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公開番号2025007937
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023109707
出願日2023-07-04
発明の名称地盤の状況計測装置
出願人一般財団法人電力中央研究所
代理人個人,個人
主分類E02D 1/00 20060101AFI20250109BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】多大な労力と時間を要することなく地盤の水分量と傾斜の状況を把握する。
【解決手段】先端側固定部材5、及び、基端側固定部材6を掘削孔3の孔壁面に密着させて掘削孔3に保持し、孔壁面3に密着した電極により比抵抗を求めて地盤の水分量を検出し(水分量検出手段8)、傾斜検出手段7により、先端側固定部材5と基端側固定部材6との相対移動を検出して地盤の傾斜を計測する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
先端可動部を拡径することで掘削孔の奥側の孔壁面に前記先端可動部が密着される先端側固定部材と、
基端可動部を拡径することで前記掘削孔の基端側の孔壁面に前記基端可動部が密着される基端側固定部材と、
前記先端側固定部材、及び、前記基端側固定部材にわたり設けられ、前記先端側固定部材に対する前記基端側固定部材の相対的な移動である傾斜状況を計測する傾斜検出手段と、
前記先端側固定部材の前記先端可動部、及び/または、前記基端側固定部材の前記基端可動部に設けられ、前記掘削孔の地盤の水分量を検出する水分量検出手段とを備えた
ことを特徴とする地盤の状況計測装置。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
請求項1に記載の地盤の状況計測装置において、
前記水分量検出手段は、
前記孔壁面に接触する複数の電極と、
前記電極に印加される電流により比抵抗を導出する比抵抗導出手段と、
前記比抵抗導出手段により導出された比抵抗に基づいて前記掘削孔の地盤の飽和度合を求める飽和度合検出手段とを有している
ことを特徴とする地盤の状況計測装置。
【請求項3】
請求項2に記載の地盤の状況計測装置において、
前記水分量検出手段は、
前記先端可動部と前記基端可動部とにわたり配される長尺状の絶縁部材を有し、
前記複数の電極は、
前記絶縁部材の前記掘削孔の孔壁面側に取り付けられ、前記先端可動部、前記基端可動部の拡径により前記掘削孔の孔壁面に密着される
ことを特徴とする地盤の状況計測装置。
【請求項4】
請求項3に記載の地盤の状況計測装置において、
前記絶縁部材は、
断面が円弧状の長尺状の部材であり、前記掘削孔の周方向に複数配されている
ことを特徴とする地盤の状況計測装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、地盤の傾斜や水分の状況を計測する地盤の状況計測装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
地盤は、地震などによる震動や、降雨などによる地中の水分量の影響を受けて常に変化している。このため、崖崩れ等の土砂災害を防ぐには、例えば地盤(地層)の水分の状況や、地盤の動きからその傾斜状況を計測して対策を講じることが必要である。
【0003】
地中の水分量を把握する技術としては、試料を採取して測定(算定)したり、現場で掘削孔の壁面の状態を測定したりする方法が一般的である。また、地盤の動きを把握する技術として、掘削孔に傾斜計を配して地盤の相対移動(傾斜)を計測する技術が従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
地盤の状況を把握するため、傾斜計を設置して傾斜を測定したり、掘削作業を行って水分量を把握したりすることが実施されている。このため、精度よく地盤の状況を把握するためには、多くの労力と時間を費やしているのが現状であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2008-216227号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、多大な労力と時間を要することなく地盤の傾斜と水分量の状況を把握することができる地盤の状況計測装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための請求項1に係る本発明の地盤の状況計測装置は、先端可動部を拡径することで掘削孔の奥側の孔壁面に前記先端可動部が密着される先端側固定部材と、基端可動部を拡径することで前記掘削孔の基端側の孔壁面に前記基端可動部が密着される基端側固定部材と、前記先端側固定部材、及び、前記基端側固定部材にわたり設けられ、前記先端側固定部材に対する前記基端側固定部材の相対的な移動である傾斜状況を計測する傾斜検出手段と、前記先端側固定部材の前記先端可動部、及び/または、前記基端側固定部材の前記基端可動部に設けられ、前記掘削孔の地盤の水分量を検出する水分量検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項1に係る本発明では、先端側固定部材、及び、基端側固定部材が掘削孔(例えば、斜面に掘削された掘削孔)の孔壁面に密着して掘削孔に保持され、傾斜検出手段により、先端側固定部材と基端側固定部材との相対移動が検出されて地盤の傾斜が計測される。そして、先端可動部、基端可動部が掘削孔の孔壁面に押し付けられることで、水分量検出手段が孔壁面に密着し、地盤の水分量が検出される。
【0009】
このため、例えば、斜面に対し上下方向、水平方向など任意の方向に一つの掘削孔を掘ることで、地すべりや地盤の側方流動の調査を行う際に適した傾斜計測、水分量計測を行うことができ、多大な労力と時間を要することなく地盤の傾斜と水分量の状況を把握することが可能になる。
【0010】
一つの掘削孔で傾斜計測、水分量計測を行うことができるため、現場状況に応じて、水分量を主体にするモニタリングや傾斜を主体にするモニタリング、両者を任意の時系列で計測するモニタリングなど、モニタリングの状況を任意に調整することができ、現場毎に求められる地盤の状況を的確に把握することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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