TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025010331
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2024191174,2022575409
出願日2024-10-30,2022-12-06
発明の名称アルデヒドの製造方法及びアルコールの製造方法、並びに触媒組成物
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類C07C 45/81 20060101AFI20250109BHJP(有機化学)
要約【課題】ヒドロホルミル化反応液から、高価な錯体触媒、特に錯体触媒中の高価な長周期型周期表第8~10族金属を、高収率で回収することが可能なアルデヒドの製造方法を提供すること。
【解決手段】触媒の存在下で、オレフィンを水素及び一酸化炭素を含むガスとヒドロホルミル化反応させることを含む、アルデヒドの製造方法において、高沸点副生物が蓄積した反応液の一部又は全部を反応帯域から抜き出し、抜き出した反応液に、混合槽内で前記触媒の貧溶媒を混合して、前記触媒及び前記高沸点副生物を含む凝集物を析出させ、析出させた凝集物を、前記混合槽の内部表面に付着させ、回収することを含む、アルデヒドの製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
触媒存在下で、オレフィンを水素及び一酸化炭素を含むガスとヒドロホルミル化反応させることを含む、アルデヒドの製造方法であって、
反応帯域から抜き出した反応液の一部又は全部に、前記触媒の貧溶媒を混合して、前記触媒を含み、粘着性を有する凝集物を析出させることを含む、アルデヒドの製造方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記反応液中に含まれる高沸点副生物の総質量を100質量%としたときに、前記凝集物中に含まれる高沸点副生物の分配割合が4.0質量%以上である、請求項1に記載のアルデヒドの製造方法。
【請求項3】
前記反応液の一部又は全部に前記触媒の貧溶媒を混合槽で混合し、析出させた前記凝集物を、該混合槽の内部表面に付着させること、又は、該混合槽内に凝集状態で沈殿させることを含む、請求項1又は2に記載のアルデヒドの製造方法。
【請求項4】
触媒存在下で、オレフィンを水素及び一酸化炭素を含むガスとヒドロホルミル化反応させることを含む、アルデヒドの製造方法であって、
反応帯域から抜き出した反応液の一部又は全部に、前記触媒の貧溶媒を混合して、前記触媒を含む凝集物を析出させることを含み、
前記反応液中に含まれる前記高沸点副生物の総質量を100質量%としたときに、前記凝集物中への高沸点副生物の分配割合が4.0質量%以上である、アルデヒドの製造方法。
【請求項5】
前記反応液の一部又は全部に前記触媒の貧溶媒を混合槽で混合し、析出させた前記凝集物を、該混合槽の内部表面に付着させること、又は、該混合槽内に凝集状態で沈殿させることを含む、請求項4に記載のアルデヒドの製造方法。
【請求項6】
触媒の存在下で、オレフィンを水素及び一酸化炭素を含むガスとヒドロホルミル化反応させることを含む、アルデヒドの製造方法において、
高沸点副生物が蓄積した反応液の一部又は全部を反応帯域から抜き出し、
抜き出した反応液に、混合槽内で前記触媒の貧溶媒を混合して、前記触媒及び前記高沸点副生物を含む凝集物を析出させ、
析出させた凝集物を、前記混合槽の内部表面に付着させ、回収することを含む、アルデヒドの製造方法。
【請求項7】
前記凝集物が、前記析出条件下において粘着性を有する、請求項6に記載のアルデヒドの製造方法。
【請求項8】
前記抜き出した反応液中に含まれる前記高沸点副生物の総質量を100質量%としたときに、前記凝集物中への高沸点副生物の分配割合が4.0質量%以上である、請求項6又は7に記載のアルデヒドの製造方法。
【請求項9】
前記析出した凝集物を、ヒドロホルミル化反応帯域に供給する、請求項1~8のいずれか一項に記載のアルデヒドの製造方法。
【請求項10】
前記析出した凝集物を、前記触媒の良溶媒に溶解し、ヒドロホルミル化反応帯域に供給する、請求項9に記載のアルデヒドの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アルデヒドの製造方法及びアルコールの製造方法、並びに触媒組成物に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
オレフィン性不飽和有機化合物を、長周期型周期表第8~10族金属-ホスフィン系錯体触媒の存在下、一酸化炭素及び水素によりヒドロホルミル化してアルデヒドを製造する方法は、アルデヒドの製造法としてよく知られている。
このヒドロホルミル化反応は「オキソ反応」とも称される。反応に使用される水素(H

)と一酸化炭素(CO)の混合ガスは「オキソガス」と呼称されている。
【0003】
オレフィンのヒドロホルミル化反応に用いられる触媒は、ロジウム等の高価な長周期型周期表第8~10族金属を含むため、触媒は半永久的に使用するのが理想的である。従って通常は、反応液から反応生成物を分離し、蒸留残渣である触媒を含む反応液を反応帯域に循環して再使用する方法や、反応生成物をガスストリッピングにより反応帯域から留去させて分離し、触媒を含む反応液を反応帯域に残留させたままで連続的に反応する方法が用いられている。
【0004】
ヒドロホルミル化反応においては、アルデヒド縮合副生物等の高沸点副生物が生成して蓄積するので、反応液の一部を連続的に又は間欠的に反応帯域外(反応帯域を反応系ということがある)へ抜き出すことが必要である。抜き出された反応液には高沸点副生物の他に触媒、特に高価な長周期型周期表第8~10族金属が含まれているので、これを効率よく回収することは経済的にも環境汚染防止上も極めて重要である。
【0005】
特許文献1には、反応帯域から抜き出された高沸点副生物が蓄積したヒドロホルミル化反応液にアルコールと水と混合し、30℃で水素ガスと接触させた後、0℃に冷却し、水素原子が配位したロジウム-ホスフィン系錯体触媒を晶出・回収する方法が開示されている。
【0006】
特許文献2には、反応帯域から抜き出された高沸点副生物が蓄積したヒドロホルミル化反応液にアルコール、水及び水素を混合し、10~30℃で保持して、水素が配位したロジウム-ホスフィン系錯体触媒を析出・回収する方法が開示されている。
【0007】
特許文献3には、トリアリ-ルホスフィン等の配位子が部分的にα-オレフィンのアルキル基により置換されて生じたアルキルホスフィンを約20~80℃で十分量の酸素又は酸素含有ガスによって処理し、対応するホスフィンオキシドへ転化することにより、失活した触媒を再活性化する方法が開示されている。
【0008】
特許文献4には、反応帯域から抜き出された高沸点副生物が蓄積したヒドロホルミル化反応液にアルコールと水と混合し、30℃で水素ガスと接触させた後、0℃に冷却し、水素原子が配位したロジウム-ホスフィン系錯体触媒を晶出・回収する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
国際公開第2019-098242号
特開2006-151826号公報
特開昭57-87845号公報
特開昭57-122948号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1~4に開示されている方法では、まず、ロジウム-ホスフィン系錯体触媒を、高沸点副生物を可能な限り除いた状態で晶出させ、粘着性を有さない結晶として回収し、次いで、回収した結晶を濾過処理して、ロジウム-ホスフィン系錯体触媒の結晶を晶析母液から分離する必要がある。特許文献1~4では、この濾過処理におけるロジウム-ホスフィン系錯体触媒のロス分が多いため、ロジウム-ホスフィン系錯体触媒を十分に回収できない。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

小野薬品工業株式会社
GCL阻害剤
1か月前
築野グループ株式会社
脂肪酸エステル
2か月前
日産化学株式会社
ピリジン化合物の製造方法
13日前
トヨタ自動車株式会社
メタン製造装置
16日前
築野グループ株式会社
脂肪酸エステル
2か月前
ダイキン工業株式会社
シラン化合物
12日前
ダイキン工業株式会社
シラン化合物
1か月前
JNC株式会社
ジアミンおよびこれを用いた重合体
13日前
田岡化学工業株式会社
多環芳香族化合物の製造方法
1か月前
学校法人近畿大学
アミロイド線維検出プローブ
2か月前
株式会社トクヤマ
ベンジルヒドラジン誘導体の製造方法
1か月前
個人
希土類有機錯体及びその製造方法並び応用
1か月前
三井金属鉱業株式会社
金属化合物含有物
13日前
住友化学株式会社
芳香族複素環化合物の製造方法
16日前
日本特殊陶業株式会社
反応装置
3か月前
株式会社半導体エネルギー研究所
有機金属錯体、発光デバイス
2か月前
東ソー株式会社
アデノ随伴ウイルス結合性タンパク質の精製方法
1か月前
株式会社半導体エネルギー研究所
有機化合物、および発光デバイス
1か月前
東亞合成株式会社
ペプチドフラグメント及びその利用
2か月前
グリーンケミカルズ株式会社
4-ヒドロキシ安息香酸組成物
1か月前
日本化薬株式会社
イソシアヌレート環を有する多官能アミン化合物
2日前
公立大学法人大阪
尿素化合物の製造方法
24日前
株式会社フラスク
含ホウ素化合物および有機EL素子
9日前
株式会社Kyulux
有機発光素子
1か月前
サンアプロ株式会社
金属錯塩色素
1か月前
ノーベルファーマ株式会社
ヒスチジン亜鉛2水和物の製造方法
2か月前
国立大学法人富山大学
抗がん作用を有する化合物
2か月前
興和株式会社
新規ニコチンアミド化合物
1か月前
学校法人甲南学園
鉛イオン結合用アフィニティ固相
10日前
積水化学工業株式会社
オレフィン系化合物の製造装置
24日前
積水メディカル株式会社
アルギニン誘導体
25日前
三光株式会社
化合物、屈折率向上剤及び重合体
3日前
株式会社豊田中央研究所
ギ酸回収方法
18日前
寿本舗株式会社
アブラナ科植物の利用
3日前
学校法人日本大学
化合物、腫瘍崩壊剤及び医薬組成物
2か月前
東洋エンジニアリング株式会社
尿素の製造方法及び製造装置
3か月前
続きを見る