早稲田大学
スルフィド結合含有重合体、その製造方法、スルフィド結合含有重合体組成物、及び光学材料
1か月前
東ソー株式会社
ペレット
21日前
ユニチカ株式会社
透明シート
1か月前
ユニチカ株式会社
透明シート
2か月前
株式会社コバヤシ
成形体
1か月前
東レ株式会社
熱硬化性樹脂組成物
2か月前
丸住製紙株式会社
変性パルプ
1か月前
東ソー株式会社
ゴム用接着性改質剤
22日前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
1か月前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
19日前
東レ株式会社
引抜成形品の製造方法
2か月前
住友精化株式会社
吸水剤の製造方法
1か月前
横浜ゴム株式会社
重荷重タイヤ
1か月前
東ソー株式会社
樹脂組成物および蓋材
1か月前
東ソー株式会社
エチレン系重合用触媒
1日前
東レ株式会社
ポリオレフィン微多孔膜
3か月前
東レ株式会社
ポリプロピレンフィルム
1か月前
東ソー株式会社
樹脂組成物および蓋材
1か月前
株式会社コバヤシ
光硬化性組成物
3か月前
アイカ工業株式会社
光硬化性樹脂組成物
1か月前
株式会社スリーボンド
硬化性樹脂組成物
1か月前
日本特殊陶業株式会社
樹脂成形体
1か月前
続きを見る
他の特許を見る