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公開番号2024158231
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023073256
出願日2023-04-27
発明の名称水素供給装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人YKI国際特許事務所
主分類F17C 7/04 20060101AFI20241031BHJP(ガスまたは液体の貯蔵または分配)
要約【課題】熱媒体に液体を用いる気化器において熱媒体の凍結を抑制する。
【解決手段】加熱器20と、気化器40と、加熱器20と気化器40の間に熱媒体を循環させる循環流路30と、気化器40の熱媒体の圧力P1、P2と、気化器40の熱媒体の温度TLと、気化器40から流出する水素ガスの温度THが入力される制御部70と、を含む水素供給装置100であって、制御部70は、圧力P1,P2と、温度TLと、水素ガスの温度THに基づいて、水素エンジン15の出力を制限する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
液体の熱媒体を加熱する加熱器と、
加熱された前記熱媒体により液体水素を気化させて水素ガスとする気化器と、
前記加熱器と前記気化器の間に前記熱媒体を循環させる循環流路と、
前記気化器の前記熱媒体の圧力と、前記気化器の前記熱媒体の温度と、前記気化器から流出する前記水素ガスの温度とのいずれか一つ又は複数が入力される制御部と、を含む水素供給装置であって、
前記制御部は、
前記気化器の前記熱媒体の圧力と、前記気化器の前記熱媒体の温度と、前記気化器から流出する前記水素ガスの温度のいずれか一つ又は複数に基づいて、前記水素ガスが供給される動力装置の出力を制限すること、
を特徴とする水素供給装置。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
請求項1に記載の水素供給装置であって、
前記制御部は、
前記気化器の前記熱媒体の入口圧力と、前記気化器の前記熱媒体の出口圧力とが入力され、
前記入口圧力と前記出口圧力との差圧が所定の圧力閾値以上の場合に、前記水素ガスが供給される動力装置の出力を制限すること、
を特徴とする水素供給装置。
【請求項3】
請求項1に記載の水素供給装置であって、
前記制御部は、
前記気化器から流出する前記熱媒体の温度が入力され、
前記熱媒体の温度が所定の温度閾値未満の場合に、前記水素ガスが供給される動力装置の出力を制限すること、
を特徴とする水素供給装置。
【請求項4】
請求項1に記載の水素供給装置であって、
前記制御部は、
前記気化器から流出する前記水素ガスの温度が入力され、
前記水素ガスの温度が所定の水素ガス温度閾値未満の場合に、前記水素ガスが供給される動力装置の出力を制限すること、
を特徴とする水素供給装置。
【請求項5】
請求項1に記載の水素供給装置であって、
前記制御部は、
前記気化器の前記熱媒体の入口圧力と、前記気化器の前記熱媒体の出口圧力と、前記気化器から流出する前記熱媒体の温度と、前記気化器から流出する前記水素ガスの温度と、が入力され、
前記入口圧力と前記出口圧力との差圧が所定の圧力閾値以上の場合、又は前記熱媒体の温度が所定の温度閾値未満の場合、又は前記水素ガスの温度が所定の水素ガス温度閾値未満の場合に、前記水素ガスが供給される動力装置の出力を制限すること、
を特徴とする水素供給装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液体水素を気化して水素ガスを供給する水素供給装置の制御に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、液体水素とLNGとの熱交換を行う熱交換器において、LNGの流路の入口と出口の差圧を検出し、差圧が大きい場合にLNGの流路の凍結を検出する技術が開示されている。また、特許文献1には、上記の差圧が大きい場合には、熱交換器をバイパスするバイパス流路に液体水素を通流させ、熱交換器を通流する液体水素の流量を低減することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-210976号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、ガソリンに代わって水素ガスを直接燃焼させる水素エンジンを搭載した水素エンジン車両が用いられている。これらの水素エンジン車両では、液体水素を気化器で気化させた水素ガスを水素エンジンに供給する方法が用いられている。気化器は液体水素と熱媒体との熱交換器であり、熱媒体としては凍結しにくいヘリウムガス等の気体が用いられている。しかし、熱媒体として気体を用いた場合、気化器が大型になってしまうという問題があった。このため、熱媒体として水などの液体を用いることが検討されている。しかし、液体の熱媒体を用いると熱媒体の凍結により気化器の熱交換性能が低下し、極低温の水素ガスが水素配管に流入して水素配管が損傷するおそれがある。このため、気化器に液体の熱媒体を用いる場合には熱媒体の凍結を抑制することが必要となる。
【0005】
そこで、本開示の水素供給装置は、熱媒体に液体を用いる気化器において、熱媒体の凍結を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の水素供給装置は、液体の熱媒体を加熱する加熱器と、加熱された前記熱媒体により液体水素を気化させて水素ガスとする気化器と、前記加熱器と前記気化器の間に前記熱媒体を循環させる循環流路と、前記気化器の前記熱媒体の圧力と、前記気化器の前記熱媒体の温度と、前記気化器から流出する前記水素ガスの温度とのいずれか一つ又は複数が入力される制御部と、を含む水素供給装置であって、前記制御部は、前記気化器の前記熱媒体の圧力と、前記気化器の前記熱媒体の温度と、前記気化器から流出する前記水素ガスの温度のいずれか一つ又は複数に基づいて、前記水素ガスが供給される動力装置の出力を制限すること、を特徴とする。
【0007】
これにより、熱媒体に液体を用いた気化器において、熱媒体の凍結を抑制することができる。
【0008】
本開示の水素供給装置において、前記制御部は、前記気化器の前記熱媒体の入口圧力と、前記気化器の前記熱媒体の出口圧力とが入力され、前記入口圧力と前記出口圧力との差圧が所定の圧力閾値以上の場合に、前記水素ガスが供給される動力装置の出力を制限してもよい。
【0009】
このように、差圧により凍結を検知して動力装置の出力を制限するので、効果的に熱媒体の凍結を抑制することができる。
【0010】
本開示の水素供給装置において、前記制御部は、前記気化器から流出する前記熱媒体の温度が入力され、前記熱媒体の温度が所定の温度閾値未満の場合に、前記水素ガスが供給される動力装置の出力を制限してもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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