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公開番号2025005942
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023106403
出願日2023-06-28
発明の名称軸受内蔵型ローラおよび全方向移動型車輪
出願人日本精工株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類B60B 19/12 20060101AFI20250109BHJP(車両一般)
要約【課題】簡易且つ強固な構成によって、耐荷重性に優れるとともに、製造コストを低く抑えた軸受内蔵型ローラおよび軸受内蔵型ローラを用いた全方向移動型車輪を提供する。
【解決手段】全方向移動型車輪に用いられる軸受内蔵型ローラであって、外面に内輪軌道面を有する内輪と、内面に外輪軌道面を有する外輪と、内輪軌道面及び外輪軌道面との間に配置される転動体と、を有する軸受と、軸受が設けられたローラ本体と、を備え、ローラ本体は、少なくとも一方が開放された筒状のローラ部と、ローラ部内に配置されて、軸受が内挿される筒状の軸受支持部と、ローラ部と軸受支持部とを同一軸心上に配置した状態で連結する連結部と、を有し、鋼材によって一体成形された。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
全方向移動型車輪に用いられる軸受内蔵型ローラであって、
外面に内輪軌道面を有する内輪と、内面に外輪軌道面を有する外輪と、前記内輪軌道面及び前記外輪軌道面との間に配置される転動体と、を有する軸受と、
前記軸受が設けられたローラ本体と、を備え、
前記ローラ本体は、
少なくとも一方が開放された筒状のローラ部と、
前記ローラ部内に配置されて、前記軸受が内挿される筒状の軸受支持部と、
前記ローラ部と軸受支持部とを同一軸心上に配置した状態で連結する連結部と、を有し、
鋼材によって一体成形されたことを特徴とする、
軸受内蔵型ローラ。
続きを表示（約 670 文字）【請求項２】
前記ローラ部に、外面を覆う弾性部材からなるカバー体を設けた、
請求項１に記載の軸受内蔵型ローラ。
【請求項３】
前記軸受支持部には、複数の前記軸受が並べて配置された、
請求項１に記載の軸受内蔵型ローラ。
【請求項４】
前記軸受支持部を、前記ローラ部内の軸方向一端側に設けた、
請求項１に記載の軸受内蔵型ローラ。
【請求項５】
前記ローラ部は、軸方向一端側から他端側に向けて、外径が徐々に小さくなるように形成された、
請求項４に記載の軸受内蔵型ローラ。
【請求項６】
前記軸受支持部を、前記ローラ部内の軸方向中央側に設けた、
請求項１に記載の軸受内蔵型ローラ。
【請求項７】
前記ローラ部は、軸方向中央から両端側に向けて、外径が徐々に小さくなるように形成された、
請求項６に記載の軸受内蔵型ローラ。
【請求項８】
請求項１～７の何れか１項に記載の軸受内蔵型ローラと、
車軸を軸に回転するホイールフレームと、を備え、
前記ホイールフレームの外周側に、環状に配置された複数の前記軸受内蔵型ローラをそれぞれ回転自在に軸支する支持部が設けられた、
全方向移動型車輪。
【請求項９】
前記支持部には、前記ホイールフレームの回転方向と直交する方向に回転するように、前記軸受内蔵型ローラが軸支される、
請求項８に記載の全方向移動型車輪。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、軸受内蔵型ローラと、軸受内蔵型ローラを用いた全方向移動型車輪に関する。
続きを表示（約 2,300 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、車軸を軸として回転する環状のホイール部と、ホイール部の外周に沿って環状に配置された軸受内蔵型ローラと、を有する全方向移動型車輪を適用することによって、車軸を軸とする車輪の回転方向と、軸受内蔵型ローラの回転方向とに移動可能な全方向移動型の走行ユニットが提案されている。
【０００３】
特許文献１には、円環状の芯体と、芯体に取付けられるインナースリーブと、インナースリーブを介して芯体を軸に回転可能に取付けられるフリーローラとを有し、複数のフリーローラを芯体に沿って環状に並べて配置するオムニホイール式の車輪が記載されている。特許文献１に記載のオムニホイール式の車輪によれば、軸受が内蔵されたフリーローラを簡素にして、車輪の組立作業も容易にすることができる。
【０００４】
また、特許文献２には、車軸が直交するように配置されるホイールと、このホイールの外側に延出された支持部材と、支持部材に対して車軸と垂直なローラ軸回りに回転自在に支持され、軸方向中央部位が膨出した複数の樽型分割ローラと、を有する全方向移動用車輪が記載されている。特許文献２に記載の全方向移動用車輪によれば、特許文献１と比較してホイールの外周に沿って配置されるローラの数を減らすことができるため、接地するローラが切り替わる際に発生する負荷やエネルギーロスを軽減できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０１７－２１００３５号公報
特開２００５－６７３３４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
特許文献１に記載のオムニホイール式の車輪は、フリーローラが短い円筒状に形成されているため、芯材に沿って多数のフリーローラが設置される。このような車輪では、部品点数が増えて全体の製造コストが高くなる。また、芯材が車軸を軸に回転した場合に、接地するフリーローラの切替わる際に発生するガタつきが連続して継続的におこるため、強度が不足する場合があるという課題がある。
【０００７】
特許文献２に記載の全方向移動用車輪は、樽型分割ローラが長くなって加工が難しくなるため、製造コストが高くなるとともに、加工可能な材料も限定される。また、樽型分割ローラの端部が接地する場所から、軸受までの距離が遠くなるため、樽型分割ローラに内蔵された軸受に負荷が掛かりやすく、強度が不足する場合があるという課題がある。
【０００８】
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡易且つ強固な構成によって、耐荷重性に優れるとともに、製造コストを低く抑えた軸受内蔵型ローラおよび軸受内蔵型ローラを用いた全方向移動型車輪を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
［１］全方向移動型車輪に用いられる軸受内蔵型ローラであって、
外面に内輪軌道面を有する内輪と、内面に外輪軌道面を有する外輪と、前記内輪軌道面及び前記外輪軌道面との間に配置される転動体と、を有する軸受と、
前記軸受が設けられたローラ本体と、を備え、
前記ローラ本体は、
少なくとも一方が開放された筒状のローラ部と、
前記ローラ部内に配置されて、前記軸受が内挿される筒状の軸受支持部と、
前記ローラ部と軸受支持部とを同一軸心上に配置した状態で連結する連結部と、を有し、
鋼材によって一体成形されたことを特徴とする、
軸受内蔵型ローラ。
［２］前記ローラ部に、外面を覆う弾性部材からなるカバー体を設けた、
［１］に記載の軸受内蔵型ローラ。
［３］前記軸受支持部には、複数の前記軸受が並べて配置された、
［１］に記載の軸受内蔵型ローラ。
［４］前記軸受支持部を、前記ローラ部内の軸方向一端側に設けた、
［１］に記載の軸受内蔵型ローラ。
［５］前記ローラ部は、軸方向一端側から他端側に向けて、外径が徐々に小さくなるように形成された、
［４］に記載の軸受内蔵型ローラ。
［６］前記軸受支持部を、前記ローラ部内の軸方向中央側に設けた、
［１］に記載の軸受内蔵型ローラ。
［７］前記ローラ部は、軸方向中央から両端側に向けて、外径が徐々に小さくなるように形成された、
［６］に記載の軸受内蔵型ローラ。
［８］［１］～［７］の何れか１つに記載の軸受内蔵型ローラと、
車軸を軸に回転するホイールフレームと、を備え、
前記ホイールフレームの外周側に、環状に配置された複数の前記軸受内蔵型ローラをそれぞれ回転自在に軸支する支持部が設けられた、
全方向移動型車輪。
［９］前記支持部には、前記ホイールフレームの回転方向と直交する方向に回転するように、前記軸受内蔵型ローラが軸支される、
［８］に記載の全方向移動型車輪。
【発明の効果】
【００１０】
本発明によれば、軸受が内蔵されるローラ本体を鋼材によって一体成形したことによって、耐荷重性が向上する。また、軸受内蔵型ローラの構成が簡素化されて、製造コストを低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
（【００１１】以降は省略されています）

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