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公開番号2025011585
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023113778
出願日2023-07-11
発明の名称音低減設備
出願人大和ハウス工業株式会社
代理人個人,個人
主分類E06B 5/20 20060101AFI20250117BHJP(戸,窓,シャッタまたはローラブラインド一般;はしご)
要約【課題】アクティブノイズキャンセラと、工場における開口部の開度調整とを併用して建物内で発生して建物の外に漏れる音を低減する音低減設備を提供する。
【解決手段】工場F内での音源Oからの発生音の、工場Fの外にある所定位置での大きさを低減するために利用される本発明の音低減装置10であって、工場の外に出た発生音である騒音に対して出力音を出力するスピーカ12a、12bと、騒音として工場Fの外に出る前の音を測定するリファレンスマイク14と、工場Fにおいて屋外に面する箇所に設けられた開口部Kの開度を設定するための処理を実行する制御コンピュータ20と、を備える。制御コンピュータ20は、スピーカ12a、12bが出力音を出力した場合の騒音の大きさを予測する予測処理と、騒音の大きさの予測値が規定値を超えた場合に、騒音の大きさが規定値以下となるように開閉部材Uによる開口部Kの開度を設定する設定処理と、を実行する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
建物内での発生音の、前記建物の外にある所定位置での大きさを低減するために利用される音低減設備であって、
前記建物の外に出た前記発生音に対して出力音を出力する出力器と、
前記建物において屋外に面する箇所に設けられた開口部の開度を設定するための処理を実行する処理実行装置と、を備え、
前記処理実行装置は、
前記出力器が前記出力音を出力した場合の前記大きさを予測する予測処理と、
前記大きさの予測値が規定値を超えた場合に、前記大きさが前記規定値以下となる前記開口部の開度を設定する設定処理と、を実行する、音低減設備。
続きを表示（約 870 文字）【請求項２】
複数の前記出力器が備えられ、
前記処理実行装置は、前記予測処理において、複数の前記出力器のそれぞれが前記出力音を出力した場合の前記大きさを予測する、請求項１に記載の音低減設備。
【請求項３】
前記建物内で測定された前記発生音の大きさが基準値を超えた場合に、前記出力器が前記出力音を出力し、且つ、前記処理実行装置が前記予測処理を実行する、請求項１に記載の音低減設備。
【請求項４】
前記出力器は、前記建物内で測定された前記発生音に応じて生成される前記出力音を出力する、請求項１に記載の音低減設備。
【請求項５】
前記処理実行装置は、前記設定処理において、前記開口部の開度に応じた前記大きさを、前記開度毎に算出し、前記大きさの算出値が前記規定値以下となる場合の前記開度を設定する、請求項１に記載の音低減設備。
【請求項６】
前記出力器が前記出力音を出力している間に、前記建物の外において、前記所定位置よりも前記建物に近い位置にて音を検出する検出器を備え、
前記処理実行装置は、前記予測処理において、前記検出器により検出された音の大きさに基づいて、前記発生音の前記所定位置での大きさを予測し、
前記大きさの予測値が前記規定値を超えた場合に、前記処理実行装置は、前記設定処理において、前記検出器により検出された音の大きさに基づいて、前記開口部の開度を設定する、請求項１に記載の音低減設備。
【請求項７】
前記処理実行装置は、前記出力器を制御するコントローラである、請求項１に記載の音低減設備。
【請求項８】
前記処理実行装置は、前記予測処理において、前記開口部の開度が第１開度である場合の前記大きさを予測し、前記開口部の開度が前記第１開度である場合の前記大きさが前記規定値を超えた場合には、前記設定処理を実行して、前記開口部の開度を、前記第１開度よりも小さい第２開度に設定する、請求項１に記載の音低減設備。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、音低減設備に係り、特に、建物内で発生して建物の外に漏れる音を低減するための音低減設備に関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
建物には、通常、通風や採光のために窓等の開口部が設けられている。ただし、開口部は、音の出入口となり得るため、例えば、建物内で発生した騒音が、開口部から建物外に漏れて、建物周囲の環境に影響を与えることがある。そのため、騒音を抑える観点から、建物における開口部の数の設定、及び開口部の開閉制御を実施する技術が、これまでに開発されている。
【０００３】
例えば、特許文献１に記載の技術によれば、建物の給気口を通じて建物内に侵入する騒音レベルに関する評価観点から、建物に設けられる開口部の配置位置や数とともに、開口部に付加された遮音機能等を評価する。
また、特許文献２に記載の技術によれば、建物周囲の音を音波受信機によって監視し、一定以上の音量になった場合に建物の開口部を自動的に閉める。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０１９－２１１８９５号公報
実開平３－８０８８２号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
一方、騒音を抑える理由から建物の開口部を完全に遮蔽してしまうと、建物内での通風量が確保することが困難となり、これが原因となって建物内の快適性が損なわれる虞がある。そのため、建物内での通風量を確保しつつ、建物の外に漏れる騒音を一定レベル以下に抑えられる技術が求められている。
【０００６】
そこで、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、建物内での通風量を確保しながら、建物の外に漏れる音を抑えることが可能な音低減設備を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記の課題は、本発明の音低減設備によれば、建物内での発生音の、建物の外にある所定位置での大きさを低減するために利用される音低減設備であって、建物の外に出た発生音に対して出力音を出力する出力器と、建物において屋外に面する箇所に設けられた開口部の開度を設定するための処理を実行する処理実行装置と、を備え、処理実行装置は、出力器が出力音を出力した場合の大きさを予測する予測処理と、大きさの予測値が規定値を超えた場合に、大きさが規定値以下となる開口部の開度を設定する設定処理と、を実行することにより解決される。
上記のように構成された本発明の音低減設備では、出力器からの出力音により、建物内から建物の外に出た音（騒音）を低減させるとともに、出力音のみでは十分に音を低減できない場合には、開口部の開度を小さくする。これにより、建物において開口部の開度を極力大きくして建物内での通風量を確保しながら、建物の外に漏れる音を抑えることができる。
【０００８】
また、本発明の音低減設備において、複数の出力器が備えられ、処理実行装置は、予測処理において、複数の出力器のそれぞれが出力音を出力した場合の大きさを予測してもよい。
上記の構成によれば、複数の出力器のそれぞれから出力される音（出力音）により、建物内から建物の外に出た音（騒音）を、より効果的に低減させることができる。
【０００９】
また、本発明の音低減設備において、建物内で測定された発生音の大きさが基準値を超えた場合に、出力器が出力音を出力し、且つ、処理実行装置が予測処理を実行してもよい。
上記の構成によれば、建物内から建物の外に出た音が建物周辺に及ぼす影響が比較的大きくなる場合に、出力器及び処理実行装置を作動させるので、これらの装置を合理的に使用することができる。
【００１０】
また、本発明の音低減設備において、出力器は、建物内で測定された発生音に応じて生成される出力音を出力するとよい。
上記の構成によれば、出力器からの出力音により、建物内から建物の外に出た音を、より効果的に低減させることができる。
（【００１１】以降は省略されています）

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