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公開番号2025011058
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-23
出願番号2024109389
出願日2024-07-08
発明の名称ドーム構造を含む液化ガスを貯蔵するための設備
出願人ギャズトランスポルト エ テクニギャズ
代理人個人,個人,個人
主分類F17C 13/00 20060101AFI20250116BHJP(ガスまたは液体の貯蔵または分配)
要約【課題】液化天然ガス貯蔵タンクの天井壁を貫通するドーム構造において、二次断熱バリア内に存在するガスを、ドーム構造の二次空間に循環させる。
【解決手段】液化ガス貯蔵設備は、耐力構造と、密閉断熱タンクと、ドーム構造とを備え、前記ドーム構造は、前記耐力構造に形成される開口(27)を通過する内側ドラムと、前記内側ドラムの周りに配置され、前記耐力構造の環状部(34)の周りで前記耐力構造に固定される外側ドラム(26)と、前記二次空間内に現れる二次排出ダクトとを含み、前記耐力構造の前記環状部(34)は、前記環状通路部の周りに分布され、かつ、前記二次断熱バリアから前記二次空間までのガスの循環を許容する複数の貫通開口(38)を有する、液化ガス貯蔵設備。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
耐力構造(1)と、
厚さ方向に連続性を有し、少なくとも、前記耐力構造(1)に寄りかかる二次断熱バリア(12)、および前記二次断熱バリア(12)に寄りかかる二次密閉メンブレン(14)を有する上壁を含み、液化ガスを貯蔵するための密閉断熱タンクと、
ドーム構造(25)と、
を備え、
前記ドーム構造(25)は、
前記耐力構造(1)に形成される開口(27)を通過し、前記タンクの前記上壁を通過する内側ドラム(29)と、
前記内側ドラム(29)の周りに配置され、径方向に前記内側ドラム(29)との間に二次空間(52)を形成する外側ドラム(26)であって、前記二次空間(52)は、前記開口(27)に形成され、前記内側ドラム(29)の径方向外側に位置する環状通路部により前記二次断熱バリア(12)に接続し、前記外側ドラム(26)は、前記環状通路部の境界を設定する前記耐力構造(1)の環状部(34)の周りで前記耐力構造(1)に固定される外側ドラム(26)と、
前記二次空間(52)内に現れる二次排出ダクト(61)を有し、前記二次断熱バリア(12)より流体を排出するための二次排出装置と、
を含み、
前記耐力構造(1)の前記環状部(34)は、前記環状通路部の周りに分布され、かつ、前記二次断熱バリア(12)から前記二次空間(52)までのガスの循環を許容する複数の貫通開口(38)を有する、液化ガス貯蔵設備。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記二次断熱バリア(12)は、前記環状通路部に面し、前記内側ドラム(29)の外側に配置され、少なくとも1つの多孔質材料製要素(36)を含む、請求項1に記載の液化ガス貯蔵設備。
【請求項3】
前記外側ドラム(26)および前記内側ドラム(29)は、上部固定装置(31)および下部固定装置(32)によって互いに固定され、
前記二次排出ダクト(61)は、前記二次空間(52)内において、前記上部固定装置(31)および前記下部固定装置(32)の間に現れ、
前記下部固定装置(32)には、前記下部固定装置(32)を通るガスの循環を許容する通路(47,48,49)が装備される、請求項1または2に記載の液化ガス貯蔵設備。
【請求項4】
前記下部固定装置(32)は、下方に広がって前記内側ドラム(29)に固定されるテーパー付き支持要素(53)と、前記テーパー付き支持要素(53)に固定され、かつ、径方向外側に突出するサポートカラー(54)と、前記外側ドラム(26)に固定され、かつ、径方向において前記外側ドラム(26)の内側に向かって突出する環状フランジ(55)とを有し、
前記サポートカラー(54)は、前記環状フランジ(55)によって支持される、請求項3に記載の液化ガス貯蔵設備。
【請求項5】
前記テーパー付き支持要素(53)は、穴(47,48)を有する、請求項4に記載の液化ガス貯蔵設備。
【請求項6】
前記サポートカラー(54)および前記環状フランジ(56)の間において、フィラーブロック(56)が配置され、
前記フィラーブロック(56)は、前記下部固定装置(32)を通る前記ガスの循環を許容するスリット(49)を有する、請求項4または5に記載の液化ガス貯蔵設備。
【請求項7】
前記サポートカラー(54)および前記環状フランジ(56)の間において、フィラーブロック(56)が配置され、
前記フィラーブロック(56)は、前記下部固定装置(32)を通る前記ガスの循環を許容する、互いに間隔を開けて設けられた複数の部品で構成される、請求項4または5に記載の液化ガス貯蔵設備。
【請求項8】
前記上壁は、前記二次密閉メンブレン(14)に寄りかかる一次断熱バリア(15)と、前記一次断熱バリア(15)に寄りかかり、前記タンク内の前記液化ガスに接触することを目的とする一次密閉メンブレン(17)とを有し、
前記内側ドラム(29)は、前記一次密閉メンブレン(17)にしっかりと溶接されている、請求項1から7のいずれか一項に記載の液化ガス貯蔵設備。
【請求項9】
前記内側ドラム(29)の周りに配置され、前記二次密閉メンブレン(14)にしっかり結合される下端を有するシース(57)であって、前記シース(57)および前記内側ドラム(29)の間に、前記一次断熱バリア(15)に接続する一次空間(58)を形成するように前記内側ドラム(29)にしっかり結びついたシース(57)と、
前記一次空間(58)内に現れる一次排出ダクト(59)および一次イナートダクト(60)と、をさらに備える、請求項8に記載の液化ガス貯蔵設備。
【請求項10】
前記シース(57)内に断熱パッキン(40)が収容され、
前記パッキン(40)は、環状の形状を有し、
前記パッキン(40)は、
それぞれが前記一次排気ダクト(59)および前記一次イナートダクト(60)に結合される貫通口を備える、ポリマー発泡体製の少なくとも2つのセグメント(41,42)と、
ポリマー発泡体製の隣接する2つの前記セグメント(41,42)のそれぞれの間の空間に圧入される、少なくとも一つの多孔質材料製セグメント(43,44)と、
を備える、請求項9に記載の液化ガス貯蔵設備。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば-50℃と0℃の間の範囲内にある温度を有する液化石油ガス(LPGとも呼ばれる)、あるいは大気圧で約-162℃の液化天然ガス(LNG)を輸送するための設備のような、液化ガスの貯蔵および/または輸送のための設備の分野に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【0002】
これらの設備は、陸上または浮体構造物上に設置することができる。浮体構造物の場合、設備は液化ガスの輸送、または浮体構造物の推進用の燃料として機能する液化ガスの受け入れを目的とすることができる。
【0003】
本発明は、より具体的には、タンク、および前記タンクの天井壁を貫通するドーム構造を備える上述のタイプの設備に関する。
【背景技術】
【0004】
国際公開第2019/030447号には、液化天然ガス貯蔵タンクの天井壁を貫通するドーム構造を開示している。ドーム構造は、タンクの内部空間とタンクの外側に配置された蒸気収集器との間に通路を画定する。ドーム構造は、二重船殻およびタンクの天井壁を貫通し、天井壁の一次密閉メンブレンにしっかりと溶接された内部ドラムを備えている。前記内側ドラムの周囲に配置された外側ドラムは、二重船殻の内殻に固定されている。ドーム構造はまた、外側ドラムと内側ドラムとの間において、半径方向に配置され、二次密閉メンブレンにしっかりと結合されるシースを備える。シースと内側ドラムとの間には、一次断熱バリアに連通する一次空間が形成される。一次排気装置は一次空間に結合されており、タンクの一次断熱バリアからガスを排出することができ、一次密閉メンブレンを過圧から保護することができる。ドーム構造はまた、一次空間内に出現する一次イナートダクト(primary inerting duct)を備える。シース全周周りの一次空間には高分子発泡体からなる断熱パッキンが収納されている。断熱パッキンには貫通通路が設けられており、一次排気装置のダクトと一次断熱バリアとの接続が可能となっている。
【0005】
内殻は、シースの周囲に、二次断熱バリア内に存在するガスを、外ドラムの半径方向内側に形成されるドーム構造の二次空間に循環させる環状通路を有する。二次排気装置が二次空間に結合されており、二次断熱バリアからガスを排出することができ、二次密閉メンブレンを過圧から保護することができる。ドーム構造はまた、二次空間内に出現する二次イナートダクトを備える。環状通路に面して、二次断熱バリアはシースの周囲全体にグラスウールを含む。
【0006】
このようなドーム構造は完全に満足できるものではない。実際、本発明者らは、二次断熱バリアに少量の水分を含むイナートガスが二次断熱バリアに侵入すると、その中に含まれる水分が外装の全周に配置されたグラスウールに吸収され、氷の形で固化する可能性が高いことを発見した。このような状況では、氷がグラスウールを通るガスの循環を妨げ、その結果、二次断熱バリアからのガスの排出に影響を与える。
【0007】
また、タンクが冷却されると、一次空間に配置された高分子発泡断熱パッキンが収縮して隙間が生じ、一次空間の断熱性能に影響を与える。
【発明の概要】
【0008】
本発明の基礎となる1つのアイデアは、二次断熱バリアから確実にガスを排出することを可能にする二次排気装置を備えた、上述のタイプのドーム構造を備える液化ガスの貯蔵のための設備を提案することである。
【0009】
1つの態様によれば、本発明は、液化ガス貯蔵設備を提供し、前記液化ガス貯蔵設備は、耐力構造と、厚さ方向に連続性を有し、少なくとも、前記耐力構造に寄りかかる二次断熱バリア、および前記二次断熱バリアに寄りかかる二次密閉メンブレンを有する上壁を含み、液化ガスを貯蔵するための密閉断熱タンクと、ドーム構造とを備え、前記ドーム構造は、前記耐力構造に形成される開口を通過し、前記タンクの前記上壁を通過する内側ドラムと、前記内側ドラムの周りに配置され、径方向に前記内側ドラムとの間に二次空間を形成する外側ドラムであって、前記二次空間は、前記開口に形成され、前記内側ドラムの径方向外側に位置する環状通路部により前記二次断熱バリアに接続し、前記外側ドラムは、前記環状通路部の境界を設定する前記耐力構造の環状部の周りで前記耐力構造に固定される外側ドラムと、前記二次空間内に現れる二次排出ダクトを有し、前記二次断熱バリアより流体を排出するための二次排出装置と、を含み、前記耐力構造の前記環状部は、前記環状通路部の周りに分布され、かつ、前記二次断熱バリアから前記二次空間までのガスの循環を許容する複数の貫通開口を有する。
【0010】
したがって、そのような貫通開口部は、ガスが二次断熱バリアから二次空間まで循環するための追加の経路を提供する。したがって、仮に、環状通路部に面して配置された多孔質材料に氷が形成されて、開口部の環状通路部を通るガスの流通が遮断されたとしても、二次断熱バリアから二次空間までガスが十分に循環することはまだ可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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