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公開番号
2025007867
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-17
出願番号
2023109554
出願日
2023-07-03
発明の名称
液化水素の移送方法および移送設備
出願人
川崎重工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F17C
7/00 20060101AFI20250109BHJP(ガスまたは液体の貯蔵または分配)
要約
【課題】液化水素を移送する配管の空気排除作業の時間短縮、並びにパージガスの使用量の削減を図る。
【解決手段】液化水素移送元11から液化水素移送先12へ、移送配管10を用いて液化水素を移送する方法を提供する。先ず、液化水素移送元11から延び出す第1配管13の終端と、液化水素移送先12から延び出す第2配管14の終端とを、第1配管13および第2配管14の管内と縁切りされた状態で、空気が存在する環境下で接続して配管接続部2を形成する。次に、配管接続部2の内部に存在する空気を、第1配管13から供給される液化水素と共に、第2配管14に組み入れられた回収部4に導入する。回収部4において、配管接続部2の空気から生じた固形物SBを回収する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
移送元から移送先へ、配管を用いて液化水素を移送する方法であって、
前記移送元から延び出す第1配管の終端と、前記移送先から延び出す第2配管の終端とを、前記第1配管および前記第2配管の管内と縁切りされた状態で、空気が存在する環境下で接続して配管接続部を形成し、
前記配管接続部の内部に存在する空気を、前記第1配管から供給される液化水素と共に、前記第2配管に組み入れられた回収部に導入し、
前記回収部において、前記配管接続部の空気から生じた固形物を回収する、液化水素の移送方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の液化水素の移送方法において、
前記第2配管において前記回収部を経由せずに液化水素を移送可能な第3配管を設定し、
前記回収部における前記固形物の回収後に、前記第3配管を通して液化水素を移送する、液化水素の移送方法。
【請求項3】
請求項2に記載の液化水素の移送方法において、
前記回収部での前記固形物の回収後に、前記回収部へパージガスを供給して、前記回収部から前記固形物を除去する、液化水素の移送方法。
【請求項4】
請求項3に記載の液化水素の移送方法において、
前記回収部へ常温のパージガスを供給して、前記固形物を気化させることによって、前記固形物を除去する、液化水素の移送方法。
【請求項5】
請求項4に記載の液化水素の移送方法において、前記回収部に水素ガスを供給して、前記回収部を水素ガスで満たされた状態で封止する、液化水素の移送方法。
【請求項6】
液化水素の移送元から延び出す第1配管を通して液化水素を移送する液化水素移送設備であって、
前記液化水素の移送先から延び出す第2配管と、前記第1配管の終端と前記第2配管の終端とを接続する配管接続部と、を含む移送配管と、
前記第1配管の終端および前記第2配管の終端を封止して前記配管接続部と前記第1配管および前記第2配管とを縁切り状態とする一方、前記封止を解いて前記配管接続部と前記第1配管および前記第2配管とを連通状態とすることが可能な縁切り構造部と、
前記第2配管において前記縁切り構造部よりも下流側に配置され、前記配管接続部の内部に存在する空気から生じた固形物を回収する回収部と、
を備える液化水素移送設備。
【請求項7】
請求項6に記載の液化水素移送設備において、
前記回収部は、前記固形物をトラップするフィルタを備える、液化水素移送設備。
【請求項8】
請求項6に記載の液化水素移送設備において、
前記回収部は、前記縁切り構造部に近接する位置において、前記第2配管に組み入れられている、液化水素移送設備。
【請求項9】
請求項6に記載の液化水素移送設備において、
前記第2配管から分岐し、前記回収部を迂回して前記第2配管に合流する第3配管をさらに備える、液化水素移送設備。
【請求項10】
請求項6に記載の液化水素移送設備において、
前記回収部は第2配管に組入れられた筐体を含み、
前記筐体へのパージガスの供給と、前記筐体から前記パージガスの排出とを行うパージ配管をさらに備える、液化水素移送設備。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、液化水素の移送元から当該液化水素の移送先へ、配管を用いて移送する方法および移送設備に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば、液化水素貯蔵タンクから液化水素運搬船へ液化水素を移送するように、液化水素を取り扱う設備では液化水素の移送が必要となる。移送の際、移送元と移送先とが移送配管で接続され、当該移送配管を通して液化水素が移送される。液化水素は-253℃の極低温であり、空気(窒素および酸素)すらも固化させる。このため、液化水素の移送の前に、前記移送配管内に存在する水素以外のガスを排除し、液化水素との接触にて生じる前記ガスの固化物が配管詰まり等を誘発しないようにするパージ作業が必要となる。
【0003】
前記パージ作業としては、プレッシャースイング法が知られている(特許文献1)。移送配管に残存する空気をパージする場合、プレッシャースイング法では、パージガスを前記移送配管に供給する加圧作業と、前記移送配管内のガスを排出する落圧作業とが繰り返される。液化水素の移送配管の場合、前記移送配管内の空気を窒素ガスに置換し、次いで窒素ガスを水素ガスに置換するパージ作業を、各々プレッシャースイング法にて行うことになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-19552号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、プレッシャースイング法では、加圧作業と落圧作業とを相当回数繰り返さないと、移送配管内のガスを問題のないレベルまで排除できない。液化水素の移送配管の場合、上述の窒素ガス置換および水素ガス置換の何れにおいても、加圧・落圧作業を数十回程度繰り返さねばならず、長い作業時間を要するとともに、多量のパージガスを必要とするという問題もある。
【0006】
本開示の目的は、液化水素を移送する配管の空気排除作業の時間短縮、並びにパージガスの使用量の削減を図れる液化水素の移送方法および移送設備を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一局面に係る液化水素の移送方法は、移送元から移送先へ、配管を用いて液化水素を移送する方法であって、前記移送元から延び出す第1配管の終端と、前記移送先から延び出す第2配管の終端とを、前記第1配管および前記第2配管の管内と縁切りされた状態で、空気が存在する環境下で接続して配管接続部を形成し、前記配管接続部の内部に存在する空気を、前記第1配管から供給される液化水素と共に、前記第2配管に組み入れられた回収部に導入し、前記回収部において、前記配管接続部の空気から生じた固形物を回収する。
【0008】
本開示の他の局面に係る液化水素の移送設備は、液化水素の移送元から延び出す第1配管を通して液化水素を移送する液化水素移送設備であって、前記液化水素の移送先から延び出す第2配管と、前記第1配管の終端と前記第2配管の終端とを接続する配管接続部とを含む移送配管と、前記第1配管の終端および前記第2配管の終端を封止して前記配管接続部と前記第1配管および前記第2配管とを縁切り状態とする一方、前記封止を解いて前記配管接続部と前記第1配管および前記第2配管とを連通状態とすることが可能な縁切り構造部と、前記第2配管において前記縁切り構造部よりも下流側に配置され、前記配管接続部の内部に存在する空気から生じた固形物を回収する回収部と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、液化水素を移送する配管の空気排除作業の時間短縮、並びにパージガスの使用量の削減を図れる液化水素の移送方法および移送設備を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本開示の液化水素の移送方法が適用される、第1実施形態に係る移送設備を概略的に示す図である。
図2は、図1の移送設備における、固形物の回収状況を示す図である。
図3(A)~(D)は、従来の配管接続部の空気パージ方法の手順を示す図である。
図4は、第2実施形態の移送設備の構成を示す図である。
図5は、第2実施形態の移送設備における、配管接続時の固形物回収工程を示す図である。
図6は、第2実施形態の移送設備における、移送経路の切り替え工程を示す図である。
図7は、第2実施形態の移送設備における、固形物の気化・排気工程を示す図である。
図8は、第2実施形態の移送設備における、次の配管接続までの待機状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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