TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025006733
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023107709
出願日2023-06-30
発明の名称異常診断装置、空調システム、及び異常診断方法
出願人アズビル株式会社
代理人弁理士法人山王内外特許事務所
主分類F24F 11/38 20180101AFI20250109BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約【課題】VAVシステムにおける空気の搬送経路に関する異常を診断可能な異常診断装置を提供する。
【解決手段】異常診断装置8は、複数のVAVユニットを備えた空調システムにおいて、空気の搬送経路に関する異常を診断する装置であって、複数のVAVユニットのうちの診断対象のVAVユニットの開度を第1の開度に固定させる旨を指示する開度固定指示部83と、空調機の送風ファンの回転数を一定にする旨を指示する送風指示部84と、送風ファンの回転数が一定にされ、診断対象のVAVユニットの開度が第1の開度に固定された後に、診断対象のVAVユニットの開度を第2の開度に変更する旨を指示し、当該指示に基づく第2の開度への変更前後での搬送経路における風量又は圧力の変化量に基づいて、空調機から診断対象のVAVユニットに至る空気の搬送経路に関する異常を診断する診断実行部86とを備えた。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
複数の空調対象空間ごとに設けられ、空調機が送出した空気に対して対応する空調対象空間へ吹き出す風量を調整するVAVユニットを備えた空調システムにおいて、前記空調機から送出された空気の搬送経路に関する異常を診断する異常診断装置であって、
前記複数のVAVユニットのうちの診断対象のVAVユニットの開度を第1の開度に固定させる旨を指示する開度固定指示部と、
前記空調機の送風ファンの回転数を一定にする旨を指示する送風指示部と、
前記送風指示部による指示に基づき前記送風ファンの回転数が一定にされ、前記開度固定指示部による指示に基づき前記診断対象のVAVユニットの開度が第1の開度に固定された後に、当該診断対象のVAVユニットの開度を第2の開度に変更する旨を指示し、当該指示に基づく第2の開度への変更前後での前記搬送経路における風量又は圧力の変化量に基づいて、前記空調機から当該診断対象のVAVユニットに至る空気の搬送経路に関する異常を診断する診断実行部と、
を備えた異常診断装置。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記診断実行部は、
前記診断対象のVAVユニットを順次変更しながら前記診断を繰り返すことにより、
前記空調機から前記複数のVAVユニットのそれぞれに至る空気の搬送経路に関する異常を診断する
ことを特徴とする請求項1記載の異常診断装置。
【請求項3】
前記診断実行部による診断に用いられる閾値を算出する閾値算出部を備え、
前記診断実行部は、
前記閾値算出部により算出された閾値と、前記診断対象のVAVユニットの開度の変更前後での前記搬送経路における風量又は圧力の変化量との比較結果に基づいて前記診断を行う
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の異常診断装置。
【請求項4】
前記閾値算出部は、
前記空調機の送風ファンの風量-静圧特性と、前記複数のVAVユニットのそれぞれの開度-空気抵抗特性とを用いて、前記閾値を算出する
ことを特徴とする請求項3記載の異常診断装置。
【請求項5】
前記閾値算出部は、
前記開度固定指示部による指示に基づき前記診断対象のVAVユニットの開度が第1の開度に固定され、前記送風指示部による指示に基づき前記送風ファンの回転数が一定にされた後における、前記搬送経路での風量又は圧力の計測値のばらつきを測定し、当該測定結果に基づいて得られる前記計測値の標準偏差に基づいて、前記閾値を算出する
ことを特徴とする請求項3記載の異常診断装置。
【請求項6】
前記診断実行部は、
前記診断対象のVAVユニットの開度を変更させたときの、当該VAVユニットにおける圧力損失の変化量が10倍以上、又は1/10以下となるように、当該診断対象のVAVユニットの開度を変更させる
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の異常診断装置。
【請求項7】
前記開度固定指示部は、
前記複数のVAVユニットのそれぞれの開度を全閉に固定させる旨を指示し、
前記診断実行部は、前記複数のVAVユニットのうちの診断対象のVAVユニットの開度を全開に変更する旨を指示するとともに、当該指示に基づく開度の変更前後での前記搬送経路における圧力の変化量に基づいて、前記空調機から当該診断対象のVAVユニットに至る空気の搬送経路に関する異常を診断する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の異常診断装置。
【請求項8】
前記開度固定指示部は、
前記複数のVAVユニットのそれぞれの開度を全開に固定させる旨を指示し、
前記診断実行部は、前記複数のVAVユニットのうちの診断対象のVAVユニットの開度を全閉に変更する旨を指示するとともに、当該指示に基づく開度の変更前後での前記搬送経路における風量の変化量に基づいて、前記空調機から当該診断対象のVAVユニットに至る空気の搬送経路に関する異常を診断する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の異常診断装置。
【請求項9】
複数の空調対象空間ごとに設けられ、空調機が送出した空気に対して対応する空調対象空間へ吹き出す風量を調整するVAVユニットを備えた空調システムにおいて、前記空調機から送出された空気の搬送経路に関する異常を診断する異常診断装置であって、
前記複数のVAVユニットのうちの診断対象のVAVユニットの開度を第1の開度に固定させる旨を指示する開度固定指示部と、
前記搬送経路における風量又は圧力が一定となるように、前記空調機の送風ファンの回転数を制御する旨を指示する送風指示部と、
前記送風指示部による指示に基づき前記送風ファンの回転数が制御され、前記開度固定指示部による指示に基づき前記診断対象のVAVユニットの開度が第1の開度に固定された後に、当該診断対象のVAVユニットの開度を第2の開度に変更する旨を指示し、当該指示に基づく第2の開度への変更前後での前記送風ファンの回転数の変化量に基づいて、前記空調機から当該診断対象のVAVユニットに至る空気の搬送経路に関する異常を診断する診断実行部と、
を備えた異常診断装置。
【請求項10】
請求項1又は請求項2に記載の異常診断装置と、
前記空調機と、
前記複数のVAVユニットと、
前記搬送経路における圧力を計測する圧力センサ、又は、前記搬送経路における風量を計測する風量センサと、
を含んで構成されることを特徴とする空調システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、異常診断装置、空調システム、及び異常診断方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、1台の空調機(空調装置)により、複数の部屋を空調する全館空調システムが提案されている。この全館空調システムの一つに、空調機から送出された空調空気(以下、単に「空気」ともいう。)の風量を、可変風量装置(VAVユニット)で調整しながらダクトを経由して各部屋に送る方式のシステム(以下、「VAVシステム」ともいう。)がある。VAVシステムでは、例えば施工時にVAVユニットの誤配線があったり、空調機とVAVユニットとを接続するダクトの設置に捻転及び外れなどの不具合があると、空調機から送出された空気が各部屋まで到達できないといった事態が生じ得る。そのため、VAVシステムでは、上記のような不具合に起因する、空気の搬送経路に関する異常を簡易に診断したいという要請がある。
【0003】
空調設備における異常診断に関連して、例えば特許文献1には、1台の室外機に複数台の室内機を接続して空調運転できる、いわゆるマルチタイプの空調機において、室内機の誤結線を検出する技術(以下、「従来技術」ともいう。)が開示されている。この従来技術では、設置工事後の試運転において、空調運転を指示していない停止中の室内機1または2における第一の室内配管温度検出部11または第二の室内配管温度検出部21の検出温度が一定温度変化したことを誤配管誤結線検出手段14aまたは24aが読み取り、誤配管または誤結線であることを判断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2002-221348号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、VAVシステムでは、例えばVAVユニットの誤配線の検出に上記従来技術を応用することで、空気の搬送経路に関する異常を診断することが考えられる。しかしながら、上記従来技術は、第一の室内配管が接続される第一の室内熱交換器、または第二の室内配管が接続される第二の室内熱交換器のそれぞれの温度変化を、温度検出部が個別に読み取ることで、誤結線等を判断するのに対し、VAVシステムでは、空調機からある一つのVAVユニットにだけ空気を送ることは困難である。また、VAVシステムでは、閉じているVAVユニットでも空気を完全に遮断している訳ではなく、換気風量を確保するためわずかに空気を通している。そのため、VAVシステムでは、空気による熱がすべてのVAVユニットに伝わってしまう。したがって、VAVシステムでは、上記従来技術をVAVユニットの誤配線の検出に応用して空気の搬送経路に関する異常を診断することは困難であった。
【0006】
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、VAVシステムにおける空気の搬送経路に関する異常を診断可能な異常診断装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る異常診断装置は、複数の空調対象空間ごとに設けられ、空調機が送出した空気に対して対応する空調対象空間へ吹き出す風量を調整するVAVユニットを備えた空調システムにおいて、空調機から送出された空気の搬送経路に関する異常を診断する異常診断装置であって、複数のVAVユニットのうちの診断対象のVAVユニットの開度を第1の開度に固定させる旨を指示する開度固定指示部と、空調機の送風ファンの回転数を一定にする旨を指示する送風指示部と、送風指示部による指示に基づき送風ファンの回転数が一定にされ、開度固定指示部による指示に基づき診断対象のVAVユニットの開度が第1の開度に固定された後に、当該診断対象のVAVユニットの開度を第2の開度に変更する旨を指示し、当該指示に基づく第2の開度への変更前後での搬送経路における風量又は圧力の変化量に基づいて、空調機から当該診断対象のVAVユニットに至る空気の搬送経路に関する異常を診断する診断実行部とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、上記のように構成したので、VAVシステムにおける空気の搬送経路に関する異常を診断可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施の形態1に係る異常診断装置を備えた空調システムの構成例を示す図である。
実施の形態1におけるVAVユニット制御装置による制御の概要を示す図である。
VAVユニットの開度-空気抵抗特性の求め方を説明するグラフである。
実施の形態1におけるVAVユニット制御装置の処理を示すフローチャートである。
実施の形態1におけるVAVユニット制御装置の処理を等価回路で示した図である。
実施の形態1に係る異常診断装置の構成例を示す図である。
実施の形態1に係る異常診断装置の動作例を説明するための空調システムの構成図である。
図7に示す構成図を電気回路に模擬した図である。
実施の形態1における圧力センサの設置例(設置例1)を説明するための図である。
実施の形態1における圧力センサの設置例(設置例2)を説明するための図である。
実施の形態1における圧力センサの設置例(設置例1及び2)を説明するための図である。
圧力センサを設置例1のように設置した場合の異常診断装置の動作例を示すフローチャートである。
実施の形態1における送風ファンの静圧-風量特性とVAVユニットの合成抵抗との関係を示すグラフである。
圧力センサを設置例2のように設置した場合の異常診断装置の動作例を示すフローチャートである。
実施の形態1における風量センサの設置例(設置例1)を説明するための図である。
実施の形態1における風量センサの設置例(設置例2)を説明するための図である。
実施の形態1における風量センサの設置例(設置例1及び2)を説明するための図である。
風量センサを設置例1のように設置した場合の異常診断装置の動作例を示すフローチャートである。
風量センサを設置例2のように設置した場合の異常診断装置の動作例を示すフローチャートである。
図20Aは、開度が「全開」であるVAVユニットの数と、合成抵抗との関係を示すグラフであり、図20Bは、開度が「全開」であるVAVユニットの数と、風量及び上流静圧との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る異常診断装置8を備えた空調システム100を示す図である。空調システム100は、複数の部屋を対象に空調を行うものであり、図1では、部屋A~Cがそれぞれ空調対象空間となっている場合を示している。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

アズビル株式会社
係止構造
1か月前
アズビル株式会社
制御装置
1か月前
アズビル株式会社
湿度センサ
18日前
アズビル株式会社
圧力センサ
3日前
アズビル株式会社
超音波流量計
1か月前
アズビル株式会社
保全システム
24日前
アズビル株式会社
検査用プローブ
11日前
アズビル株式会社
光センサシステム
25日前
アズビル株式会社
電力供給システム
24日前
アズビル株式会社
空調制御装置および方法
24日前
アズビル株式会社
空調制御装置および方法
24日前
アズビル株式会社
超音波センサ及び超音波流量計
25日前
アズビル株式会社
情報処理装置及び超音波流量計
24日前
アズビル株式会社
静電容量型センサおよび圧力センサ
11日前
アズビル株式会社
組織内コミュニケーションシステム
1か月前
アズビル株式会社
入室管理システムおよび入室管理方法
25日前
アズビル株式会社
ソフトウェア更新方法および分散システム
25日前
アズビル株式会社
ソフトウェア更新方法および分散システム
25日前
アズビル株式会社
ソフトウェア更新方法および分散システム
25日前
アズビル株式会社
建物管理システム、方法およびプログラム
3日前
アズビル株式会社
温度測定装置、温度測定方法およびプログラム
24日前
アズビル株式会社
情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
21日前
個人
即湯器
1か月前
株式会社コロナ
加湿器
2か月前
株式会社コロナ
空調装置
1か月前
株式会社コロナ
加湿装置
24日前
株式会社コロナ
給湯装置
2か月前
株式会社コロナ
空調装置
1か月前
株式会社コロナ
暖房装置
2か月前
株式会社コロナ
空調装置
18日前
株式会社コロナ
加湿装置
1か月前
株式会社コロナ
暖房装置
2か月前
株式会社コロナ
加湿装置
2か月前
株式会社コロナ
給湯装置
1か月前
株式会社コロナ
空気調和機
2か月前
株式会社コロナ
風呂給湯装置
1か月前
続きを見る