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公開番号2025026234
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2023151802
出願日2023-09-20
発明の名称ポリウレタン樹脂形成性組成物、ウレタン接着剤用組成物、および硬化物
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類C08G 18/10 20060101AFI20250214BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】高靭性を有する接着剤の作製に資するウレタン樹脂形成性組成物、およびウレタン接着剤用組成物を提供すること、ならびに、高靭性を有するウレタン接着剤用組成物の硬化物を提供すること。
【解決手段】硬化剤(A)と、イソシアネート基末端プレポリマー(B)と、を含み、硬化剤(A)は、脂肪族もしくは脂環式ジオール(a-1)と、アミノアルコール(a-2)と、任意成分である架橋剤(a-3)と、を含み、イソシアネート基末端プレポリマー(B)は、数平均分子量2500以上のポリオール(b-1)と、ポリイソシアネート(b-2)と、任意成分である架橋剤(b-3)と、の反応生成物を含み、架橋剤(a-3)および架橋剤(b-3)のうちの少なくともいずれか一方を含む。
R2-NH-R1-OH ・・・式(1)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
硬化剤(A)と、
イソシアネート基末端プレポリマー(B)と、を含むポリウレタン樹脂形成性組成物であって、
前記硬化剤(A)は、
脂肪族もしくは脂環式ジオール(a-1)と、
式(1)で表される化合物であるアミノアルコール(a-2)と、
任意成分である架橋剤(a-3)と、を含み、
前記イソシアネート基末端プレポリマー(B)は、
数平均分子量2500以上のポリオール(b-1)と、
ポリイソシアネート(b-2)と、
任意成分である架橋剤(b-3)と、の反応生成物を含み、
前記ポリウレタン樹脂形成性組成物が、前記架橋剤(a-3)および前記架橋剤(b-3)のうちの少なくともいずれか一方を含む、ポリウレタン樹脂形成性組成物:

2
-NH-R
1
-OH ・・・式(1)
式中、

1
は、
窒素原子、炭素原子、酸素原子、および水素原子からなる群より選ばれる1種以上からなり、
直鎖である、または、分岐構造を有し、かつ、
直鎖部分の炭素数が10以下である;

2
は脂環構造、または、芳香環もしくはヘテロ芳香環を有する。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
硬化剤(A)と、
イソシアネート基末端プレポリマー(B)と、を含むポリウレタン樹脂形成性組成物であって、
前記硬化剤(A)は、
脂肪族もしくは脂環式ジオール(a-1)と、
式(1)で表される化合物であるアミノアルコール(a-2)と、
任意成分である架橋剤(a-3)と、を含み、
前記イソシアネート基末端プレポリマー(B)は、
数平均分子量2500以上のポリオール(b-1)と、
ポリイソシアネート(b-2)と、
任意成分である架橋剤(b-3)と、の反応生成物を含み、
前記ポリウレタン樹脂形成性組成物が、前記架橋剤(a-3)および前記架橋剤(b-3)のうちの少なくともいずれか一方を含む、ポリウレタン樹脂形成性組成物:

2
-NH-R
1
-OH ・・・式(1)
式中、

1
は、
窒素原子、炭素原子、酸素原子、および水素原子からなる群より選ばれる1種以上からなり、
直鎖である、または、分岐構造を有し、かつ、
直鎖部分の炭素数が10以下である;

2
は、
分岐構造を有する炭化水素基を有する、または、
脂環構造、芳香環もしくはヘテロ芳香環を有する。
【請求項3】
前記ポリウレタン樹脂形成性組成物を硬化して得られる樹脂のウレタン基濃度が2000mmol/kg以上4500mmol/kg以下である、請求項1に記載のポリウレタン樹脂形成性組成物。
【請求項4】
前記架橋成分(a-3)が有する架橋性基の含有量および前記架橋成分(b-3)が有する架橋性基の含有量の合計が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、25mmol/kg以上1000mmol/kg以下である、請求項1に記載のポリウレタン樹脂形成性組成物。
【請求項5】
前記ポリウレタン樹脂形成性組成物を硬化して得られる樹脂のウレタン基濃度が2000mmol/kg以上4500mmol/kg以下であり、
前記架橋成分(a-3)が有する架橋性基の含有量および前記架橋成分(b-3)が有する架橋性基の含有量の合計が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、25mmol/kg以上1000mmol/kg以下である、請求項1に記載のポリウレタン樹脂形成性組成物。
【請求項6】
前記アミノアルコール(a-2)の含有量が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、40mmol/kg以上600mmol/kg以下である、請求項1に記載のポリウレタン樹脂形成性組成物。
【請求項7】
前記ポリウレタン樹脂形成性組成物を硬化して得られる樹脂のウレタン基濃度が2000mmol/kg以上4500mmol/kg以下であり、
前記アミノアルコール(a-2)の含有量が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、40mmol/kg以上600mmol/kg以下である、請求項に記載のポリウレタン樹脂形成性組成物。
【請求項8】
前記架橋成分(a-3)が有する架橋性基の含有量および前記架橋成分(b-3)が有する架橋性基の含有量の合計が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、25mmol/kg以上1000mmol/kg以下であり、
前記アミノアルコール(a-2)の含有量が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、40mmol/kg以上600mmol/kg以下である、請求項1に記載のポリウレタン樹脂形成性組成物。
【請求項9】
前記ポリウレタン樹脂形成性組成物を硬化して得られる樹脂のウレタン基濃度が2000mmol/kg以上4500mmol/kg以下であり、
前記架橋成分(a-3)が有する架橋性基の含有量および前記架橋成分(b-3)が有する架橋性基の含有量の合計が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、25mmol/kg以上1000mmol/kg以下であり、
前記アミノアルコール(a-2)の含有量が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、40mmol/kg以上600mmol/kg以下である、請求項1に記載のポリウレタン樹脂形成性組成物。
【請求項10】
前記ポリウレタン樹脂形成性組成物を硬化して得られる樹脂のウレタン基濃度が2000mmol/kg以上4500mmol/kg以下である、請求項2に記載のポリウレタン樹脂形成性組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ポリウレタン樹脂形成性組成物、ウレタン接着剤用組成物、および硬化物に関する。
続きを表示(約 4,300 文字)【背景技術】
【0002】
自動車等に代表される構造用接着剤には様々な要求特性がある。なかでも特に注目されている物性は、破壊靭性値である。
破壊靭性値は、柔軟性と剛性の複合的指標として考えられ、エネルギーの単位として示される。破壊靭性値が大きいほど接着剤へエネルギーがかかったとき(衝撃など)の耐性が優れることを意味するため、大きいほど好ましい。
特許文献1は、
ポリイソシアネートと特定の分子量のポリオールとを反応させて得られるプレポリマー、および、特定の配合量のフィラーを含有する第1液と、
特定の分子量のポリオールおよび触媒を含有する第2液とからなり、
第1液中のポリオールおよび第2液中のポリオールに由来する水酸基のモル数が特定の関係を有するウレタン系接着剤組成物を開示している。特許文献1によれば、かかるウレタン系接着剤組成物は、良好な接着性能を得られるとともに、保存安定性にも優れる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2009/047962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、接着性能として引張剪断強度について言及されているが、破壊靭性値が充分ではなく、柔軟性と剛性とが高度に両立された接着剤用組成物が求められている。
【0005】
そこで、本開示の一態様は、高い破壊靭性値を発揮するポリウレタン樹脂形成性組成物、ウレタン接着剤用組成物、およびウレタン接着剤用組成物の硬化物を提供することに向けられている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によれば、以下の[1]~[14]、[1’]~[14’]の各態様が提供される。
[1] 硬化剤(A)と、
イソシアネート基末端プレポリマー(B)と、を含むポリウレタン樹脂形成性組成物であって、
前記硬化剤(A)は、
脂肪族もしくは脂環式ジオール(a-1)と、
式(1)で表される化合物であるアミノアルコール(a-2)と、
任意成分である架橋剤(a-3)と、を含み、
前記イソシアネート基末端プレポリマー(B)は、
数平均分子量2500以上のポリオール(b-1)と、
ポリイソシアネート(b-2)と、
任意成分である架橋剤(b-3)と、の反応生成物を含み、
前記ポリウレタン樹脂形成性組成物が、前記架橋剤(a-3)および前記架橋剤(b-3)のうちの少なくともいずれか一方を含む、ポリウレタン樹脂形成性組成物:

2
-NH-R
1
-OH ・・・式(1)
式中、

1
は、
窒素原子、炭素原子、酸素原子、および水素原子からなる群より選ばれる1種以上からなり、
直鎖である、または、分岐構造を有し、かつ、
直鎖部分の炭素数が10以下である;

2
は、脂環構造、または、芳香環もしくはヘテロ芳香環を有する。
[2] 前記ポリウレタン樹脂形成性組成物を硬化して得られる樹脂のウレタン基濃度が2000mmol/kg以上4500mmol/kg以下である、[1]に記載のポリウレタン樹脂形成性組成物。
[3] 前記架橋成分(a-3)が有する架橋性基の含有量および前記架橋成分(b-3)が有する架橋性基の含有量の合計が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、25mmol/kg以上1000mmol/kg以下である、[1]に記載のポリウレタン樹脂形成性組成物。
[4] 前記ポリウレタン樹脂形成性組成物を硬化して得られる樹脂のウレタン基濃度が2000mmol/kg以上4500mmol/kg以下であり、
前記架橋成分(a-3)が有する架橋性基の含有量および前記架橋成分(b-3)が有する架橋性基の含有量の合計が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、25mmol/kg以上1000mmol/kg以下である、[1]に記載のポリウレタン樹脂形成性組成物。
[5] 前記アミノアルコール(a-2)の含有量が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、40mmol/kg以上600mmol/kg以下である、[1]~[4]のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂形成性組成物。
[6] 前記ポリウレタン樹脂形成性組成物を硬化して得られる樹脂のウレタン基濃度が2000mmol/kg以上4500mmol/kg以下であり、
前記アミノアルコール(a-2)の含有量が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、40mmol/kg以上600mmol/kg以下である、[1]~[4]のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂形成性組成物。
[7] 前記架橋成分(a-3)が有する架橋性基の含有量および前記架橋成分(b-3)が有する架橋性基の含有量の合計が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、25mmol/kg以上1000mmol/kg以下であり、
前記アミノアルコール(a-2)の含有量が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、40mmol/kg以上600mmol/kg以下である、[1]~[6]のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂形成性組成物。
[8] 前記ポリウレタン樹脂形成性組成物を硬化して得られる樹脂のウレタン基濃度が2000mmol/kg以上4500mmol/kg以下であり、
前記架橋成分(a-3)が有する架橋性基の含有量および前記架橋成分(b-3)が有する架橋性基の含有量の合計が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、25mmol/kg以上1000mmol/kg以下であり、
前記アミノアルコール(a-2)の含有量が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、40mmol/kg以上600mmol/kg以下である、
[1]~[7]のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂形成性組成物。
[9] さらに、フィラー(C)を含む、[1]~[8]のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂形成性組成物。
[10] 前記硬化剤(A)および前記イソシアネート基末端プレポリマー(B)のうちの少なくとも一方が、25℃および1気圧で液状である、[1]~[9]のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂形成性組成物。
[11] 前記硬化剤(A)および前記イソシアネート基末端プレポリマー(B)がいずれも、25℃および1気圧で液状である、[1]~[10]のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂形成性組成物。
[12] [1]~[11]のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂形成性組成物を含む、ウレタン接着剤用組成物。
[13] 溶剤の含有量が1.0質量%以下である、[12]に記載のウレタン接着剤用組成物。
[14] [12]または[13]に記載のウレタン接着剤用組成物の硬化物。
[1’] 硬化剤(A)と、
イソシアネート基末端プレポリマー(B)と、を含むポリウレタン樹脂形成性組成物であって、
前記硬化剤(A)は、
脂肪族もしくは脂環式ジオール(a-1)と、
式(1)で表される化合物であるアミノアルコール(a-2)と、
任意成分である架橋剤(a-3)と、を含み、
前記イソシアネート基末端プレポリマー(B)は、
数平均分子量2500以上のポリオール(b-1)と、
【発明の効果】
【0007】
本開示の一態様によれば、高い破壊靭性値を発揮するポリウレタン樹脂形成性組成物、ウレタン接着剤用組成物、およびウレタン接着剤用組成物の硬化物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の各態様を実施するための例示的な実施形態を詳細に説明する。
なお、本明細書中、「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。「~」、「以上」、「以下」を用いて示された数値範囲の最小値又は最大値は、「~」、「以上」、「以下」を用いて示された他の数値範囲の最大値又は最小値と任意に組み合わせ可能である。また、個別に記載した上限値及び下限値も任意に組み合わせ可能である。
【0009】
[ポリウレタン形成性組成物]
本開示の一態様にかかるポリウレタン形成性組成物は、
硬化剤(A)と、
イソシアネート基末端プレポリマー(B)と、を含むポリウレタン樹脂形成性組成物であって、
前記硬化剤(A)は、
脂肪族もしくは脂環式ジオール(a-1)と、
式(1)で表される化合物であるアミノアルコール(a-2)と、
任意成分である架橋剤(a-3)と、を含み、
前記イソシアネート基末端プレポリマー(B)は、
数平均分子量2500以上のポリオール(b-1)と、
ポリイソシアネート(b-2)と、
任意成分である架橋剤(b-3)と、の反応生成物を含み、
前記ポリウレタン樹脂形成性組成物が、前記架橋剤(a-3)および前記架橋剤(b-3)のうちの少なくともいずれか一方を含む、ポリウレタン樹脂形成性組成物:

2
-NH-R
1
-OH ・・・式(1)
式中、

1
は、
窒素原子、炭素原子、酸素原子、および水素原子からなる群より選ばれる1種以上からなり、
直鎖である、または、分岐構造を有し、かつ、
直鎖部分の炭素数が10以下である;

2
は、
分岐構造を有する炭化水素基を有する、または、
脂環構造、芳香環もしくはヘテロ芳香環を有する。
【0010】
ポリウレタン樹脂形成性組成物は、
硬化剤(A)と、
イソシアネート基末端プレポリマー(B)と、を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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