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公開番号2025011228
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-23
出願番号2024178237,2023501232
出願日2024-10-10,2021-08-10
発明の名称IL-12及び抗FAP抗体を含む融合タンパク質、並びにその使用
出願人カナプ セラピューティクス インコーポレイテッド,KANAPH THERAPEUTICS INC.
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C07K 19/00 20060101AFI20250116BHJP(有機化学)
要約【課題】抗がん効果を有する新規融合タンパク質を提供する。
【解決手段】IL-12又はそのバリアントを含む第1の単量体と、FAPに特異的に結合する抗原結合部位を含む第2の単量体とを含む融合タンパク質を提供する。該融合タンパク質は、IL-12による抗がん効果を示す。特に、抗FAP抗体が1つの抗体で実現された場合、腫瘍において高度に発現するFAPを特異的に標的とし、IL-12を腫瘍部位に特異的に局在させることによって、がんを効率的に処置することができる。したがって、該融合タンパク質は、抗がん処置のための医薬組成物として利用することができ、そのため、高い産業上の利用可能性を有する。
【選択図】図33
特許請求の範囲【請求項1】
IL-12又はそのバリアントを含む第1の単量体と、
FAP(線維芽細胞活性化タンパク質アルファ)に特異的に結合する抗原結合部位を含む第2の単量体と
を含む融合タンパク質。
続きを表示(約 4,300 文字)【請求項2】
前記IL-12又はその前記バリアントが、IL-12A(p35)又はそのバリアント;及びIL-12B(p40)又はそのバリアントを含む、請求項1に記載の融合タンパク質。
【請求項3】
前記IL-12又はその前記バリアントが、以下の構造式(I)又は(II):
N’-Y-[リンカー(1)]o-Z-C’ (I)
N’-Z-[リンカー(1)]o-Y-C’ (II)
[前記構造式(I)及び(II)中、
N’は、前記融合タンパク質のN末端であり、
C’は、前記融合タンパク質のC末端であり、
Yは、前記IL-12A又はその前記バリアントであり、
Zは、前記IL-12B又はその前記バリアントであり、
前記リンカー(1)は、ペプチドリンカーであり、
oは、0又は1である]
を含む、請求項2に記載の融合タンパク質。
【請求項4】
前記IL-12B(p40)の前記バリアントが、配列番号74のアミノ酸配列におけるK258A、K260A、K263A、及びK264Aからなる群から選択される少なくとも1つの置換によって得られたアミノ酸配列を含む、請求項2に記載の融合タンパク質。
【請求項5】
前記IL-12B(p40)が、配列番号74又は配列番号86のアミノ酸配列を含む、請求項2に記載の融合タンパク質。
【請求項6】
前記IL-12B(p40)の前記バリアントが、配列番号77、配列番号79、配列番号89又は配列番号91のアミノ酸配列を含む、請求項4に記載の融合タンパク質。
【請求項7】
前記IL-12A(p35)が、配列番号75又は配列番号87のアミノ酸配列を含む、請求項2に記載の融合タンパク質。
【請求項8】
前記IL-12が、配列番号73、配列番号76、配列番号78、配列番号85、配列番号88又は配列番号90のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の融合タンパク質。
【請求項9】
FAPに特異的に結合する前記抗原結合部位が、
配列番号96のHCDR1、配列番号97のHCDR2及び配列番号98のHCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号99のLCDR1、配列番号100のLCDR2及び配列番号101のLCDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号104のHCDR1、配列番号105のHCDR2及び配列番号106のHCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号107のLCDR1、配列番号108のLCDR2及び配列番号109のLCDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号127のHCDR1、配列番号128のHCDR2及び配列番号129のHCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号130のLCDR1、配列番号131のLCDR2及び配列番号132のLCDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号133のHCDR1、配列番号134のHCDR2及び配列番号135のHCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号136のLCDR1、配列番号137のLCDR2及び配列番号138のLCDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号139のHCDR1、配列番号140のHCDR2及び配列番号141のHCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号142のLCDR1、配列番号143のLCDR2及び配列番号144のLCDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号145のHCDR1、配列番号146のHCDR2及び配列番号147のHCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号148のLCDR1、配列番号149のLCDR2及び配列番号150のLCDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号151のHCDR1、配列番号152のHCDR2及び配列番号153のHCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号154のLCDR1、配列番号155のLCDR2及び配列番号156のLCDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号157のHCDR1、配列番号158のHCDR2及び配列番号159のHCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号160のLCDR1、配列番号161のLCDR2及び配列番号162のLCDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号163のHCDR1、配列番号164のHCDR2及び配列番号165のHCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号166のLCDR1、配列番号167のLCDR2及び配列番号168のLCDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号169のHCDR1、配列番号170のHCDR2及び配列番号171のHCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号172のLCDR1、配列番号173のLCDR2及び配列番号174のLCDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号175のHCDR1、配列番号176のHCDR2及び配列番号177のHCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号178のLCDR1、配列番号179のLCDR2及び配列番号180のLCDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号181のHCDR1、配列番号182のHCDR2及び配列番号183のHCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号184のLCDR1、配列番号185のLCDR2及び配列番号186のLCDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号187のHCDR1、配列番号188のHCDR2及び配列番号189のHCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号190のLCDR1、配列番号191のLCDR2及び配列番号192のLCDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号193のHCDR1、配列番号194のHCDR2及び配列番号195のHCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号196のLCDR1、配列番号197のLCDR2及び配列番号198のLCDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号199のHCDR1、配列番号200のHCDR2及び配列番号201のHCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号202のLCDR1、配列番号203のLCDR2及び配列番号204のLCDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号205のHCDR1、配列番号206のHCDR2及び配列番号207のHCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号208のLCDR1、配列番号209のLCDR2及び配列番号210のLCDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号211のHCDR1、配列番号212のHCDR2及び配列番号213のHCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号214のLCDR1、配列番号215のLCDR2及び配列番号216のLCDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号217のHCDR1、配列番号218のHCDR2及び配列番号219のHCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号220のLCDR1、配列番号221のLCDR2及び配列番号222のLCDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号223のHCDR1、配列番号224のHCDR2及び配列番号225のHCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号226のLCDR1、配列番号227のLCDR2及び配列番号228のLCDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号229のHCDR1、配列番号230のHCDR2及び配列番号231のHCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号232のLCDR1、配列番号233のLCDR2及び配列番号234のLCDR3を含む軽鎖可変領域;
配列番号235のHCDR1、配列番号236のHCDR2及び配列番号237のHCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号238のLCDR1、配列番号239のLCDR2及び配列番号240のLCDR3を含む軽鎖可変領域;又は
配列番号241のHCDR1、配列番号242のHCDR2及び配列番号243のHCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号244のLCDR1、配列番号245のLCDR2及び配列番号246のLCDR3を含む軽鎖可変領域
を含む、請求項1に記載の融合タンパク質。
【請求項10】
FAPに特異的に結合する前記抗原結合部位が、
配列番号102の重鎖可変領域及び配列番号103の軽鎖可変領域;
配列番号110の重鎖可変領域及び配列番号111の軽鎖可変領域;
配列番号248の重鎖可変領域及び配列番号249の軽鎖可変領域;
配列番号250の重鎖可変領域及び配列番号251の軽鎖可変領域;
配列番号252の重鎖可変領域及び配列番号253の軽鎖可変領域;
配列番号254の重鎖可変領域及び配列番号255の軽鎖可変領域;
配列番号256の重鎖可変領域及び配列番号257の軽鎖可変領域;
配列番号258の重鎖可変領域及び配列番号259の軽鎖可変領域;
配列番号260の重鎖可変領域及び配列番号261の軽鎖可変領域;
配列番号262の重鎖可変領域及び配列番号263の軽鎖可変領域;
配列番号264の重鎖可変領域及び配列番号265の軽鎖可変領域;
配列番号266の重鎖可変領域及び配列番号267の軽鎖可変領域;
配列番号268の重鎖可変領域及び配列番号269の軽鎖可変領域;
配列番号270の重鎖可変領域及び配列番号271の軽鎖可変領域;
配列番号272の重鎖可変領域及び配列番号273の軽鎖可変領域;
配列番号274の重鎖可変領域及び配列番号275の軽鎖可変領域;
配列番号276の重鎖可変領域及び配列番号277の軽鎖可変領域;
配列番号278の重鎖可変領域及び配列番号279の軽鎖可変領域;
配列番号280の重鎖可変領域及び配列番号281の軽鎖可変領域;
配列番号282の重鎖可変領域及び配列番号283の軽鎖可変領域;
配列番号284の重鎖可変領域及び配列番号285の軽鎖可変領域;
配列番号286の重鎖可変領域及び配列番号287の軽鎖可変領域;
配列番号72のscFv;又は
配列番号84のscFv
を含む、請求項1に記載の融合タンパク質。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、IL-12又はそのバリアントと、抗FAP抗体とを含む新規融合タンパク質、及び該融合タンパク質を含む抗がん医薬組成物に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
インターロイキン-12(IL-12)は、代表的な炎症性サイトカインであり、細胞性免疫応答の有効な誘導に極めて重要な役割を果たす。IL-12は、ジスルフィド結合によって連結された40kDa(p40)及び35kDa(p35)サブユニットを含むヘテロ二量体タンパク質であり、活性化したマクロファージ、単球、樹状細胞及び活性化したBリンパ球によって産生される。IL-12は、ヘルパーT1細胞免疫を増強し、細胞性Tリンパ球の細胞傷害を増加させ、血管新生を阻害することができる。一般に、IL-12は、T細胞及びNK細胞におけるIFN-γ産生を活性化する。
【0003】
IL-12の局所発現は、腫瘍細胞をT細胞媒介性細胞傷害に対して感受性にし、腫瘍成長阻害及び液性免疫の確立をもたらす。しかしながら、IL-12の臨床応用における欠点は、投与時に、サイトカイン関連毒性が全身に生じ得ることである。これらの臨床結果は、がんを処置するための単独治療剤としてのIL-12の限界を示す。
【0004】
他方で、線維芽細胞活性化タンパク質アルファ(FAP)は、活性化した線維芽細胞に発現するゼラチナーゼである。FAPは、前立腺がん及び膵臓がんを含む様々なヒト癌腫のがん関連線維芽細胞において90%を超えて発現することが知られている。したがって、近年、FAP発現細胞を標的とする免疫療法の開発への関心が急速に高まっている(Fang J.ら、Mol.Ther.Oncolytics.、3:16007、2016)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明者らは、抗がん効果を有する新規融合タンパク質を開発するために研究した。結果として、本発明者らは、IL-12及び抗FAP抗体を含む融合タンパク質が、全身毒性を低減すると同時に高められた抗がん活性を有することを見出し、それにより、本発明を完成させた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様では、IL-12又はそのバリアントを含む第1の単量体と、FAPに特異的に結合する抗原結合部位を含む第2の単量体とを含む融合タンパク質が提供される。
【0007】
本発明の別の態様では、がんを予防する又は処置するための医薬組成物であって、融合タンパク質を活性成分として含む医薬組成物が提供される。
【0008】
本発明の別の態様では、第1の単量体をコードするポリヌクレオチドが提供される。
【0009】
本発明の別の態様では、第2の単量体をコードするポリヌクレオチドが提供される。
【0010】
本発明の別の態様では、ポリヌクレオチドを含むベクターが提供される。
(【0011】以降は省略されています)

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