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公開番号
2025010203
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2024187749,2023505901
出願日
2024-10-24,2021-07-27
発明の名称
PD-L1およびTGF-Βを標的とする二機能性分子
出願人
レプ バイオファーマ カンパニー リミテッド
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07K
19/00 20060101AFI20250109BHJP(有機化学)
要約
【課題】PD-L1およびTGF-Βを標的とする二機能性分子の提供。
【解決手段】PD-1およびPD-L1相互作用のブロッキングにおいて優れた活性を有する抗PD-L1抗体を提供する。ヒトTGF-β受容体2型の細胞外ドメインに融合した抗PD-L1抗体またはその断片を含む多機能性分子も提供される。本開示は、いくつかの実施形態では、PD-L1タンパク質およびTGF-βの両方を標的とする二機能性分子を提供する。抗PD-L1抗体から構成される開示されたPD-L1標的化ユニットは、TGF-βのトラップとして機能するヒト形質転換成長因子-β(TGF-β)受容体IIの細胞外ドメインに融合される。実験データは、これらの新しい二機能性分子が、臨床開発における現在のリード候補であるM7824よりも有効であることを示している。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
抗PD-L1(プログラム死リガンド1)抗体またはその抗原結合断片およびヒトTGF-βRII(TGF-β受容体2型)の細胞外ドメインを含む多機能性分子であって、
前記抗PD-L1抗体またはその抗原結合断片が、前記ヒトPD-L1タンパク質に対する特異性を有し、VH CDR1、VH CDR2およびVH CDR3を含む重鎖可変領域(VH)と、VL CDR1、VL CDR2およびVL CDR3を含む軽鎖可変領域(VL)とを含み、
前記VH CDR1、VH CDR2、VH CDR3、VL CDR1、VL CDR2およびVL CDR3がそれぞれ、配列番号13~18のアミノ酸配列を含み、
前記ヒトTGF-βRII細胞外ドメインが、配列番号72のアミノ酸配列を含み、前記抗PD-L1抗体またはその抗原結合断片に融合されている、多機能性分子。
続きを表示(約 890 文字)
【請求項2】
抗PD-L1抗体またはその抗原結合断片が、前記VHを含む重鎖と、前記VLを含む別個の軽鎖とを含む、請求項1に記載の多機能性分子。
【請求項3】
前記TGF-βRII細胞外ドメインが、前記抗PD-L1抗体またはその抗原結合断片の前記重鎖に融合されている、請求項2に記載の多機能性分子。
【請求項4】
前記TGF-βRII細胞外ドメインが、前記抗PD-L1抗体またはその抗原結合断片の前記重鎖のC末端に融合されている、請求項3に記載の多機能性分子。
【請求項5】
前記TGF-βRII細胞外ドメインが、ペプチドリンカーを介して前記抗PD-L1抗体またはその抗原結合断片の前記重鎖に融合されている、請求項3または4に記載の多機能性分子。
【請求項6】
前記TGF-βRII細胞外ドメインが、配列番号72を含み、配列番号71のアミノ酸残基24~48の少なくとも部分的な欠失を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の多機能性分子。
【請求項7】
前記TGF-βRII細胞外ドメインが、配列番号61および73~78からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み、ここで、配列番号74について、Xが、K、SまたはNを除く任意のアミノ酸である、請求項1~5のいずれか一項に記載の多機能性分子。
【請求項8】
配列番号72と前記抗PD-L1抗体またはその抗原結合断片との間に少なくとも30個のアミノ酸残基を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の多機能性分子。
【請求項9】
配列番号72と前記抗PD-L1抗体またはその抗原結合断片との間にアルファヘリックスモチーフを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の多機能性分子。
【請求項10】
前記VHが、配列番号31~37からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み、前記VLが、配列番号38~43からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の多機能性分子。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
背景
近年のがん免疫療法におけるエキサイティングな進歩は、腫瘍学におけるパラダイムの転換をもたらした。最も注目すべき結果は、免疫チェックポイント阻害剤(ICI)、遺伝子操作されたT細胞および二重特異性抗体(BsAb)を含むT細胞ベースの治療であった。T細胞は、優れた特異性および長期記憶を有する免疫監視および腫瘍根絶の主要なクラスを表す。しかしながら、腫瘍微小環境では、T細胞は疲弊するかまたは腫瘍細胞に寛容になり得る。T細胞疲弊は、プログラム死受容体-1(PD-1)、細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)、リンパ球活性化遺伝子-3(LAG-3)、T細胞免疫グロブリンドメインおよびムチンドメイン-3(TIM-3)、IL-10受容体、およびキラー免疫グロブリン受容体を含む阻害性受容体の過剰発現に一般的に関連する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
これらのチェックポイント分子に対抗するためのモノクローナル抗体(mAb)に基づく治療は、腫瘍浸潤T細胞を抑制するブレーキを取り除くことができ、それによって異なる悪性腫瘍において有意な臨床的利益を達成する。例えば、PD-1/PD-L1相互作用をブロッキングすることにより、免疫正常化を強化し、抗がん応答を強化することができる。しかしながら、PD-1/PD-L1遮断の顕著な欠乏は、同様の腫瘍特性を有する均一な試験集団にわたって一貫性がない。また、PD-1/PD-L1遮断処置はまた、一部の患者において特定の炎症性副作用を引き起こし得る。PD-1/PD-L1遮断による単独療法の限界および有望な代替物の欠如により、抗腫瘍免疫を活性化し、処置有効性を高めることができる併用処置方法を探求することが必要となっている。
【0003】
M7824(ビントラフスプ アルファ(bintrafusp alfa))は、ヒト形質転換成長因子-β(TGF-β)受容体IIの細胞外ドメインに融合したプログラム死リガンド1(PD-L1)に対するモノクローナル抗体で構成される二機能性タンパク質であり、3つすべてのTGF-βアイソフォームに対する「トラップ」として機能する。PD-L1部分は、メルケル細胞癌および尿路上皮がんの処置に承認されているアベルマブに基づく。しかしながら、現在の臨床データは、M7824の使用が望ましくない皮膚成長に関連し、HPV陽性悪性腫瘍を有する患者に対する第II相試験において全奏効率がわずか約35%~40%であったことを示している。したがって、改善された治療が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
本開示は、いくつかの実施形態では、PD-L1タンパク質およびTGF-βの両方を標的とする二機能性分子を提供する。抗PD-L1抗体から構成される開示されたPD-L1標的化ユニットは、TGF-βのトラップとして機能するヒト形質転換成長因子-β(TGF-β)受容体IIの細胞外ドメインに融合される。実験データは、これらの新しい二機能性分子が、臨床開発における現在のリード候補であるM7824よりも有効であることを示している。
【0005】
したがって、本開示の一実施形態によれば、提供されるのは、抗PD-L1(プログラム死リガンド1)抗体またはその断片およびヒトTGF-βRII(TGF-β受容体2型)の細胞外ドメインを含む多機能性分子であって、抗PD-L1抗体またはその断片が、ヒトPD-L1タンパク質に対する特異性を有し、VH CDR1、VH CDR2およびVH CDR3を含む重鎖可変領域(VH)と、VL CDR1、VL CDR2およびVL CDR3を含む軽鎖可変領域(VL)とを含み、VH CDR1、VH CDR2、VH CDR3、VL CDR1、VL CDR2およびVL CDR3がそれぞれ、配列番号7~12または配列番号13~18のアミノ酸配列を含む、またはVH CDR1が配列番号19を含み、VH CDR2が配列番号20、91または92を含み、VH CDR3が配列番号21を含み、VL CDR1が配列番号22を含み、VL CDR2が配列番号23を含み、VL CDR3が配列番号24または93を含み、ヒトTGF-βRII細胞外ドメインが、配列番号72のアミノ酸配列を含み、抗PD-L1抗体またはその断片に融合されている、多機能性分子である。
【0006】
一実施形態では、提供されるのは、ヒトPD-L1タンパク質に対する特異性を有し、VH CDR1、VH CDR2およびVH CDR3を含む重鎖可変領域(VH)と、VL CDR1、VL CDR2およびVL CDR3を含む軽鎖可変領域(VL)とを含む抗PD-L1(プログラム死リガンド1)抗体またはその断片であって、VH CDR1、VH CDR2、VH CDR3、VL CDR1、VL CDR2およびVL CDR3はそれぞれ、配列番号7~12または配列番号13~18のアミノ酸配列を含むか、またはVH CDR1が配列番号19を含み、VH CDR2が配列番号20、91または92を含み、VH CDR3が配列番号21、VL CDR1が配列番号22を含み、VL CDR2が配列番号23を含み、VL CDR3が配列番号24または93を含む、抗PD-L1(プログラム死リガンド1)抗体またはその断片である。
【0007】
配列番号72のアミノ酸配列のN末端にペプチドリンカーを介して融合された抗体またはその抗原結合断片を含む多機能性分子も提供され、ペプチドリンカーは、(a)少なくとも30個のアミノ酸残基長であるか、または(b)少なくとも25個のアミノ酸残基長であり、アルファヘリックスモチーフを含む。
【0008】
本開示の分子のいずれかでがんを処置するための使用および方法も提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、47C6A3、67F3G7および89C10H8がヒトPD-L1に高親和性で結合し得ることを示す。
【0010】
図2は、47C6A3、67F3G7および89C10H8抗体が哺乳動物細胞上に発現されたPD-L1に強力に結合することができることを示す。
(【0011】以降は省略されています)
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