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公開番号
2025011170
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-23
出願番号
2024174078,2022168571
出願日
2024-10-03,2017-06-08
発明の名称
抗IgE抗体
出願人
ユーシービー バイオファルマ エスアールエル
代理人
弁理士法人浅村特許事務所
主分類
C07K
16/42 20060101AFI20250116BHJP(有機化学)
要約
【課題】例えば、IgEによって引き起こされる障害(アレルギー応答、又はある特定の自己免疫応答など)、特に、IgEとFcεRI受容体との相互作用によって引き起こされる障害の処置における使用のための、IgEを標的とする改良された抗IgE抗体及び抗原結合剤、並びにその組成物を提供する。
【解決手段】改良されたIgE抗体及び抗原結合剤を提供する。本発明の改良された抗IgE抗体及び抗原結合剤は、IgEに対する改良された親和性及び/又はIgEのCε2ドメインとの改良された相互作用及び/又はIgE上の改良された改変エピトープ及び/又は薬学的に関連する濃度で、例えばFcεRI受容体からIgEを解離させる能力を有してもよい。一側面では、IgEが標的化される、IgE媒介性障害のための改良された処置又は新規処置が提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
抗IgE抗体又は抗原結合剤であって、配列番号108の参照において、ヒトIgEのCε3ドメインの残基T373、W374、S375、R376、A377、S378、G379、P381、Q417、C418、R419、T421、P426、R427、A428、ならびにCε2ドメインの残基D278及びT281を含むエピトープと接触する、抗IgE抗体又は抗原結合剤。
続きを表示(約 700 文字)
【請求項2】
ヒトIgEのCε3ドメインの残基K380をさらに含むエピトープと接触する、請求項1に記載の抗IgE抗体又は抗原結合剤。
【請求項3】
ヒトIgEのCε3ドメインの残基M430をさらに含むエピトープと接触する、請求項1又は2に記載の抗IgE抗体又は抗原結合剤。
【請求項4】
ヒトIgEのCε2ドメインの残基D276をさらに含むエピトープと接触する、請求項1から3に記載の抗IgE抗体又は抗原結合剤。
【請求項5】
ヒトIgEのCε2ドメインの残基V277をさらに含むエピトープと接触する、請求項1から4に記載の抗IgE抗体又は抗原結合剤。
【請求項6】
ヒトIgEのCε2ドメインの残基L279をさらに含むエピトープと接触する、請求項1から5に記載の抗IgE抗体又は抗原結合剤。
【請求項7】
ヒトIgEのCε2ドメインの残基S280をさらに含むエピトープと接触する、請求項1から6に記載の抗IgE抗体又は抗原結合剤。
【請求項8】
ヒトIgEのCε2ドメインの残基A282(及び/又はT298)をさらに含むエピトープと接触する、請求項1から7に記載の抗IgE抗体又は抗原結合剤。
【請求項9】
Cε3ドメインとCε2ドメインとがヒトIgEの異なる鎖上にある、請求項1から8に記載の抗IgE抗体又は抗原結合剤。
【請求項10】
エピトープに特異的である、請求項1から9に記載の抗IgE抗体又は抗原結合剤。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、IgEによって引き起こされる障害(アレルギー応答、又はある特定の自己免疫応答など)、特に、IgEとFcεRI受容体との相互作用によって引き起こされる障害の処置における使用のための、IgEを標的とする改良された抗IgE抗体及び抗原結合剤、並びにその組成物の分野にある。特に、本発明は、オマリズマブ(Xolair(登録商標))の新規変異体と関連する改良された抗IgE抗体及び抗原結合剤に関する。本発明の改良された抗IgE抗体及び抗原結合剤は、IgEに対する改良された親和性及び/又はIgEのCε2ドメインとの改良された相互作用及び/又はIgE上の改良された改変エピトープ(例えば、IgEのCε2ドメインをさらに含む)及び/又は薬学的に関連する濃度でFcεRI受容体からIgEを解離させる能力を有してもよい。一側面では、IgEが標的化される(例えば、遊離IgE及び/又はFcεRI受容体と複合体化したIgE)、IgE媒介性障害の改良された処置又は新規処置が開示される。
発明の背景
続きを表示(約 3,400 文字)
【0002】
IgEは、喘息、食物アレルギー、1型過敏症及び広い範囲で罹患する家族性副鼻腔炎などのアレルギー応答を媒介する免疫グロブリンファミリーのメンバーである。IgEは、B細胞によって分泌され、その表面上に発現される。B細胞により合成されたIgEは、短い膜結合領域により成熟IgE配列に連結された膜貫通ドメインによってB細胞膜中に固定される。IgEはまた、低親和性IgE受容体(FcεRII)に対するそのFc領域を介してB細胞(並びに単球、好酸球及び血小板)にも結合する。哺乳動物のアレルゲンへの曝露の際に、アレルゲンに結合するIgEを合成するB細胞がクローン増幅される。このIgEは、順に、それがB細胞に(FcεRIIを介して)結合しているB細胞によって、並びに肥満細胞及び好塩基球の表面上に認められるいわゆる高親和性受容体(FcεRI)を介して肥満細胞及び好塩基球によって循環中に放出される。そのような肥満細胞及び好塩基球は、それによって、アレルゲンに対して感作される。アレルゲンに対する次の曝露は、これらの細胞上でFcεRIを架橋し、かくして、臨床過敏症及びアナフィラキシーの原因となるヒスタミン及び他の因子の放出を活性化する。
【0003】
オマリズマブ(Xolair(登録商標))は、ヒト免疫グロブリンE(IgE)[Cε3ドメイン]に選択的に結合する組換えDNA由来ヒト化IgG1κモノクローナル抗体である。この抗体は、約149kDの分子量を有する。Xolair(登録商標)は、抗生物質ゲンタマイシンを含有する栄養培地中でのチャイニーズハムスター卵巣細胞懸濁培養によって産生される。Xolair(登録商標)は、注射用滅菌水(SWFI)、USPを用いて(又は、その代わりに、滅菌注射筒中の液体製剤として)再構成され、皮下(SC)注射として投与される単回使用バイアル中に含有される、滅菌された、白色の、保存剤を含有しない、凍結乾燥粉末である[EP602126(及びそれに基づくSPC/GB06/005);WO93/04173;US6267958(及びこの特許に基づくXolair(登録商標)PTE);WO97/04807;WO97/04801;Presta et al.(1993)J.Immunol.151:2623~2632を参照されたい]。
【0004】
オマリズマブは、通年性空気アレルゲンに対する皮膚試験陽性又はin vitroでの反応性を示す患者における中程度から重度の持続型喘息並びに吸入コルチコステロイドによって十分に制御されない症状の処置について現在指示されている(Xolair(登録商標)の処方情報から)。
【0005】
オマリズマブに関する問題は、1)それが遊離IgEを標的化するが、薬学的に関連する用量でIgE/FcεRI複合体の病原性種を標的化しない(又は効率的に標的化しない);2)おそらくIgE/FcεRI複合体の病原性種が標的化されないため、「Xolair処置が有効性を示すためには(Xolair(登録商標)150mg溶液-Summary of Product Characteristics 2014)、又は実際に、Xolair(登録商標)が特定の患者について作用するかどうか、若しくは異なる処置が必要であるかどうかを確立するためには、少なくとも12~16週間」かかる;3)それが、高レベルのIgEを示す患者のためのものではない(例えば、患者における高レベルの遊離IgEを考慮すると、IgE/FcεRI複合体の病原性種が標的化されず、時間と共に消失しないため);4)「オマリズマブ(Xolair(登録商標)150mg溶液 Summary of Product Characteristics 2014)を摂取する場合、アナフィラキシー及びアナフィラキシーショックを包含する、I型局所又は全身反応が起こることがある」;5)IgEに対するその親和性が、特に良好ではない(約2nM)ということである。
【0006】
本発明の課題は、これらの問題の1つ又は2つ以上を改善するための新規抗体を同定することである。
さらなる課題は、新規エピトープに対する抗体(オマリズマブと比較してIgE Cε2相互作用が増大した)、並びに/又は親和性が改良された、及び/若しくはIgE/FcεRI複合体を解離させる能力が改良された、オマリズマブの新規変異体に基づく抗体を同定することである。
【0007】
本発明のさらなる課題は、IgEと関連する障害、特に、IgE/FcεRIの複合体と関連する障害、例えば、アレルギー障害の処置のための新規化合物、方法、及び組成物を同定することである。
発明の概要
【0008】
本発明の一側面では、ヒトIgEのCε3ドメインの残基T373、W374、S375、R376、A377、S378、G379、P381、Q417、C418、R419、T421、P426、R427、A428並びにCε2ドメインの残基D278及びT281を含むエピトープと接触する、抗IgE抗体又は抗原結合剤が提供される。さらなる態様では、エピトープは、ヒトIgEのCε3ドメインの残基K380及び/若しくはM430の1つ若しくは2つ以上並びに/又はヒトIgEのCε2ドメインの残基D276、V277、L279、S280、A282及び/若しくはT298の1つ若しくは2つ以上をさらに含んでもよい。
【0009】
本発明は、有意な相互作用が変異領域中のIgE Cε2ドメインに関して観察された、改良された抗体(オマリズマブに基づく)と、IgE-Fcとの相互作用を初めて示す、例1の結晶構造の観察に基づくものである。これは、オマリズマブ及び/又はオマリズマブFabと比較して、抗IgE抗体又は抗原結合剤の改良された機能特性をもたらし得る。例えば、抗IgE抗体又は抗原結合剤は、7、3、1、0.66、0.5又は0.3μM未満の濃度(又はピーク血清濃度)で、FcεRIからヒトIgEを解離させることができる(例えば、例2に記載の方法によって実行される)。例えば、抗IgE抗体又は抗原結合剤は、オマリズマブ及び/若しくはオマリズマブFabと比較して、ヒトIgEに対する改良された/より強力な親和性(低いK
D
)(例えば、IgE-Fcを使用する)(例えば、例6に記載の方法によって実行される);並びに/又はオマリズマブ及び/若しくはオマリズマブFabと比較して、IgE/FcεRI複合体を解離させる改良された能力(ability)(例えば、例2に記載の方法によって決定される);並びに/又はオマリズマブ及び/若しくはオマリズマブFabよりも低い濃度(若しくはピーク血清濃度)でFcεRIからヒトIgEを解離させる能力(capability)(例えば、例2に記載の方法によって決定される)を有してもよい。改良されたK
D
とは、オマリズマブ及び/又はオマリズマブFabのものよりも少なくとも5、10、20、30、40、又は50%低いことを意味する。本発明の抗IgE抗体又は抗原結合剤のK
D
は、2、1.9、1.8、1.7、1.6、1.5、1.4、1.3、1.2、1.1、1.0、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、又は0.3nM未満であってよい。FcεRIからヒトIgEを解離させる改良された能力(ability)又は能力(capability)とは、オマリズマブ及び/若しくはオマリズマブFabより少なくとも5、10、20、30、40、50、若しくは100%改善されること(例えば、例2及び例7に記載されるような解離率(%)及び/若しくはIgE/FcεRI複合体の見かけの解離速度を測定する場合)、並びに/又はオマリズマブ及び/若しくはオマリズマブFabが解離を達成しない濃度での解離の達成を意味する。
【0010】
疑いを避けるために、本発明の抗IgE抗体又は抗原結合剤は、オマリズマブ又はオマリズマブFabではない。
(【0011】以降は省略されています)
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