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公開番号2025069786
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-01
出願番号2023179728
出願日2023-10-18
発明の名称カーボンナノチューブを含む導電性高分子組成物、及び導電性高分子膜
出願人東ソー株式会社
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類C08L 65/00 20060101AFI20250423BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】電気伝導性に顕著に優れる導電性高分子膜および当該導電性高分子膜を提供するための導電性高分子組成物を提供する。
【解決手段】特定のポリチオフェン(A)を0.01～5質量%含み、且つカーボンナノチューブ(B)を0.016～0.5質量%含む導電性高分子組成物を用いる。前記ポリチオフェン(A)は、下記一般式(3)で表されるチオフェンモノマーを、水又はアルコール溶媒中、酸化剤の存在下に重合させ、次いで必要に応じて酸処理することで製造することができる。
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【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
下記一般式（１）で表される構造単位及び下記一般式（２）で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構造単位を少なくとも２つ以上含むポリチオフェン（Ａ）を０．０１～５質量％含み、且つカーボンナノチューブ（Ｂ）を０．０１６～０．５質量％含む導電性高分子組成物。
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2025069786000011.tif
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［前記一般式（１）及び（２）において、Ｒ
２
は、水素原子、メチル基、エチル基、炭素数３～６の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又はフッ素原子を表し、ｍは、１～１０の整数を表し、ｎは、０又は１を表す。］
続きを表示（約 1,100 文字）【請求項２】
前記のカーボンナノチューブ（Ｂ）が、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ、及び多層カーボンナノチューブからなる群より選ばれる少なくとも一種である、請求項１に記載の導電性高分子組成物。
【請求項３】
前記のカーボンナノチューブ（Ｂ）が、単層カーボンナノチューブである、請求項１に記載の導電性高分子組成物。
【請求項４】
前記のポリチオフェン（Ａ）の含有量が、０．０５～０．８質量％である、請求項１に記載の導電性高分子組成物。
【請求項５】
前記のカーボンナノチューブ（Ｂ）の含有量が、０．０１６～０．２１質量％である、請求項１に記載の導電性高分子組成物。
【請求項６】
前記のポリチオフェン（Ａ）と前記のカーボンナノチューブ（Ｂ）との組成比率が、前記のポリチオフェン（Ａ）１質量部に対して、前記のカーボンナノチューブ（Ｂ）０．５～３質量部である、請求項１に記載の導電性高分子組成物。
【請求項７】
前記のポリチオフェン（Ａ）と前記のカーボンナノチューブ（Ｂ）との組成比率が、前記のポリチオフェン（Ａ）１質量部に対して、カーボンナノチューブ（Ｂ）１～２．５質量部である、請求項１に記載の導電性高分子組成物。
【請求項８】
請求項１に記載の導電性高分子組成物を支持体に塗布し、次いで、乾燥させることを特徴とする導電性高分子膜の製造方法。
【請求項９】
下記一般式（１）で表される構造単位及び下記一般式（２）で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構造単位を含むポリチオフェン（Ａ）とカーボンナノチューブ（Ｂ）とを含み、前記のポリチオフェン（Ａ）と前記のカーボンナノチューブ（Ｂ）との組成比率が、前記のポリチオフェン（Ａ）１質量部に対して、前記のカーボンナノチューブ（Ｂ）０．５～３質量部であることを特徴とする、導電性高分子膜。
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2025069786000012.tif
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169
［前記一般式（１）及び（２）において、Ｒ
２
は、水素原子、メチル基、エチル基、炭素数３～６の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又はフッ素原子を表し、ｍは、１～１０の整数を表し、ｎは、０又は１を表す。］
【請求項１０】
前記のポリチオフェン（Ａ）と前記のカーボンナノチューブ（Ｂ）との組成比率が、前記のポリチオフェン（Ａ）１質量部に対して、前記のカーボンナノチューブ（Ｂ）１～２．５質量部である、請求項９に記載の導電性高分子膜。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、カーボンナノチューブを含む導電性高分子組成物、及び導電性高分子膜に関するものである。
続きを表示（約 1,100 文字）【背景技術】
【０００２】
カーボンナノチューブは、炭素原子により構成された直径数ナノメートル、長さ数マイクロメートルのチューブ構造を持ち、優れた電気伝導度、機械的強度、及び熱伝導度などを有し、さらに、比重が非常に小さいという特徴を持つ。このような特徴により、複合材料の機能を向上させる無機フィラーとしてのカーボンナノチューブの利用が注目されている。
【０００３】
カーボンナノチューブ複合材料を作製するには、通常、カーボンナノチューブが均一に分散したカーボンナノチューブ分散液を用いる必要がある。一方で、カーボンナノチューブは、固体状態ではファンデルワールス力などの相互作用が大きくバンドル状態となっており、水及び有機溶剤に分散しにくいという特性がある。
【０００４】
カーボンナノチューブ分散液を得る方法として、カーボンナノチューブと溶媒との混合物中に、ポリイソチアナフテンスルホン酸を添加する方法が報告されている（例えば、特許文献１）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０１６－０２６９８３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
背景技術に記載のカーボンナノチューブ分散液は、高い電気伝導性が求められるという点で、更なる改善の余地があった。
【０００７】
本発明の一態様は、電気伝導性に顕著に優れる導電性高分子膜および当該導電性高分子膜を提供するための導電性高分子組成物を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す発明が上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
【０００９】
本発明の一態様は、以下の［１］～［１０］を含む。
【００１０】
［１］
下記一般式（１）で表される構造単位及び下記一般式（２）で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構造単位を少なくとも２つ以上含むポリチオフェン（Ａ）を０．０１～５質量％含み、且つカーボンナノチューブ（Ｂ）を０．０１６～０．５質量％含む導電性高分子組成物。
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169
［上記一般式（１）及び（２）において、Ｒ
２
は、水素原子、メチル基、エチル基、炭素数３～６の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又はフッ素原子を表し、ｍは、１～１０の整数を表し、ｎは、０又は１を表す。］
（【００１１】以降は省略されています）

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